映画『私の知らないわたしの素顔』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は？

映画『私の知らないわたしの素顔』の概要：大学教授として成功し、離婚後も高層マンションで優雅に暮らしていた美しき50代女性。年下の恋人にフラれたことを機にSNSを始め、バーチャル恋愛にはまってしまう様を紡ぐ。主演はジュリエット・ビノシュ。

映画『私の知らないわたしの素顔』の作品情報

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※動画の配信情報は2022年5月時点のものです。配信状況により無料ではない場合があります。最新の配信状況は各動画配信サービス（VOD）の公式サイトでご確認ください。

映画『私の知らないわたしの素顔』の登場人物（キャスト）

クレール・ミヨー（ジュリエット・ビノシュ）

元夫との間に2人の息子を授かり、離婚後も交代で面倒を見ている。大学教授として成功を掴み、不自由のない生活を送っていたが心の奥に大きな傷を抱えていた。

アレックス（フランソワ・シヴィル）

クレールの元恋人・リュドの友人であり、クレールがクララとしてSNSで出会った青年。写真家として活動している。クララとのメッセージのやり取りを重ね、恋愛感情を膨らませる。

映画『私の知らないわたしの素顔』のネタバレあらすじ（ストーリー解説）

映画『私の知らないわたしの素顔』のあらすじ【起】

女性精神科医・ボーマンのカウンセリング中、深い眠りについてしまったクレール。大学講師のクレールは、ある人物が自ら命を絶ったことを機に精神を病んでいた。

同じ話をしたくないというクレールだが、ボーマンは「視点を変えること」が大事だと諭す。世間でも評判の高いボーマンを頼るしかないクレール。自らの口で「彼」の話をし始めたのだった。

50代を迎え、仕事は順調だったものの一度離婚を経験しているクレール。二人の子供は元夫と自分の自宅を行き来して暮らしていた。年下の恋人・リュドに没頭していたクレールだが、ある日突然、リュドはクレールの前から姿を消した。

諦めきれないクレールはリュドの近況を知り、再び繋がるためにSNSを始めたのである。
ある夜、クレールは「クララ」と名乗り、リュドの友人・アレックスに友達申請をした。アレックスがSNSに掲載している写真を褒めたことでやり取りが始まり、二人は意気投合する意気投合する。

クララは24歳、ファッション関係のイベントを企画しているとクレールは偽りの女性を作り上げてしまった。

映画『私の知らないわたしの素顔』のあらすじ【承】

クレールはアレックスとのメッセージのやり取りに夢中になる。友人と食事するときも、大事な息子たちとの時間でも携帯電話が手放せなくなってしまった。

会いたいとアレックスに求められるが、本当の姿を見せるわけにはいかず誤魔化し続けた。初めて電話して、アレックスの声を聞いたクレールは「クララ」として自分ではない女性の写真をSNSに投稿し始めてしまう。

大学の講義中もアレックスからの着信は絶えなかった。アレックスに求められることで、「生きている実感」に満たされ始めたクレール。元夫もすぐに気づくほどに表情は明るくなっていく。

アレックスとは直接会ってはないが、互いの感情は確かめ合っていた。次第にクレールは自分のことをクララだと思うようになる。そして気持ちまでも若返り、強気な言動が多くなった。微かな変化だが、子供たちは動揺を隠せずに過ごすこととなる。

ボーマンはクララのアカウントで使っている女性の正体についてクレールに問いかけた。答えたがらないクレールだが、仕方なく姪の写真であることを明かす。

映画『私の知らないわたしの素顔』のあらすじ【転】

我慢しきれなくなったアレックスが、一度クレールの自宅の近所まで会いに来てしまったことがある。思わずクレールも近くまで向かったが、気付かれる訳もなく二人はすれ違った。

クレールは、アレックスとリュドが休暇中に旅行することを知らされる。自分の正体に気付かれてしまうのではないかと心配になるクレール。動揺はアレックスにも伝わり、怪しまれてしまった。

咄嗟に長く付き合っている恋人がいると嘘をついてしまったクレール。アレックスは旅行を切り上げクララに会いに来てしまう。迷わず空港へ向かったクレールだが、アレックスと向かい合っても当然声を掛けられることはない。クレールは恋人にプロポーズされ一緒にブラジルに行くと嘘をつき、一方的に関係を終わらせた。

数か月後、クレールはリュドにアレックスについて尋ねてみた。リュドは恋人にフラれたショックで、車の前に飛び込み自殺したと報告をする。責任感から、クレールはカウンセリングを受けるようになったのだった。

映画『私の知らないわたしの素顔』の結末・ラスト（ネタバレ）

カウンセリングも佳境を迎え、クレールは自作の小説をボーマンに託した。その小説の中では、クララと会うことができなかったアレックスとクレール自身が熱い恋愛を繰り広げている。ようやく結ばれた二人だというのに、物語のエンディングではクレールは自らのミスで恋愛を破綻させ命を落としてしまう。

自分を追い込み、傷つけるクレールに対して、ボーマンは疑問が絶えなかった。カウンセリングを進める中で、クレールは感情を抑えきれなくなり姪に元夫を略奪された話を始める。若さへの嫉妬だけではなく、浮気相手であった姪への執着心からクレールはSNSに姪の写真を使ったのである。

徐々にクレールの心のつかえが見えてきたボーマンは、リュドに会いに行った。実は、リュドは声だけでアレックスの電話相手はクレールだと気づいていた。二人の関係に嫉妬し、タイミング悪くクレールからの連絡を受けて、アレックスが亡くなったと嘘をついたと言う。

ボーマンはすぐにクレールに本当のことを明かした。アレックスは別の女性と新たな人生を歩み、先日父親になったことも知ったクレールは小説の内容を書き換える決断をする。前向きに人生を再スタートしようと決意したクレールは、カバンからクララとして使っていた携帯電話を取り出し、誰かに電話をするのだった。

映画『私の知らないわたしの素顔』の感想・評価・レビュー

サスペンスというよりはサイコスリラーにも近い作風であった。というのも、基盤にあるのが「嫉妬心」だからである。出来事に対してハラハラとするのではなく、心情の脆さにソワソワとさせられるのである。結末に全て明かされる設定を見事に活かした展開ではあり、女優・ビノシュの美貌に見惚れるにはいい塩梅である。俯瞰した時、この作品を男性はどうとらえるのかが気になった。特に若い男性ではなく、元夫に近い年代の男性の感想が聞きたい一作である。（MIHOシネマ編集部）