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映画『感染家族』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『感染家族』の概要:貧窮する一家が住む町に、突如ゾンビが現れ金儲けを始める。田舎町でパンデミックが起きるまでを描いた、新感覚ゾンビサバイバル映画。『殺人者の記憶法』のキム・ナムギルを主演に迎えている。

映画『感染家族』の作品情報

感染家族

製作年:2019年
上映時間:112分
ジャンル:アクション、コメディ、ヒューマンドラマ
監督:イ・ミンジェ
キャスト:チョン・ジェヨン、キム・ナムギル、オム・ジウォン、イ・スギョン etc

映画『感染家族』の登場人物(キャスト)

ジュンゴル(チョン・ジェヨン)
パク家の長男。父・マンドクが廃業させたガソリンスタンドの再開を夢見ながら、妻・ナムジュと詐欺まがいの商売をしている。
ミンゴル(キム・ナムギル)
パク家の次男。一人だけ田舎町を離れていたが、製薬会社をクビになってしまい出戻ってくる。チョンビを見て、町の中で最初にゾンビであることに気付く存在。
ナムジュ(オム・ジウォン)
ジュンゴルの妻。臨月を迎え、出産に向けて経済的な不安を抱えている。家族の中で誰よりも強気で、暴力的な存在。頼りないジュンゴルを支えている。
ヘゴル(イ・スギョン)
パク家の末娘。自分のお産が原因で母親が命を落としたことを後ろめたく思っている。一家の中でも自分の殻に籠りがちだったが、チョンビと出会い変化していく。
チョンビ(チョン・ガラム)
パク一家が住む田舎町にたどり着いてしまった青年のゾンビ。偶然、パク一家と遭遇し、匿ってもらうことになる。末娘・ヘゴルといつも一緒に過ごしている。

映画『感染家族』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『感染家族』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『感染家族』のあらすじ【起】

ヒューマン・イン。バイオ社の薬品を使った患者が仮死状態に陥るという事態が続き、世の中を騒ぎ立てていた。違法な臨床事件はあっという間に世の中で噂になり、連日ニュースでも取り上げられている。

田舎町で小さなガソリンスタンドを経営していたパク一家。しかし廃業後は、通りかかった車に詐欺まがいな声掛けをしては、法外な修理代を請求し何とか生計を立てていた。

町では再婚祝いの宴が繰り広げられる中、薄汚れた身なりの男が目撃されていた。パク一家の家長・マンドクは宴の最中に不審な男を見かけた。お酒の力で気が大きくなっていたマンドクは男に注意するため声をかけたが、逆に襲われ怪我をしてしまった。

不審な男はヘゴルと遭遇する。男の背後にいた猛犬から逃げていたヘゴル。男も一緒に猛犬から逃げ惑い、偶然にも帰郷した次男・ミンゴルと鉢合わせてしまう。あと少しで追いつかれそうになった時、トラックで通りかかった長男・ジュンゴルが轢いてしまい男は遠くへ飛んで行った。

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映画『感染家族』のあらすじ【承】

恐る恐る死体を確認する3人だが、男は一人で立ち上がり山へと走っていく。不死身な男の安否を伺いつつ、3人は帰宅する。病院から戻ったマンドクは、武勇伝のように不審な男との争いについて語る。

その夜、倉庫から物音がしてヘゴルとマンドクが見に行くと、そこには不死身の男が隠れていた。男の様子を見たミンゴルはすぐに映画で見たゾンビを連想し、マンドクは何らかのウィルスに感染しているのではないかと疑い距離を取り始めるのだった。

ゾンビ化するまでには潜伏期間があると憶測するミンゴル。子供たちはマンドクを閉じ込めて過ごすが、ヘゴルはゾンビに「チョンビ」と名付けてキャベツを与えるのだった。

ミンゴルの予想とは反して、マンドクはいつもと変わらずに朝を迎えた。むしろ若返ったのだ。町の老人たちはマンドクが元気になった秘密を探ろうと早々に駆けつけた。マンドクは諦めていたハワイ旅行を目指し、荒稼ぎする手段としてチョンビを使おうと悪たくみをする。

ミンゴルもまた、チョンビを使って大金を稼ごうとする。精力剤の研究をする友人に連絡し、チョンビをソウルへ連れていこうと画策する。その一方でヘゴルは、チョンビの面倒を見るうちに恋愛に近い感情を抱き始めていた。

映画『感染家族』のあらすじ【転】

ジュンゴルの妻・ナムジュはマンドクが売り上げを独り占めしてハワイへ旅立ったことを知り絶望する。しかし、マンドクの若返りの秘密は隣町まで独り歩きし、引っ切り無しに人がパク一家を訪ねてきた。

チョンビの存在を隠しながら、パク一家は商売に大成功した。廃業していたガソリンスタンドも10年越しに再建することができた。家族としての絆を取り戻したパク一家。ヘゴルはチョンビを人間らしく変身させ、ずっと一緒に過ごすようになる。

しかし、ヘゴルはミンゴルがチョンビを売ろうとしていることに気付く。家族への恩もあるが、チョンビへの気持ちが勝ってしまい、ヘゴルはチョンビを山に逃がすのだった。

その頃、町の警察ではチョンビの存在に疑問を抱いている警官がいた。一度チョンビを補導したときに採取した指紋が、警察のデータベースで全くマッチングし無かったのである。

ヘゴルの苦労も空しく、チョンビはミンゴルに見つかってしまった。ソウルへ向かうためチョンビを連れてバスターミナルへ向かったミンゴルだが、周囲の異変に気付く。

パク一家が気付いた時にはすでに町中はゾンビだらけになっていた。自宅の前に大量のゾンビが押し寄せ、ジュンゴルとヘゴル、ナムジュは家具をバリケードに立て籠もる。しかし、ゾンビの群れによりバリケードは突破され、3人は命の危機に晒される。

映画『感染家族』の結末・ラスト(ネタバレ)

ナムジュが陣痛を迎えたとき、ミンゴルがトラックに乗り3人を救いに来た。トラックで小さなログハウスごと引っ張り逃げるつもりだったのである。ナムジュはログハウスの中で出産したが、安堵する暇はない。

ヘゴルはチョンビと一緒に闘いながらナムジュを守る。トラックのキーを忘れたジュンゴルは決死の覚悟でミンゴルにキーを託したが、ゾンビたちに囲まれてしまう。なんとかジュンゴルもトラックに飛び乗り、発車しようとしたとき、チョンビはヘゴルを守るためにその場に残る選択をした。

脱出したものの、チョンビへの気持ちを断ち切れないヘゴル。残ったチョンビは、家族写真を横目にライターでガソリンに火をつけ大爆発を起こすのだった。

パク一家が壮絶な戦いをしている頃、世間でもゾンビによる暴動が起き始めていた。翌日、ジュンゴルの様子がおかしくなりミンゴルは車を止める。ゾンビ化したジュンゴルを呆然と眺めることしかできない3人の前に、ハワイ帰りのマンドクが現れた。

マンドクは全く変わらず家族の前に戻って来た。ラジオではゾンビ化への免疫を持っている人間が求められていた。一家はすぐにビジネスを思い浮かべ、歓声をあげる。

半年後、パク一家はゾンビ化した人をマンドクに噛ませ、ワクチン接種を生業にしていた。マンドクのおかげで、ジュンゴルもチョンビも人間へと戻っていたのだった。

映画『感染家族』の感想・評価・レビュー

ゾンビ映画と聞くとハラハラドキドキ、胸を高鳴らせる展開を予測するが、今作はコメディに振り切った展開が魅力である。偶然にも一家で遭遇した不老不死の男の正体にいち早く気付く次男。彼が製薬会社をクビになっているという設定や、亡き母親の存在の使い方が憎い。そもそも、仮死状態でありながら人を襲う驚異的な存在のゾンビを「若返り薬」として使う時点で、この物語はオリジナリティに富んでいる。(MIHOシネマ編集部)

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