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映画『あぶない刑事』あらすじネタバレ結末と感想

映画『あぶない刑事』の概要:関係ないねとウソぶきながら、火傷しそうな危ないハートを持つヤバい刑事(デカ)が、狙いを定めたのは公安が目をつけたテロリストだった。伝説の名コンビ・タカ&ユージの第一作。

映画『あぶない刑事』 作品情報

あぶない刑事

  • 製作年:1987年
  • 上映時間:99分
  • ジャンル:アクション、コメディ、ヒューマンドラマ
  • 監督:長谷部安春
  • キャスト:舘ひろし、柴田恭兵、浅野温子、仲村トオル etc

映画『あぶない刑事』 評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★★

映画『あぶない刑事』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『あぶない刑事』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『あぶない刑事』 あらすじ【起・承】

時はバブル真盛りの花金。
神奈川県警・港署捜査課の鷹山ことタカ(舘ひろし)と大下ことユージ(柴田恭平)は、パトロールとウソを付いて、
繁華街で女性をナンパしようとしたが、覆面車だとバレてフラれてしまう。

2人がヤケクソで向かった先は、中光製薬。
抗がん剤を開発していた担当の中野と助手の島原が鋭利な刃物で切りつけられ、研究データは、
ゲリラの豹藤(菅田俊)という男に盗まれていた。

タカとユージは兵頭をみつけ、追いかけるが逆に兵頭に捕まり、スーパーで取り逃がしてしまった上に、
近藤課長(中条静夫)から公衆女子トイレの張込みという不名誉な仕事を回される。

そんな時、捜査課の、オトシのナカさん(ベンガル)から中光製薬のライバルであるコスモ薬品の株が
はねあがり、1人30億儲かった人間が画商だったと聞かされる。

女子トイレの痴漢取締の次は風俗取締に回されたタカとユージは、ナカさんに風俗の件を丸投げし、
自分たちは、謎の画商・鳴海(室田日出男)を尋ね、鳴海の画廊のマネージャー緑(小野みゆき)に近づく事にするのだが・・・。

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映画『あぶない刑事』 結末・ラスト(ネタバレ)

近藤課長は、タカとユージに警邏の応援部隊に行くように命令するが、2人はNYに旅立とうとする緑を拉致し、監禁。
だが、それと入れ替わりでディスコのお立ち台でドンチャン騒ぎをして、1人取り残された薫(浅野温子)が、
豹頭に人質として捕まり、豹頭は緑と交換するように電話で交渉する。

豹頭の指定した場所で、人質交換となり捜査課の面々は周囲を張り込むが、豹頭と緑が乗り込んだはずの、
バンがいつまでも動かないのを不審に思った捜査課の面々が中を覗くと、2人が車の下にあるマンホールから脱出していた事をみつける。

ユージは薫が監禁されていた病院に乗り込み、タカは豹頭と一騎打ちになるが、豹頭の意外な強さにタカは瀕死の重傷を負う事となる。
数日後、タカとユージは鳴海の白亜の別荘に乗り込むが、そこから逃げる豹頭を追った隙に鳴海が緑を道連れに手榴弾自殺し、別荘ごと火に
包まれていくのを、目の当たりにしてしまう。

豹頭は、ボートで逃げようとしたが、タカとユージはボートで、そして警察のヘリで豹頭を追いつめる。

映画『あぶない刑事』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『あぶない刑事』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

憧れが総て叶った時代だからこそ出来たドラマ

所轄の刑事がハーレーに乗り、拳銃をぶっ放し、ファッションに懲り、グラサンをかけて、イイ女をひっかけて、
ラストシーンはヘリに乗る。

バブルを知らない世代からみれば、ありえない暑苦しいドラマだ。
ありえない程アドリブが入り、豹頭を追いつめたはずが、逆にお互いの手を手錠で繋げと言われ、
身動きがとれなくなったタカとユージは、スーパーからバラの花一本加えてタンゴを踊りながら帰ってくる。

いざという時助っ人にくる少年課の松村課長(木の実ナナ)が元暴走族という設定もこの頃ならでは。
憧れが総て叶った時代だからこそ、出来た映画だと言える。

刑事モノがヒットする原点

現在、TV刑事ものを映画化しても『相棒』を除き、まんべんない年齢層を集められるヒット作がない。
その理由は、脇役のキャラクター設定に懲りすぎと、ストーリー展開が複雑さだろう。

TVの話がベストで、映画を作る度にしくじった『踊る大捜査線』がその例だ。

劇場でヒットする為に日本の刑事ドラマを、いきなり『ロー&オーダー』、『ブラックリスト』、『CSI:科学捜査班』の様な
米国風に変えるという試みは成功に結びついてないし、近年の劇場版テレビ映画の作り方にこの様な傾向が見られるのも変である。

『あぶ刑事』劇場版も、4~7作目までは、シリーズの大黒柱であった中条静夫を失った事で、
ストーリー展開や脇役のキャラクター設定に拘った時期があったが、いずれも興行収入に結びつかなかった。

そこで最後となる『さらば~』は、この一作目に近いテレビでウケたネタをちりばめるという『原点』に戻し、ヒットを生んだ。

劇中の小道具・今でも印象に残る宣伝

TVシリーズ終了三ヶ月後に、お正月映画として公開され、当時大入り満員だったこの映画。
ユージ愛用の覆面車・F31レパードが、この映画でのみゴールドでなくダークブルーだった事が判明している。

また主演の2人が宣伝している、ポカリとポッカが出て来るのが、この映画からで、劇中の宣伝は
契約の関係上からか劇場3作目まで続いているので、これも巧い宣伝だと思う。


私が生まれる前の作品ですが、父や母の影響で何度も見てきた今作。舘ひろしのスマートなカッコ良さと柴田恭兵のワイルドさとハニかんだ笑顔のギャップがたまらなくかっこいい作品ですよね。
刑事ものというと、個人的には『はぐれ刑事純情派』が大好きだったので、藤田まこと演じる安浦警部が真面目に丁寧に捜査する姿を見て、これこそ刑事ドラマだと思っていたのですが、この『あぶない刑事』は刑事ドラマの概念が大きく覆されました。不真面目だし、ふざけていることも多いのにやる時は完璧にやるタカとユージがとにかくかっこいいです。脇を固める浅野温子や仲村トオルも今見るとバブリーな感じがして時代の移り変わりを感じます。(女性 30代)


80年代の日本の雰囲気と選曲された当時のポップミュージックがレトロなものとして伝わってきて、映像だけでも十分に面白かった。当時の女性刑事のファッションが自分的にお気に入りだ。

舘ひろしと柴田恭兵のダサいのにカッコいい感じも堪らない。二人のコンビネーションが光る最高のバディモノで、何年経っても色褪せないシリーズだと思う。ドラマの方は観たことが無かったが、映画のみでも十分に楽しめるので初めて観る人にもおすすめしたい。(女性 20代)

映画『あぶない刑事』 まとめ

刑事もので観ていて面白いのは、事件が解決する過程をみる、解決する刑事がスタンドプレイで目立つという意味ではない。
主役になる彼らを支えている脇役が、主役と張り合えるもしくは同等に面白く技量があるからこそ、見ごたえがあるのだ。

その点では『あぶない刑事』は、偶然にも芸達者がバランスよく揃った刑事ものになるだろう。
主役の為に現場がピリピリとしていたり、主役1人がスタンドプレイで目立っている様な刑事シリーズや
映画は、後から見ても面白みがないし、時が来れば片付けられてしまう。

そうした意味でも、この映画はシリーズの面白さの原点が詰まっていると思う。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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