映画『ブレイド2』の概要:アメコミを原作に、1998年に製作された「ブレイド」の続編。「ブレイド」3部作の2作目でもある。主演は前作に続きウェズリー・スナイプス。監督にはギレルモ・デル・トロが新たに起用された。
映画『ブレイド2』 作品情報
- 製作年:2002年
- 上映時間:118分
- ジャンル:アクション、ホラー
- 監督:ギレルモ・デル・トロ
- キャスト:ウェズリー・スナイプス、クリス・クリストファーソン、レオノア・バレラ、ルーク・ゴス etc
映画『ブレイド2』 評価
- 点数:70点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★★★
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『ブレイド2』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『ブレイド2』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『ブレイド2』 あらすじ【起・承】
人間とヴァンパイアのハーフでヴァンパイア・ハンターのブレイド、通称デイ・ウォーカーは、ヴァンパイアにされてしまった恩人ウィスラーを探し続けていた。
ようやくウィスラーを見つけたブレイドは、彼をアジトに連れ帰り、レトロウィルスを使ってヴァンパイアから人間に戻す。
ウィスラーがブレイドの新しい相方ジョシュ、通称スカッドと言い争いをしていると、ヴァンパイアが進入してくる。
ヴァンパイアの王イーライの命を受けやってきたという彼らは、ブレイドに新種のヴァンパイア死神族(リーパーズ)を倒す協力をして欲しいと頼み込む。
敵であるヴァンパイアたちと一時休戦し、ヴァンパイアの血も飲み常に空腹状態のリーパーズを追うことになるブレイド。
特殊部隊“ブラッドパック”とニッサと共に、ヴァンパイアの集まるクラブでリーパーズ捜索すると、案の定リーパーズが現れる。
戦いによって負傷者をだした“ブラッドパック”は、日が登るのと同時に退却し、日に当たっても死なないブレイドがリーパーズを追うことに。
しかし最初に目撃されたリーパーズのノーマックと戦ったブレイドは、リーパーズには銀とニンニクが効かないことに気が付く。
やがて、リーパーズに噛まれたブラッドパックの一人がリーパーズに変化して、日光を浴びて死を迎える。
映画『ブレイド2』 結末・ラスト(ネタバレ)
戦いの途中、ウィスラーが見つけた弱ったリーパーズが自然死したため、解剖して弱点を探すニッサ。
最初のリーパーズのノーマックを倒せば全て終わると判明し、昼間にリーパーズ探しが始まる。
だが、噛まれていたことを隠していたヴァンパイアがリーパーズと化し、大量のリーパーズを前に退却を余儀なくされるブレイドたち。
紫外線爆弾の影響で瀕死の状態に陥ったニッサを救うために、自らの血を差し出すブレイドだったが、裏切りにあってヴァンパイア王国の地下に監禁される。
ウィスラーとスカッドも連行され、リーパーズを作り出したのも、全てはデイ・ウォーカーを目指すイーライの計画だと判明。
スカッドはブレイドたちを裏切っていていたが、彼はブレイドによって粛清され、ウィスラーがノーマックから託された指輪をニッサに渡すと彼女は真実に気が付く。
ノーマックはニッサの兄だった。
デイウォーカーの秘密を探るために血を抜かれたブレイドは、ラインハルトの手から逃れたウィスラーに助けられる。
血を浴びて力を取り戻したブレイドは反撃を開始。
ヴァンパイアの王イーライはニッサに裏切られ、襲撃してきたノーマックに殺される。
ニッサもノーマックに殺されることを望むが、ブレイドが助けに入る。
激しい戦いの末にノーマックは倒れ、ニッサはブレイドの腕の中で日光を浴びて灰になった。
映画『ブレイド2』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ブレイド2』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
ギレルモ・デル・トロの遊び心が満載
3部作ではあるが、毎回戦いに終止符を打ち、ブレイドの新たなる敵が出現するといったストーリー展開なので、前作を見ていなくても、十分に楽しめる作品。
監督がスティーヴン・ノリントンからギレルモ・デル・トロに変わったこともあり、世界観にも変化が見受けられる。
日本好きで知られるギレルモ・デル・トロ監督らしく、ブレイドの武器の日本刀や、障子がある部屋を作るなど遊び心も満点。
デル・トロ監督らしい気持ち悪い造形のリーパーズは、顎が開いてそこから吸血するというとんでもない化け物。
裏切りを知っていたブレイドによって、本当に粉々にされるスカッドなど、容赦ないシーンの数々には爽快感すら覚える。
被害者でもあるリーパーズと戦うブレイドに、一切ためらいが無いのも清々しい。
窓越しに女の子を見られる怪しいお店に入ったヴァンパイアの目の前に、筋肉隆々のブレイドが登場するという、思わず笑ってしまうシーンも描かれている。
キャラクターを生かしきれなかったストーリー
ブレイドを倒すために結成されたはずのチーム“ブラッドパック”と行動を共にし、リーパーズを追いながらも、お互いに張り合っているシーンは個性的なキャラが多くて楽しい。
しかし、ブレイドとラインハルトの一騎打ち状態になりがちで、他のキャラクターの見せ場が無い。
1度目のリーパーズとの闘いで噛まれていたのに、それを隠してしまったヴァンパイアのライトハンマーの存在は使えそうなのに、あっけなく日光を浴びて死んでしまうのが惜しい。
2度目のリーパーズへの襲撃では、ブレイドと別行動をとったウィスラーがラインハルトたちに殴られるが、普通に考えればそうなるだろうというツッコミどころ。
スパイはヴァンパイアに拷問され続けたというウィスラーなのか、新参者のスカッドなのかとハラハラさせられるストーリーも魅力的。
映画『ブレイド2』 まとめ
ヴァンパイア映画によく見られる、愛する人の腕の中で朝日を浴びて灰になって消えるヴァンパイアの最期、という定番シーンから、ギレルモ・デル・トロならではの気持ち悪いクリーチャーヴァンパイア、リーパーズまで登場する。
前作ほどの斬新さは無いが、深みが増しており、CG技術やブレイド役の主演ウェズリー・スナイプスの見せ場のアクションシーンの演出も格段に上がった。
黒人差別ともとらえられる「黒も赤面するのか」という言葉に、態度で応えるブレイドのクールさに惚れ惚れする作品。
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