伊坂幸太郎の小説『マリアビートル』を、まさかのハリウッドが実写映画化!ブラッド・ピットやサンドラ・ブロック、真田広之といった大物キャストを揃えた意欲作。日本で製作されるとはまた違う、新しいマリアビートルがここに誕生。
映画『ブレット・トレイン』の作品情報
- タイトル
- ブレット・トレイン
- 原題
- Bullet Train
- 製作年
- 2022年
- 日本公開日
- 2022年9月1日(木)
- 上映時間
- 126分
- ジャンル
- アクション
- 監督
- デビッド・リーチ
- 脚本
- ザック・オルケウィッツ
- 製作
- ケリー・マコーミック
デビッド・リーチ
アントワン・フークア - 製作総指揮
- ブレント・オコナー
カット・サミック
寺田悠馬
三枝亮介 - キャスト
- ブラッド・ピット
ジョーイ・キング
アーロン・テイラー=ジョンソン
ブライアン・タイリー・ヘンリー
アンドリュー・小路
真田広之
マイケル・シャノン
バッド・バニー - 製作国
- 日本
- 配給
- ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
映画『ブレット・トレイン』の作品概要
『マリアビートル』は2010年に伊坂幸太郎が執筆した小説。映画化もされた大人気小説『グラスホッパー』の続編にあたる作品で、第7回大学読書人大賞を受賞した名作である。そんな名作が、まさかのハリウッドで実写映画化が決定。以前より伊坂幸太郎の小説を海外にも広めたいと熱心に活動しているエージェントがいたこともあり、今回の夢のような企画が実験するに至ったのだ。オリジナルの登場人物は基本的に全員が日本人であるが、ハリウッドで制作するにあたって設定を大きく一変。ブラッド・ピットを始めとした豪華俳優陣が演じることになった。世界一不運な殺し屋は、一体なぜ命を狙われることとなったのか。
映画『ブレット・トレイン』の予告動画
映画『ブレット・トレイン』の登場人物(キャスト)
- レディバグ(ブラッド・ピット)
- 世界一不運と言われる殺し屋。ブリーフケースを運ぶという簡単な仕事を引き受けたが…?
- プリンス(ジョーイ・キング)
- 列車に乗り合わせた女子学生。なぜか列車で起こる全てを掌握している。
- エルダー(真田広之)
- 剣の達人。同じく殺し屋であるキムラの父親。「運命」という言葉を使いたがる。
映画『ブレット・トレイン』のあらすじ(ネタバレなし)
世界一運の悪い殺し屋、それがレディバグ。いつも何かと事件に巻き込まれてしまう彼は、久々にとある仕事を引き受けることとした。その仕事とは、東京初の高速列車でブリーフケースを盗み出し、次の駅に運ぶという単純なもの。それは、非常に簡単な仕事のはずだった。予定通り、レディバグは順調にブリーフケースを盗み出した。しかし、それから何故かレディバグの前に、彼の命を狙う9人の殺し屋が立ちはだかる。彼らに襲われ、完全に降りるタイミングを見失ってしまったレディバグ。降りるに降りられないレディバグを乗せて、列車は最終駅の京都を目がけて走り続ける。そして、京都では、世界最大の犯罪組織のボスが待ち構えていたのだった。
映画『ブレット・トレイン』の感想・評価
伊坂幸太郎inハリウッド
日本が誇る大作家、伊坂幸太郎。これまで数多くの作品を世に送り出し、その多くがメディア化されてきた。そんな伊坂の作品がまさかのハリウッド進出!どのような経緯で彼の作品がハリウッドで取り上げられることになったかは不明であるが、これは日本人にとっても非常に誉れ高いこと。日本が誇る伊坂幸太郎が世界に認められる大チャンスなのだ。舞台が日本ということもあって、元々の登場人物は基本的に全て日本人。それをブラッド・ピットなど、どのように海外流にしてアレンジされているのか。ハリウッドの手腕が試される。
架空の日本
これまで映画を見ていて、日本人という設定で登場しているキャラクターが明らかに日本人でなかったり設定がおかしかったり、気になった経験はないだろうか。製作者が日本の文化を正しく理解していなかったり、その制作者の思う日本人像を全面に押し出した結果、そのようなことが起きるのだろう。本作も、そんな作品の一つ。本作に登場する日本は、日本人からすれば疑問を抱いてしまうような設定。しかし、それは原作者である伊坂幸太郎も承知の上。これは日本ではなく、架空の日本である。そのように割り切ってしまった方が、こういった作品を純粋に楽しめるのかもしれない。
10人の関係性は?
今作には、主人公のレディバグを含めて10人もの殺し屋が登場する。そして、9人もの殺し屋が主人公レディバグに襲いかかってくるのだ。果たして、狙われているのはレディバグが盗み出した荷物なのか、はたまたレディバグ本人なのか。その本当の目的は、本作を見れば自ずと明らかになることだろう。また、レディバグを狙う9人の殺し屋にはそれぞれ深い背景がある。果たしてそれらの過去は、レディバグと関係しているのだろうか。一見バラバラに見える10人の殺し屋達。果たして彼らは、どのような縁で結ばれているのか。その関係性を想像しながら見進めていくのも面白いだろう。
映画『ブレット・トレイン』の公開前に見ておきたい映画
ゴールデンスランバー
最新作を含め、『グラスホッパー』『重力ピエロ』『フィッシュストーリー』など、これまで映像化された伊坂幸太郎の作品は多い。その中でも本作は高く評価された一つ。堺雅人や竹内結子といった実力派キャストが多く出演しており、2019年には韓国でリメイク版が制作されるなどの展開を見せた。ある日、首相が暗殺されるという大事件が起きた。その犯人に仕立て上げられてしまったのは、青柳雅春という平凡な男だった。何か目に見えない大きな力が、自分を不自然なまでに犯人にしようとしている。そう感じた青柳は、あらゆる術を持って逃走を図る。
詳細 ゴールデンスランバー
ジョン・ウィック
殺し屋が同じ殺し屋に命を狙われる、そんな設定を聞いて本シリーズを思い浮かべる人もいるのではないだろうか。本シリーズの主人公ジョン・ウィックは、裏社会では知らぬ者はいないほどのブギーマンであることに対し、最新作の主人公は世界一不運な殺し屋とタイプは異なるものの、いずれも同じ殺し屋に狙われ続けてしまう。2022年時点で3作が既に製作されている大人気シリーズ。今や、『マトリックス』に代わるキアヌ・リーヴスの新たな代表作となった。長身のキアヌから繰り出される、迫力のあるアクションシーンの数々は必見。泥臭くもスタイリッシュという、奇跡のバランスを保った一作である。
詳細 ジョン・ウィック
ラスト サムライ
喜ばしいことに、多くの日本人俳優がハリウッドに進出している。最新作に出演している真田広之などはその最たる例。数多くのハリウッド作品に出演している真田広之だが、彼の名前を一躍知らしめたのは間違いなく本作だろう。トム・クルーズ主演の超大作で、共演した渡辺謙は本作で非常に高い評価を得ている。しかし、注目したいのは真田広之。最後の合戦シーンで真田広之のアクションは殆ど拝めない。しかし、それには理由があるのだ。元々真田広之はJAC出身。それ故あまりに殺陣が美しく、このままでは主演を食ってしまうとの理由から大幅に出演シーンがカットされてしまったのだ。最新作ではそんな真田広之の殺陣シーンが十二分に楽しめる。
詳細 ラスト サムライ
映画『ブレット・トレイン』の評判・口コミ・レビュー
「ブレット・トレイン」の感想
確実に今年ベスト作品に食い込む作品なのは間違いのない作品で、自分の好きな要素でしか構成されていなかった!
トンデモ日本に刀や銃によるアクション、それから痛みが想像出来る攻撃方法。大好きとしか言えないし、ストーリーもどタイプな一作で楽しすぎる作品でした! pic.twitter.com/BiKs8jKIV6— 萩村そすけ (@ALDJsBnSzjQ7k6l) September 5, 2022
#ブレット・トレイン これは今年ベスト級の面白さ!練りに練られた多重構造と、次第に分かる因縁関係!車内で繰り広げられる豪快アクションと観終わった後の爽快感!どこを取っても最高しかない大傑作でした!そして何よりもブラピと真田さんカッコ良すぎ!これは劇場で観るべき!原作読みたくなった pic.twitter.com/PISCudm9Bf
— かける (@bluetree_1226) September 4, 2022
まさかブレット・トレインが今年ベスト暫定一位だとは思わないレベルの傑作で僕に刺さりまくってた。
スーツ萌とかもあるし、ブラピの枯れた感じが最高にかっこいいから、観たいと思う人はもう観なければならない運命だよ。
刺さらない人もいるのもわかるが、僕にとってこれは大傑作だった!!!— 萩村そすけ (@ALDJsBnSzjQ7k6l) September 4, 2022
ブレット・トレイン、字幕と吹替え両方観た。結構セリフの情報量が多いのと、スピード感を考えると吹き替えで観た方が分かりやすいかもしれないです。何より真田広之の井上和彦さんが刀振ってるの良い。タンジェリン🍊津田健次郎さんの罵詈雑言良かった。吹き替えの方がブラピがマイルド。豪華すぎる。 pic.twitter.com/3fOkecnF82
— かろ (@aqbl_000) September 1, 2022
『ブレット・トレイン』部分的に凄く良いところはあるけど全体的に煮え切らない、いつものデヴィッド・リーチ映画。テクニカルなブリーフケース拳は楽しく見られた。ブラピの痛がり方がジャッキーみたいなのも良い。そして真田広之は誰よりも存在感があった。もう完全にハリウッドの大御所ポジション。 pic.twitter.com/RzGgSmtT3K
— 人間食べ食べカエル (@TABECHAUYO) September 3, 2022
映画『ブレット・トレイン』のまとめ
原作がある作品を映画化するにあたり、必ずついて回るのが原作との乖離。自分の思い入れのある作品であればあるほど、お気に入りのシーンがカットされている、描写が違うなどの差異が気になるもの。本作も、当然原作との違いは存在する。そもそも登場人物などを全て外人に変更している時点で、原作通りに展開されるはずもないのだ。しかし、既に本作を視聴している原作者の伊坂幸太郎は、『思っていた以上に原作の要素が入っている』と公言している。また、『面白かった』と太鼓判も押している。本作は、原作の良いところを継承しつつも、さらにそれをバージョンアップさせることができているのかもしれない。原作と違うからと食わず嫌いせずに、純粋な気持ちで楽しんでみよう。
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