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映画『グリーン・インフェルノ』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『グリーン・インフェルノ』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『グリーン・インフェルノ』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『グリーン・インフェルノ』の結末までのストーリー
  • 『グリーン・インフェルノ』を見た感想・レビュー
  • 『グリーン・インフェルノ』を見た人におすすめの映画5選

映画『グリーン・インフェルノ』の作品情報


出典:U-NEXT

製作年 2013年
上映時間 101分
ジャンル ホラー
モンド
監督 イーライ・ロス
キャスト ロレンツァ・イッツォ
アリエル・レビ
ダリル・サバラ
カービー・ブリス・ブラントン
製作国 アメリカ
チリ

映画『グリーン・インフェルノ』の登場人物(キャスト)

ジャスティン(ロレンツァ・イッツォ)
大学生。父親が国連に勤めており、自身も人権問題の解決に熱心。
アレナンドロ(アリエル・レヴィ)
人権保護サークルのリーダー。表向きは慈善運動に熱心だが、実は他人を自分が成り上がるための道具としか考えていない。

映画『グリーン・インフェルノ』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『グリーン・インフェルノ』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『グリーン・インフェルノ』のあらすじ【起】

木々が生い茂るペルーの森の中。とある部族の老人が子供を連れて歩いていると、騒音が響き渡った。重機の音だ。大自然の真只中にある森にも開発の波は押し寄せていた。

森の近くの町では労働者が待遇の改善を訴えるハンストが行われていた。デモに賛同している大学生のジャスティンはハンストを実践する。対して友人のケイシーはデモ隊のことを偽善だと見下し、勝手に餓死してくれれば、騒音から解放されると侮蔑した。

二人は、大学で民族儀式の講義を受けた。アフリカや中東、アマゾンの部族の間には、女性が村の者に女だと認めてもらうために陰核を切除する儀式があるという。それを知ったジャスティンは残酷な仕打ちに憤慨した。

講義の終わり、同じ授業を受けていた男子生徒から声をかけられるジャスティン。男子生徒は人権活動サークルに所属しており、父が国連で人権問題の解決に努めているジャスティンを勧誘しようとしていた。彼らはハンストを主催していたグループで、ジャスティンは彼らの組織に興味を抱いた。

映画『グリーン・インフェルノ』のあらすじ【承】

ジャスティンはその晩、父と夕食を共にし、講義で知った話を聞かせる。世界各地で行われている女性に対する不当な扱いを国連は是正できないのかと訴えるジャスティンに対し、父は一朝一夕に解決するものじゃないと言って宥めようとする。石油問題にはすぐ首を突っ込むのにと、ジャスティンは父を詰った。

ジャスティンは男子生徒に紹介されたサークルに参加することにした。サークルの会議では、資源開発のため、存続の危機に陥っているペルーのジャングルを守る手段について話し合われていた。文明の波が森と民族を抹殺していく。リーダーのアレハンドロはそのことを真剣に危惧していたが、茶化してきたジャスティンに苛立ち、彼を追い出した。次の日、反省したジャスティンはアレハンドロに謝罪し、協力を申し出る。

人権サークルは、ペルーのジャングルで暮らすヤハ族を救うため、現地に乗り込むことにした。前回の反省から、グループに貢献したいと考えていたジャスティンは、その活動への参加を表明する。ケイシーに引き留められたが、彼女の決意は固かった。

映画『グリーン・インフェルノ』のあらすじ【転】

出発の日、父はジャスティンを引き留めようとし、ケイシーは間違っていると彼女を批難した。それでもジャスティンは心変わりをしなかった。ケイシーは旅立つ友人の無事を祈った。

飛行機でペルー入りしたサークルのメンバーは、現地スタッフのカルロスの協力の下、ジャングルを目指した。皆、観光気分だった。写真を撮るのに熱中し、観光客向けのレストランで食事を取り、住環境にも文句を言う。それでも彼らは人を救いにきたつもりでいた。

食事の後、遂に彼らはジャングルに踏み込んだ。開発企業の制服に着替え、従業員に扮した彼らは、作業現場に乗り込むと重機や木に自分を縛り付けて、作業を妨害しようとした。しかし、彼らは逮捕されてしまった。

ジャスティンは怒りに震えていた。アレハンドロは、国連の従業員の娘という自分の立場を利用して目立とうとしたのだ。強制送還される飛行機の中で、ジャスティンはアレハンドロを批難する。ジャスティンが眼下のジャングルを見下ろしていると、突如、飛行機の動力に異常が生じ、ジャングルの中に不時着してしまった。機体は真っ二つに折れ、運転席には木の幹が突き刺さった。何人かは外に投げ出され、機体に残った者も重傷を負った。

飛行機の残骸から這い出たジャスティンたちだが、彼らを何者かが包囲した。全身を赤く塗った部族の人間で、彼らは生き残った人権サークルのメンバーを槍や矢で撃ち抜いていった。ジャスティンも急所に矢を受け、倒れてしまう。

映画『グリーン・インフェルノ』の結末・ラスト(ネタバレ)

目が覚めると、ジャスティンは部族の船に乗せられていた。船は部族の集落に向かっていた。部族の集落の入口には杭が打たれており、そこには生首や、肉を剥されたばかりの真赤な骸骨が突き刺さっていた。怯え戸惑うメンバーたちは、族長の前に連れて行かれた。連れて来られたジャスティンたちを見て、村長は神の贈り物だと民に言う。族長により品定めの後、人権サークルのメンバーは一人を残して牢に入れられた。牢に入れられなかった一人は、石でできた儀式用の台に縛り付けられると、村長により両目を抉られた。抉った目を村長は喰らい、それから舌を切り落としてそれも食べた。その後、部族の民は人権サークルのメンバーの四肢を切り落とし、首を断つと、零れた血を飲み乾した。

儀式の後、切られた四肢と胴は調理され、部族の食事になった。檻に入れられたメンバーの一人が恐怖で便を漏らす。すると、それを見た部族の者たちは彼らを嘲笑した。

助けを待つのは絶望的だった。しかし、資源開発の企業のブルドーザーが来る見込みがある。彼らは自らが妨害した企業に縋るしかなかった。

明くる日、ジャスティンを含めた牢の女性が連れ出される。彼女たちは族長の前で服を剥され、陰部に骨でできたツメを突き刺された。族長による品定めの結果、ジャスティンが選ばれ、建物の中に連れて行かれた。

救援を呼ぶため、牢にいた一人が脱走を試みる。一人が川に逃げ込んだのと入れ違いで、全身に白い化粧を施されたジャスティンが戻ってきた。彼女は何をされたか覚えていないという。ジャスティンが戻ってきた直後、牢のメンバーに食事が振る舞われた。与えられた食事を食べていると、その肉の表面に何かが刻まれていることに気付いた。それは、脱出したメンバーの身体に刻まれていたタトゥーだった。それに気付いた一人は、仲間の肉を食わされたことに絶望し、食事が盛られていた盆を割って自分の首を切った。

人権サークルのメンバーは、町で手に入れていたマリファナを仲間の死体に入れておくことを提案した。部族の者たちは、焼いて肉を食う。その煙を吸えば部族の者たちは酩酊して、その隙に逃げ出せるだろうと考えたのだ。作戦は成功し、ジャスティンはアレハンドロを置き去りに脱出に成功する。

飛行機の墜落現場に戻ったジャスティンたちは、墜落の時に死んだ仲間が杭に突き刺さっているのを目の当たりにする。その死体が持っていた携帯電話を回収するものの、ジャスティンは追ってきた部族の者たちに再び捕まってしまう。

連れ戻されたジャスティンは、手足を杭に縛られ、白い化粧を施される。族長がやってきて、彼女の陰部にツメを突き立てようとしたその時、集落が物々しい空気に包まれる。川の方から一人の男がやってきて、資源開発の会社の従業員の首を掲げていた。部族の者たちはジャスティンを置き去りにして、どこかに行ってしまった。その隙に、ジャスティンは集落を脱出する。

逃げた先では、部族の戦士たちとペルー軍が戦闘を繰り広げていた。ジャスティンはペルー軍に救助され、ジャングルを脱出した。

学生寮に戻ったジャスティンは、悪夢から目を覚ました。外ではアレハンドロを英雄視した別の人権団体がデモをしていた。

映画『グリーン・インフェルノ』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

まさに“地獄”を体験した気分。社会運動に善意で参加した若者たちが、現地でとんでもない目に遭うという皮肉が効いている。食人シーンは本当にグロテスクで目を背けたくなるけれど、それだけに現代の「善意の無自覚さ」への批評にも見える。イーライ・ロスの手腕が炸裂した問題作。(20代 男性)


ホラー映画好きとしては、久々に満足感のある残酷描写でした。特に冒頭の飛行機墜落からの流れがリアルで、そこから食人部族との遭遇まで息もつかせぬ展開。生き残るために手を汚す主人公の決断にもリアリティがあって、最後までハラハラ。後味は悪いけど、だからこそ忘れられない映画です。(30代 女性)


正直、見るのがつらいシーンも多かったですが、それがこの映画の持つ“現実感”でもあります。環境保護運動がテーマと思いきや、実際はそれを利用する人間のエゴや未開の恐怖が描かれていて、単なるスプラッターに終わらない。特に主人公の変化には注目です。(40代 男性)


『グリーン・インフェルノ』は、想像していたよりずっと“人間の闇”を描いた映画でした。グロテスクな映像に目がいきがちだけど、それ以上に「正義とは何か」を問いかけられている気がしました。とくに、村での生活に順応しながら生き延びる主人公の姿に、強さとしたたかさを見ました。(20代 女性)


食人族という題材に最初は抵抗がありましたが、観てみるとむしろ“人間の本質”を問う寓話のようでした。部族の文化や価値観を軽視していた若者たちが、逆に飲み込まれていく展開は皮肉たっぷり。善意だけでは通じない世界の残酷さを突きつけられる一本でした。(50代 男性)


序盤はよくある「意識高い系若者たちの冒険」かと思いきや、あっという間に地獄絵図に突入する展開に驚きました。特に仲間が目の前で殺されていく描写は衝撃的。だけど、その恐怖の中にもどこか風刺的なユーモアがあって、イーライ・ロスらしい作風に納得。怖いけど目が離せません。(30代 女性)


とにかくグロい、けどそれだけじゃない。未開の部族=恐怖という描き方に違和感を覚える人もいるかもしれないけど、実際に描かれているのは“無知な正義感”の怖さ。エンディングで主人公があえて嘘をつくシーンには鳥肌。善悪では割り切れないテーマがずっと残ります。(40代 女性)


カニバリズムや残虐描写が多くて、観る人を選ぶのは間違いない。ただ、その奥にあるメッセージ性は見逃せない。文明人が未開の地に介入する危うさや、自己満足的な運動の滑稽さなど、いろんな社会的テーマが込められていて、意外と考えさせられる。怖いけど面白い。(20代 男性)


まるで70年代ホラーへのオマージュのような、どこか懐かしくも新しい演出。イーライ・ロスが『食人族』の精神を現代に蘇らせたという感じ。特に、現代の活動家たちの偽善的な側面を容赦なく描いていて痛快でした。ラストの皮肉なオチも含めて、よくできたサバイバルスリラーです。(50代 女性)


予想以上にショッキングで、観終わった後にしばらく無言になるほどのインパクト。仲間が一人ずつ“処理”されていく様子はグロテスクの一言だけど、どこか演劇的でもあり、不思議な魅力があった。とくに主人公が変わっていく過程が丁寧に描かれていて、意外と感情移入してしまった。(30代 男性)

映画『グリーン・インフェルノ』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『グリーン・インフェルノ』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

ホステル

この映画を一言で表すと?

「旅の終わりは“地獄”だった──快楽と狂気が交錯するスプラッター地獄」

どんな話?

ヨーロッパを旅する若者たちが、美人と快楽を求めてたどり着いた町で、想像を絶する拷問組織の餌食になる。イーライ・ロス監督が描く、外からは見えない闇と欲望の世界。

ここがおすすめ!

『グリーン・インフェルノ』と同様、安易な善意や快楽がいかに恐怖に変わるかを描いた作品。拷問描写は容赦なく、緊張感が終始張り詰めている。グロテスクながらもどこか風刺的な空気が魅力です。

食人族(Cannibal Holocaust)

この映画を一言で表すと?

「“伝説級”のショックとトラウマが詰まった元祖食人映画」

どんな話?

ドキュメンタリー撮影隊がアマゾンで消息を絶ち、回収されたフィルムには食人族の恐るべき真実が記録されていた…。モキュメンタリー形式で進行する禁断の名作。

ここがおすすめ!

『グリーン・インフェルノ』の元ネタとも言われる作品。過激な映像表現とリアリズムが話題を呼び、公開当時は世界的に論争を巻き起こした。倫理観を試されるが、一度は観ておきたいカルト映画です。

ザ・リチュアル いけにえの儀式(The Ritual)

この映画を一言で表すと?

「森の中に潜む“それ”の正体が、恐ろしくも神秘的な儀式ホラー」

どんな話?

友人の死をきっかけに北欧の森を旅する4人の男たち。やがて彼らは、不気味な儀式と神秘的な存在に巻き込まれていく。恐怖と罪悪感が交差する、心理的サバイバルホラー。

ここがおすすめ!

舞台はジャングルではないが、“未知の文化”との遭遇という点では『グリーン・インフェルノ』と通じるものがある。重厚な雰囲気と恐怖の演出、そして人間の心の闇に迫る脚本が秀逸。

ミッドサマー(Midsommar)

この映画を一言で表すと?

「明るすぎる昼が、狂気の儀式を暴き出す、異色のフェスティバルホラー」

どんな話?

スウェーデンの奥地で行われる夏至祭に参加した若者たちが、徐々に恐ろしい風習の真実に巻き込まれていく。終始昼間の光の中で進む異色ホラー。

ここがおすすめ!

民族的儀式・異文化への無知・精神的恐怖という点で『グリーン・インフェルノ』と親和性が高い。ビジュアルの美しさと不穏な空気のギャップが恐怖を際立たせる、アリ・アスター監督の代表作。

デリリウム 狂気の村(Welcome to the Jungle)

この映画を一言で表すと?

「楽園の奥に潜む原始の狂気が、旅人たちを呑み込んでいく」

どんな話?

ニュースを求めてニューギニアの奥地に向かった4人の若者が、伝説の人喰い部族の痕跡を探すうちに自らが“獲物”となっていく。モキュメンタリー形式で描かれる緊迫のサバイバル。

ここがおすすめ!

『グリーン・インフェルノ』にかなり近い構成で、文明人が自然の中で無力になる恐怖を描いています。素朴な正義感がいかに脆いかを突きつける展開も強烈。ドキュメンタリー風の臨場感も抜群です。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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映画のネタバレあらすじ

みんなの感想・レビュー

  1. 隈さん より:

    グロテスクかかってこい!な方にはオススメです。

    一通り見た感想といえば……ショックシーンが多過ぎて体調を万全にして臨まないとぶっ倒れそうなくらいハードでしたww

    特に洋画ならではのラブシーンやトリックなどの頭脳シーンはないですが、脱出を試みる主人公達の攻防戦がハラハラして目が離せませんでした。

    ※映画を見る際は食事より飲み物くらいにしておくことをお薦めします※ww

  2. 匿名 より:

    年齢制限がかかっている時点である程度のスプラッターは予測できたが、ともかくグロテスクな表現が多い。いわば食卓に上がる前のマグロの解体ショーを見せられているようなものである。私たちにとって食人族の行動が信じられないものであっても、彼らにとってはこれが日常なのだ。

    目を覆いたくなるようなスプラッター描写の一方で、本作品はリアリティにこだわりを強く持っている。

    実際に現地の民族(もちろん食人族ではないが)の方々に台本を渡し、演技をしてもらったというのだから面白い。

  3. 匿名 より:

    学生時代、必ず一人は理想に燃える人がいたであろう。この映画は理想だけを抱き、正しい行動を起こさない者への警鐘を示している。

    と、言ってはみるもののそうではないだろう。食人族に出会ってしまえば善人も悪人も関係なく彼らの食事だ。いわば自然の摂理である。

    食事を(学生たちを解体)する際に、一見するとバラエティ番組にありがちなのどかな村の食事風景のようなカメラワークが特徴であった。

    そういった意味では不条理なホラー映画よりも筋の通った内容であった。

  4. 匿名 より:

    DVDパッケージは遠目から見ると主人公が佇んでいる森がドクロマークのように見える作りになっており細部に遊び心の感じられる作品である。

  5. 匿名 より:

    私たちはどこまで他国の文化に口出しすることができるのか?本作のテーマはある意味ここに集約している。

    女性の割礼は、他国から見れば人権侵害と唱えることができる。ところが割礼をずっと行ってきた村にとってはそれが風習、そして文化なのである。

    例えば私たち日本人が食事に箸を使うのと同様に。相撲の土俵に女性が立ち入れないのと同様に。

    それを否定するのは間違っていることか?正しいことか?割礼だけが非人道的な文化なのか?人道的な文化は誰が決めるのか?

    非常に難しい問題である。無論こうした答えの出ない問題に正面から立ち向かうのは素晴らしいことである。

    しかし間違った行動はそれに伴うしっぺ返しが伴うというのを本作品は教えてくれる。