この記事では、映画『ザ・ウォード 監禁病棟』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ザ・ウォード 監禁病棟』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『ザ・ウォード 監禁病棟』 作品情報

- 製作年:2010年
- 上映時間:89分
- ジャンル:ホラー、サスペンス、ミステリー
- 監督:ジョン・カーペンター
- キャスト:アンバー・ハード、メイミー・ガマー、ダニエル・パナベイカー、ローラ=リー etc
映画『ザ・ウォード 監禁病棟』 評価
- 点数:85点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★★★
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★★★
- 設定:★★★★★
[miho21]
映画『ザ・ウォード 監禁病棟』 あらすじネタバレ(起承転結)
映画『ザ・ウォード 監禁病棟』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『ザ・ウォード 監禁病棟』 あらすじ【起・承】
放火の罪で捕まったクリステンは、ほとんどの記憶を失っていたことから、ノースベンド精神科病院の監禁病棟(ウォード)に入院することに。
同じウォードには、スケッチが好きなしっかり者のアイリス、奇妙な言動ばかりのエミリー、人形を手放せない幼いゾーイ、勝気なサラ、そして夜中にクリステンの病室の周りに出没する謎の少女がいた。
シャワールームで不気味な少女に襲われたクリステン。
主治医のストリンガー医師から、電気ショック療法を受けさせられてぐったり。
ある日、退院が決まりそうだと診察に行ったアイリスが、忽然と行方をくらませる。
退院したようにも思えたが、大切にしていたスケッチブックが残されていた。
それを見たクリステンは、シャワールームで襲ってきた醜い少女アリス・ハドソンのスケッチを見つけ、ストリンガーやエミリーたちを問い詰める。
アリスは、ずいぶん前に退院した少女だと聞かされるが、納得できないクリステン。
アリスの幽霊が自分たちを狙っていると考え、クリステンは友人たちを連れて、病院からの脱走を試みる。

映画『ザ・ウォード 監禁病棟』 結末・ラスト(ネタバレ)
アリスに遭遇したクリステンは意識を失い、看護師ロイに連れ戻される。
そしてアイリスが戻らないことを悟った。
もうすぐ退院だと宣言したサラも、アリスに攫われ命を落としてしまう。
ゾーイが大切にしている人形がアリスの物だとわかり、ゾーイとエミリーを問い詰めるクリステン。
退院したとされるタミー、そしてサラ、エミリー、アイリス、ゾーイは暴力的なアリスを殺してしまったのだ。
自殺願望のあったエミリーは、ナイフを手にしたところをアリスに操られ命を落とす。
脱走を試みたクリステンとゾーイだったが、ゾーイも途中でアリスに攫われてしまう。
追い詰められたクリステンは、怪物のようなアリスを殺してしまう。
そしてストリンガー医師から、真実を聞かされる。
クリステンの本名はアリス・リー・ハドソンで、2ヶ月もの間誘拐、監禁されて精神が破綻したと告げられる。
彼女はトラウマによって多重人格になったが、それぞれの個性が強すぎて本来の人格アリスを殺してしまったのだ。
アリスとクリステンは窓から落ちたが、奇跡的に助かりアリスに戻った。
しかし、偶然生まれた人格のクリステンは、アリスに執着し続けていた。
映画『ザ・ウォード 監禁病棟』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ザ・ウォード 監禁病棟』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
使い古された手を逆手に取った意外なラスト
主人公の見ていた幻覚、多重人格オチという、使い古された“予想外のラスト”という体のホラー映画。
しかし視点を変えて、主人公クリステンもアリスの中の人格のひとつで想像の産物だった、という意表をついた作品。
怪物のような恐ろしいアリスこそが本来の人格で、アリスに殺される=人格が統合されている、という現実の流れに驚かされる。
殺さないでほしいと懇願するアイリスに対して、アリスがアイスピックのような医療器具を突き立てるなど、統合するというよりも消去のような世界観には疑問が残ってしまう。
1960年代の医療技術なら仕方ない、と思わせる部分もあるが、強引さは拭えない。
退院したかどうかすら教えない看護師や医師、ひとりずつ順番に話すと決められていて、気持ち悪いくらいに全員が決まりを守って行われる少女5人とストリンガー医師との会話など、よく見ればオチがわかる伏線がある。
加えて、アリスに関係ないはずのクリステンまでもが狙われるというかみ合わない部分が、アリスが主人格である事で、つじつまが合うように計算されたストーリーは見事。
怖がらせ方がうまい
ラストで鏡の中か背後から何かが出てきてビックリ、という驚かせ方はお約束なのだが、鏡を開いた戸棚の中からクリステンが出てくるというのは意表をついていでドキッとさせられる。
シャワールームの湯気の中や、エレベーターの背後に静かに現れる怪物のようなアリスも不気味。
ホラー要素に加えて、決して出ることができないウォードからの脱出、クリステンの失われた記憶の謎など見せ場も多い。
一昔前の病院の薄気味悪さや陰湿なイメージ、アリスの視点に変わるとすべてが明るく見えるという演出は上手い。
クリステンが主人公だと誰もが思い込んで見ているからこそ、あっと驚くような衝撃的なラストに感じられるのだと思います。アンバー・ハードがとにかく可愛いので、そんな彼女が窮地に立たされる展開はドキドキしてしまいましたが、最後まで見るとそういうことだったのかと納得できるでしょう。
怖さが迫り来るような描写がすごく上手くて、来るぞと思っていると来なかったり、予想外の場所から出てきたりと終始びっくりしてしまいました。(女性 30代)
精神病棟を舞台にした王道ホラーかと思いきや、終盤で明かされる多重人格の真相に一気に印象が変わった。クリステンが追われていた“幽霊”アリスは実在せず、彼女自身がアリスの人格を生み出していたという展開は予想できそうでいて不気味。仲間の少女たちが次々と殺されていく描写も、実は人格が消えていく過程だと分かると切なさすら感じる。ラストでアリスの人格が残る終わり方も後味が悪く、じわじわ怖い作品だった。(30代 男性)
閉鎖空間での演出がとにかく上手い。暗い廊下やシャワー室のシーンは緊張感が持続し、古典的な恐怖表現ながら安定感がある。ただ、最大の仕掛けである多重人格オチは既視感もあった。それでも、クリステンが実は本来の人格ではなく、アリスこそが現実の少女だったと明かされる瞬間はゾッとする。最後に再びアリスが目覚めるラストは救いがなく、ホラーとしてきっちり締めている。(40代 女性)
幽霊に見えた存在が主人公自身の別人格だったという真実に驚かされた。患者たちが一人ずつ消えていく構成はスラッシャー風だが、その実態が人格統合の過程だと分かると物語の見え方が変わる。医師による治療が進むほど恐怖が増していくのも皮肉だ。最終的にアリスの人格が勝ってしまうラストは、治療の失敗と狂気の継続を示していて後味が悪い。(20代 男性)
ホラーとしての演出はクラシックで安心感があるが、物語の核心はトラウマにあると感じた。虐待を受けた少女が自分を守るために人格を分裂させ、その結果として怪物を生み出してしまう構図は悲しい。クリステンという人格が消える場面は、単なる退場ではなく自己の消滅であり、怖さと同時に切なさもあった。ラストの微笑みが、すべてが終わっていないことを示していて印象的。(30代 女性)
正直、途中までは王道の精神病棟ホラーだと思っていたが、終盤の真相で評価が上がった。仲間だと思っていた少女たちが実在しない人格だったと分かると、会話の意味が一変する。幽霊アリスの執拗な追跡は、自我の逆襲だったのだと理解できる。最後に病院を出た後、アリスの人格が残っていると示唆される展開は、続く恐怖を感じさせて良かった。(20代 女性)
ジョン・カーペンター作品らしいオーソドックスな恐怖演出が楽しめた。派手さはないが、音や間の取り方が巧みでじわじわ追い詰められる感覚がある。多重人格という設定自体は珍しくないが、人格同士が殺し合うという見せ方がユニーク。クリステンが消え、アリスが残る結末は、観客の予想を少し裏切る形で締めくくられ、静かな恐怖を残した。(50代 男性)
女性だけの閉鎖空間という設定が不安を増幅させていた。互いに疑心暗鬼になりながらも協力しようとする姿が描かれるが、それがすべて一人の内面だったと知るとぞっとする。アリスが実在の少女であり、クリステンこそが後から生まれた人格だという逆転が印象的。ラストの鏡越しの視線が、まだ狂気が終わっていないことを示していて怖かった。(40代 女性)
スリリングな展開で最後まで飽きずに観られた。幽霊のビジュアルや突然の出現など、ホラーとしてのツボはしっかり押さえている。だが本当の恐怖は、主人公自身の中に怪物がいたという事実。人格が統合されていく過程が“死”として描かれるのは残酷だ。退院後に再びアリスが現れるラストは、救いのなさが際立っていた。(30代 男性)
物語の構造は比較的シンプルだが、精神的な不安を丁寧に積み重ねていく演出が良かった。仲間の少女たちが消えていくたびに孤独が増していくが、それが実は自分自身の崩壊だったという真実が重い。アリスという人格が生き残る結末は、トラウマの根深さを象徴しているように感じた。派手さよりも心理的恐怖を楽しみたい人向け。(60代 男性)
映画『ザ・ウォード 監禁病棟』を見た人におすすめの映画5選
シャッター アイランド
この映画を一言で表すと?
精神病院という迷宮で、現実そのものが揺らぐ衝撃のサスペンス。
どんな話?
孤島にある精神病院で患者失踪事件を捜査する連邦保安官。しかし調査が進むにつれ、不可解な出来事や記憶の混乱に襲われ、自身の正気すら疑い始める。閉ざされた空間と張り詰めた空気の中、やがて明かされる驚愕の真実が観る者の足元を揺るがす心理サスペンス。
ここがおすすめ!
精神医療施設という舞台設定と、主人公の認識が崩れていく展開はザ・ウォード 監禁病棟と強く共鳴する。巧妙に張られた伏線と衝撃のラストが見事で、再鑑賞すると印象が一変する構成も魅力。心理的恐怖とどんでん返しを求める人にぜひ観てほしい一本。
アイデンティティー
この映画を一言で表すと?
嵐のモーテルで起こる連続殺人、その裏に潜む驚愕の真相。
どんな話?
豪雨により孤立したモーテルに集まった男女が、一人また一人と殺されていく。互いに疑心暗鬼になる中、物語は思わぬ方向へ進む。やがて明かされる事件の本質は、観客の予想を鮮やかに裏切るもの。巧妙な構成で真相へ導くサスペンスホラー。
ここがおすすめ!
多重人格というテーマをスリリングに描いた傑作。登場人物たちの存在意義が終盤で一気に反転し、物語の見え方が変わる快感は格別だ。ザ・ウォード 監禁病棟の構造的な仕掛けに惹かれた人なら、間違いなく楽しめる緻密な脚本が光る作品。
ハイド・アンド・シーク 暗闇のかくれんぼ
この映画を一言で表すと?
少女の“見えない友達”が招く、戦慄の心理ホラー。
どんな話?
妻を亡くした父と娘が郊外へ引っ越すが、娘は“チャーリー”という見えない友達と話し始める。やがて周囲で不審な出来事が起こり、父は異変に気づく。無邪気な言動の裏に潜む真実が明かされたとき、物語は恐ろしい姿を現す心理スリラー。
ここがおすすめ!
心の闇と別人格の存在を軸にした展開が秀逸。徐々に現実が崩れていく過程の演出が緊張感を高める。ザ・ウォード 監禁病棟のように、観客の認識を揺さぶるラストが印象的で、心理的どんでん返しを味わいたい人にぴったりの一本。
ゴシカ
この映画を一言で表すと?
精神科医が一夜で患者となる、戦慄のミステリーホラー。
どんな話?
精神病院で働く女性医師が、ある夜の出来事を境に記憶を失い、気づけば自分が患者として収監されていた。自らの無実を訴えるが、証拠は彼女を犯人だと示すばかり。幽霊の存在と謎が絡み合い、真相へと迫るサスペンスホラー。
ここがおすすめ!
精神病院という舞台と、主人公の記憶の混乱が生む不安感が魅力。現実と幻覚の境界が曖昧になり、観客も翻弄される展開はザ・ウォード 監禁病棟と共通する。ゴシックな雰囲気とサスペンス要素が融合した緊張感を堪能できる作品。
エンゼル・ハート
この映画を一言で表すと?
自らの正体に辿り着いたとき、悪夢が完成する戦慄のノワール。
どんな話?
私立探偵ハリーは、失踪した男の捜索を依頼される。しかし調査を進めるうちに関係者が次々と惨殺され、事件は不可解な方向へ進む。やがて彼は、自身の記憶と存在そのものに疑念を抱く。衝撃の真実が待ち受けるサスペンス。
ここがおすすめ!
自我の崩壊と衝撃の自己認識というテーマが強烈。ラストの種明かしは今なお語り継がれるほどのインパクトを持つ。ザ・ウォード 監禁病棟のように、主人公の内面が物語の核心となる作品が好きな人にはたまらない、濃密な心理サスペンスだ。



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