映画『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉』の概要:完結したと思われていた「パイレーツ・オブ・カリビアン」のまさかの第四弾。ジャックやバルボッサなど引き続き登場する人物もいるが、基本的にはキャラクターが一新しての新たな始まりとなっている。
映画『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉』の作品情報
上映時間:141分
ジャンル:アクション、ファンタジー
監督:ロブ・マーシャル
キャスト:ジョニー・デップ、ペネロペ・クルス、ジェフリー・ラッシュ、イアン・マクシェーン etc
映画『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉』の登場人物(キャスト)
- ジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)
- 世界を股にかける伝説の海賊で、ブラックパール号の船長。欲しいものの行方を指し示すコンパスを持っており、その為に黒ひげに無理矢理仲間に入れられる。
- アンジェリカ(ペネロペ・クルス)
- ジャックの元恋人で、凶悪な海賊黒ひげの娘。父親から愛情を受けていないものの、父親の役に立つべく奮闘している。
- ヘクター・バルボッサ(ジェフリー・ラッシュ)
- 元ブラックパール号の船長でジャックのライバル的存在。黒ひげに恨みがある。
- 黒ひげ(イアン・マクシェーン)
- アンジェリカの父親で、その凶悪性で有名な海賊。死期が迫っており永遠の命を手に入れるべく生命の泉を狙っている。
映画『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉』のあらすじ【起】
生命の泉、それは口にしたものが永遠の命を手にするという幻の泉です。英国の王であるジョージ二世は、この泉を見つけ出し我が物にせんとしていました。そこでジョージ二世は、海を知り尽くしている人物に泉を探させる為、何とあのバルボッサを英国軍の船長に任命するのでした。
しかし泉のありかが記された海図はジャックの手の中にあります。そしてそのジャック当人もまた、生命の泉を目指していました。しかしその途中、ふとした事からジャックとその部下、ギブスが離れ離れとなってしまいます。肝心の海図はギブスが預かっていたので、その海図を狙いバルボッサがギブスを自らの軍へと引き込みます。
一方、ジャックもとある人物と再会を果たしていました。かつてのジャックの恋人、アンジェリカです。アンジェリカの父親は海賊の中でもその残虐性が有名な、「黒ひげ」という男でした。黒ひげもまた生命の泉を探し求めており、海図を持っていた事があり、そして欲しいものの行方を指し示すコンパスを持っているジャックを無理矢理仲間に引き入れます。
映画『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉』のあらすじ【承】
黒ひげは病の為に寿命を宣告されており、自らが海を支配し続ける為に生命の泉を欲していたのでした。しかし泉の水をそのまま飲めば良いというわけではなく、寿命を得る為には正しい儀式を行う事が必要となります。その儀式には2つの銀の聖杯、生命の泉、そして人魚の涙の3つが必要となります。聖杯に泉の水を入れ、片方の水だけに人魚の涙を混ぜ込みます。そして2人の人間が同時に聖杯の水を飲み干した時、人魚の涙が入った聖杯の水を飲んだ人間が、涙が入っていなかった聖杯を飲んだ人物の寿命をそのまま奪う事ができるのです。
黒ひげ達はまず人魚を捕まえる事に成功し、次は聖杯を狙いジャックのコンパスに従います。しかし一歩及ばず、聖杯は既に同じく生命の泉を狙うスペイン軍に奪われた後でした。どうしたものかと頭を抱えるジャックの前に、現在では国のお抱え海賊となっているバルボッサが姿を表します。そしてバルボッサは黒ひげに気づかれないように、こっそりジャックに協定を持ちかけるのでした。
映画『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉』のあらすじ【転】
実はバルボッサは、永遠の命を手に入れる事、ましてや生命の泉などには全く興味がありませんでした。しかしかつて自身の大事な船、「ブラックパール号」と自らの右足を黒ひげに奪われた過去があり、黒ひげに恨みを抱いていたのでした。そんな時黒ひげに死期が迫っており、彼が永遠の命を手に入れる為に生命の泉を狙っているという噂を耳にしたのです。そこで黒ひげの野望を阻止する為だけに、バルボッサは英国軍のお抱え海賊となったのでした。
密かに結託したバルボッサとジャックは、スペイン軍の隙を突いて聖杯を盗み出す事に成功します。ジャックとバルボッサの企みを知らない黒ひげは、聖杯と人魚の二つを手に入れ、いよいよ生命の泉へと向かいました。そして泉へと辿り着いた一行は、あとはその盃を傾けるだけで永遠の命が手に入る筈でした。しかしその時、ジャックと結託したバルボッサ率いる英国軍、そしてスペイン軍までもが泉へと雪崩れ込んできて、場は混乱の一途を辿ります。
映画『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉』の結末・ラスト(ネタバレ)
三大勢力の激しいぶつかり合いとなった戦場で、県のぶつかる音が響き渡ります。バルボッサは復讐相手である黒ひげを執拗に狙い、とうとう黒ひげに剣を突き立てるのでした。娘のことを一切省みない碌でもない父親ですが、アンジェリカは父親に突き刺さっている剣を抜こうと必死になります。しかしバルボッサの剣には確実に相手を死に至らしめる為、刀身に毒が塗り込んでありました。そして黒ひげだけでなく、剣を抜こうとしたアンジェリカまでもが誤って手のひらを傷つけてしまい毒に侵されてしまうのでした。
このままでは確実に命が失われる2人に、ジャックは聖杯を差し出しました。黒ひげは先程娘が必死に自分を助けようとしたにも関わらず、自分が助かる為に涙入りの聖杯を手に取りました。しかしジャックは予め黒ひげのその行動を読んでいて、前もって聖杯を交換していたのです。そしてアンジェリカは黒ひげの寿命を吸い取り、黒ひげはとうとう生き絶えました。
バルボッサは復讐を果たし黒ひげの船を手に入れ、そしてジャックはブラックパール号を取り戻したのでした。
映画『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉』の感想・評価・レビュー
某漫画にも登場した黒ひげという海賊が登場する新たな展開となっている。
わかりやすい伝説上のキャラクターが登場するのは、やはりワクワクしてしまうものである。黒ひげは自身の船をも自由に操作し、任意の相手を吊るし上げるなど、いかにもな能力を兼ね備えている。
しかし、死期が近い事もあり、命の泉を利用し、永遠の命を手に入れようと試みる。
ジャックがコンパスを所有している事もあり、強引に船員として迎え入れるという流れ。
強欲な黒ひげは、最終的に自身の娘の寿命を自らの延命の為に利用するのだが、ジャックのわざとらしい計算で、逆に黒ひげ自身が寿命を吸い取られるというあまのじゃく的なオチで完結する。
4作品目でもぶれないのは、ジャックのあのキャラクターあってこそなのだろう。(男性 30代)
ジョニー・デップ主演のファンタジーアクション作品。これまでの3部作を担当したゴア・バービンスキーから「シカゴ」などで知られるロブ・マーシャルに監督が交代した。
本作から主人公のジャック・スパロウのいい加減な性格は相変わらずであり、新キャラクター達との濃い絡みでシリアスな物語をコミカルに描かれている点は健在。
本作では海賊船同士の激しい衝突など、この作品ならではのアクションシーンがさらにパワーアップしている。(男性 20代)
今回はキャストが変わり、ペネロペ・クルス演じるアンジェリカが新しいキャラクターとして登場します。前3作が好きなファンとしては、少しウィルとエリザベスがいないことに物足りなさを感じましたが、ジャックのお調子者のキャラクターは健在です。
黒ひげを倒すため、宿敵だったバルボッサと組んだジャック。仲がいいのか、悪いのか。二人のやり取りがとてもコミカルで癒されます。最後には娘の命よりも自分の命を優先した黒ひげにトリックを仕掛け、ジャックらしい方法で黒ひげを倒します。(女性 20代)
前作の第3弾で物語は完全に終結したと思われていたが、まさかの第4弾が制作された。しかし決して前作からの続きという印象はなく、また新しいスタートを切ったという印象の方が強い。所々でシリーズファンを唸らせる展開やセリフなどがあるので、そこそこ楽しめるだろう。今作で初めてパイレーツ・オブ・カリビアンを見るというのも面白いかもしれない。今作の後に改めて前3作を見返すと、細かいところに新たな発見がある。前3作がどれだけ壮大かつ丁寧に作られていたかがわかるだろう。(男性 20代)
パイレーツ・オブ・カリビアンシリーズ第4作目にあたるこの作品では、キャストも一新し、また新しい物語が形成されている。前作までとは違ったストーリーの展開に、また魅惑されることは間違いない。ジャックというキャラクターが物語を引き立てながら、さらに個性豊かなキャラクターが集まり、大規模な戦いが繰り広げられる。
過去が明らかになっていくことで、また新たな発見があり、この作品を面白くさせているのだろう。(女性 30代)
ジョニー・デップが孤高の海賊ジャック・スパロウを演じる大ヒットシリーズ第4弾。今回はとにかくキャストが最高です。ジャックが昔愛した女海賊、アンジェリカ役にペネロペ・クルス。史上最恐の海賊、黒ひげを演じるのはイアン・マクシェーン。そしてバルボッサを続投するのがジェフリー・ラッシュ。もうこれだけでお腹いっぱいですよね。今作で目立ったのは、ジャックとバルボッサの仲の良さ。海賊を引退し、海軍に寝返ったバルボッサですがあのずる賢さは健在。
4作目になっても面白さは衰えず、最高に楽しめる作品でした。(女性 30代)
前3部作でやりたいことをやりつくしたのか、アクションを除けば薄味な内容だった。それは、登場人物の入れ替えがでかい要素といえるだろう。勿論、ジャック・スパロウを演じるジョニー・デップはかっこいいし、ペネロペ・クルスも美しい。でも、あのメンバーへの愛着が捨てきれない。
それにスケールもやや小さくなった気がした。なんというか、冒険してる感が少ない。とはいえ『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズとしての水準は満たしているので、良作ではある。(男性 30代)
ペネロペ・クルスが好きなので、ジャック・スパロウの元恋人役での登場は嬉しかったしテンションが上がった。ただ、ウィル・ターナーとエリザベス・スワンが出てこなかったのは、非常に残念だった。本作品がダメだったわけではないが、やはり物足りない気持ちになってしまう。ジャック・スパロウと同じぐらい、ウィル・ターナーとエリザベス・スワンの存在が自分の中で大きかったのだなと思った。
ジョニー・デップの演技は、文句なしで良かった。飄々としているのに意味深で、おもしろいのにカッコいい。このキャラクターを演じられるのはジョニー・デップ以外にいないと改めて思った。(女性 30代)
みんなの感想・レビュー
前作までとは登場人物もかなり一新され、監督もゴア・ヴァービンスキーからロブ・マーシャルに代わった。
シリーズ第五作目ではまたかなり違ったストーリーになりそうなので、これは一本で完結の独立した作品であろう。
今回新しく登場したのが、ヒロインポジションの女海賊アンジェリカだ。演じているのはペネロペ・クルス。スペインが関わった話なので、なるほど、ストーリーのイメージにもピッタリだ。
アンジェリカは女海賊で、ジャックの元恋人。しかも、元々修道女で一生神に仕えることを誓ったのに、好奇心で彼女に近づいたジャックのせいで修道女ではいられなくなったという過去を持つ。
本当に修道女だったのかと思うほどセクシーで、性格も女版ジャック・スパロウという感じでつかみどころがない。
しかし、黒ひげを父とし、彼が死ねと言えば甘んじて受け入れるほど父親を慕う一面もある。実際、アンジェリカは孤児だったので、黒ひげが実の父かどうかは疑わしい。表向きアンジェリカが黒ひげを利用しているようで、実は逆。実の父であろうがなかろうが、家族を知らないアンジェリカは形だけでも父親を得て、必要とされている。それだけが拠り所だったのかもしれない。
親子で生きるか死ぬかのどちらかを選ばねばならず、アンジェリカは黒ひげの命令通りに死ぬことを選ぶ。もし黒ひげが命令しなくてもこちらを選んだのではないだろうか。
こういうキャラクターなので、なかなか憎めない。今後も登場してほしいキャラクターだが、恐らく次回作には登場しないので残念である。
前作までのシリーズ三作が、大きな一つのストーリーになっていたので、今回は独立した一本ということで新鮮だった。
実在したイギリスの海賊・黒ひげが登場しているのも見どころだった。
だが、後半の聖杯の奪い合いのシーン、どこかで見たことのある展開だった。二作目のデイヴィ・ジョーンズの心臓の三つ巴の争奪戦とまるっきり被っているのだ。これだけ長く続いているシリーズなので、せめてネタ被りだけは避けてほしかったと思う。