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映画『まほろ駅前狂騒曲』あらすじ・ネタバレ結末と感想

映画『まほろ駅前狂騒曲』の概要:2011年公開の映画「まほろ駅前多田便利軒」、テレビドラマ「まほろ駅前番外地」から続く映画2作目。原作は、三浦しをんの小説「まほろ駅前」シリーズ。瑛太と松田龍平のW主演で2014年に公開された。

映画『まほろ駅前狂騒曲』 作品情報

まほろ駅前狂騒曲

  • 製作年:2014年
  • 上映時間:124分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ
  • 監督:大森立嗣
  • キャスト:瑛太、松田龍平、高良健吾、真木よう子、本上まなみ etc…

映画『まほろ駅前狂騒曲』 評価

  • 点数:65点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★☆☆

[miho21]

映画『まほろ駅前狂騒曲』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『まほろ駅前狂騒曲』のあらすじを紹介します。

まほろ駅前で便利屋をしている多田啓介と、中学時代の同級生で居候中の行天春彦。

多田の元に、かつての依頼人で行天の元妻にあたる三峯凪子から連絡が入る。
行天が精子提供をして生まれた娘のはるを、一か月半預かってほしいという依頼だった。
生後半年の子供を亡くした過去を持つ多田は、子供が嫌いな行天に“自分の姪”と嘘を吐いて納得させる。

一方、まほろ町内にあった新興宗教「神の声教団」の残党、小林が作った団体「HHFA」が、信者に無農薬野菜を作らせて売るという怪しい行動を始めていた。
仲介を頼まれている岡山組の飯島はそれが気に入らず、まほろの裏組織を束ねる星と取引をして潰そうとし、星は多田に依頼して農薬散布の写真を撮らせる。

ひょんなことから多田は、行天の母親が「神の声教団」信者だったこと、行天と小林が友人だった過去を知る。

はるが多田便利軒にやってくる。
すぐに多田の嘘はバレるが、はるに行くあてが無いと知って渋々承諾する行天。
そして、行天が母親から虐待を受けていた事が明らかになるが、次第に打ち解けていく行天とはる。

そんな時、両親がHHFAにいる少年、由良からビラ配りをやりたくないと助けを求められる。

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映画『まほろ駅前狂騒曲』 結末・ラスト(ネタバレ)

息子の墓参り行った多田と別行動で、行天とはるが由良を連れ出しバスに乗って逃げる。
だが、バス会社の手抜き運転を疑っている、岡老人たちのバスジャックに巻き込まれてしまう。
バスの中には麻薬の売人シンちゃんと、小林も乗っていた。

はるを使って小林が行天を挑発した事で、2人は喧嘩を始める。
シンちゃんが忘れていった拳銃を手に喧嘩を止めようとした由良に、間違って撃たれてしまう行天。

警察に包囲されたバスに、多田も追いつく。
行天と和解した小林が最初にバスを降りるが、暴走した若い刑事に撃たれてしまう。

小林はなんとか助かり、HHAFは解散に。
岡老人たちのバスジャックの件は保留にされ、“お母さん”の凪子とパートナーの“ママ”が迎えに来て、はるも自宅に戻る。
奇跡的に助かった行天は、傷が癒えた頃に行方をくらます。

数ヶ月後。
かつての依頼人であり、恋人関係にある亜沙子との距離は縮んだが、いつもと変わらず便利屋の仕事をこなす多田の前に、ふらりと戻ってくる行天の姿があった。

映画『まほろ駅前狂騒曲』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『まほろ駅前狂騒曲』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

前作を見た人向けのストーリー

前作「まほろ駅前多田便利軒」から続く豪華なキャスティング、ちょっと笑える脱力系のストーリーの中にあるシリアスな展開や、心温まるエピソードが印象的な作品。

多田と行天が一緒に行動するようになったきっかけや、多田便利軒を利用する人々のほとんどは違和感なく登場する。
しかし、行天と元妻の三峯凪子の複雑な関係や、精子を提供して娘が生まれたという前作での展開、その部分に関しての説明があまりにも中途半端なため、前作を見ていない人にとってはわかりにくい話になっている。
子供が嫌いな行天が、由良という少年とだけは普通に接しているのも当たり前に描かれていて、本作から見始めた場合は世界観に入りにくい。

多田と恋人関係にある未亡人の柏木亜沙子との接点は、ドラマ「まほろ駅前番外地」で描かれているので、前作映画とドラマの両方を見ていないとわかりにくい展開になるのはもったいない。

これでもかという豪華キャスト

前作「まほろ駅前多田便利軒」やドラマ「まほろ駅前番外地」からの続投がほとんどだが、ドラマと映画では違う役で出演しているキャストも多い。

W主演の瑛太と松田龍平はもちろんのこと、本上まなみ、真木よう子、高良健吾といった若手実力派が揃っている。
大物俳優の麿赤兒と大森南朋の親子での出演も珍しい。
「HHFA」代表で行天の昔の友人、小林役として永瀬正敏も出演を果たした。

一方で、個性派俳優の松尾スズキ、宇野祥平などもダメな大人役として出演し、絶妙な雰囲気を醸し出している。

映画『まほろ駅前狂騒曲』 まとめ

架空の町、まほろ駅前にある便利屋に舞い込むヘンテコな依頼や、中学時代の同級生でバツイチ同士の多田と行天コンビの事件をのんびりと描いた映画第二弾。
前作の「まほろ駅前多田便利軒」や、ドラマ「まほろ駅前番外地」も見ていればもっとわかりやすい作品。
見ていなくても楽しめるが、ややこしい展開が多いために難しく感じてしまう。

ラストシーンで行天が着ている「ビバまほろ」と書かれたTシャツや、ビバの意味について暢気に話し合う主演2人の姿には笑いが止まらなくなる。
ほのぼのとした老人たちのバスジャックから行天が撃たれるという急展開や、新興宗教に入っていた母親に虐待されていたという行天の悲しい過去が明らかになるが、暗くなりすぎないストーリーに好感が持てる作品。

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