この記事では、映画『ドラキュラZERO』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ドラキュラZERO』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『ドラキュラZERO』の作品情報

上映時間:92分
ジャンル:アクション、ファンタジー、ホラー
監督:ゲイリー・ショア
キャスト:ルーク・エヴァンス、ドミニク・クーパー、サラ・ガドン、ディアミッド・マルタ etc
映画『ドラキュラZERO』の登場人物(キャスト)
- ヴラド・ツェペシュ(ルーク・エヴァンス)
- トランシルヴァニア国の国王。「串刺し公」という恐ろしい異名を持つが、家族と国民を誰よりも愛している心優しき男。
- ミレーナ(サラ・ガドン)
- ヴラドの妻。辛い立ち位置にいるヴラドを暖かく見守る。
- メフメト2世(ドミニク・クーパー)
- かつてヴラドと共に育ったオスマン帝国の国王。
- インゲラス(アート・パーキンソン)
- ヴラドの一人息子。オスマン帝国に招集される。
- カリグラ(チャールズ・ダンス)
- 悪魔と契約を結んだ為に、長年洞窟の中に閉じ込められていた吸血鬼。
- ルシアン(ポール・キー)
- トランシルヴァニア国に住む修道士。
映画『ドラキュラZERO』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『ドラキュラZERO』のあらすじ【起】
かつて出兵した戦場で、多くの兵士を串刺しにして殺したことで「串刺し公」の異名がついたヴラド・ツェペシュ。彼は1462年に実在した人物である。ヴラドは当時圧倒的な勢力を誇っていたオスマントルコ帝国の傘下である、トランシルヴァニア国という小さな国を治めていた。彼は国民と、そして自分の家族、妻のミレーナ、息子のインゲラスを心の底から愛していた。
ある時、彼は部下を率いて国を見回っていた。すると、川の付近でオスマン帝国からの刺客の死体を発見するのだった。しかし、ヴラドにも彼の部下にも、その刺客を殺した人間に心当たりはなかったのだ。彼とその部下は、何が起こったのかを調べるためにその周囲を調査することにした。すると近くに、今迄気づくことのなかった深い洞窟を発見するのだった。
その洞窟からは不気味な空気が漂っており、ヴラド達は恐る恐るその洞窟へと足を踏み入れた。すると何と、何者かの襲撃を受け部下が殺されてしまったのだ。ヴラドも絶体絶命の危機に陥るが、身につけていた銀貨、そして差し込んで来た日光によって一命を取り留める。
映画『ドラキュラZERO』のあらすじ【承】
国へと帰ったヴラドは、自分が見た異形の存在について知るため、修道士のルシアンの元へと走った。すると、ルシアンはヴラドに「吸血鬼」と呼ばれる怪物について語って聞かせるのだった。しかし、吸血鬼の存在が国民に広がればパニックを起こしかねない。そこで、この吸血鬼の存在についてはルシアンとヴラドの間の秘密とすることにしたのだった。
しかし、そんなヴラドの元にオスマン帝国からの使者が改めて送られてくる。そしてその使者は、ヴラドに対して少年1000人をオスマン帝国に差し出すように通告して来たのだ。オスマン帝国は、その少年達をオスマン帝国に使える兵士として育てようとしていた。逆らえば国が潰される。仕方なくヴラドはその要求に応じようとするが、インゲラスとミレーナの言葉に最終的に使者を切り殺してしまう。
こうして、オスマン帝国とトランシルヴァニア国の戦争の幕が上がることとなったのだ。ヴラドは民衆を鼓舞し、安全なところに移動しようと山岳にある修道院へと移動を開始する。
映画『ドラキュラZERO』のあらすじ【転】
しかし、ヴラドには向かうべき場所があった。それは、先日見つけたばかりのあの洞窟である。強大な力を持つオスマン帝国に抵抗するにはトランシルヴァニア国の兵力は少なすぎる。そこでヴラドは、あの異形の者の力を借りようと考えたのだった。
その吸血鬼の名前はカリグラといった。カリグラはかつて悪魔と契約を結んだ為に、この様な異形の姿となり洞窟に閉じ込められたのだ。カリグラは、ヴラドにあるゲームを提案する。それはヴラドがカリグラの血を飲むことだった。その血の力でヴラドはカリグラと同様の力を手に入れる事ができるが、代わりに人間の血に対して強い渇望を覚えることとなる。3日間その渇きに耐えきれば彼は人間に戻ることができるが、そうでなければ彼は永遠に化け物のままとなるのだ。
そして、ヴラドは国を守る為血を飲む決心をする。そして生まれ変わったヴラドは、オスマン帝国からの兵士1000人を一掃するほどの力を手に入れた。しかし、オスマン帝国からの攻撃の手は止むことはなかった。何と息子のインゲラスが拐われ、妻のミレーナは瀕死の重体を負ってしまう。
映画『ドラキュラZERO』の結末・ラスト(ネタバレ)
ミレーナはヴラドに、自分の血を飲むようにヴラドに訴える。自分の血を飲んで、息子を助け出して欲しいと懇願したのだ。そうして本格的に吸血鬼となったヴラドは、重体を負った国民に自分の血を分け与えた。ヴラドは宿敵、メフメト2世と対峙することとなる。彼の銀貨を使った姑息な攻撃を受け苦しみながらも、ヴラドはインゲラスの為にメフメト2世を見事倒してみせた。
しかし、自分が吸血鬼化した国民達は次々と人を襲う化け物と化していた。ヴラドはインゲラスをも襲おうとする吸血鬼達を止める為、天候を操り太陽を呼び出した。吸血鬼は太陽の光を浴びると灰と化してしまう。ヴラドはインゲラスをルシアンに預けると、他の吸血鬼達を道連れに太陽の光を浴びるのだった。
しかし、ヴラドを王と慕う謎の男が、灰になりかけていたヴラドに自分の血を与える。こうしてヴラドは、一命を取り留めたのであった。そして時は流れ現代、不老不死であるヴラドはまだ生き延びていた。そして彼は、ミレーナの生まれ変わりである女性を見つけるのであった。
映画『ドラキュラZERO』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
ルーク・エヴァンス主演のファンタジーアクション作品。ヴラド公爵が不老不死の力を得て活躍する姿を描く。
この作品では一般的に混同されがちなドラキュラとヴァンパイアを描き分けられており、史実に基づき、ヴラド公のキャラクターが形作られている。自国や臣民を守るために人ならざる力を手に入れたヴラドだが、そのせいで孤立し最後にはすべてを失ってしまう悲しい物語であった。(男性 20代)
15世紀に実在したヴラド・ドラキュラの史実にブラム・ストーカー著の小説『吸血鬼ドラキュラ』を織り交ぜ制作された作品。主演をルーク・エヴァンスが演じ、愛情深い小国君主の懊悩を描いている。
吸血鬼をテーマに描かれた作品は多いが、今作は恐怖やホラーというよりも非常に切なく苦しいストーリーになっている。小国が帝国に打ち勝つため、人間であることを捨てるしか選択肢がなかったらそうするだろう。ちょっと引っ掛かった点は、王妃と王子の行動や態度である。彼らの動きによって主人公の悲しみと懊悩が深まり、事態をより悪化させたと思う。妻の血を吸い本物の吸血鬼となってしまった後の展開は、慄きながらも痛快だった。加えてルーク・エヴァンスの苦悩の演技は相変わらず素晴らしい。ストーリー展開にも違和感はなく、アクションシーンも壮絶で良かった。圧倒的に死者が多い作品としても知られているが、今作はなかなかに魅力溢れる作品である。(女性 40代)
吸血鬼ドラキュラ誕生の物語を、英雄譚として描いた点が新鮮だった。ヴラドが怪物になる理由が、権力欲ではなく「家族と国を守るため」という動機に置かれていることで、彼の選択に強い悲劇性が生まれている。力を得る代償として人間性を失っていく過程は切なく、特に太陽の下で妻と過ごす時間が限られている描写が印象的だった。最終的に永遠の命を背負う結末は救いと呪いが同時に与えられたようで後味が苦い。ダークヒーローものとして非常に楽しめた。(30代 男性)
従来の恐怖の象徴だったドラキュラを、ここまで人間的に描いた作品は珍しいと思う。ヴラドは冷酷な怪物ではなく、追い詰められた父親であり君主で、その苦悩が丁寧に描かれている。特に、息子を守るために悪魔と契約する場面は、愛ゆえの選択として胸に刺さった。ラストで現代へと物語がつながる展開には賛否あると思うが、彼の孤独が永遠に続くことを示唆していて印象的だった。美しさと哀しさが同居する作品。(20代 女性)
歴史とファンタジーを融合させた娯楽作として完成度が高い。大量の兵を一人でなぎ倒すシーンは爽快感がありつつも、力を使うほど人間から遠ざかっていく恐怖が描かれているのが良い。ヴラドが「怪物」になる瞬間は英雄の誕生であると同時に、人としての終わりでもある点が皮肉だ。最後に血を断てなかったことで、彼が選んだ道の重さがより強調される。単なる吸血鬼映画ではなく、選択の物語として評価したい。(40代 男性)
アクション映画として観ると派手で分かりやすく、ダークファンタジーとして観ると意外と切ない作品だった。ヴラドが最初は力を拒み、人間として解決しようとする姿勢が誠実で、だからこそ堕ちていく展開が悲しい。妻ミレナとの関係もロマンチックで、彼女の死が物語を決定的に暗転させる。ラストで彼が再び血を選ぶ瞬間は、愛と呪いから逃れられない運命を象徴している。余韻の残る結末だった。(30代 女性)
ドラキュラという存在を「悪」としてではなく、「犠牲者」として描いた点が印象深い。国を守るために自ら怪物になる選択は、為政者としての覚悟でもあり、同時に取り返しのつかない過ちでもある。圧倒的な力を持ちながら、決して幸せになれないヴラドの姿は、権力の代償を象徴しているように感じた。現代パートは賛否が分かれそうだが、永遠の孤独を示す演出としては効果的だった。(50代 男性)
映像の美しさと音楽の重厚さが物語の悲壮感を高めていた。特に夜の戦闘シーンは幻想的で、吸血鬼の能力が神話的に描かれているのが印象的。ヴラドが人間に戻れないことを悟る場面は静かだが重く、ヒーロー映画とは違う余韻が残る。勧善懲悪では終わらず、力を得た者の孤独を描いている点が大人向けだと感じた。派手さと哀愁を併せ持つ良作。(20代 男性)
女性視点で観ると、ミレナの存在がとても重要に感じられた。彼女は守られるだけの存在ではなく、ヴラドの人間性をつなぎ止める象徴だ。その彼女を失った瞬間、ヴラドが完全に闇へ堕ちる流れは切なすぎる。愛する人を守るために怪物になるという選択が、結果的にその人を失う原因になるという皮肉が胸に残った。ロマンチックでありながら残酷な物語。(40代 女性)
アクション重視かと思いきや、意外と内面描写に力を入れている点が好印象だった。ヴラドは最初から英雄ではなく、葛藤し続ける一人の人間として描かれる。そのため、彼が血を飲む決断をした瞬間の重みが違う。最後に人間としての救いが与えられない展開は厳しいが、神話の始まりとしては納得できる。続編を想像させるラストも含め、シリーズ化向きの設定だと思う。(60代 男性)
映画『ドラキュラZERO』を見た人におすすめの映画5選
ヴァン・ヘルシング
この映画を一言で表すと?
闇の伝説が一斉に動き出す、ゴシック全開のダークアクション。
どんな話?
怪物ハンターのヴァン・ヘルシングが、ドラキュラ伯爵や狼男などの怪物が潜むトランシルヴァニアへ向かう。人類の脅威となる存在と戦いながら、彼自身の失われた記憶や宿命も明らかになっていく。古典的怪物たちを一つの世界観にまとめた冒険譚。
ここがおすすめ!
『ドラキュラZERO』で描かれた神話的世界観を、より娯楽性重視で楽しめる一本。ドラキュラ像も強烈で、ダークヒーローと怪物の対決が派手に描かれる。重厚なファンタジーが好きな人に最適。
アンダーワールド
この映画を一言で表すと?
吸血鬼と狼男の終わらない戦争を描く、スタイリッシュ・ダークファンタジー。
どんな話?
長きにわたり対立してきた吸血鬼と狼男。その戦いの中で、吸血鬼の女戦士セリーンは、禁断の秘密と向き合うことになる。種族の誇り、裏切り、そして愛が絡み合い、戦いは新たな局面へと進む。
ここがおすすめ!
力を得た存在の孤独や宿命という点で『ドラキュラZERO』と共通するテーマを持つ。ダークでクールな映像美と、悲劇性を帯びた世界観が魅力。吸血鬼をヒーロー側から描く作品が好きな人におすすめ。
ブラム・ストーカーのドラキュラ
この映画を一言で表すと?
愛と呪いに縛られた、最も悲劇的なドラキュラ像。
どんな話?
永遠の命を得たドラキュラ伯爵は、かつて失った最愛の妻の面影を現代に見出す。時を超えた愛と欲望が絡み合い、彼は再び人間の世界へ足を踏み入れていく。原作に忠実でありながら、強いロマン性を持つ物語。
ここがおすすめ!
『ドラキュラZERO』が描いた“愛ゆえに怪物になる男”というテーマを、より濃密に掘り下げた名作。ドラキュラを単なる悪として描かず、悲劇の存在として描いている点が共通しており、余韻の深さも格別。
イモータルズ -神々の戦い-
この映画を一言で表すと?
神と人間の運命が激突する、神話系ダークアクション。
どんな話?
残虐な王ハイペリオンが神々に反旗を翻す中、農民の青年テセウスは世界の運命を左右する戦いに巻き込まれていく。神話を大胆に再構築し、人間の意志と神の力の衝突を描く。
ここがおすすめ!
英雄が過酷な運命に抗う姿は『ドラキュラZERO』のヴラドと重なる。映像美と暴力性、そして神話的スケールが






みんなの感想・レビュー
どうしてドラキュラが吸血鬼となったのかが描かれているということでとても楽しみにしていました。ダークヒーローとしてのドラキュラ像は新鮮で面白かったです。ですが、ヴラドの家族のみに焦点を当てられていたためか妻ミレナが一国の君主の妻とも思えない言動をするのには驚きました。息子を人質に出すかどうかというシーンでは無意味に喚き散らした挙句、ヴラドに“結婚の時ああ言ったじゃない!!”とヒステリーをおこす妻に右往左往して後先考えずに使者を切り殺したようにしか見えなかったのが残念。その後の行動も自業自得では?というシーンが多くとても理想の君主に見えませんでした。
それにしてもあの洞窟にいた魔物ですがゲーム開始が現代ってずいぶん待ったんだなあと感心しました。
ドラキュラといえば人をくし刺しにするなど残忍な殺し方をして喜ぶというイメージがありましたが、この映画ではその行いを悔いた後のドラキュラとして描かれています。何度か名前のことに言及していてこだわりを感じました。なので少しだけ調べてみたところ、ドラキュラとはルーマニアの言葉で「竜の息子」という意味なのだそうです。ちなみに竜には悪魔という意味もあるので、吸血鬼になったヴラドは自分のことを「もう竜の息子ではなく悪魔の子なんだ」と話すシーンがでてきます。