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映画『カルテット!人生のオペラハウス』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『カルテット!人生のオペラハウス』の概要:『カルテット! 人生のオペラハウス』は、現役を引退した音楽家たちが集う老人ホームを舞台に、笑いや音楽に満ち溢れた老人たちの姿を描く。ダスティン・ホフマン初監督作品で、出演者にも名優がそろう。

映画『カルテット!人生のオペラハウス』の作品情報

カルテット!人生のオペラハウス

製作年:2012年
上映時間:99分
ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ、音楽
監督:ダスティン・ホフマン
キャスト:マギー・スミス、トム・コートネイ、ビリー・コノリー、ポーリーン・コリンズ etc

映画『カルテット!人生のオペラハウス』の登場人物(キャスト)

ジーン・ホートン(マギー・スミス)
有名なオペラ歌手だった。ホームに越してくる。昔レジーと結婚していたが、彼を傷つけて離婚した。そのことを謝りたいと思っている。
レジー・パジェット(トム・コートネイ)
元オペラ歌手。今は学生相手に講義をすることもある。ジーンがホームに来たことを知り、もう居場所はなくなってしまうと憤慨するが、その実、彼女をまだ愛している。
ウィルフ・ボンド(ビリー・コノリー)
元オペラ歌手。年老いても女性の尻ばかり追いかけている。
シシー・ロブソン(ポーリン・コリンズ)
元オペラ歌手。子供っぽい所があり、チャーミングな性格。昔馴染みのジーンが来たことを喜ぶ。少しずつ痴呆が進行している。
シィドリック・リビングストン(マイケル・ガンボン)
ホームを取り仕切っており、影で「ガキ大将」と称される。「セドリック」と呼ばれるのを嫌がる。
ルーシー・コーガン(シェリダン・スミス)
ホームの医者。次々起こる問題に少々手を焼いているが、ホームの老人たちに元気をもらっている。

映画『カルテット!人生のオペラハウス』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『カルテット!人生のオペラハウス』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『カルテット!人生のオペラハウス』のあらすじ【起】

イギリスの郊外にあるビーチャム・ハウスは、現役を退いた音楽家たちが集う老人ホームだ。朝から晩まで音楽が絶えず、人々は楽しく暮らしている。
しかし、ホームは資金難で、閉鎖の危機に瀕していた。入居者たちは、ヴェルディの生誕祭で開かれるガラ・コンサートを成功させなければ、ホームから出て行くしかない。

特に張り切っているのがシィドリックだった。かれはガラ・コンサートのすべてを仕切り、駄目出しを連発している。

そんな中、ホームに新たな入居者が加わることになった。かつて有名なオペラ歌手だった、ジーン・ホートンだ。
ジーンは、かつて親交のあったシシーに迎えられ、建物を案内してもらう。
シシーはちょうど、ジーンや、入居者のレジー、ウィルフと4人で歌った『リゴレット』のカルテットを聴いていた。昔を思い出して喜ぶ。

一方、レジーはジーンが来たことを知り、憤る。「なぜ自分に教えなかったのだ」とルーシーに詰め寄った。
そう。レジーとジーンの間には因縁があるのだ。

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映画『カルテット!人生のオペラハウス』のあらすじ【承】

ジーンは、レジーが入居していることを知っていた。シシーの案内でレジーと再会するが、レジーの態度は冷淡。
彼がここまで怒っているのには訳がある。2人はかつて結婚していた仲だったが、ジーンがレジーを傷つけ、離婚してしまったのだ。

ジーンはレジーを追いかけ、過去のことを謝罪する。立ち去ろうとするレジーだったが、ジーンが涙するのを放ってはおけず、ハンカチを差し出す。
ジーンはハンカチに沁み込んだコロンの香りが懐かしい、と言う。

ガラ・コンサートに向けての練習は続いていた。
シィドリックは、ジーンが来たことであの『リゴレット』の4人が揃った、と、彼らにガラ・コンサートで歌うように言う。
かつての素晴らしい4人がまた歌うとなれば、資金が集まってホームの危機は救えるかもしれない。
シシーは最近ずっと聴いていた『リゴレット』をまた歌えると大喜び。レジーは屈辱的な離婚依頼ジーンとの共演を頑なに拒んでいたが、今回は引き受ける。

シィドリックの命を受けたシシーとウィルフとレジーは、ジーンの説得方法を考える。

映画『カルテット!人生のオペラハウス』のあらすじ【転】

3人は、ジーンを外食に誘う。魂胆を知らないジーンは食事を楽しむが、歌の話が出ると拒絶する。
ジーンは本当に素晴らしい歌手だった。かつての栄光は今でもジーンの誇りだ。しかし、その栄光に固執するあまり、老いた自分が以前のように歌えないことにおびえているのだった。

翌朝、全員が集まる朝食の席で、ジーンはレジーに「これがあなたの復讐なのか」と言い、「くたばれ」と罵って立ち去る。

シシーは怒ったジーンをなだめようと、花を持って彼女の部屋を訪ねる。しかし、ジーンはかたくなに拒み、シシーを部屋から追い出して花を投げつける。
階下ではそれを見ている人もいた。

シシーは痴呆が進んでいる。「殴らないでママ」と怯え、そのまま倒れてしまった。その夜、医務室で眠るシシーをジーンが見舞う。
隣のベッドには昔の知り合いが。彼はジーンの乱暴な振舞を見ており、彼女を窘めた。
ジーンはやりすぎたと感じ、シシーに謝るのだった。

ジーンは再び歌うことを決意した。それは、ライバル的存在だったアンがソロで歌うと聞いたことも関係している。
こうしてガラ・コンサートに向けてホーム一丸となって準備をする。

映画『カルテット!人生のオペラハウス』の結末・ラスト(ネタバレ)

ガラ・コンサート当日。
始まる前に観客の前に立ったルーシーは、日々入居者の姿に励まされ、元気をもらっていると感謝した。

ジーンたちの出番は最後だ。
メイクルームでジーンとシシーは話し込んでいた。こうしていると、まるで若い頃のようだった。
シシーは、ジーンとレジーの間に何があったのかと尋ねる。

ジーンは、レジーにプロポーズされ、喜んで受けたが、結婚を前に浮気をしてしまったことを話す。
酔っ払った勢いでテノール歌手と寝てしまったのだという。
結婚式の後、ジーンは正直に打ち明けた。当然レジーは怒り、そして2人の結婚生活は幕を閉じた。わずか9時間の結婚生活だった。

ジーンはその時のことを「人生最大の過ち」と後悔していた。そしてもう二度とやり直せない、と。

外で話を聞いていたレジーは、「遅いことはない」と思う。

いよいよ出番という時、シシーが急に帰ろうとした。またボケだ。だが、ジーンが上手く引き留め、彼女は今やるべきことを思い出した。

舞台のそでに立ち、ジーンはレジーと見つめ合っていた。「ハンサムだ」と褒めるジーンに、レジーも「君こそ美しい」と返す。そして「結婚してほしい」と告げる。

ジーンは最高の喜びの中、ステージに立っていた。
ガラ・コンサートは大成功に終わった。

映画『カルテット!人生のオペラハウス』の感想・評価・レビュー

大好きな音楽に打ち込めて、同じ音楽好きな友人と暮らす老人ホーム。目がキラキラしていて楽しそうで素敵だなと思いました。出演者の方々がやけに歌が上手いと思ったら、皆さんその道のプロの方だったのですね。お年寄りならではのブラックジョークにフフッと笑えて、きれいなオペラや演奏も聞けてとても良かったです。ジーンとレジーの関係は年季が入っている分しっかり拗れていて、お互い正直になれない態度がじれったくてたまらなかったです。(男性 20代)


誰でも歳をとり、老いていくのは当たり前。しかし、歳をとることは「悲しい」のでは無く、歳をとったからこそ「楽しい」と思えることが沢山あるんだと感じさせてくれる作品でした。
老人ホームに集まる「元オペラ歌手」の老人たち。今は気の知れた良い仲間。しかし、オペラ歌手だったころの輝きは今でも失われていませんでした。
楽しい人生が更に楽しくなり、幸せが溢れるような彼らの姿に感動すると同時に、人生の楽しさは自分で決めるものなのだと教えて貰った気がします。(女性 30代)


音楽家専用の老人ホームが舞台ですから、自然に興味が湧きました。外界との接触は殆どありません。そのため、はじめは物語の濃淡が乏しい気がしました。しかし、施設内は賑やかで老人同士のやりとりが人間味溢れていますから、ストーリーの奥行きは計り知れません。至る所に、本格的な音楽が流れていることは贅沢なことだと感じます。老いに対してはとかく不安要素が浮かび上がりがちですが、幾つになっても好きなことをすれば良いし、身近な誰かを愛して良いんだと思います。(女性 30代)

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