自由奔放な彼氏の母親との出会いによって、誠実にまじめに生きてきたエリート女子学生が変貌していくサスペンスラブストーリ。優等生の女学生が次第に低俗世界にハマっていく姿は、殻を破ったヒナのように解放され楽しげであるが、見ている側はどこまでのめり込むのかハラハラさせられる。
映画『しあわせの法則』 作品情報
- 製作年:2002年
- 上映時間:104分
- ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ、サスペンス
- 監督:リサ・チョロデンコ
- キャスト:フランシス・マクドーマンド、クリスチャン・ベール、ケイト・ベッキンセール、ナターシャ・マケルホーン、アレッサンドロ・ニボラ etc…
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映画『しあわせの法則』 評価
- 点数:70点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『しあわせの法則』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『しあわせの法則』のあらすじを紹介します。
サムは精神医学を専攻する医学部出身の将来有望なエリート学生である。彼女のアレックスもまた遺伝学を専攻する医学部出身のエリートである。
サムはハウスマン研究所へ拠点を移すため、実家へアレックスを連れて戻ることが決まっていた。2人は6月に結婚をする予定であったのだ。
しかし、サムの母ジェーンはいい年をしながら自宅でバンドの作曲活動をして生活をしていた。母の素性を知るサムは家にアレックスを連れて行くことを躊躇するが、家の前まで来たからには引き戻すわけにはいかない。戻ってきたサムとアレックスに対してバンドメンバーを「私の息子よ」とジョークを飛ばすが2人は苦笑い。
その夜、サムは母のことを「未熟な人間」言ってアレックスに謝るが、ジェーンは日中の母の姿を見ていて、すでに素性をなんとなく分かっていた。ジェーンは自由奔放なだけでなく男もとっかえひっかえ。ボビー、ロニー、ヴェロニカに続く今のボーイフレンドはバンドメンバーの1人、ヴォーカルのイアンである。
サムが研究所に通っている間、アレックスはジェーンの自宅でゲノム解析の論文を作成している。そんなアレックスをサムは心配し、一刻も早く他の居住地を決めようと部屋探しに専念していたが、なかなか良い物件が見つからない。また、サムはドラッグ着けの患者の治療で精神的に疲れ初めていた。
サムの心配どおり、イアンはことあるごとにアレックスに絡んできた。また、アレックスはレコーディングの音楽を気にしていないつもりだったが、逆にイアンが歌う音楽が気になり始め、論文を書く手が進まなくなっていた。
次第に距離が生まれ始めた2人。ついにアレックスは今までに経験したことのない道へとのめりこんでいく。
映画『しあわせの法則』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『しあわせの法則』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
音楽に関係する有名人がぞくぞくと出演?!
ジェーンの家に到着したサムとアレックス。サムとジェーンが席を外している間、アレックスは部屋に飾ってある写真を見ているのだが、この写真に写っているのはなんと、アメリカの有名ロックバンド「レッド・ホット・チリペッパーズ」のメンバーである。レッド・ホット・チリペッパーズは1983年に結成されてからメンバーの脱退等はあるものの現在まで存続しているバンドである。2012年にはロックの殿堂入りを果たし、来日も何度もしており日本でも人気を博している。
また、ブロンズヘアの女性も写っているが、彼女は「ジョニ・ミッチェル」である。ジョニ・ミッチェルは本作品の脚本家兼ディレクターであるリサ・チョロデンコがジェーンのモデルとして想定していたカナダのミュージシャンである。彼女は「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティスト」に選ばれるなど、作曲だけでなく画家としての活動も有名である。
また、劇中の後半、ジェーンとバンドメンバー、他の音楽関係者によるホテルでのパーティーのシーンで髭面の男性が粋な音楽を奏でている。この男性、実は本物の音楽プロデューサー「ダニエル・ラノワ」なのである。ダニエル・ラノワは数多くのバンドやアーティストをプロデュースしており、2010年にはニール・ヤングの「Le Noise」に携わっている。
終結は未練タラタラ??
一度は惹かれた同僚サラに別れを告げアレックスのもとに戻ってきたサム。ジェーンとの関係も修復し、一件落着のように見えたが最後の最後にサラから電話があり「あなたを絶対にあきらめないわ」と言われてしまう。「サラ、すぐ掛け直すよ」と答えるサムの顔は少しの恐怖を見て取れるが、どちらかというと驚きと一瞬喜んでいるようにも見える。結局のところ、サムの中ではまだサラへの下心が拭いきれていないのではないかと思わせる最後であった。
若いカップルが様々なトラブルに見舞われながらも、本当の幸せを見つけるお話…かと思いきや、タイトルとは裏腹にしあわせなんて全く感じられないストーリーで、良い意味で期待を裏切られました。
ケイト・ベッキンセイルといえば『アンダーワールド』のイメージが強いですが、お顔が整っていてスタイルも良いので恋愛ものでも違和感なく見ていられました。彼女が演じるアレックスの恋人サムはクリスチャン・ベイル。この2人が恋人同士なんて最高すぎるのですが、やはりクリスチャン・ベイルはちょっぴりクズな感じがたまりません。
きっと幸せにならないであろう2人の姿をモヤモヤしながら見守って欲しいです。(女性 30代)
映画『しあわせの法則』 まとめ
本作品はよく有りがちなストーリー展開である。仲睦まじいカップルが新しい環境になった途端、お互いの気持ちを共有できなくなる。彼女は自分の知らなかった未知なる世界へと引込まれていきのめり込んでいく。彼氏は同じ環境で気持ちを共有できる同僚に惹かれていく。遠距離恋愛によく見られるパターンと言っていいだろう。本作品は遠距離恋愛ではなかったが…。
あまりにも先の見える展開に目を離しても安心できる作品であったが、最後の最後でまさか諦めたはずの同僚から電話がかかってきたのは想定外であった。
主役であるサムが精神科に務めるということで、作品に登場する各キャラクターが何かしら心に問題を抱えているようにも見えた。優秀かつ未来も保証されているエリートカップルでさえも、様々な誘惑に翻弄されることで、きづかないうちに自分がほんとうに欲している「しあわせ」を見つけていく姿がハラハラさせられる。しかし、本当の自分をさらけ出した姿の方が実際に幸せに見えたのは私だけだろうか。
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