この記事では、映画『400デイズ』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『400デイズ』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『400デイズ』の作品情報
上映時間:90分
ジャンル:SF、サスペンス、ミステリー
監督:マット・オスターマン
キャスト:ブランドン・ラウス、ケイティ・ロッツ、ベン・フェルドマン、グラント・バウラー etc
映画『400デイズ』の登場人物(キャスト)
- セオ・クーパー(ブランドン・ラウス)
- ケプラー科学社の宇宙計画のため、地下室での訓練に参加するクルーのキャプテン。訓練参加直前に恋人に振られている。
- エミリー(ケイティ・ロッツ)
- 訓練に参加するクルーの1人。紅一点で役割は医療とクルーの体調管理。実はセオと付き合っていた。
- ドボラク(デイン・クック)
- 訓練に参加するクルーの1人。役割はエンジニアとメディアへの訓練内容の発信。女好きで乱暴な一面も。
- バグ(ベン・フェルドマン)
- 訓練に参加するクルーの1人。役割は砂塵などの研究。幼い子供がいる。秀才だが繊細で、ドボラクとはあまりそりが合わない。
映画『400デイズ』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『400デイズ』のあらすじ【起】
ケプラー科学社は、数年後のロケット打ち上げ計画に向け、4人の飛行士に対し、船内を模した地下施設で心理実験を行うこととなった。キャプテンのセオ、医療担当のエミリー、エンジニアのドボラク、砂塵研究者のバグの4人は、400日間地下の密室で過ごすこととなる。記者会見後、4人はハッチを開け地下施設に入った。
1日目。ウォルター社長の姿がテレビ電話に映し出され、メッセージが送られる。4人の行動は監視カメラで全て監視されているようだ。4人は架空の打ち上げ任務を行う。エミリーは他の3人の精神面チェックを行い、「地下はウィルスの抵抗が弱くなる」という理由で3人にワクチンを接種する。
7日目。4人は記憶力のテストをする。すると突然施設が揺れ出した。4人はシミュレーションかと思い、本部に連絡するが、誰も応答しない。本部へのメッセージも送れなくなっていた。「太陽電池に異常」という表示があり、太陽光パネルを外されたのではと4人は考える。ウォルターに必死に連絡を試みるエミリーの姿を見て、セオは声をかける。実は2人はつきあっており、実験の少し前に別れていたのだ。
映画『400デイズ』のあらすじ【承】
218日目。地下施設にネズミが現れる。バグはそれを見て喜び、ネズミを飼おうとするが、ドボラクが不衛生だからと殺してしまった。ドボラクとセオはそのことでケンカする。けがをしたドボラクが鏡を見ると、顔じゅうから血が止まらない。しかしそれは幻覚で、次第にクルーに幻覚症状が出始めていたのだ。
バグは部屋に閉じこもるようになり、壁一面に迷路を描いていた。バグは息子の声の幻聴を聞く。バグが幻聴を追って換気口の奥に進むと、息子の幻覚が見えた。
373日目。ハッチの上から何者かがたたく音がする。様子を見に行ったドボラクは、半裸でやせ細った不気味な男の姿を発見する。また幻覚かと思ったが、その姿は他の3人にも見えていた。侵入者が栄養失調で倒れ、バグも意識を失った。皆精神状態が極限に来ていた。
セオがエミリーの部屋を訪ねると、エミリーは酸欠で意識を失っていた。セオはエミリーを人口蘇生する。気が付くとあの侵入者はどこかに消えていた。外気が入り込んだことで気圧がさがり、酸素が足りない。外で何かが起こっているのか、それともこれも訓練の一環なのか。4人は外に出てみるかどうかでもめ、結局セオとバグが通気口から外へ出てみることになった。
外へ出たセオとバグは、周囲の異変に気付く。周りは砂だらけで、とても寒いのだ。2人は外からハッチを開け中に戻り、残りの2人と話しあう。バグが外の砂を分析したところ、月の成分が混じっていた。それでもただの実験だと主張するドボラクを説き伏せ、4人は宇宙服を着て外を調べに行く。
映画『400デイズ』のあらすじ【転】
4人は侵入者の家だった場所にたどり着く。そこは廃墟と化していた。家には地図があり、トランク・ウィリティーという町以外は×印がついていた。4人はこの町に向かうことにする。
町にたどり着いた4人は、食堂を経営する男・ゼルに出会う。地球に何が起こったのか聞こうとする4人を、男は店にいざなう。店には他にも人がいた。ゼルは「光の塊が月に衝突し、粉々になった。その後砂ぼこりが地球を覆った」と語った。政府からの警告はなく、真相は誰にもわからないのだという。
ドボラクの提案で、4人は町のバーに向かう。久々の外の世界に、ドボラクは町の女に話しかける。セオ達が気付いたころには、ドボラクはどこかに消えてしまっていた。3人はドボラクを見つけられず、食堂で一夜を過ごすことにする。バグが病院に息子がいるという夢を見る。
399日目。朝になり、バグがいなくなっていた。ゼル夫妻に聞いても、「2人(ドボラクとバグ)は最初からいなかった、現実と夢との区別がついていないのでは」と答えるばかり。「宇宙船に戻れ」と言いだすゼル夫妻に恐怖を感じたセオは、エミリーを連れて食堂から逃げる。
映画『400デイズ』の結末・ラスト(ネタバレ)
逃げる途中でエミリーとはぐれてしまったセオは、血だらけの調理場にたどり着く。檻には人が閉じ込められていた。セオは彼を助けたところで、出会いがしらに調理場の女性に刺されてしまう。エミリーとセオは再び合流できたが、町の人々が2人を追ってきていた。
2人は例の侵入者の家に戻ってきて、セオの傷の手当てをする。セオはウォルターとエミリーとの関係について問いただす。エミリーはこの実験の2週間前、セオと別れなければ任務から外すと言われ、仕方なく別れを切り出したのだと言う。
2人は地下施設のハッチにたどり着く。バグもドボラクも帰ってきていない。セオはハッチの外にゼル達が目印を立てているのを目撃する。ハッチは内側からロックできず、ゼル達が施設内に入ってきた。
セオはメアリーを物陰に隠し、通気口から出て外の見張りを倒した。メアリーのいる場所にゼルが近づいてきた。セオはゼルと一騎打ちとなる。「君達を連れ戻しに来ただけだ」というゼルだったが、セオには信じられなかった。ゼルに殺されそうになり、ナイフが瀬尾の胸に刺さろうとしたその時、ゼルが力を失い倒れた。メアリーが後ろから刺したのだ。
その時、監視カメラの日付が400日目となる。急に施設の電気が復旧し、ウォルターからの任務終了メッセージが流れる。ハッチの外から音がし、ハッチが開き始める。状況のつかめないセオとメアリーは、ただ互いの手を握るのだった……。
映画『400デイズ』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
心理実験と称して、セオ、エミリー、ドボルグ、バグらが心理実験と称して、400日を共同で生活するという展開。はじめこそ、なんなく過ごしていたが、次第に人間関係のしがらみなどが明るみになるにつれて、お互いへの不信感が募っていく。途中、謎の侵入者が現れた事をきっかけに、外へと出るのだが、久しぶりの外の様子の違いに、不穏な空気を感じていく。結局ラストでは400日後が経過した時点を描いているのだが、何が実験で何が真実かが明確にならずに終わるというところが、逆に不気味さを煽る映画であった。(男性 30代)
サスペンス映画かと思えばホラー映画になり急にゾンビ系映画の要素を含んできたりと、かなり詰め込まれすぎている印象になってしまって少し残念に思った。400日間地下に閉じ込められるストーリーだが、400日経つ前に地上に出てきてしまっていて笑ってしまった。
伏線を全く回収していないが、オチを考えるとそれでいいのだろうかとモヤモヤしたものが残った映画だった。(女性 20代)
SFサバイバル系だと思って観始めたら、後半で予想を裏切られる展開が待っていて驚かされました。400日間のシミュレーションが、いつの間にか現実と混ざり合っていく感覚にゾクゾク。結末があえて明言されない分、観る側に委ねるスタイルは好き嫌いが分かれそうだけど、僕は考察が楽しかったです。(20代 男性)
登場人物たちの心理描写がすごくリアルで、閉鎖空間での実験という設定が徐々に狂気を帯びていく様子に惹き込まれました。まるで「シャイニング」や「ミスト」を彷彿とさせる雰囲気。終盤の急展開には驚いたけど、説明不足感もありました。もう少し丁寧に描いてくれたら傑作になれたかも。(30代 女性)
前半は退屈に感じたけど、中盤以降にジワジワと異変が起こり始めてからは一気に面白くなった。SFというよりも心理スリラーに近い印象。最後の展開がやや唐突で“置いてけぼり”感もあったけど、考察好きにはたまらないタイプの作品だと思う。観た後に誰かと語り合いたくなる映画。(40代 男性)
テーマとしては面白いし、宇宙飛行士のメンタルに関する実験というアイディアも良かった。でもストーリーの緩急が少なく、もう少し登場人物同士の対立や葛藤が欲しかった。終盤の“地上に出る”展開は緊張感があって良かったけど、謎が多くてモヤっとする終わり方だった。惜しい作品。(50代 女性)
SF映画というより、サイコスリラーに近い作品。閉鎖空間での長期生活が人間の精神にどれほど影響を与えるかを描いていて、妙にリアリティがあった。ラストの展開は「え?結局どうなったの?」と戸惑ったけど、それが逆に印象に残る。低予算っぽさはあるけど、着眼点が良い映画。(30代 男性)
設定がとても面白くて、観始めはすごくワクワクした。でも後半に向かってどんどん不安定になっていくストーリーと、答えのない結末に困惑。映像や演出には工夫が見られて良かったけど、もう少し伏線を回収してくれたらもっと良かった。惜しい部分もあるけど、好きな人はハマると思う。(20代 女性)
「火星の人」みたいなハードSFを期待して観ると肩透かし。でも、精神的な圧迫感や「何が現実か分からなくなる」感覚を丁寧に描いていて、じわじわくる恐怖が魅力。映像もスタイリッシュで、低予算感は感じませんでした。個人的にはあの余韻のある終わり方、嫌いじゃないです。(40代 男性)
予算は控えめでも、アイデアと構成力で勝負している印象の作品。400日間という閉鎖環境での心理崩壊をテーマにしているのは新鮮で、観ていて妙な緊張感がありました。後半で世界がガラッと変わる演出は大胆で好みが分かれると思いますが、私は意外性があって面白かったです。(30代 女性)
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