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映画『ローリング』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ローリング』の概要:かつて盗撮事件を起こした元教師と、被害者になった元生徒達による群青劇。盗撮動画に隠された秘密が芸能事務所をも巻き込んだ大騒動になっていく。音楽と映像が完璧にマリアージュした奇才富永昌敬監督作。

映画『ローリング』の作品情報

ローリング

製作年:2015年
上映時間:93分
ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ
監督:冨永昌敬
キャスト:三浦貴大、柳英里紗、川瀬陽太、松浦祐也 etc

映画『ローリング』の登場人物(キャスト)

貫一(三浦貴大)
地元の水戸でおしぼりの配給会社に勤めている。
権藤(川瀬陽太)
元体育教師。かつて女子更衣室の盗撮事件を起こす。東京で出会ったキャバクラ嬢のみはりを連れて水戸へ戻ってくる。堕落的な生活を送っているが、心の片隅にはかつての事件を申し訳なく思っている部分もある。
みはり(柳英里紗)
東京でキャバクラ嬢をしていた時に出会った権藤に連れられて水戸へやってくる。貫一に一目惚れし同棲するようになる。天然で純粋な心を持っているが、その分騙されやすい性格でもある。
繁夫(松浦祐也)
貫一の学生時代からの友人。悪知恵の働くずる賢い男。
朋美(井端珠里)
貫一の元同級生であり恋人。現在はタレントとして働いている。同級生のジュンという女生徒との関係を権藤に盗撮される。
田浦(礒部泰宏)
貫一の学生時代からの友人。盗撮動画を売って大金を得ようと提案する悪知恵の持ち主。

映画『ローリング』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ローリング』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ローリング』のあらすじ【起】

夜の街を女と逃げる権藤は、道中に元教え子である貫一に偶然再会する。権藤はかつて女生徒の着替えを盗撮するという事件を起こしており、数年ぶりに水戸に帰ってきた権藤を見つけた元生徒が権藤を追っかけていたのだ。貫一は上手く追っ手を騙して権藤達を救う。

おしぼりの配給会社に勤める貫一は、友人である田浦のお店へとおしぼりの回収に行く。権藤が帰ってきた事を知り、田浦は先生の家に飲みにこうと貫一を誘う。友人達はタレントで元同級生、かつては貫一の恋人でもあった朋美の盗撮動画があるのではないかという好奇心を持っていたのだ。

盗撮事件による慰謝料の支払いに困っていた貫一は唯一信頼している貫一の元を訪れると、貫一の会社で働かせて欲しいと願い出る。渋々それを受けることにする貫一。

貫一は権藤とみはりを引き離した方が良いと判断し、二人を別れさせるためにみはりが働き出したキャバクラへと通い詰める。自然と逢瀬を重ねるうちに貫一とみはりは親密な関係になっていく。それを知った権藤はある晩、貫一にみはりを頼んだと言ってみはりを貫一に差し出す。その晩、貫一とみはりは男と女の関係になる。

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映画『ローリング』のあらすじ【承】

その晩、元生徒達と飲み明かした権藤は泥酔し、彼らと共に自宅へ帰る。酔いつぶれて寝てしまった権藤の横で、三人の元生徒達が盗撮動画を見つけ出し鑑賞する。するとそこに映し出されていたのは、更衣室で朋美が他の女生徒と絡む姿であった。起きた権藤に元生徒達はこの盗撮動画を売って大金を得ようと言い出す。良心の呵責を感じながらもそれを受け入れる権藤。その日、バスの中から外を見ると、逃げ回るかつての自分がオーバーラップする。もう教師じゃない、自由なのだと自分に言い聞かせながら、自分を見失った権藤はせっかく雇ってもらった貫一の会社も辞めてしまう。

喫茶店にいる権藤、田浦、繁夫のもとに朋美の事務所の男が弁護士を連れてやってくる。権藤が持っていた盗撮動画を確認した事務所の男は、鞄から大金を取り出す。盗撮動画の入ったHDと引き換えに大金を得たのだった。

大金を手にして調子にのった権藤達は、朋美のいるキャバクラでお酒を飲み騒出でいる。そんな権藤達に嫌悪感を示す貫一。そんな貫一に繁夫が盗撮動画のコピーを渡す。朋美が写っているのだから持っていろと貫一に促す。貫一は渋々それを受け取る。

映画『ローリング』のあらすじ【転】

立ち会った弁護士が権藤達にソーラーパネルを使った新規事業を持ちかける。貫一と田浦 はその誘いを断るが、権藤と繁夫は貫一の忠告を無視して弁護士と会社を立ち上げることにする。

ある日、貫一はみはりが権藤にもらったという時計を部屋で見つける。カメラが仕掛けられているのではないかという疑いを持った貫一は権藤の元へと向かう。するとそこには”立ち直ろうとする厄介者”というドキュメンタリー番組の取材を受ける権藤達がいた。彼らはあらゆる手段でお金を稼ごうとしていたのだ。

ある日、朋美が貫一の元を訪れる。貫一は盗撮動画で朋美と絡んでいたのはジュンと言う名前の目立たない同級生だったことに唯一気づいていた。そして朋美はジュンは死んだのだと告げる。そしてジュンの事に気づいてくれた貫一に感謝し、もっとジュンの事を知って欲しいからという理由で盗撮動画をネットに流して欲しいと頼む。

週刊誌に朋美の盗撮動画がスクープされる。朋美の事務所は契約違反として権藤達に5千万を要求する。

映画『ローリング』の結末・ラスト(ネタバレ)

みはりは権藤に貫一と共に東京へと去るのだと伝える。権藤は俺も連れて言って欲しいと甘え出すもみはりはそれを拒む。権藤はもし一緒に行かなかったら貫一は殺されるのだとみはりを脅す。貫一を愛していたみはりは一瞬躊躇すると強引に倒されてしまう。

繁夫は週刊誌に情報を売ったのがコピー動画を持っている貫一だと疑い、電動ドリルを持って仕事中の貫一を友人と共に追いかける。ビルの屋上に追い込まれながらも上手く逃げた貫一。逃した貫一を巡って友人と揉めた繁夫は、ナイフで刺されて死んでしまう。

数年後、一人で東京へ行った貫一は、権藤が死んだと言う知らせを受け水戸に戻ってくる。みはりは東京へと向かう前日行方不明になったのだ。そこで田浦が友朋美に頼まれて動画をネットに流したのだと告白する。

権藤は誰もいない空き地の一角で白骨遺体になっていた。貫一は権藤の死んだベッドの隣に別の人間の骨を発見する。田浦に尋ねるとそれは隣に住んでいた奥さんのだと言う。骨を埋葬する二人。骨にはみはりの足の指に巻かれていた太い針金が巻かれていたのだった。

映画『ローリング』の感想・評価・レビュー

明るくない日常を過ごし、湿っぽい雰囲気が漂う、邦画らしい作品だと感じました。
ハッピーな気持ちにならず、演出もシンプルだからこそ、主演の三浦貴大さんはじめ、役者さんたちの演技力がより引き立てられる気がしました。
作品のポスターの印象から、穏やかなカップルのストーリーという印象をもち、予習せず観てしまったので、想像していたよりも怖くて驚きました。
周りの人が堕ちていくストーリーで、自分の人生にもあり得ないとは言い切れず、ホラーやサスペンスよりもヒヤッと怖い、身の引き締まるような気持ちになりました。(女性 20代)

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