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映画『PiCNiC』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『PiCNiC』の概要:精神病院で出会った3人の男女。3人は地球の終わりを見に、病院を抜け出し塀の上を歩いて冒険に出る。現実と夢の狭間を旅していく3人の、地球の終わりを描くファンタジードラマ。岩井俊二監督の独特な雰囲気が、見事に醸し出されている。

映画『PiCNiC』の作品情報

PiCNiC

製作年:1996年
上映時間:68分
ジャンル:ファンタジー、ヒューマンドラマ
監督:岩井俊二
キャスト:Chara、浅野忠信、橋爪浩一、六平直政 etc

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映画『PiCNiC』の登場人物(キャスト)

ココ(Chara)
黒を好み、カラスを捕まえ羽を毟ってジャケットを作る。無邪気で常識に欠けている。双子の妹に偽物扱いされ、妹を殺している。
ツムジ(浅野忠信)
小学校の先生にいじめられた事をきっかけに、幻覚を見ている。無口な青年。雨の日に担任だった教師を刺殺した過去を持つ。雨がトラウマ。
サトル(橋爪浩一)
明るくひょうきんだが、臆病。ココが好き。精神年齢は低い。

映画『PiCNiC』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『PiCNiC』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『PiCNiC』のあらすじ【起】

ココはとある事情にて、精神病院へ連れて来られた。彼女の精神年齢はとても低く、物事の善悪や常識を良く理解出来ていなかった。看護師から乱暴に扱われ、カラスの羽のジャケットを取られそうになったココ。激しく抵抗してジャケットだけは死守した。

病院の生活に慣れた頃、サトルという青年に声を掛けられる。軽いノリで調子が良い。サトルはココの事が好きだった。サトルの部屋はツムジの隣だ。ツムジはどちらかというと無口な方で、黙々と本を読んでいる事が多かった。ツムジは事ある毎に幻覚を見る。それは、常に彼を責め立てて苦しめるのだった。

ココは窓辺に寄って来たカラスを捕まえて羽を毟った。そして、その羽で自分のジャケットを飾り立てる。白い病院服が気に入らなかったので、衣服を絵の具で真っ黒にして鏡の前に立つ。彼女は真っ黒な自分に満足して笑った。

映画『PiCNiC』のあらすじ【承】

そんなある日、ココはサトルとツムジが塀の上に登っているのを発見する。その辺に捨てられていたボロボロの黒い傘を拾って、塀の上を歩いて冒険すると言う彼らについて行く。
病院の塀を端まで来た3人。これ以上は進んだらいけないと言うサトルとツムジ。彼女は何気ない顔で境界線をまたいだ。ツムジもまた、彼女を追って境界線を飛び越える。ただ、サトルだけは臆してしまい、境界線は越えられなかった。

ツムジとココはどんどん塀の上を進む。塀が続く限り、どこまでも行けそうだった。進んで行くと教会があった。そこからは、讃美歌を練習する声が聞こえている。ココは讃美歌を口ずさみながら立ち止まる。しばらく聞いていると、教会の神父が出て来た。

ツムジは地球の滅亡を毎日、神様に祈っていると神父に言う。だが、ココは地球がいつ終わるかを知っている。彼女に言わせれば、地球はココが産まれた時に始まり、ココが死ぬ時に終わると言うのだ。そして、彼女を作ってくれた両親がココの神様なのだ。
そんなはずはないと、ツムジとココは口論になる。優しい神父は、2人は酷い勘違いをしていると言って聖書をくれた。ツムジとココは、それを読みながら病院へ帰った。

病院に帰ると脱走を図ったと言われて、2人は拘束される。ベッドに雁字搦めにされ、注射を打たれた。2人は1晩、地下の保護室という場所で拘束されたまま過ごした。

映画『PiCNiC』のあらすじ【転】

次の日、解放されたココとツムジは屋上にいた。聖書を読み耽るツムジ。そこへ、サトルがやって来る。ツムジは世界に終わりが来ると言う。もうすぐ地球が滅亡する。ツムジはもう神様を信じているから救われるが、神様を信じないサトルとココは救われず、地獄行きとなるらしい。それなら救われる為に、地球の最後を見に行こうとココが叫んだ。

俺も救われたいと言うサトルも連れて、ココとツムジは病院を抜け出し、塀の上を進んで行く。奇妙な3人組は塀の上をひたすら進んだ。広場を通り過ぎ、大きな川を渡りビル群を抜けて行く。途中、警官が現れて彼らを捕まえようとしたが、やり返したツムジが拳銃を奪った。

ココは人形を拾い、ツムジは拳銃を持っている。2人が羨ましいサトルは、自分も何かを見つけようとしてごみ袋を漁った。遅れているサトルを置いてツムジは先に進む。サトルは2人から、はぐれてしまった。サトルを待とうと叫ぶココをも置いて、ツムジは進み続ける。ココもツムジからはぐれてしまった。

ツムジとココを探して1人で塀の上を走るサトルだったが、足を踏み外して塀の下に落ちてしまう。彼は大怪我を負ってしまい、原っぱを彷徨い歩いた挙句、塀の上にも戻れずに命を落とした。

映画『PiCNiC』の結末・ラスト(ネタバレ)

塀の上を進んでいると、雨が降って来た。ツムジは雨がトラウマだ。彼は現れた幻覚を消そうと必死に足掻く。泣きながら蹲るツムジの元に、ようやく追いついたココは彼を宥めた。
ツムジは小学校の担任だった先生にいじめられ、恨みを募らせて雨の日に殺したと言う。そして、ココは双子の妹を殺していた。妹がココを偽物扱いしたからだった。
深い罪の意識から逃れられないツムジが泣き叫ぶ。ココは彼を救う為に、地球最後のキスをした。

2人は海に辿り着いた。灯台までの道を、手を繋いで歩いて行く。時刻はすでに夕方。持って来たバスケットを開いてランチにする。中には何も入っていなかったが、2人はサンドイッチのようなものを食べて満足したようだ。

地球の終わりを延々と待つ。だが、いくら待っても地球の終わりはやって来なかった。終わりが来なければ、ツムジは救われない。彼はピストルで太陽を撃って爆発させようと発砲したが、当たるはずもなく。
ココがツムジからピストルを奪い取った。地球を終わらせるには、やっぱりあたしが死なないとダメみたい。ツムジの罪も洗い流してあげる。ココは銃口を自分の頭にあてて、躊躇いもなく引き金を引いた。最後の一発だった。
舞い散る黒羽の中、倒れるココを抱き締めてツムジは叫んだ。

映画『PiCNiC』の感想・評価・レビュー

岩井俊二の代表作にして彼の最高傑作。日本映画界に確実に一時代を作ったといえる作品だが、ほぼすべてのフォロワーが失敗した上に、00年代いっぱいくらいまで影響を残した功罪は計り知れない。配役と演出が非常に巧みで独特な空気感とはこの映画のためにある言葉だろう。ストーリー自体は描きたいシーンを撮影するための言い訳のようなものなので、あまり気にする必要はないと思う。シーンごとに見せたい景色がある映画なので絵葉書のように楽しめる。(男性 30代)

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