映画『ソラリス』の概要:惑星ソラリスを調査する宇宙ステーションに奇妙な事件が発生。精神科医の主人公は友人の助けに応じて、宇宙へ飛び立つ。そこで起こった奇妙な出来事は、やがて彼を現実から引き離していく。
映画『ソラリス』の作品情報
上映時間:99分
ジャンル:SF、ラブストーリー、ミステリー
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
キャスト:ジョージ・クルーニー、ナターシャ・マケルホーン、ジェレミー・デイヴィス、ヴィオラ・デイヴィス etc
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映画『ソラリス』の登場人物(キャスト)
- クリス・ケルヴィン(ジョージ・クルーニー)
- 優秀な精神科医。妻のレイアと子供を堕胎した事で喧嘩し、それがきっかけで最愛の妻を亡くす。過去の過ちを正したいと思っている。
- レイア・ケルヴィン(ナターシャ・マケルホーン)
- クリスの妻。情緒不安定。クリスの子供を妊娠するも堕胎。それがきっかけで、クリスと喧嘩別れし絶望して自殺。
- スノー(ジェレミー・デイヴィス)
- 宇宙ステーションのクルー。実はソラリスが造り出したもの。人間ではない。
- ヘレン・ゴードン(ヴィオラ・デイヴィス)
- 物理学博士。黒人女性。部屋に閉じ籠っている。惑星ソラリスの経済的可能性を調査していた。確固たる意志を持っている。
- ジバリアン(ウルリッヒ・トゥクール)
- クリスの友人で博士。クリスに助けを求め、メッセージを送る。自殺で亡くなっている。
映画『ソラリス』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ソラリス』のあらすじ【起】
精神科医のクリスは仕事に忙殺される日々を送っていた。そんなある日、友人であるジバリアンからメッセージが届く。彼は惑星ソラリスを調査する、宇宙ステーションへ行っていた。
ジバリアンの言う話では、精神科医のクリスなら今起きている事態を解決に導けるらしい。国からの要請もあり、クリスは宇宙へと旅立つ事にした。
自動操縦で1人、宇宙ステーションへ到着したクリス。実験室へ入ると血だらけだった。血痕を辿りつつ様子を探って行くと、ジバリアンの遺体を発見。他にも遺体があった。
中に人気は無いが突然、音楽が鳴り響く。音の方向へ行くと、クルーのスノーがいた。以前とは様子が違い、彼はクリスの名前を度忘れしていた。
事情を聞くとジバリアンは自殺。発見者はスノーだと言う。他のクルーは行方不明。ゴードンはいるらしいが、部屋から一歩も出ず、中へも入れてくれないらしい。
クリスはゴードンを訪ねた。話を聞くがスノーと同じ返答で、大変な疑心暗鬼になっている。彼らは一様に、これが襲うまでは話をしても分からないと言った。
艦内で少年の姿を見つけるクリス。少年はジバリアンの息子らしい。クリスはスノーとゴードンに協力を仰ぐ。そこでなぜか、睡眠時間について伺いを立てられた。
ゴードンは物理学専門で、事件が起きた時も調査をしていた。彼女は今起こっている事を阻止したいと決意を固めている。スノーは地球へ帰る為なら何でもすると話した。
クリスはジバリアンのログを調べ、ドアをロックして眠りについたはずだった。
映画『ソラリス』のあらすじ【承】
妻レイアとの夢を見たクリス。目覚めると驚く事に彼女が室内にいた。クリスは平静を装い対応。レイアをポッドへ乗せて、宇宙へ放り出した。訪れたものが何であれ、過去は覆らない。スノーにも同じように客が訪れていたらしいが、今は来なくなったらしい。
妻のレイアは一風変わった女性だった。情緒不安定で、仕事も3カ月以上続かない。少女時代は壁の下にいる少年を妄想して、彼と話をして過ごしたと思い出を語る程だった。
レイアの夢を見る度に現れる謎の存在。クリスはひとまず、現れたレイアと時間を過ごしてみる事にした。彼女に記憶はあるが、それを体験した実感が無いと混乱しているようだった。クリスはレイアに睡眠薬を飲ませ休むように言い、部屋を出た。
部屋に1人残ったレイアは記憶を反芻する。レイアは過去、クリスの子供を妊娠していたが、彼に何も言わず堕胎した。クリスは激怒してしまい、泣き叫ぶレイアを置いて家を出て行ってしまったのだった。レイアは記憶を巡り、自分が死んだ事を思い出す。クリスは喧嘩別れした後、自宅へ帰って彼女の遺体を発見したのだ。
映画『ソラリス』のあらすじ【転】
ゴードンとレイアを交えて相談した。消滅させる為の方法を考える。だが、クリスは結果を地球へ持ち帰ると言う。つまり、レイアを消さずに地球へ連れ帰るという事だ。しかし、ゴードンは反対する。もしもこれが、ソラリスの攻撃だとしたら、地球を危険にさらす事になる。これが攻撃だと仮定するなら、自分達を殺すチャンスはいくらでもあった。
そこで、ゴードンはクリスが前日にした事を暴露。レイアは泣き出して退室する。
ゴードンは言う。現れる客は人間ではない。人間の心を鏡のように映し出して、操ろうとしているのだと。故に、感情的になって接してはいけない。今、ここで起きている事は、倫理を越えた出来事なのだ。ゴードンはクリスを叱咤し、どうあってもレイアは地球へ連れて行かないと断言した。
クリスはジバリアンが現れる夢を見た。ジバリアンは、自殺は間違いだったと語る。本当の息子は地球にいる。レイアも本物ではなく、ソラリスの一部。解決法を探そうとすれば、抜け出せなくなる。早く地球へ帰る決断をしろと言った。
目を覚ますとレイアの姿が見えなかった。クリスは彼女を探し、液体酸素を飲んで倒れているレイアを発見。彼女を部屋へ運び、ゴードンとスノーを呼ぶ。レイアは死んでいたが、目の前で蘇生が始まり覚醒した。目を覚ましたレイアは、頭を抱えて苦悩する。
ゴードンはビームを造り出し、自分の客へ照射したと言う。すると、客は消滅し惑星へ戻っていった。だが、クリスは頑としてレイアを消そうとはしなかった。彼は過去を繰り返すばかりではなく、違う道を選ぶ方法があるはずだと言う。彼は過去の過ちを正したかったのだ。
映画『ソラリス』の結末・ラスト(ネタバレ)
レイアが言う。ソラリスが自分を作った。けれど、交信する事は出来ない。だが、ソラリスは何が起きているかを知っている。故に、レイアとクリスは共通して同じ認識を持たなければならない。レイアが人間ではないという事を。妻は必死に夫を説得。クリスは眠らないよう薬を多用した。
夢なのか現実なのか。彼には最早、分からない。妻の遺体を見つけた時、彼女は破られた詩の1ページを握っていた。そうして、気付いたら眠っていたクリス。目を覚ますとモニターにはレイアの姿が。
彼女はクリスの荷物から、亡き妻の遺書である詩片を発見。それを見た時に、自分は本物ではないと確信した。レイアはゴードンに消滅を頼んだ。そして、彼女は消えた。
ゴードンは宇宙ステーションのAIを起動。そこで、クリスは実験室の天井に血痕を発見。見てみるとスノーの遺体があった。今までいたスノーは、ソラリスが造り出した者だったのだ。スノーは宇宙ステーションが、ソラリスへ引き寄せられている事を話す。このままでは地球への帰還が危うくなる。
脱出準備を進めるゴードンをよそに、クリスは自分が間違っている事をしているような気がして、脱出ポッドには乗らなかった。やがて、宇宙ステーションはソラリスへ吸い込まれる。
ふと、クリスはキッチンに佇み、料理をする手を止めていた。顔を上げると、最愛の妻レイアがいる。涙を浮かべたクリスは、もう死を気にする事はないと言われ、彼女と抱き合った。
力を増したソラリスは宇宙の暗闇で、禍々しくも赤く輝く。
映画『ソラリス』の感想・評価・レビュー
ジョージ・クルーニー主演のSF映画。精神科医の主人公が遭遇する不思議な体験の中で、亡き妻と対面する物語。
本作は惑星・ソラリスの影響で亡くなった人が実際に目の前に現れるという不思議な設定で見ている人間にも何が現実かわからなくなってくる作品。登場人物が対面する亡くなった人たちの前に取り戻せない過去にどう向き合うのか描いている。(男性 20代)
スタニスワフ・レムの小説『ソラリスの陽のもとに』を原作に映画化された作品で、1972年に映画化されて以来の2度目の映画化となる。
惑星ソラリスで発生している異常事態の解決のため、精神科医が宇宙ステーションへ向かうのだが、彼自身もまたソラリスの現象に飲み込まれていくという内容。ソラリスの現象は心の中にある失われた大切な人間を生み出し、幸せだった時を思い出させ取り込むというもの。ある意味脅威ではあるが、取り込まれる人にとっては幸せだろう。現実と幻想の狭間にいるような、非常に困惑する内容で取り込まれるのが正解なのか、取り込まれまいとして抗い逃げるのが正解なのか分からなくなる。今作は観た人の価値観によって、正解が変わると思うのだが、主人公はソラリスに取り込まれる選択をした。どちらが正解かなど、甲乙つけがたいものであるが、自分だったどうするだろうと観終わった後に考えさせられた。(女性 40代)
ジョージ・クルーニー主演のSF作品ということで鑑賞しましたが、正直これはSFなのでしょうか?宇宙を舞台にしているものの、ラブロマンス的な要素が強く、なんだかよく分かりませんでした。
現実と妄想の境目がぼんやりしていて、自分が見ているものは現実なのか疑いたくなってしまうしとても退屈に感じてしまいました。
ラストは観客に委ねる形になっているので、はっきりとした答えが知りたい方にはおすすめできません。しっかりと理解出来れば面白い作品だと思うので、何度か見てみたいです。(女性 30代)
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