映画『摩天楼はバラ色に』の概要:フォスターは大学卒業を機にカンザスから憧れのニューヨークに旅立った。だが、出勤初日にクビになり、新しい就職先も見つからず途方に暮れる。そんな時、母方の遠い親戚の存在を思い出し、会いに行くことを決める。
映画『摩天楼はバラ色に』の作品情報
上映時間:110分
ジャンル:コメディ、ラブストーリー、ヒューマンドラマ
監督:ハーバート・ロス
キャスト:マイケル・J・フォックス、ヘレン・スレイター、リチャード・ジョーダン、マーガレット・ホイットン etc
映画『摩天楼はバラ色に』をフルで無料視聴できる動画配信一覧
U-NEXT | × |
---|---|
Hulu | × |
Amazonビデオ | ◯ |
dTV | × |
TELASA | × |
TSUTAYA DISCAS | ◯ |
ビデオマーケット | ◯ |
Netflix | × |
※動画の配信情報は2022年5月時点のものです。配信状況により無料ではない場合があります。最新の配信状況は各動画配信サービス(VOD)の公式サイトでご確認ください。
映画『摩天楼はバラ色に』の登場人物(キャスト)
- ブラントリー・フォスター(マイケル・J・フォックス)
- 大学卒業を機にカンザスから憧れのニューヨークに旅立つ。向上心が強く、配達係から出世しようと奮闘する。口が上手く、窮地の際には嘘を吐いてその場をやり過ごす。クリスティに一目惚れする。
- クリスティ・ウィルズ(ヘレン・スレイター)
- ハワードの会社で唯一の女性重役。仕事人間で真面目な性格。ハワードから妻とは離婚すると嘘を吐かれ、愛人関係になる。フォスターのことを始めは邪険にしていたが、次第に惹かれていくようになる。
- ハワード・ブレスコット(リチャード・ジョーダン)
- フォスターの母親の遠い親戚。大企業の社長。何人もの愛人がいる。
- ヴェラ・ブレスコット(マーガレット・ホイットン)
- ハワードの妻。夫が浮気を繰り返して苛立っていたときに、優しくしてくれたフォスターに惹かれていく。
- フレッド・メルローズ(ジョン・パンコウ)
- フォスターの仕事の先輩。フォスターの窮地の際は助けてくれる優しい人物。
映画『摩天楼はバラ色に』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『摩天楼はバラ色に』のあらすじ【起】
両親が心配する中、フォスターは大学卒業を機にカンザスからニューヨークに旅立った。意気揚々と会社に出社するが、初日にクビを言い渡される。会社が買収され、9割の社員がクビを切られたのだ。
フォスターは就職先を探すが、仕事の経験がないためどこも採用してくれなかった。母親には順調だと嘘を吐くが、生活費がなくなり途方に暮れる。その時、母親の遠い親戚であるハワード・ブレスコットの存在を思い出す。次の日、フォスターはハワードの会社を訪ねるが、アポを取っていないため受付で止められる。咄嗟にハワードの甥だと嘘を吐いたとき、ハワードの部屋から怒鳴り声が聞こえてくる。フォスターが怯えていると、受付がハワードに確認を取りに行き会うことが決まる。
ハワードは27業種に及ぶ多国籍企業の社長で、フォスターは率直に仕事をくれと頼む。だが、またしても仕事の経験があるのか聞かれる。フォスターは熱意を込めて、若いときに面接で“経験は?”と聞かれたらショックだったはずだと話し、“チャンスさえくれれば”と願ったはずだと訴えた。ハワードはフォスターの熱意を気に入り、採用を決める。
フォスターがハワードの会社で水を飲んでいると、美しい女性を見かけ心を奪われる。
映画『摩天楼はバラ色に』のあらすじ【承】
フォスターは配達部門に配属される。先輩のメルローズから、仕事は1日2回の集配で昇進は望めないと教えられる。フォスターは配達物を勝手に覗き、無駄な仕事の動きを発見する。次の日、フォスターは先日の美しい女性の姿を見掛ける。メルローズから財務のクリスティだと教えられる。フォスターは会議に出席しているクリスティの姿をただじっと眺めた。
フォスターは上司から上役の妻であるヴェラの送迎を命じられる。ヴェラは夫が若い女性と浮気をしていることに腹を立てており、終始イライラしていた。だが、フォスターがヴェラのことを美人だと褒めると、機嫌が上向きに上がった。ヴェラは化粧を直しフォスターを誘惑した。フォスターはまずいと感じるが、ヴェラに命じられるまま家に向かうことになる。一緒に泳ぐことになり、フォスターはプールの中でヴェラに襲われる。その後部屋に戻り、ヴェラから夫に口利きをしてあげると言われるが、フォスターは自分の力で出世したいため断った。その時、夫が帰ってくる。フォスターが窓から確認すると、そこに居たのはハワードだった。ヴェラはハワードの妻だった。フォスターは驚き、慌てて服を着て窓から逃げ出した。
フォスターは空いていた個人オフィスに侵入すると、そこで鳴っていた電話を取る。流通のトラブルがあったらしく、後2台トラックが必要だった。フォスターは運送会社に連絡をして、協力しないならクビにするよう指示を出した。時を同じくして、ハワードは役員達と屋上を走りながら情報を交換していた。安価で株が購入されており、誰かが乗っ取りを狙っている気配があった。ハワードはコスト削減を行い、株価を上げるように指示を出した。
フォスターはスーツに着替えて勝手にオフィスに出社するが、途中でハワードの姿を見掛けたので近くにあった部屋の中に隠れた。そこは、クリスティの個人オフィスだった。フォスターはクリスティと会話を弾ませようとするが、邪険にされてしまい落ち込む。
映画『摩天楼はバラ色に』のあらすじ【転】
フォスターは空きオフィスに入ると、服装を着替えて配達係の仕事に戻った。そして、書類を勝手に配り、秘書の手配やネームプレートなどの手配を行った。フォスターは上司に挙動不審な行動を怪しまれるが、その場をやり過ごしオフィスに戻ると急いでスーツに着替えた。そして、派遣された秘書のジーンに仕事の指示を出した。
社長以外の重役達が緊急招集され、フォスターもウィットフィールドという名前でその場に紛れ込む。株の5%をドナルド・ダベンポートという人物が購入し、会社が乗っ取られそうになっていた。経費削減案として、クリステンは中部の流通センターの閉鎖を提案する。だが、フォスターがその意見を反対して、流通センターを拡張して強化することが重要だと発言した。役員達の間で意見が真っ二つに分かれるが、社長の指針がコスト削減のためフォスターの意見は却下される。
フォスターの家にヴェラが訪ねてくる。ハワードが女性と会っており、家に不在だったので不貞腐れていた。その頃、ハワードが会っていたのはクリスティで、2人は愛人関係だった。ただ、クリスティはヴェラの存在を有耶無耶にはできず、ホテルの部屋に行く誘いを断っていた。そして、仕事の話を持ち出しウィットフィールドの件を社長に伝えた。社長は雇った覚えがない男だと訝しみ、クリスティに見張るよう指示を出す。次の日、クリスティはフォスターのオフィスから書類を1冊持ち去ると、ハワードに渡した。そして、スパイをするのはこれで最後だと伝えた。
フォスターが残業をして物流拡張案について纏めていると、クリスティが現れる。2人の意見は相変わらず正反対で、食事を摂りながら話し合うことになる。すると、レストランのウェイトレスがフォスターの意見に賛成をして、2人はお似合いだと褒めた。フォスター達は照れくさそうに微笑み合った。クリスティは相変わらず意地っ張りな態度を取るが、拡張案のやり方次第で節税できることを話した。
次の朝、フォスターは父が無理をしてカンザスとの往復チケットを購入してくれたことをクリスティに話した。フォスターはそのチケットを売ることも考えたが、今ではお守り代わりに持ち歩き、もしもニューヨークで仕事に失敗したら、そのチケットを使って帰るつもりだった。クリスティはフォスターの姿を眩しそうに眺めた。2人はキスしそうになるが、クリスティが仕事への気持ちを誤解して恋に落ちたことがあることを話したため、フォスターは二の舞になるのが嫌でキスを止めた。だが、クリスティが妻子ある男性に惚れ、離婚すると嘘を吐かれて傷ついていたので、フォスターはキスをした。
映画『摩天楼はバラ色に』の結末・ラスト(ネタバレ)
クリスティはハワードに別れを告げ、ハワードもクリスティの気持ちを尊重して受け入れる。だが、ハワードはヴェラとの離婚が昨夜決まったと打ち明ける。クリスティは驚くが気持ちは変わらなかった。その代わり、ハワードから週末に家でダベンポートとの重役会があるので来て欲しいと頼まれ、クリスティは了承する。
フォスターが資料を社長室に持って行くとヴェラが待っていた。好きな人がいるので無理だと断っても襲われてしまう。そこに、ハワードが帰ってくる。フォスターは貧血で倒れただけだと誤魔化し、ヴェラはハワードに頼みフォスターを週末のパーティーに招待する。その後、フォスターはハワードに呼ばれ、ヴェラとの関係がばれていることを打ち明けられる。ハワードは2人の関係を気にしておらず、パーティーにいる間ヴェラの相手をしてくれとフォスターに頼んだ。ある女性に妻との離婚を求められているのだが、離婚する気がなくパーティーで説得したかったのだ。
パーティー当日。フォスターはヴェラに連れられ、各業界の重鎮達を紹介してもらっていた。一方、ハワードとクリスティ達は重役会議を行い、意見がまとまらず揉めていた。その日の夜、ハワード、ヴェラ、クリスティ、フォスターが部屋を抜け出してお互いの部屋に忍び込もうとしていた。だが、全員クリスティの部屋で鉢合わせしてしまう。フォスターはクリスティが盗み出した書類を見て怒り、その他の3人もお互いに隠していた嘘がバレて険悪な雰囲気のまま解散になる。
フォスターとクリスティは会社のビル内で喧嘩になるが、エレベーターの中で仲直りをした。フォスターはクリスティを連れてオフィスに戻ると、メルローズとジーンに協力を仰ぐ。そして、合併会議に皆で乗り込むと、フォスターが株の5%を買い占めたことを発表した。パーティーで出会った重役達、そしてヴェラがフォスターに協力したのだ。ハワードはクビになり、ヴェラが会長の座に就き、フォスターが社長となった。
映画『摩天楼はバラ色に』の感想・評価・レビュー
一人の男のサクセスストーリー。コメディながらも、社会情勢や組織の構図などを描いた本作は非常にスタイリッシュである。80年代はこういった隠れた名作が多い。今見ると、年代物の映画感が強く、オフィスやファッションなどどれをとっても当然時代遅れなのだが、逆に違いを楽しめるのも一つの見どころと化しているのではないだろうか。
バックトゥザフューチャーのマイケル・Jフォックスしか知らない方には、是非ともこちらの作品をおすすめする。頭の回転が速く、無鉄砲な中にも手腕に溢れた主人公のキャラは魅力的で、適役であると言える。摩天楼=ニューヨークという意味を初めて知った作品。(女性 30代)
どん底に突き落とされたマイケル・J・フォックス演じる青年の青春サクセスストーリーです。
率直にすごいです。ここまで言われたら採用せざるを得ないでしょう。
集配係という地味な仕事を効率よく行うところは見習いたいくらいです。
最近ではここまで仕事に前向きで、昇進意欲もある若者はいないと言われています。下手に説教しても、“考え方が古い”と言われるかもしれません。新人研修で見せてもいいくらいです。コメディ要素もあるのでしっかり見てくれるのではないでしょうか。
主演のマイケル・J・フォックスと言えば、だれもが知る「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を思い浮かべる方が大半でしょう。今作は同年代に作られた作品なので、なおさら埋もれてしまった感があります。
もう少し評価されるべき作品だと思います。(女性 20代)
都会に希望と夢を持ち、ニューヨークに出た青年のサクセスストーリーです。コメディ要素が強く、社長夫人とのやり取りなど終始笑えるシーンが多いです。ただ、都会の社会の洗礼を受けてへこみ、それでも挫けずチャンスを掴もうと奮闘する主人公の姿勢には、勇気とやる気が貰えます。貰った帰りのチケットをお守りに、次にカンザスに帰るときはジェット機で…、風を受けて夢を語るマイケル・J・フォックスが凄くカッコ良かったです。(男性 20代)
どこか定型化されたストーリー。作品のそこかしこに「あれ、似たような映画なかったっけ?」と思わせるエピソードが転がる。しかしそれでもいいのだ。1980年代はそれがぎりぎり許された最後の時代だろう。そこに映る当時のアメリカの風景やファッションは、例えば時代劇好きな人が江戸に憧れるかのごとく、観てその雰囲気に浸るだけで楽しい。
そしてこの作品の一番の売りはマイケル・J・フォックスが出ていることだろう。爽やかで快活なその姿がパッケージングされているというだけで、貴重な1本。(男性 40代)
みんなの感想・レビュー