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映画『とべない沈黙』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『とべない沈黙』の概要:北海道に存在するはずのないナガサキアゲハという蝶を捕まえた少年。一方、長崎にいたナガサキアゲハの幼虫が人にくっつき、様々な人間模様を見ながら北へと旅をする。黒木和雄監督作品。

映画『とべない沈黙』の作品情報

とべない沈黙

製作年:1966年
上映時間:100分
ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ
監督:黒木和雄
キャスト:加賀まり子、平中実、小沢昭一、戸浦六宏 etc

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映画『とべない沈黙』の登場人物(キャスト)

少年(平中実)
北海道に住む少年。ナガサキアゲハを捕まえるが、北海道にいるはずがないと言われて否定される。昆虫好きで、ナガサキアゲハの標本をずっと見つめている。
草原の少女 (加賀まりこ)
草原で少年が見た少女。少年の捕まえたナガサキアゲハを受け取る。謎の少女。
広島の女(加賀まりこ)
広島に住む女。被曝者。昔、東京で男と暮らしていたが逃げ出してしまう。悲観的な考え方の女。
蝶の化身(加賀まりこ)
ナガサキアゲハの化身。飛行機に乗って北海道へとやってきて、少年に捕らえられる。
荻の夫人(木村俊恵)
歴史ある家の夫人。士族の末裔である男と愛人関係になり、その男が夫を殺す。一緒に逃げ出そうと言われるが、土着的なものへの愛情から、それを拒否する。謎めいた女。
夫人の愛人(長門裕之)
荻に住む夫人に恋をし、愛人関係になる。夫人の夫を殺し、一緒に逃げようと提案する。夫人に断られ、一人広島に向かう。情熱的な男。
広島の女の恋人(蜷川幸雄)
広島の女の恋人。一緒に東京で暮らしていたが、突然逃げられてしまった。女を追いかけて広島までやってくる。健全な青年。

映画『とべない沈黙』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『とべない沈黙』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『とべない沈黙』のあらすじ【起】

北海道に住む昆虫好きの少年が、店に飾られたナガサキアゲハの標本をじっと見つめている。その後、虫取りに行った少年はナガサキアゲハを発見する。必死にナガサキアゲハを追いかけ、やっとの思いで捕まえることに成功する。

少年は教師に捕まえた蝶を見せるが、北海道にナガサキアゲハが存在することはないと否定される。

蝶を持って草原へと向かった少年。そこである少女を発見する。草原の少女は少年から蝶を受け取り、草原の中を歩いて行く。再び蝶を手にした少年は川沿いに向かい、川に蝶を捨ててしまう。

一方長崎では、ある娘が荻でナガサキアゲハの幼虫を捕まえる。荻に住むある夫人は、200年前に建てられたという歴史ある家に住んでいる。そして、士族の末裔である愛人の男と肉欲的な愛に溺れていた。その男は夫人の夫を殺してしまい、夫人と広島に行こうと思っていた。夫人は土着的な執着から、その男に一人で出て行けと言い放つ。男はショックを受け、一人で出て行ってしまう。

映画『とべない沈黙』のあらすじ【承】

愛人の夫を殺した男にくっつき、広島へと流れついたナガサキアゲハの幼虫。そこには原爆症に悩む女がいた。その女に恋していた健康な青年が、その女を追いかけている。女はその青年から必死に逃げ回っている。

女に追いついた青年は過去のことを語り出す。青年は女に、あの頃のままだと言う。二人は東京で暮らしていたが、女が突然広島に帰ってしまったのだ。女がいなくなってから胸が苦しいと男は言う。そして、東京へ帰ろうと言い出す。

なぜ君は殻に閉じこもるのだと問う男。わたしは自由だと答える女。女は、男のことを一度たりとも忘れたことはないし今でも好きだと言う。それでもわかって欲しいと男に語りかける。そして二人はキスをするが、車のライトを浴びた女はフラッシュバックで被爆時のことを思い出す。ナレーションで、被曝者の思いなどが語られる。

幼虫は京都へと流れ着く。そこには、戦争のトラウマに支配されている中年の男が若い女を追いかけ回していた。

映画『とべない沈黙』のあらすじ【転】

幼虫は電車に乗って大阪へと流れ着く。その電車にはサラリーマンの男が乗っていた。男はいつものように電車を降り、会社へと出社する。仕事に追われながら一生懸命に働く男は、上司が身につけていた高価な時計につい目がいってしまう。

男はサラリーマンをすることに疲れていた。疲弊した男は夜の繁華街をぶらつく。そして、一軒のバーに入ってお酒を飲み始める。男はそこで女を買い、ベッドを共にする。セックスをした後、女はベッドの中で笑い続けている。

男はその後、繁華街へ出歩き再び女を買う。女を抱いた後、出勤途中に男はえづいてしまう。

幼虫は麻薬組織の男のカバンの中に入り込んでしまう。そのままカバンごと香港へと辿り着く。カバンの到着した先では、組織の人間が暗号について話している。何かの暗号を知りたがっている彼らはカバンの中身を調べ上げ、幼虫自身が暗号のヒントなのだと結論を出す。そして、幼虫は取引のために横浜へと向かうことになる。

映画『とべない沈黙』の結末・ラスト(ネタバレ)

幼虫の辿り着いた横浜港。各組織は、幼虫に狙いを定めていた。ヤクザ達が一匹の幼虫を巡って争いごとを始める。カバンを持った男はヘリコプターに乗って逃げる。

幼虫はついに東京へと流れ着く。そこにあったのは政治的な混乱を抱えている国会だった。ある小屋では女が歌い、その歌詞には「飛べない沈黙」という歌詞が出てくる。

相変わらずヤクザ達は幼虫の争奪戦を行なっている。そして、幼虫を持った男が銃で撃たれて幼虫共々死んでしまう。

北海道に飛行機が到着する。その飛行機から、黒いマントをした女が降りてくる。その女は車に乗り込むと、葉っぱをかじり出す。それはまるで蝶の化身だった。

北海道でナガサキアゲハを捕まえた少年が、幼虫の化身のような女の乗った車を見つける。そして車に向かって走り出し、車ごと虫あみで捕獲する。

車はどこかに消えてしまい、少年の手にはナガサキアゲハがいた。少年はナガサキアゲハを絞め殺すと、道路に捨ててしまう。

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