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映画『シークレット・ロード』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『シークレット・ロード』の概要:ノーランは銀行に26年勤めており、妻との仲も良好で、平穏で幸せな毎日を送っていた。そんなある日、車で男娼の青年を轢きそうになる。ノーランはこの青年を気に入り、金を支払う代わりに会って会話をしてもらうようになる。

映画『シークレット・ロード』の作品情報

シークレット・ロード

製作年:2014年
上映時間:89分
ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ
監督:ディート・モンティエル
キャスト:ロビン・ウィリアムズ、ボブ・オデンカーク、キャシー・ベイカー、ロベルト・アギーレ etc

映画『シークレット・ロード』の登場人物(キャスト)

ノーラン・マック(ロビン・ウィリアムズ)
銀行に26年勤めている。真面目で実直な性格。同性愛者であることをずっと隠し続けていた。偶然出会った男娼のレオに恋をする。
ジョイ・マック(キャシー・ベイカー)
ノーランの妻。薄々ノーランの秘密に気づきながらも、愛しているため深く追求しようとはしなかった。
レオ(ロバート・アギーレ)
母の恋人と折り合いが悪く、故郷を飛び出して男娼としてお金を稼ぐようになった。ノーランには客以上の気持ちを抱けず、セックスをせずにお金を貰うことに後ろめたさを感じる。
ウィンストン(ボブ・オデンカーク)
大学教授。ノーランの友人。付き合って4ヶ月の若い恋人がいる。

映画『シークレット・ロード』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『シークレット・ロード』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『シークレット・ロード』のあらすじ【起】

ノーランは銀行に26年勤めており、妻のジョイとも仲が良く、平穏で幸せな毎日を送っていた。そんな時、支店長の話を打診される。

ノーランは友人のウィンストンと恋人を家に招き、一緒にディナーを楽しんだ。ジョイはウィンストン達の話を聞いて、旅行に行きたいと言い出した。ノーランはジョイの誘いに頷いたが、仕事を休んだことなど一度もなく、少し強張った表情をした。そんな時、ウィンストンに昇進の話を持ち出される。ジョイにはまだ話していなかったため、少し怒った顔をされた。

父が脳卒中後の心不全で倒れたと連絡を受け、ノーランは介護施設を訪ねた。とりあえず命には別状がなく父も眠っていたため、ノーランは面会をせずに帰宅した。ノーランが車を走らせていると、突然目の目を男性(レオ)が横切った。車が少し当たってしまったので、窓を開けて怪我の有無を確認した。

レオはノーランに車に乗せて欲しいと頼んだ。ノーランは謝罪の意味を込めて指定の場所まで送ろうとするが、レオは男娼でノーランのことを客だと思っており、人がいない場所まで連れて行って欲しいと頼んだ。

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映画『シークレット・ロード』のあらすじ【承】

ノーランはレオを連れてモーテルを訪れた。特に性的なことはせず、子供の頃のことや半年前に亡くなった母のことなど、身の上話をした。そして、要求された金額よりも多くのお金を渡した。ノーランは連絡先を教え、再び会うことを約束して路地まで送った。

ノーランはウィンストンと昼食を食べに出かけ、色々な話をした。ウィンストンの恋人はとても若い女性で、学校を卒業後はニューヨーク行を希望していた。付き合って4ヶ月だったが、ウィンストンは捨てられるかもしれないと明るい表情で話した。

ノーランはジョイに残業をするから遅くなると嘘を吐き、レオに会いにいった。レオと直接連絡が取りたいため、プリペイド携帯を渡した。レオは戸惑いながらも携帯を受け取った。2人は再びモーテルに行った。レオは服を脱ぎ全裸になるが、ノーランは見ているだけで触れようとはしなかった。レオは全裸のままベッドに座り、ノーランの父の話を聞いた。ノーランは率直にレオに会いたかったことを告白した。

ノーランが家に帰ると、ジョイが旅行ツアーについて調べていた。ジョイはとても楽しそうだった。就寝間際、ジョイは銀行に何度も連絡したのに、繋がらなかったことをノーランに話した。ノーランは気分転換に終夜営業の店(「サブストップ」)で仕事をしていたと嘘を吐いた。ジョイは訝しみながらも、ノーランの話を受け入れた。

映画『シークレット・ロード』のあらすじ【転】

ノーランは父に会いにいき、飲み物を飲ませてお世話をした。帰宅途中、車を走らせていると、サブストップが改装工事しているのが見えた。その夜、レオから電話で話せるかメールが届くが、妻と一緒だったため無理だと断りのメールを返した。その後、ノーランは約束もないのに夜遅くまでレオからの電話を待ってしまい、次の日寝坊してしまう。

ノーランは仕事の休憩時間にレオに電話をして、会う約束を取り付ける。その夜、ディナーを食べながら、ノーランはレオの話を聞いた。レオは母の恋人と折り合いが悪く、故郷から出てきたことを話した。ノーランはレストランで上司に会ってしまい、レオのことを咄嗟に甥っ子だと紹介した。

ノーランはレオをマンションまで送り、家の中に入るまで確認しようとした。すると、男がレオの服を掴み上げ、取り分を寄越せと迫っているのが見えた。レオが仕事をしていないというと、男はレオを殴りつけた。ノーランは車を降りて、お金を渡すからレオに構うなと男に迫った。男はノーランの態度に腹を立て、顔を殴りつけた。

ノーランは家に上がり、レオの怪我を手当てした。ノーランも顔を殴られたので、頬が赤くなっていた。これから青くなるのが予想できたが、60歳にして初めてのことで、なんだか嬉しくなった。レオが眠っているのを見て、ノーランもつい横で眠ってしまう。目を覚ますと、朝の4時だった。ノーランは急いで家に帰った。ジョイは夫の隣の部屋で、夫が帰宅する気配を感じていた。

ノーランはジョイに、棚が倒れて顔に痣ができたと嘘を吐いた。ジョイはノーランが嘘を吐くのに耐えられず、遠回しに嫌味を言って、不機嫌そうに顔を強張らせた。その夜、ノーランはジョイの部屋を訪ねた。ジョイは「男性・女性」という映画を見ていた。ノーラン達は映画を見ながら、昔のデートの思い出を楽しそうに語り合った。だが、無言になった瞬間にジョイは悲しそうに顔を曇らせ、ノーランは嘘を吐いたことを謝罪した。ジョイは謝罪を受け入れ、それ以上詳しく聞こうとはしなかった。そして、「男性・女性」という映画がノーランに似ているから好きだと呟いた。

映画『シークレット・ロード』の結末・ラスト(ネタバレ)

レオはセックスをせずに、ノーランからお金を貰うことに心苦しさを感じていた。だが、ノーランは妻を裏切るのが嫌で、レオに触れようとはしなかった。レオは代わりにノーランが好きだと言っていた、西部劇のビデオをプレゼントした。

ノーランはウィンストンの恋人に頼み、レオのためにカフェのアルバイトを紹介してもらう。だが、ウィンストンの恋人から、レオが面接に来なかったと教えられる。ノーランがレオの部屋に行くと、客の男が傍にいた。ノーランは嫉妬を滲ませながら、面接に行かなかったレオを非難した。レオはノーランには何の権利もないと怒り、家から追い出した。

ノーランは父を訪ね、自身が同性愛者であることを打ち明けた。12歳で初めて気づいたときから、ずっと秘めていたことだった。ノーランは父に飲み物を飲まそうとするが、父は顔を背けて拒否した。その夜、ジョイはノーランの背中に抱きつき、一緒に眠って欲しいと頼んだ。愛していると囁き、ノーランも同じ言葉を返すが表情は曇っていた。

ノーランを心配して銀行までウィンストンが訪ねてくる。しかもそこに、レオまで現れる。元締めの男が脅迫してノーランから金を奪うよう、レオに指示したのだ。ノーランは銀行を出て、レオと一緒に元締めの男の元まで向かった。ノーランは金を支払わないと強硬な姿勢を見せた。その時、ウィストンが呼んだ警官が現れ、騒動に発展してしまう。ウィンストンはノーランとレオを怪訝な表情で眺めた。

支部長との食事会当日。ノーランの携帯に連絡が入ったため、ジョイに1人で食事会に行ってもらった。レオが薬物の過剰摂取で路上に倒れていたところを、救急車で運ばれたのだ。だが、病室に行くとレオの姿は既になく、プリペイド携帯が置かれていた。ノーランがレオの部屋に行くと、荷物が全て無くなっていた。

ノーランが家に帰宅すると、ジョイが不機嫌な顔で待っていた。ジョイはノーランが男と会っているのを知っていたが、離婚するのは嫌がった。だが、ノーランはこれ以上偽りの結婚生活を続けることに耐えられなかった。後日、ノーランはウィンストンに離婚したことを話した。ウィンストンはノーランを励まし、恋人とニューヨークに旅立った。

ノーランは銀行を退職した後、カフェで男性と握手を交わした。ジョイは1人で旅行に出かけた。

映画『シークレット・ロード』の感想・評価・レビュー

ノーランの嘘があまりにも下手糞で、彼が真面目な性格だということが伝わってくる。応援したくなるような人柄だった。同性愛者であることを告白した後、父が飲み物を拒否したシーンが悲しくて印象に残っている。ノーランが若い頃なら特に、同性愛者であることを打ち明けるのは容易なことではなかっただろう。ジョイにとっては悲しい結末になってしまったが、それぞれが自分らしく生きられる道に進んで良かったと思う。(女性 30代)


ノーランが真面目で不器用な性格であるが故に、妻であるジョイの忍耐強さや包容力が目立ち、ジョイのおかげで平穏な生活を送れてきたのに、勝手な理由でそれを手放そうとするノーランの気持ちは理解できませんでした。
嘘がつけないのなら、正直に話すしかないのに、無理して下手な嘘をつくからノーランには罪悪感が残り、ジョイは嘘を気づきながら知らないフリをするのでモヤモヤした気持ちが残り、お互いにいいことはないのですが、それでも離婚したくないというジョイの愛情の深さに胸が締め付けられる思いでした。
皆がハッピーエンドとなったのかは分かりませんが、それぞれの道を幸せに生きて欲しいと思ってしまう作品でした。(女性 30代)

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