映画『ペネロピ』の概要:魔女を怒らせた先祖の過ちを背負い、豚の鼻と耳を持って生まれてきた少女ペネロピ。その呪いは、名家の血を引く者が彼女に永遠の愛を誓えば解けるという言い伝えがあった。ブタ鼻の女の子と落ちぶれた男のファンタジックなラブストーリー。
映画『ペネロピ』の作品情報
上映時間:101分
ジャンル:ラブストーリー、コメディ、ファンタジー
監督:マーク・パランスキー
キャスト:クリスティナ・リッチ、ジェームズ・マカヴォイ、キャサリン・オハラ、ピーター・ディンクレイジ etc
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映画『ペネロピ』の登場人物(キャスト)
- ペネロピ・ウィルハーン(クリスティーナ・リッチ)
- イギリスの名家、ウィルハーン家のひとり娘。一族にかけられた呪いにより、豚の鼻と耳を持って生まれてくる。名家の仲間が彼女に永遠の愛を誓えば、その呪いが解かれる。世間体を気にする母親の意向で、屋敷から出られない。聡明で、純粋な心の持ち主。
- マックス(ジェームズ・マカヴォイ)
- 名家の息子だが、ギャンブルで財産を使い果たし、すっかり落ちぶれている。金で買収され、ペネロピの写真を撮るために彼女に近づく。実は名家の息子というのは嘘で、本当はジョニーという名の売れないピアニスト。
- ジェシカ・ウィルハーン(キャサリン・オハラ)
- ペネロピの母親。自分の娘の醜さが受け入れられず、娘を死んだことにして世間から隠す。呪いを解くため、嫌がるペネロピに何度もお見合いをさせる。ペネロピの気持ちをわかろうとしない。
- レモン(ピーター・ディンクレイジ)
- 小人症の新聞記者。ペネロピの写真を撮るため屋敷に侵入し、ジェシカに右目を潰された。そのことを恨んでおり、執拗にペネロピを追いかけている。
- エドワード(サイモン・ウッズ)
- 名家の息子。ペネロピと見合いをしてその姿に驚き、大騒ぎして嘘つき呼ばわりされる。名誉を挽回するため、レモンと組んでペネロピの写真を撮ろうと躍起になる。甘ったれの坊々。
- アニー(リース・ウィザースプーン)
- 家出したペネロピとパブで知り合った女性。ペネロピと友達になり、世間知らずな彼女を支えてやる。
映画『ペネロピ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ペネロピ』のあらすじ【起】
イギリス社交界の名家、ウィルハーン家には、恐ろしい言い伝えがあった。5代前の頭首が、使用人のクララに手を出し、彼女は妊娠する。しかし頭首は身分の低いクララを見捨て、名家の娘と結婚する。絶望したクララは崖から身を投げて自殺する。クララの母親である魔女は怒り、「次にウィルハーン家に生まれる娘は豚の顔になれ」という恐ろしい呪いをかける。呪いを解く方法はただひとつ、彼らの「仲間」が、その娘に永遠の愛を誓うことだった。
それから長い年月が流れ、ウィルハーン家に初めての女の子が生まれる。母親のジェシカは我が子の顔を見て、ショックのあまり気絶してしまう。ペネロピと名付けられた娘は、あの言い伝え通り、豚の鼻と耳を持っていた。耳は髪の毛で隠せるが、鼻は隠しようがなく、医学的に切除することも不可能だった。
新聞記者のレモンは、赤ん坊のペネロピを隠し撮りしようとして、激昂したジェシカに右目を潰される。ジェシカは、ペネロピの秘密を隠すため、娘を死んだことにして嘘の葬式を行う。完全に存在を消されたペネロピは、屋敷に閉じ込められて孤独な幼少期を過ごす。
ジェシカはつきっきりで娘を教育し、ペネロピを聡明な少女に育てる。ペネロピが18歳になった時、ジェシカは結婚相談所からワンダという女性を雇い、娘の婿選びを始める。名家の息子が心からペネロピを愛してくれたら、娘の呪いは解けるはずなのだ。ジェシカは、自分にも娘にも「今のあなたは本当のあなたじゃない」と言い聞かせ、必死になって娘の結婚相手を探す。
莫大な持参金目当てで、ペネロピとお見合いしたがる男は多かった。相手の男はマジックミラーのある部屋に通され、鏡越しにペネロピと話をする。ペネロピは男の姿を見ることができたが、男側から彼女の姿を見ることはできない。彼女の姿が見えないうちは、たいていの男がうまいこと言うのだが、彼女が姿を見せた途端、悲鳴を上げて逃げ出してしまう。ジェシカたちは、その一部始終を監視カメラでチェックしていた。逃げ出した男は執事が捕まえ、秘密を絶対に口外しないという契約をさせる。ウィルハーン家では、もう7年も、こんなことが繰り返されていた。
映画『ペネロピ』のあらすじ【承】
ペネロピは自分を否定され続けることに傷ついていたが、母親に逆らえず、嫌々お見合いを続ける。今日もヴァンダーマン家のエドワードとのお見合いで、ペネロピは「化け物だ!」と言われてしまう。エドワードの逃げ足があまりに早かったため、執事は彼を取り逃す。エドワードは警察に駆け込み、「ブタ人間がいた!」と訴える。しかしその話は信じてもらえず、新聞には、エドワードを中傷する記事が出てしまう。
エドワードは新聞社に駆け込み、記事の訂正を求める。その様子を見ていたレモンが、彼に声をかける。レモンは、ジェシカに右目を潰された恨みを忘れておらず、なんとかペネロピの写真を撮ってやりたいと思っていた。2人は、落ちぶれた名家の息子のマックスを金で買収し、ペネロピの顔写真を隠し撮りしてくるよう依頼する。マックスはギャンブルで財産を使い果たしており、金目当てでその役目を引き受ける。
ペネロピは、バカなお見合いを続けるのが嫌になり、花婿候補を全員集めて、彼らの前に姿を晒す。男性たちは驚いて逃げ出すが、たまたまペネロピを見逃したマックスだけが部屋に残る。鏡越しにペネロピと話をしたマックスは、明日も来ると約束してくれる。
それからマックスは毎日ペネロピの屋敷を訪れ、彼女と楽しい時間を過ごす。ペネロピは、鏡越しに見るマックスに恋をしていた。マックスも彼女の聡明さに惹かれていく。そしてある日、ピアノを弾いていたマックスの背後に、ペネロピがやってくる。初めてペネロピの顔を見たマックスは、黙って彼女の鼻に触ろうとする。ペネロピは驚き、部屋から逃げ出してしまう。
外へ出たマックスは、レモンとエドワードの目の前でカメラを壊し、屋敷に戻る。ジェシカはその現場を目撃し、マックスがあの新聞記者の仲間だと騒ぎ出す。屋敷へ戻ってきてくれたマックスに、ペネロピは「私と結婚して」と自分から告白する。しかしマックスは悲しそうな顔をして、「できない」と答える。ペネロピは、やはりマックスも他の男たちと同じなのだと、深く失望する。
映画『ペネロピ』のあらすじ【転】
傷心のペネロピは、鼻から下にマフラーを巻き、屋敷を抜け出す。ペネロピがいなくなり、屋敷は大騒ぎになる。ペネロピは生まれて初めて外の世界を歩き、ホテルに宿泊する。支払いは、密かに持ち出したジェシカのカードで済ませる。
ペネロピが家出したことを嗅ぎつけたレモンとエドワードは、エドワードの証言に基づいて彼女の似顔絵を作成し、「この化け物を知りませんか?」という記事を新聞の一面に掲載する。その似顔絵は、実際のペネロピとは似ても似つかぬ恐ろしい顔をしていた。
カードの使用履歴から、ペネロピのいるホテルがわかる。フロントに両親が来ているのを見て、ペネロピは一目散に逃げ出す。ペネロピは、どうしても家に帰るのが嫌だった。彼女は、自分の写真に懸賞金がかけられていると知り、自らレモンに写真を売る。写真を見たレモンは、彼女が恐ろしい化け物などではないことを知る。レモンは、「彼女のことは俺たちの胸にしまっておこう」とエドワードを説得するが、エドワードは納得しない。そして、ペネロピの写真をでかでかと新聞に掲載する。
ペネロピが自分から写真を売りにきたと聞いたマックスは、彼女の勇気に驚く。そして、嫌なことから逃げ続けている自分の生き方を反省する。マックスはギャンブルと手を切り、前の職場に復帰する。マックスはバンドのピアニストだった。
ペネロピが家出してから数ヶ月が経過する。ペネロピには、パブで知り合ったアニーという友達ができていた。ペネロピはアニーにいろんなことを教えてもらい、今の生活を楽しんでいた。そんなある日、ペネロピは街で両親に見つかってしまい、必死で走ってパブに逃げ込む。そこでペネロピは倒れてしまい、アニーは急いでマフラーを外す。アニーはその時初めて、彼女が新聞で騒がれているペネロピだったことを知る。
ペネロピが担ぎ込まれた病院には、マスコミが殺到する。ジェシカは娘を隠そうとするが、ペネロピはもう隠れるのは嫌だった。ペネロピは堂々と素顔を晒し、アニーと一緒に街へ戻る。大衆は、そんなペネロピを快く受け入れる。
マスコミの取材を受けたエドワードは、「あんな生き物は檻の中がお似合いだ」という問題発言をして、記者にドン引きされる。父親は息子の不注意な発言を叱責し、会社のためにイメージ回復を図るよう命じる。
映画『ペネロピ』の結末・ラスト(ネタバレ)
エドワードはイメージ回復のため、ペネロピとの結婚を決める。ジェシカは大喜びでペネロピを連れ戻し、この結婚話を進める。「世間はあなたを喋る豚だと思っているのよ」という母親の言葉を聞き、ペネロピは悲しくなる。そして母親を納得させるため、エドワードとの結婚を承知する。
マックスが強盗で捕まったと聞いたレモンは、刑務所へ面会に行く。そこにいたのは、あのマックスとは全くの別人だった。実はマックスの本名はジョニーで、彼はお金欲しさに、ポーカー仲間の名家の息子になりすましていたのだ。マックスがペネロピのプロポーズを断ったのも、自分は名家の息子ではないので彼女を救えないという理由からだった。
ペネロピとエドワードの結婚式の日。レモンはジェシカに、マックスの本当の気持ちを伝えにいく。それを聞いたワンダは、ペネロピに教えてやるべきだと言うが、ジェシカはその事実をペネロペに隠す。
結婚式が始まった。エドワードは、ペネロピにキスをするなんて吐き気がするほど嫌だったが、我慢して誓いの言葉を述べる。しかしペネロピは、エドワードと結婚するのがどうしても嫌で、式場から逃げ出してしまう。ジェシカは、必死で娘の後を追う。
結婚を迫ってくる母親に、ペネロピは「今の自分が好きなの!」と訴える。その瞬間、ペネロピの呪いが解け、彼女の鼻が人間の鼻になる。ジェシカは、呪いを解く相手は娘の結婚相手だと思い込んでいたが、社交界の人間であれば、誰でもよかったのだ。つまり、ペネロピ自身が今の自分を心から好きになったことで、呪いは解けたのだった。
ペネロピが忽然と消えてしまい、新聞は「消えたペネロピ」と書き立てる。ペネロピは家を出て、小学校の教師になって自立する。ワンダは、マックスがプロポーズを断った理由をペネロピに知らせてやる。
ハロウィンの仮装パーティーの日。ペネロピはブタ鼻の仮面をかぶって、マックスが住み込みで働いている店を訪れる。マックスはギャンブルの誘惑を断ち切るため、田舎へ引っ越す準備をしていた。マックスは仮面をつけたペネロピと話をしているうちに、彼女があのペネロピであることに気づく。そして、彼女を抱きしめてキスをする。ペネロピは仮面を外し、呪いが解けたことを伝える。2人は愛を告白し、再びキスをする。
その後、2人は田舎へ引っ越し、幸せに暮らす。ペネロピを捜していたレモンは、幸せそうな2人の様子を見て、黙ってその場を立ち去る。
映画『ペネロピ』の感想・評価・レビュー
魔女の呪いにより、鼻と耳が豚の姿として産まれてきたペネロピの人生を描かれており、計り知れない苦労や屈辱などの連続であったが、自分自身を愛したペネロピの強さが素晴らしく、勇気を与えてくれた映画であった。初めての外出で感じた外の空気や出会ったアニーの存在なども面白く、またペネロピの強い気持ちにより、周りの人間達の考え方や彼女に対する思いなども変わっていくシーンも見所である。マックスと愛を育むことができたハッピーエンドであったため、幸せな気持ちになれた。(女性 20代)
主人公が苦難を乗り越えていく成長ストーリーに可愛らしい世界観が加わった、おとぎ話のような映画。
一族が受けた呪いにより、生まれつき豚の鼻と耳を持ったペネロピ。呪いを解くには、名家の者からの永遠の愛の誓いが必要。幾度となくお見合いを重ねるも、ペネロピの姿を見た瞬間に皆逃げ出してしまう。そんな絶望の中、一人の男性と出会ったことで、自ら決心し外の世界に出ることに。それをきっかけに自分と向き合い、異形な姿も含めて自分を愛せるようになったペネロピに感服した。最後は呪いが解け普通の鼻に戻るが、逆に豚鼻が愛おしく寂しい気持ちさえした。(女性 20代)
先祖の呪いで豚の鼻と耳を持って生まれた少女ペネロピが、呪いを解いてくれる王子様を探していくうちに、自分があるべき姿や本当に大切なものを見つけていく物語。
本作はおとぎ話のようなファンタジックなラブロマンスといった雰囲気で、純粋なペネロピとそんな彼女の前に現れた王子様マックスとの恋模様が素敵だった。
豚の鼻と耳を持っていてもペネロピは充分に美しいが、それをコンプレックスだと思っている本人がどのようにそれを乗り越えて、ありのままの自分を好きになれるかが見どころ。(女性 20代)
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