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映画『PUSH 光と闇の能力者』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『PUSH 光と闇の能力者』の概要:ニックが幼い頃に、父は殺されてしまった。父は亡くなる前ニックに、いつか花を持っている少女が現れたら助けろという言葉を残していた。月日は経ち、青年になったニックは父を殺した者達から逃れるため、香港でひっそりと暮らしていた。

映画『PUSH 光と闇の能力者』の作品情報

PUSH 光と闇の能力者

製作年:2009年
上映時間:111分
ジャンル:SF、アクション、ミステリー
監督:ポール・マクギガン
キャスト:クリス・エヴァンス、ダコタ・ファニング、カミーラ・ベル、クリフ・カーティス etc

映画『PUSH 光と闇の能力者』の登場人物(キャスト)

ニック・ガント(クリス・エバンス)
能力はムーバー。幼い頃にカーバーに父を殺される。ディビジョンから逃れるため、各地を転々とした後、香港で暮らしていた。能力が安定して使えない。
キャシー・ホームズ(ダコタ・ファニング)
13歳。能力はウォッチャー。母は能力の高いウォッチャーのため、ディビジョンに拘束されている。
キラ・ハドソン(カミーラ・ベル)
能力はプッシャー。ディビジョンで実験アイにされていた。ドラッグに唯一耐えた被験者としてディビジョンに追われる。
ヘンリー・カーバー(ジャイモン・フンスー)
能力はプッシャー。ディビジョンに所属している。ニックの父を殺した人物。キラ捜索の指揮官。
エミリー・ウー(ミンナ・ウェン)
能力はスニファー。フックの友人。ニック達の事件に巻き込まれ、協力させられる。
ピンキー・ステイン(ネイト・ムーニー)
能力はシャドウ。ニックの友人。手の小指がないことから、“ピンキー”と名付けられた。
フック・ウォーターズ(クリフ・カーティス)
能力はシフター。かつてディビジョンに所属していた。妻をディビジョンに殺され恨んでいる。ニックの友人。
ビクター・ブダリン(ニール・ジャクソン)
能力はムーバー。ディビジョンに所属している。カーバーと行動を共にしている。
ポップ・ガール(リー・シャオルー)
能力はウォッチャー。ポップ・ファーザーの娘。同じ能力を持っているキャリーに、対抗意識を持つ。
ポップ・ボーイズ(ジャッキー・ヒョン / チー・クァンファン)
能力は共にブリーダー。双子の兄弟。ポップ・ファーザーの息子。
ポップ・ファーザー(ハル・ヤマノウチ)
香港の裏社会の支配者。能力はブリーダー。ディビジョンの薬を狙い、キャリー達をつけ狙う。
エージェント・マック(コリー・ストール)
能力はスニファー。キラの能力により、ホールデンを射殺してしまう。
エージェント・ホールデン(スコット・マイケル・キャンベル)
能力はスニファー。ディビジョンに所属している。マックの相棒。
テレサ・ストー(マギー・シフ)
能力はスティッチャー。昔キャリーの母に助けられたことがあり、恩を返すためにニックを治療する。

映画『PUSH 光と闇の能力者』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『PUSH 光と闇の能力者』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『PUSH 光と闇の能力者』のあらすじ【起】

10年前。父は必死な形相で息子のニックに、いつか花を持ってきた少女が現れたら助けろと言い付けた。ある女の人に言われた言葉で、仲間を助けるために必要なことだった。父はニックを抱きしめた。その時、ディビジョンが襲ってきた。父は“ウォッチャー”の裏をかけと言って、ニックを部屋から追い出した。ニックは黒人の男(カーバー)が部屋に入って行くのを見た後、物陰に隠れて銃声を聞いていた。カーバーは死体を研究所に運ぶよう部下に指示を出した。

1945年。ナチスが軍事実験を行い、超能力者を兵士にしようと企てた。戦争が終わっても実験は続き、多くの者達が死んでいった。世界中の政府が“ディビジョン”を編成し、ナチスが失敗した超能力者の兵器化を進めた。ディビジョンは能力者を狩り出し、家族の元から引き離した。キャシーの能力は“ウォッチャー”で、未来を見ることができた。他には念動力者の“ムーバー”、記憶操作ができる“プッシャー”、“スニファー”や“シフター”など、分類できないほど多くの能力者がいた。

薬に耐えた患者0号のキラが、ディビジョンから逃走した。カーバーは“スニファー”を総動員して捜索に当たるよう指示を出した。

青年になったニックは香港で暮らしていた。“ムーバー”の力を持っていたが不安定で、サイコロも満足に動かせなかった。そのため、賭けに負けて多額の借金を抱えていた。ニックが債権者に追われて家に帰ると、ディビジョンの2人の男(エージェント・ホールデンとエージェント・マック)が訪ねてきた。2人組は“スニファー”でサイコメトリーの能力が使え、10年前のニックの歯ブラシから隠れ家を探し出してきていた。男達は女性を探していることを話すが、ニックには何のことか分からなかった。この場所から逃げるなと言って男達は去っていった。

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映画『PUSH 光と闇の能力者』のあらすじ【承】

ニックの元に幼い少女(キャシー)が訪ねてくる。初めは追い返そうとしたが、能力者と知り話を聞くことにした。キャシーはニックが能力を使いこなせていないことを知っていた。キャシーの能力は人に話してしまうと未来が変わることがあるため、絵に描いて伝えていた。

キャシーが頭を押さえて突然苦しみだした。“奴らがいる”と言って突然走り出したため、ニックは訳が分からずついて行った。すると、2人の男(ポップ・ボーイズとポップ・ファーザー)と1人の女(ポップ・ガール)に取り囲まれる。ニックが咄嗟に腕を動かすと、2人の男が吹っ飛んだ。その隙に、キャシーと共に逃げ出した。3人の他に、もう1人ポップ・ボーイズが隠れていた。2人のポップ・ボーイズは双子で、共に“ブリーダー”の能力を持っていた。声の振動で周りの物を破壊できるのだ。2人のポップ・ボーイズの力に襲われたニック達は、水槽の水に押し流されて床に倒れてしまう。ブリーダーの能力を使われたニックは、力を使ってキャシーだけを逃がした。ポップ・ガールは“ウォッチャー”の能力を使い、今ニックを殺してしまえばキラが消えてしまうことに気づく。ポップ・ボーイズ達は力を使うのを止め、その場を立ち去った。

キャシーが“ウォッチャー”の能力を使って建物に行くと、ニックがベッドに寝かされていた。そこいた女性(テレサ)は、キャシーの母と拘束される1週間前に会い、魚市場に行けと頼まれたことを話した。テレサは“スティッチャー”で、体の傷を癒すことも壊すことも可能だった。

ニックが目を覚ますと、キャシーから睡蓮の花を渡される。キャシーは母のことをニックに話した。キャシーの母は最高の“ウォッチャー”のため、ディビジョンに拘束されていた。キャシーが現在見ている未来の映像は最悪だった。キラと『スーツケース』をディビジョンの“スニファー”が手に入れており、ニック達が殺されていた。キャシーの母の話しでは、『スーツケース』はディビジョンを倒し、キャシーの母を救う鍵となるモノだった。

マック達はキラを拘束した。キラは“プッシャー”の能力をマックに使い、弟がホールデンに殺されたという偽の記憶を植えつけた。マックは怒りを募らせ、ホールデンを射殺した。殺した後少しだけ正気に戻ったマックはキラの元に戻るが、洗剤を噴きかけられ殴られてしまう。揉み合いの末、キラはマックを気絶させて車に乗って逃走した。

映画『PUSH 光と闇の能力者』のあらすじ【転】

ニック達はキャシーが描いた絵を頼りに、クラブへと向かった。絵の中にはなぜか「ビーズ」まで描かれていたのだが、何の因果があるかはまだ分からなかった。その頃、カーバーはマックから、キラが落としていったブレスレットの「ビーズ」を受け取っていた。カーバーはビーズを“スニファー”に配るよう部下に指示を出し、“プッシャー”の能力を使ってマックを自殺させた。

ニックはクラブで友人のフックの姿を見かけ、声を掛けた。フックはディビジョンに勤めていたが、妻を殺され恨んでいた。フックの能力は“シフター”で、ただの紙を本物の紙幣に偽ることができた。その力を使い、フックはキャシーが見た「ビーズ」を作った。そして、“スニファー”のエミリー・ウーを紹介した。

エミリーはディビジョンが配っている本物の「ビーズ」を持っていた。それにより、キラがクントン埠頭にいることが分かる。ニックが埠頭に行くと、突然キラに拳銃で撃たれる。ニックとキラは知り合いで、キラは助けに来てくれなかったニックを恨んでいた。だが、ニックはキラがディビジョンに攫われたことを知らなかった。キャシーが間に入って場を収め、とりあえず皆で逃げることにした。

キラはケースの中に何が入っているのか知らなかった。船の中で目を覚ますと、「ニックとケースを探せ」と書いた自分のメモが残されていたのだ。キラは追跡されないように、記憶を消していた。その時、キャシーは母が殺される未来が見えたことを、ニックにだけ話した。キラと一緒にいることで、未来が悪い方に流れているのだ。だが、ニックはキラを切り捨てることなどできないため、“シャドウ”の能力を使ってキラの痕跡を消すことにした。

ニック達は“シャドウ”の能力の持ち主であるピンキーに会いに行った。“シャドウ”は自分の6メートル以内の人間の存在を、“スニファー”から隠すことができた。

キャシーは1人で街に繰り出し、ポップ・ガールと会った。ポップ・ガールはキャシーの能力が不安定で、「スーツケース」を見つけられていないことに気づいていた。キラの存在がキャシーの望みを全て打ち砕くと忠告し、自分の家族がニックを殺す未来を見たことを話して去っていった。

キャシーはお酒を飲んだことで力が向上し、ポップ・ガール達が襲ってくる姿が見えた。ピンキーの能力では“ウォッチャー”の能力は防げないため、ピンキーとキラ、キャシーとニックの二手に分かれて逃げることになった。キャシーは母が殺されることを何よりも恐れていた。それは、父を殺されたニックには痛いほど分かる気持ちだった。ニックは未来を変えるため、エミリーの力を頼ってカーバーを探すことにした。

映画『PUSH 光と闇の能力者』の結末・ラスト(ネタバレ)

ニックはカーバーを見つけ、能力を使って銃を突きつけた。しかし、キラに今すぐ薬を打たないと死ぬと脅される。ニックが動揺した隙を狙って、カーバーの部下のビクターが“ムーバー”の力で反撃した。カーバーは未来を変えないため、ニックを殺さずにビクターを連れて去っていった。

ニック達は再びキラ達と合流するが、キラは具合が悪くなって寝込んでいた。キラは『スーツケース』の中身を覚えていた。ステロイドの一種で、超能力を増強するドラッグが入っているのだ。成功例はキラ1人だけだった。その時、キャシーはキラの靴が映像で見えた。靴を探ると鍵が出てきた。

ニック達とフックはエミリーの元に集まった。エミリーに鍵を見てもらって隠し場所を探るが、“シャドウ”の能力に阻まれて方角しか分からなかった。キャシーは“シャドウ”の力が及んでいるところは絵に描けないため、描けなかったビルに「スーツケース」があると目星をつけた。

ニック達の行動は、“ウォッチャー”の力でカーバー達に見張られていた。予測させないためには、直前まで何をするか知らないことが必要だった。ニックが指令を入れた手紙を全員に書き、キラの記憶を消した男(ウー・チャン)に頼んで、手紙を書いた記憶を消すことにした。そして、ニックはキャシーに、ケースの正確なサイズと形と注射器を描いてくれと頼んだ。その頃、ポップ・ガールはキャシーが描いた絵を映像で見て、ディビジョンが注射器を探していることをポップ・ファーザーに報告していた。

キラは薬が必要なため、カーバーの元へと戻った。ニックはウーの元に行き、記憶を消してくれと頼んだ。ニックが記憶を消したため、ポップ・ガールは未来が見えなくなった。その頃、フックはビルの中に入り、キラが隠したスーツケースを取りに行っていた。そして、別のスーツケースを、能力を使ってビルの中にあったスーツケースの形に変形させた。キャシーはその偽のスーツケースを持って出て行った。その後、ポップ・ボーイ達はニックの部屋からスーツケースを持ち出した。だが、それは真っ赤な偽物だった。中に入っていた注射器が醤油へと変形したのだ。

キャシーはポップ・ガールを誘き出し、ウーにポップ・ガールの記憶を消してもらった。その頃、ニックはカーバーにドラッグとキラの交換を申し出ていた。だが、キラは偽の記憶を植えつけられ、カーバーの仲間となっていた。ニックはカーバー達にビルに連れて行かれ、殴られてトランクに押し込められる。カーバーとキラ、ビクターがビルの中にスーツケースを取りに行った。しかし、ポップ・ファーザーの仲間が待ち構えており、取り囲まれてしまう。

トランクから脱出したニックはビルの中に入っていった。そして、ポップ・ファーザーの手下をやっつけながら、ビクターと戦った。ビクターがポップ・ボーイズの1人を殺したため、ポップ・ファーザーが怒って “ブリーダー”の力を爆発させた。ニックは建物を壊し、ポップ・ファーザーを倒した。ビクターはポップ・ファーザーの能力で亡くなっていた。

ニックはキラに偽の記憶を植えつけられていることを訴え、自分の腕にスーツケースの中に入っていた注射器を打った。カーバー達はニックが死んだと思って立ち去るが、ニックは死んだふりをしていただけだった。ニックはキャシーと本物のスーツケースを取りに行った。

キラは飛行機の中で鞄に入っていた指令の手紙を見つける。そこには、“カーバーを殺せ。君を待っている ニック”と書かれた、キラとニックが一緒に写っている写真が入っていた。キラはカーバーに能力を使い、口に銃を加えて引き金を引けと命令した。

映画『PUSH 光と闇の能力者』の感想・評価・レビュー

第二次世界大戦中、極秘で行われた軍事実験が現代に受け継がれ、生まれた超能力者たちの生死をかけた戦いの物語。様々な能力の第二世代がとらわれた第一世代(肉親)を救うために、ある薬品を求めぶつかりあう。よくアニメやSF小説などにも登場する引力使いから、自分の半径6メートル以内の人物の姿を消す、シャドウという能力などもありかなり面白い。アクションもかなり激しく驚きを隠せなかった。
超能力はSF映画には王道なイメージがあり、内容も大体同じような印象はある。しかしこの作品は超能力だけに偏らず人間の知恵を絞った部分もあり新鮮だ。SF好きにはかなりお勧めしたい。(女性 20代)

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