映画『午後3時の女たち』の概要:専業主婦のレイチェルは、自分を取り巻く全てに不満を感じている。ストリッパーのマッケナとの出会いをきっかけに、レイチェルは人生の意義を探し始める。女性監督ジル・ソロウェイが、大人の女性の複雑な心情を赤裸々に描き出す。
映画『午後3時の女たち』の作品情報
上映時間:98分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:ジル・ソロウェイ
キャスト:キャスリン・ハーン、ジュノー・テンプル、ジェシカ・セント・クレア、ミカエラ・ワトキンス etc
映画『午後3時の女たち』の登場人物(キャスト)
- レイチェル(キャスリン・ハーン)
- 高級住宅に住む専業主婦。結婚前は新聞記者をしており、ゆくゆくは戦場記者になりたいと考えていた。夫のジェフとは倦怠期にあり、ジェフの前で女性的な装いや振る舞いをすることを面倒に思っている。
- マッケナ(ジュノー・テンプル)
- ストリッパー兼売春婦。22歳だが19歳と偽って働いており、自らをセックスワーカーと呼んでいる。見た目から誤解されやすいが、下心を持たない純粋な性格。親切に接するレイチェルを信頼し、感謝している。
- ジェフ(ジョシュ・ラドナー)
- レイチェルの夫。IT関係の会社の重役で高給取り。妻一筋の温和な男性で、レイチェルからぞんざいに扱われても文句を言わず、優しく接している。
- ステファニー(ジェシカ・セント・クレア)
- レイチェルの親友で良き理解者。フラストレーションを抱えているレイチェルの気持ちをよく知っている。問題を起こすレイチェルを煙たがらず、親身になって相談に乗る。
- ジェニー(ミカエラ・ワトキンス)
- レイチェルのママ友。チャリティー活動のリーダーで、周囲の人間を支配したがるタイプ。
- アマンダ(アニー・マモロ)
- レイチェルのママ友。ユダヤ人。下品なことが苦手で、ママ友たちの赤裸々な会話に抵抗を示す。
- マット(ジョッシュ・スタンバーグ)
- ジェニーの夫でジェフの友人。一目見たときから、マッケナに関心を持っている。
- ジャック(ジョン・カペロス)
- マッケナのパトロン。高給マンションに暮らす裕福な中年男性で、定期的にレイチェルと会って関係を持っている。性交を人に見られることで、性的興奮を覚える。
- リノレ(ジェーン・リンチ)
- レイチェルのカウンセラー。レズビアン。カウンセリングの最中、患者を放っておいて自分のことを話し出す癖がある。
映画『午後3時の女たち』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『午後3時の女たち』のあらすじ【起】
優しい夫や愛らしい子供と共に高級住宅で暮らす専業主婦のレイチェルは、自分の人生に納得がいかない。レイチェルは家庭的なことを嫌い、年々女らしさを失っていくことに焦りを感じている。
レイチェルは、夫ジェフとのセックスレスに悩んでいる。ある日、レイチェルは性生活を改善するため、ジェフと親友のステファニー夫妻と共にストリップクラブに行く。レイチェルはストリッパーのマッケナを指名し、個室でダンスを見物する。レイチェルはマッケナに魅了される。
帰宅後、ジェフはベッドでレイチェルを求めるが、レイチェルはいきなり嘔吐し、ムードが壊れてしまう。
翌日、レイチェルは昨夜訪れたストリップクラブ周辺を車で回り、マッケナを探す。ストリッパー御用達のコーヒー販売車の前で、レイチェルはマッケナと再会する。レイチェルは毎日マッケナに会いに行き、二人は親しくなる。
ある日、マッケナのボーイフレンドの車がレッカー移動され、車内で暮らしていたマッケナは路頭に迷う。レイチェルはマッケナを自宅に滞在させる。
映画『午後3時の女たち』のあらすじ【承】
ストリッパーを家に入れることに抵抗を示すジェフに対し、レイチェルはマッケナを助けたいだけだと言い張る。
翌日、レイチェルはステファニーを自宅に招き、2人はマッケナからストリップダンスを習う。マッケナの本業が売春であることを知ったレイチェルは、驚きつつもマッケナの生き方に理解を示す。
レイチェルは、マッケナに売春を止めさせたいと考える。レイチェルはマッケナに自宅の一室を貸し、息子ローガンの子守を任せる。レイチェルは、マッケナを住み込みの子守だと周囲に紹介する。
レイチェルはマッケナの体験談をインタビューし、2人でブログを立ち上げようと計画する。マッケナの話を聞き、レイチェルはジェフに対する態度を省みる。その夜、レイチェルはジェフと久しぶりに結ばれるが、ジェフは達することが出来ない。
翌日、マッケナは体調不良のレイチェルを心配し、マッサージを施す。レイチェルは性的な興奮を覚え、思わずマッケナを押し倒す。
マッケナは、パトロンのジャックと定期的に会っている。レイチェルはマッケナをジャックの家まで送迎する。
映画『午後3時の女たち』のあらすじ【転】
ローガンが通う保育園でチャリティバザーが開催される。ジェフ達男性陣は、力仕事を終えた後は早々に去っていく。不満を覚えたレイチェルは、ローガンをママ友のジェニーに預けて帰宅する。
レイチェルはマッケナに同行し、ジャックの自宅へ向かう。レイチェルが見ている前で、マッケナとジャックは性交する。自分の性交を見られることで興奮を覚えるジャックは、レイチェルに手を握らせて達する。
嫌悪感を覚えたレイチェルは、マッケナと会話せず帰宅する。レイチェルは、先に帰宅していたジェフと性交する。
翌日、レイチェルが目を覚ますと、自宅の庭でジェフが友人を招いてブランチ会を開催している。参加していたジェニーは、その夜の女子会のための子守をマッケナに任せることを提案する。
マッケナは、子守を快く引き受ける。マッケナに子供達を預けることに抵抗を感じたレイチェルは、ジェフを通して子守の仕事はキャンセルになったことをマッケナに伝える。
その夜、レイチェルは女子会に行き、ジェフはジェニーの夫マット達を自宅に招いてポーカーをする。レイチェルに嫌われたと思い自暴自棄になったマッケナは、ポーカーに参加し、ストリップダンスを披露する。マッケナは、マットと関係を持つ。
女子会で泥酔したレイチェルは、過激な発言を繰り返す。レイチェルの醜態を見かねたステファニーとジェニーは、レイチェルを自宅に送る。レイチェル達は、マッケナとマットが裸で一緒にいる現場を目にする。皆の前で、マッケナは自分が売春婦であることを暴露する。
映画『午後3時の女たち』の結末・ラスト(ネタバレ)
翌朝、マッケナは荷物を纏めて出て行く。レイチェルはマッケナに何と声をかければ良いのかわからない。マッケナはタクシーに乗って去っていく。
レイチェルとジェフの間に溝が生じる。ある日、些細なことがきっかけで二人は口論になり、夫婦生活に限界を感じたジェフは出て行く。
ママ友関係も破綻し、レイチェルは保育園の保護者達から白い目で見られる。
レイチェルは、カウンセラーのリノラに相談する。レイチェルは、失恋して落ち込むリノラを慰める。「大切な人と一緒にいることに慣れてしまった」というリノラの言葉を聞き、レイチェルは、本当は家庭がいかに大切なものであったか気付く。
ある日の真夜中、レイチェルは眠るローガンを連れ、ジェフが仮住まいしている友人宅へ押しかける。レイチェルとジェフは和解する。ジェフは自宅に戻り、レイチェルは以前より家庭的になる。
ある日、レイチェルはストリップクラブの前で談笑するマッケナを見かける。
レイチェルは、久しぶりにジェフと愛に溢れた営みをし、歓喜の声を上げる。
映画『午後3時の女たち』の感想・評価・レビュー
レイチェルは完全に家庭が崩壊する前に、本当に大切な存在に気づけて良かったと思う。個人的には、穏やかな生活というのも悪くないとは思う。ジェフは優しい男性だし、子供も可愛い。でも、結婚生活が退屈に感じる気持ちもなんとなく理解できる。レイチェルはマッケナと仲良くなりたかったというよりは、ただ刺激が欲しかっただけなんじゃないかなと思った。レイチェルが空回りしながら頑張る姿が、ちょっと痛々しくも応援したくなった。(女性 30代)
高級住宅街で優しい夫と可愛い子供、理解のある友人に囲まれて暮らす何が不満なのか終始理解できないストーリーでした。歳を取るにつれて、女として見られなくなることに焦りを感じる気持ちは分かります。だから皆努力していつまでも綺麗でいよう、若々しくいようとしているのに、ただ焦るだけでなんの努力もしないレイチェルの姿はとても不快でした。
マッケナと仲良くなり、そこで感じた感情に頼って夫婦生活を再構築させようなんてあまりにも考えが浅はかで、ジェフが出ていってしまう気持ちも物凄くよく分かりました。
見る人によって感じ方が変わる作品だと思います。(女性 30代)
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