映画『そのときは彼によろしく』の概要:市川拓司原作の恋愛小説を、大人気俳優、山田孝之と長澤まさみが実写化。かつて同級生だった二人は、長い年月を経て久々に再会した。徐々に惹かれあっていく二人。しかし、花梨には智史には打ち明けていない秘密があった。
映画『そのときは彼によろしく』の作品情報
上映時間:114分
ジャンル:ラブストーリー
監督:平川雄一朗
キャスト:滝川花梨、山田孝之、塚本高史、北川景子 etc
映画『そのときは彼によろしく』の登場人物(キャスト)
- 森川鈴音 / 滝川花梨(長澤まさみ)
- 智史の幼馴染。かつて彼に恋心を寄せていた。眠ってしまうと、次にいつ目覚めるか分からないという持病を抱えている。
- 遠山智史(山田孝之)
- 幼い頃から、水草店を営むという夢を持った青年。彼の元に鈴音が姿を見せたところから物語が始まる。
- 五十嵐佑司(塚本高史)
- 花梨と智史の幼馴染の一人。幼い頃に、母親に捨てられている。現在は画家となり活躍していたが…。
- 柴田美咲(国仲涼子)
- 智史がよく通うパン屋の看板娘。密かに智史に恋心を抱いており、鈴音の登場に焦りを感じている。
- 遠山悟朗(小日向文世)
- 智史の父親で、医師。花梨の持病についても知っていたが、彼女の頼みによって智史には隠していた。
映画『そのときは彼によろしく』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『そのときは彼によろしく』のあらすじ【起】
遠山智史は、子供の頃からの夢であった水草店『Trash』を構えている男性である。そんな彼の前に、ある日とても綺麗な女性が現れた。彼女は智史に対してとてもフランクに話しかけるものの、智史は彼女が誰であるか分からなかった。
そして、彼女は智史の店でアルバイトとして働きたいと願い出てくるのだった。一度は断る智史だったが、彼女のあまりの熱量に、とうとう彼女を拒みきることができなかった。翌日、智史はその女性の正体を知ることになる。彼女は、モデルとして活躍している森川鈴音だったのだ。しかし、やはり智史に鈴音という知り合いがいた覚えはないのだった。
一方、智史の行きつけのパン屋で働く柴田美咲が智史に恋心を抱いていた。そのことに感づいた鈴音は、二人の距離を接近させるために一芝居打つのだった。しかし、鈴音が手にしていたプリズムのおかげで、智史は鈴音の本当の正体に気がつくこととなる。そのプリズムは、かつて智史がとある女の子にプレゼントしたものだったのだ。
映画『そのときは彼によろしく』のあらすじ【承】
小学生の頃、遠山智史は転校をした。そして、その転校先で五十嵐佑司と滝川花梨と仲良くなったのだった。佑司と智史には、それぞれ夢があった。智史の夢は、後に叶えることとなる水草屋を開くこと。父親を早くに亡くし、母にも捨てられている佑司は、画家になって金を貯めることを目標としていた。金があれば、母親が戻ってきてくれると信じていたのだ。
そんな二人の夢を聞いた花梨は、自分は水草屋で働きながら絵のモデルになる、と楽しそうに言っていたのだった。まだ幼い三人は、初めての恋も経験していた。佑司は天真爛漫な花梨に密かに恋心を寄せ、花梨は彼女の気持ちには全く気が付かない、少し鈍感な智史に恋をしていたのだった。
鈴音の誕生会の日、智史は彼女にプリズムをプレゼントした。そして、智史は再び転校することとなり、3人はバラバラの道を歩み始めるのだった。森川鈴音の正体は、その時の滝川花梨だったのだ。花梨は、モデルをするにあたって鈴菜という名前を使っていたのである。
映画『そのときは彼によろしく』のあらすじ【転】
鈴音の正体が花梨であることに気がついた智史は、久々の再会を心から喜んだ。しかし、花梨には智史に昔から内緒にしてきた、大きな秘密があった。実は、彼女はとある難病を抱えていたのである。それは、一度眠りに落ちてしまうと、次にいつ目覚めるか本人にすら分からないという治療法の解明されていない病気だった。
これまでは薬でコントロールしていたものの、その薬も徐々に効かなくなってきている。彼女は、自分が長い眠りにつく未来がそう遠いものではないことを予感していた。そんな花梨は、住む場所を探そうと提案してきた智史に対して、曖昧な返事しか返せなかったのだった。
その頃、とうとうもう一人の幼馴染である佑司の所在が判明した。彼は画家になるという夢を叶え、近々個展を開くことになっていた。しかし、その話はなんと、佑司の母親とその恋人による詐欺だったのである。大金を騙し取られた佑司は、さらにオートバイの事故によって重傷を負って入院していた。
映画『そのときは彼によろしく』の結末・ラスト(ネタバレ)
花梨が再び智史達の前に現れたのは、自分が長い眠りにつく前にもう一度二人に会いたいと願ったためだった。そして、その願いが果たされた今、彼女は智史に別れを告げるのだった。
智史は別れを告げられたことで、自分が花梨に恋心を抱いていることにハッキリと気がついた。そして、智史は医者をしておりかつて花梨の診察もしたことがある自分の父親から、彼女の病気について聞かされるのだった。そして、智史は必死で花梨を探し出す。彼女は、廃バスの中で長い眠りについていた。智史は、花梨が眠りから覚めるまで、彼女のそばに寄り添うことにするのだった。
そして、それから時間が流れた。佑司は今度こそ念願の個展を開き、恋人との間に子供も授かった。智史に想いを寄せていた美咲は、修行のためパリへと旅立っていった。ある日、いつものように店へと向かった智史。そこで、彼は信じられないものを目にする。なんと、そこに目を覚ました花梨の姿があるのだった。
映画『そのときは彼によろしく』の感想・評価・レビュー
今となっては結構昔の映画ではあるが、何年たっても色褪せることなく、新鮮な気持ちでみられる映画である。長澤まさみや山田孝之、塚本高史といった若かれし頃の豪華キャストで送る純愛ストーリーであり、何度見ても涙を流してしまう感動ものである。目を覚ますか分からない花梨の横で、ずっと見守り続ける智史の姿がとても印象的であった。また、それぞれの恋の行方も気になり、そっと想いを寄せている人達の気持ちや、親への気持ちなど、ぎゅっと胸が苦しくなるシーンや、ほっと安心するシーンがあり、様々な感情が掻き立てられた。(女性 20代)
小説が大好きで何度も読んでいたので、文字で綴られたこの世界観が映像になるとどんな雰囲気になるのか興味を持ちいざ鑑賞しましたが、正直な感想としては小説の方が何倍も良かったです。
山田孝之、長澤まさみ、塚本高史というキャストはすごく良かったと思います。しかし、100%観客を泣かせる方向に振り切っている気がして世界観にそこまで入り込めませんでした。
もどかしい気持ちや、悲しいけれど優しい気持ち、強そうに見えて脆い姿など小説では鳥肌が立つほど感じられたのに今作では全くと言っていいほど感じられず、とても残念に思いました。(女性 30代)
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