映画『レディ・プレイヤー1』の概要:バーチャル・リアリティーゲーム「オアシス」に夢中なウェイド・ワッツは、オアシスの所有権と、その開発者であるジェームズ・ハリデーの遺産を賭けたアノラック・ゲームに挑戦する。そこに、同じくオアシス所有権獲得を目論む大企業、IOIが立ちはだかる。スティーブン・スピルバーグ監督最新作。音楽、映画、ゲームなどの80年代のポップカルチャーが言及されおり、日本からもガンダムやゴジラが登場する。
映画『レディ・プレイヤー1』の作品情報
上映時間:140分
ジャンル:SF、アドベンチャー、アクション
監督:スティーヴン・スピルバーグ
キャスト:タイ・シェリダン、オリヴィア・クック、ベン・メンデルソーン、T・J・ミラー etc
映画『レディ・プレイヤー1』の登場人物(キャスト)
- ウェイド・オーウェン・ワッツ / パーシヴァル(タイ・シェリダン)
- オアシスに入り浸っている少年。幼いころに両親を亡くし、スラム街で叔母に育てられた。オアシスの所有権とハリデーの遺産を手に入れるため、エッグハンターとなり、アノラック・ゲームに挑戦する。
- マンサ・イヴリン・クック / アルテミス(オリヴィア・クック)
- アノラック・ゲームに参加するエッグハンターの一人。クールな性格で、ゲーム内での能力は高い。アノラック・ゲームの最初のレースでも一人赤色のバイクで参加し、ゴール寸前まで爆走する。ウェイドは彼女に思いを寄せるようになる。
- エイチ(リナ・ウェイス)
- ウェイドのオアシス内での親友。ゲーム内で乗り物などの修理をするのが趣味で、ガレージで「アイアン・ジャイアント」を制作している。アバターは白人の大男で、本当の姿は黒人女性。
- ダイトウ(森崎ウィン)
- 日本人エッグハンターで、ウェイド達とオアシス内の仲間。アバターは甲冑を着た武士の姿。
- ショウ(フィリップ・ツァオ)
- 中国人エッグハンターで、ウェイド達の仲間。オアシス内のアバターは青年だが、現実では11歳の少年。
- ノーラン・ソレント(ベン・メンデルソーン)
- アノラック・ゲームでオアシスの所有権を獲得しようと企む大起業IOIの責任者の一人。目的のためなら手段を選ばず、現実世界でスラム街を爆破したり、殺人を犯したりもする。かつてジェームズ・ハリデーの下でインターンとして働いていた。
- アイロック(T・J・ミラー)
- オアシス内で武器・マジックアイテム商人をしている。ノーランと手を組んで、IOIに多くの商品を提供している。
映画『レディ・プレイヤー1』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『レディ・プレイヤー1』のあらすじ【起】
時は2045年、世界の人口のほとんどがスラム街に住む未来。人々は厳しい現実から目を背けるためにバーチャル・リアリティーゲーム「オアシス」に没頭していた。ゲーム内では自分の好きなキャラクターになりきり、衣装や装備を揃えて、様々なアクティビティをすることができる。
オアシスの開発者であるジェームズ・ハリデーは、死の直前に遺言で「アノラック・ゲーム」に勝利した者は彼の遺産とオアシスの完全所有権を得ると発表。ハリデーにより隠された三つのイースター・エッグを探すため、プレイヤーたちはエッグハンターとなりお互いと競う。
17歳の青年ウェイド・ワッツも親友エイチと共にアノラック・ゲームの常連である。ある日、赤いバイクで疾走するアルテミスを、ゴール寸前で爆死しそうなところから救出する。また、その大胆な姿に惹かれ、ウェイドはアルテミスに一目惚れしていた。
映画『レディ・プレイヤー1』のあらすじ【承】
アノラック・ゲームに勝つためのヒントを得ようと、ウェイドはオアシスのバーチャル・ライブラリーを訪れ、ハリデーの過去を探る。そこで、ハリデーの「後戻りできたらいいのに」という発言を聞いたウェイドは、翌日のレースで車を後ろ向きに発進させる。するとゴールまでの道が開け、ウェイドは最初のイースター・エッグである鍵と、次のイースター・エッグを見つけるためのヒントを見つけるのだった。
翌日から、ウェイドに話を聞いたアルテミス、エイチ、ダイトウ、ショウの5人が次々にゴールする。5人はゲームの成績上位5位を占め、彼らは「ハイ・ファイブ」と呼ばれることになる。
そんな彼らに目を付けたIOIのソレントは、現実世界でのウェイドの居場所を突き止め、IOIの仲間にならないかと持ちかける。ウェイドが誘いを断ると、部下を使ってウェイドの住むスラム街を爆破し、彼の叔母とその恋人は帰らぬ人となる。
爆破を逃れたウェイドは、アルテミスの仲間により彼らの隠れ家に連れられる。そこでアルテミスのプレイヤーであるサマンサ・クックと初めて顔を合わせるのだった。
二人はバーチャル・ライブラリーを訪れ、次のヒントを探る。ライブラリーのキュレーターとの賭けに勝ったウェイドは、25セントコインを手に入れ、ハリデーの思い出を探る。その中で、ハリデーは彼の相棒であったオグデンの妻キーラと恋に落ちていたことを知る。ハイ・ファイブを集め、ハリデーとキーラがデートで見た映画『シャイニング』の世界に入り込み、鍵を探す。映画のシーンから作られたトラップに苦戦する5人だが、アルテミスがキーラを見つけ出し、口づけすると、二つ目の鍵が現れた。残りのイースター・エッグはただ一つとなる。
映画『レディ・プレイヤー1』のあらすじ【転】
ウェイドがまだ生きていると知り、彼らの居場所を突き止めたソレントは、隠れ家を襲撃する。ウェイドは他のハイ・ファイブのプレイヤー達に助けられるが、サマンサはIOIに捕まって奴隷にさせられてしまう。
ウェイド達はオアシス内で、ソレントに現実世界にいるように思わせて銃で騙し、サマンサの居場所を突き止める。サマンサを開放することに成功するが、彼女はIOIの内部から戦うことを決意。ウェイド達も全てのオアシスのプレイヤーにIOIの企みを伝え、自分たちと共にIOIに立ち向かおうと伝える。すると、何百ものプレイヤーたちがウェイド達に応戦するために、オアシス内のIOIの要塞に向かって来ていた。
3つ目のミッションはアタリ2600のゲームのうち、ハリデーの一番のお気に入りを探すことだった。IOIの特殊チームであるシクサーズは、それが『Adventure』であると突き止め、ゲームクリアに奮闘する。
ウェイド達の応援に来たプレイヤー達を前に苦戦したソレントは、爆弾を起動させ、全てのプレイヤー達のライフがゼロになり、その能力や装備が初期化される。
映画『レディ・プレイヤー1』の結末・ラスト(ネタバレ)
ウェイドはキュレーターに賭けで貰っていた25セントが、ボーナス・ライフであることを知り、一人ゲームを続行する。彼は、『Adventure』を楽しむ本当のコツは勝つことではなく、その中でイースター・エッグを見つけることであると気づく。そして、イースター・エッグを見つけると、3つ目の鍵が現れた。
3つの鍵を使って開けたドアの向こう側で、ウェイドはハリデーの遺産とオアシスの所有権を受け取るための契約書にサインするように指示される。しかし、その契約書はオグデンがオアシスの経営から外れる際にサインした契約書と同じものだと気づく。ハリデーはまだウェイドを試していたのだ。
最後のテストに合格し、見事オアシスの所有権を手に入れたウェイドは、それをハイ・ファイブのメンバーとの共同経営することを決定する。また、ソレントは逮捕され、IOIの奴隷となって働いていたプレイヤー達も解放された。
ウェイドはオアシスを週二日停止することを決め、人々が現実の世界にも目を向けるように促す。
映画『レディ・プレイヤー1』の感想・評価・レビュー
「俺はガンダムで行く!」
ダイトウが日本語で放つこのセリフに一体どれだけの日本人が興奮しただろうか。
メカゴジラvsガンダムの戦いや、デロリアンと『AKIRA』のバイクのレース、『シャイニング』のパロディシーンなどこれでもかとワクワクを詰め込んだオアシスの世界。
VRの世界でなりたい自分になって楽しむ未来はどこかで期待しているからこそ、私たちはこの世界に魅了される。
ただ、VRの世界の楽しさで帰結するのではなく、マーク・ライランスやサイモン・ペッグそして悪役ベン・メンデルスゾーンなどベテラン俳優達が実写の演技に深みを加えており、現実世界とうまく両立させているところが素晴らしいのである。(女性 20代)
スティーヴン・スピルバーグ監督の夢が詰まった作品。
これまで数多くの映画を鑑賞し、これまで数多くのアニメを鑑賞した方なら、涙が溢れるほどのキャラクターが多く登場しています。
現実化するまで夢じゃなくなっているゲームの世界に飛び込む近未来を描いているが、それもまたリアルに描き出している。
将来はゲームも多くの人がのめり込む別世界になり、そこに人生を置いてしまう事も同時に示している点も否めない。
それでも現実世界では実現できない事をゲームの世界で叶える主人公たちの希望に満ちた行動力は納得させられるだろう。(男性 30代)
スピルバーグ監督が、日本に関連したものをたくさん登場させてくれた記念すべき映画です。
トシロウ役の森崎ウィンさんは、ミャンマー出身ですが、日本人として出演してくれたことが、とても嬉しいです。
ウェイドは、最初こそ冴えない感じの少年でしたが、物語が進んでいくごとに、たくましく成長していき、オアシスでも現実世界でも生き生きとした姿になっていくところが印象的でした。
ゴツいアバターのエイチが女の子、忍者姿のショウが11歳の少年など、リアルとゲーム内のギャップがすごくて驚きましたが、それも良いなと思いました。アルテミスことサマンサは、痣があっても可愛いです。(女性 20代)
スティーブン・スピルバーグ監督が描く、夢の詰まった未来のVRワールド。大半が最新のCGを使った映像で、ゲームの中にいるような感覚を味わえる。
また、あらゆる映画・アニメ・ゲームのオマージュが盛り沢山で、元ネタを知っていれば、さらに世界観を楽しめる。
オアシスはリアルで手に入らない夢や人との繋がりを持てる現実逃避の場所だが、最後は現実でしか味わえない喜びがあることを伝えてくれる。
身近にいる友人や恋人の大切さにも気づかされる作品である。(女性 30代)
ゲームの世界に入り込んで楽しみたいなぁと思うのはよくあることですが、この映画はそれが実現した世界の話です。
VRゲームの世界で宝探しをしていく話なのですが、とにかく一つ一つが凝っていて、見ていて飽きません。特に、80年代のカルチャーが好きな人にはたまらない出来になっていると思います(私は劇中で再現されているとある映画のシーンが大好きです!)。
また、使われている音楽も懐かしいものが多く、きっと今どきのゲームが好きな年齢層の人たちだけではなく、親子で見ても楽しい映画だと思います。(女性 30代)
人類の夢が詰まったワクワクが止まらない映画でした。特に映画好きの人には超おススメです!「シャイニング」「バック・トゥー・ザ・フィーチャー」「マッドマックス」有名な映画の小ネタが数えきれないほど出て、それだけで大興奮です。VRの世界で謎を解きながら隠された宝探しをするという、考えただけでも胸躍る設定です。さすがスティーヴン・スピルバーグ監督、こんなに映画好きをワクワクさせる作品を作るなんて才能に脱帽です。「AKIRA」や「ガンダム」など日本のアニメのネタも出てくるので、日本人としては嬉しい限りです。映像ももちろん素晴らしく、これぞまさに映画!といった作品です。(女性 30代)
夢が詰まっていてワクワクさせられて、遊び心の詰まったストーリーも面白い。とにかく登場キャラクターが多く、知っているキャラクターがちらっと見えただけで興奮します。なにより日本のキャラクターやアイテムの活躍が嬉しく、本当に観ていて楽しい作品です。ガンダムvsメカゴジラの対決は、これ以外の作品で見ることはできないでしょう。悔しいのはこれが映画館で観れなかったこと…それほどの迫力でした。
なんでもありの仮想空間、なりたい自分に成れる、遊びの極値に達したゲームだと思います。(男性 20代)
スティーブン・スピルバーグ監督がファンのためにお祭り映画を作ってくれたという作品。自分の過去作を贅沢に取り込んだこの作品は、スピルバーグ監督でしかできない。ガンダムやメカゴジラを含め、画面狭しと様々なキャラクターが取り乱れているので何度も見て探したくなる。
過去の名作映画のオマージュもあり『シャイニング』のシーンの本気度には思わず笑ってしまった。物語は単純明快なので子供でも楽しめ、子供心を忘れていない大人も最高に楽しめる。(男性 30代)
みんなの感想・レビュー
スピルバーグ監督は本当に人をワクワクさせる天才だ、と改めて感じました。見どころが多すぎる作品で、ストーリーや映像の迫力はもちろん、日本の映画やアニメのオマージュ、そして日本語の「俺はガンダムで行く!」のセリフ、興奮しっぱなしでした。
ゲームの世界の中で成長するだけでなく、現実世界で人間としても成長し、最終的に現実とも向き合っていくという結末も、ネットが発達した現代だからこそ訴えかけてくるものがあると思いました。
映画愛、ゲーム愛にあふれたオタクのための映画。登場する小ネタ全てはわからなかったが、私でも「これは○○のシーンのオマージュだ!」「あのキャラクターだ!」という発見があって楽しかった。
もちろんストーリーもとても良かった。伏線の張り方とその回収が気持ちいい。決して難解ではなく、きちんと理解したうえで「あのシーンはそういうことだったのか!」と楽しめる。見ず知らずの世界中のプレイヤーたちが自らを犠牲にして、一緒になって大事な世界を救おうとする展開は胸が熱くなった。私もオアシスのプレイヤーのような気分を味わえた。
未来の世界でゲームの中に隠された宝を探す物語ですが、ゲーム製作者の過去から宝探しのヒントを得るという方法がとても斬新であり、ゲームと現実の世界をうまく表現している作品だと感じました。
作品の中に数多くのゲームキャラクターや小ネタが含まれている作品なので、見れば見た回数だけ新しい発見があります。さらに小ネタだけでなく、70年代のポップカルチャーも題材にしているため、ゲームには興味のない方にも楽しめるような作品となっております。