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映画『ミロクローゼ』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ミロクローゼ』の概要:山田孝之が個性的な3人のキャラクターを一人三役で演じている。それぞれのキャラを主人公にした3つの物語が交錯し、全編を通して男性から女性への恋心が描かれた異色のラブコメディー。

映画『ミロクローゼ』の作品情報

ミロクローゼ

製作年:2012年
上映時間:90分
ジャンル:ファンタジー、コメディ、ラブストーリー
監督:石橋義正
キャスト:山田孝之、マイコ、石橋杏奈、原田美枝子 etc

映画『ミロクローゼ』の登場人物(キャスト)

オブレネリ・ブレネリギャー(大人:山田孝之 / 子供:下地幸多)
オレンジ色の髪の毛の男の子。子供でありながら、大人のように働いている。偉大なミロクローゼに恋をする。
偉大なミロクローゼ(マイコ)
髪の長い美しい女性。オブレネリ・ブレネリギャーから思いを寄せられるが、ある時から彼と距離を置くようになる。
熊谷ベッソン(山田孝之)
青春相談員として成年男子の恋の相談に乗っている。サングラスをかけ胡散臭い雰囲気であり、悩める男子に毒舌で独特なアドバイスをする。
多聞 / タモン(山田孝之)
盗賊にさらわれた恋人・ユリを探してさまよう片目の浪人・多聞。ユリを失う前は、スーツを着た紳士的な男・タモンであったが、片目を失ってから気性が荒くなった。あらすじ内では、浪人姿の時を「多聞」、スーツ姿の時を「タモン」と表記する。
ユリ / 蜘蛛伊(石橋杏奈)
花屋で働く可愛らしい女性。暴力的な彼氏から救ってくれたタモンと付き合い始めるが、盗賊にさらわれ、遊郭へと売り飛ばされてしまう。
ナキャムラ(奥田瑛二)
偉大なミロクローゼの夫であり、温泉旅館「なきゃむら」を営む。62歳。

映画『ミロクローゼ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ミロクローゼ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ミロクローゼ』のあらすじ【起】

オブレネリ・ブレネリギャーは人里離れた所に一人で暮らしていた。まだ7歳の子供だが、朝には新聞を読み、平日は働きに出ていた。

家にはベランドラ・ゴヌゴンゾーラという猫もいた。

オブレネリ・ブレネリギャーは、休日はいつも家でゴロゴロしているのだが、ある晴れた日、公園へ散歩に行った。ベンチに座っていると、隣では髪の長い美しい女性・偉大なミロクローゼが読書をしていた。彼は彼女のあまりの神々しさに涙が流れた。

その日からオブレネリ・ブレネリギャーの生活は一変した。昼も夜も働き、偉大なミロクローゼと一緒に住むために身分不相応な大きな家を購入した。

二人はその家で幸せに暮らしており、猫が家を出て行ったことも気にならなかった。しかし、偉大なミロクローゼは突然家に来なくなる。

不安になったオブレネリ・ブレネリギャーは彼女の後をつけると、彼女は見知らぬ男とデートをしていた。

彼女が戻ってくることはなく、猫も帰ってこないまま、オブレネリ・ブレネリギャーは心にぽっかりと穴が開いてしまい、鍋の蓋でその穴を塞ぐのだった。

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映画『ミロクローゼ』のあらすじ【承】

オブレネリ・ブレネリギャーの話は終わり、「5時からイブニング」という番組が始まる。その日のゲストは青春相談員・熊谷ベッソンであった。彼は成年男子限定で恋の相談に乗っているという怪しい雰囲気の男である。

「彼女の気持ちを確かめたい」「新幹線の売り子に恋してしまった」「多くの女性に注目されたいが勇気がない」などという相談をしてきた男子たちに、独特なアドバイスをしている。

アドバイスが終わると、ベッソンは2人の女性を従え踊りだし、車に乗り込む。

暗い夜道、ベッソンを乗せた車が人をはねてしまうが、車はそのまま通り過ぎていく。

はねられ倒れている男に対し、片目の浪人・多聞(たもん)が「ユリをどこにやった」と問いただしている。男は「天祐楼へ売り飛ばした」と言った。

多聞は天祐楼の賭場で、壺振り師・お竜のイカサマを見抜き、怒った彼女を迷わず切った。

時は遡ること4年前。スーツを着て髪を整えたタモンは、花屋の可愛らしい女性・ユリに一目惚れをした。

二人が付き合い始めて幸せの絶頂だった時、盗賊に襲われユリがさらわれてしまう。

映画『ミロクローゼ』のあらすじ【転】

タモンは必死にユリを探すが、全く見つからない。片目を失ったタモンは気性が荒くなり、浪人の風貌へと変わっていった。

ある彫師がユリのことを知っているという情報を得た多聞は、そこでユリが女郎になったことを突き止める。

多聞はユリを探して遊郭を荒らし、盗賊は彼をアーチェリーで撃った。盗賊たちが倒れた多聞の様子をうかがっているところをベッソンの車が通り、彼らをはねたのだった。

車にはねられた男から情報を得た多聞は、天祐楼へと向かう。そこで蜘蛛伊という源氏名で働くユリを見つけたが、金が足りず彼女に会わせてもらえない。金が足りないなら賭場で稼げと言われ、多聞は賭場にいたのだ。

多聞がお竜を切ったことで、賭場では切り合いが始まった。

追手から逃げながら、多聞はついにユリを見つけた。一緒に逃げようとするが、ユリは目の前の男が誰だか分からない。

ユリがその男がタモンだと気付くや否や、多聞は背中から刺されてしまう。ボロボロになりながらも、多聞はユリを連れて帰ろうとする。

映画『ミロクローゼ』の結末・ラスト(ネタバレ)

オブレネリ・ブレネリギャーはあれから30年経っても心の穴を埋められず、未だに鍋の蓋を付けていた。風貌は変わらないが、37歳になり大きくなっている。

温泉巡りをしているオブレネリ・ブレネリギャーは、山奥の一軒の宿へと泊まることにしていた。驚くべきことに、その宿で偉大なミロクローゼと再会を果たす。

しかし、彼女は旅館の主人・ナキャムラ(62)と12年前に結婚していた。

彼女もオブレネリ・ブレネリギャーのことを覚えており、3人で食事をしようと提案する。

食事の席で、オブレネリ・ブレネリギャーは、偉大なミロクローゼにまたあの家に戻ってきてほしいと言ってしまう。

偉大なミロクローゼは戸惑い、ナキャムラはオブレネリ・ブレネリギャーを殴る。

数時間の滞在で帰ることになってしまったオブレネリ・ブレネリギャーの帰る姿を、偉大なミロクローゼ(55)はそっと見ていた。

オブレネリ・ブレネリギャーは思い出のあの家を海へと沈めると、心の穴が塞がっていることに気付く。

嬉しくて気分爽快となったオブレネリ・ブレネリギャーは、その後いい感じに生きて、いい感じに死んだという。

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