映画『斉木楠雄のΨ難』の概要:週刊少年ジャンプに掲載されていた麻生周一によるギャグ漫画の映画化。主人公の斉木楠雄は生まれつき超能力を持っている。彼は目立たない生活を送ろうとしているが、学園祭で様々なハプニングに巻き込まれる。
映画『斉木楠雄のΨ難』の作品情報
上映時間:97分
ジャンル:コメディ、青春
監督:福田雄一
キャスト:山崎賢人、橋本環奈、新井浩文、吉沢亮 etc
映画『斉木楠雄のΨ難』の登場人物(キャスト)
- 斉木楠雄(山﨑賢人)
- PK学園の高校2年生。生まれながら超能力を持っている。ピンク色の頭にアンテナのようなものが刺さっており、緑の色付きの眼鏡をしている。両親は能天気で、楠雄の力を普通に受け入れている。彼はなるべく目立たないように力を抑えて生活している。
- 燃堂力(新井浩文)
- 斉木の同級生。何も考えていないバカなので、楠雄が唯一気配を察することができない人物。顎が割れている。楠雄のことを相棒と呼ぶ。
- 海藤瞬(吉沢亮)
- 斉木の同級生。中二病。「漆黒の翼」というキャラになりきり、「ダークリユニオン」という悪の組織と戦うという設定を貫いている。
- 灰呂杵志(笠原秀幸)
- 斉木の同級生で、学級委員長。赤色の髪で、やたらに熱い男。
- 照橋心美(橋本環奈)
- 斉木の同級生で、学校のマドンナ的存在。口では謙遜しているが、斉木には自分のことが可愛くてしょうがない彼女の心の声が聞こえている。彼女を避ける斉木を追いかけるようになる。
- 窪谷須亜蓮(賀来賢人)
- 元ヤンの転校生で、斉木の同級生。斉木の学校では眼鏡をかけ、ヤンキーだったことを隠している。
- 蝶野雨緑(ムロツヨシ)
- 斉木の学校の文化祭でイリュージョンを披露する男。助手は自分の母親。いかにも失敗しそうな喋り方をしている。
映画『斉木楠雄のΨ難』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『斉木楠雄のΨ難』のあらすじ【起】
ピンク色の頭にアンテナのようなものが二本刺さっており、緑の色付きの眼鏡をしている斉木楠雄という男は、生まれながらに超能力を持っている。生まれてすぐに普通に喋り、生後一か月で歩いた上に宙に浮かんだりしたが、能天気な両親のもと、斉木は普通に育っていった。
高校生になった斉木は、平穏に暮らそうとしている。頭に刺さっているものは、彼の力を制御するためのものだという。変わった見た目は、マインドコントロールで周りの人には普通だと思うようにさせている。
文化祭が翌月に迫っており、何か問題が起きたら来年から文化祭はなくなるという。文化祭を利用して日帰り旅行を楽しんでいた斉木は、問題が起きないようにしなければと思った。
クラスの暑苦しい男・灰呂杵志が仕切り始め、文化祭で何をするか話し合った。
斉木の後ろから燃堂力という同級生が口を塞ぐ。燃堂はバカで何も考えていないため、斉木が唯一気配を感じることのできない人物である。
もう一人斉木とつるんでいるのが、海藤瞬という中二病患者である。彼は漆黒の翼というキャラになりきり、ダークリユニオンという秘密結社から下駄箱に挑戦所が届いたと言っている。
映画『斉木楠雄のΨ難』のあらすじ【承】
照橋心美は学校のマドンナ的存在だが、斉木は彼女のことが好きではない。なぜなら、口では謙遜しているが、心の中では自分が一番かわいいと思っているのが斉木には丸聞こえだからである。
夏休み、照橋は街で斉木に声をかけだが、無視された。彼女は何をしても無反応な斉木のことを都合よく解釈し、斉木のことを追いかけるようになった。
文化祭当日、斉木は問題の火種があちこちにあると感じていたが、照橋がずっと見張っているのでテレポートできずにいた。照橋のファンクラブのここみんズがやって来て、照橋に「ミスコンに出てほしい」と頼んでいる隙に、斉木は校庭に逃げた。
校庭では胡散臭いイリュージョンが開催されていた。マジシャンの蝶野雨緑は、大きな箱の中に入り、助手(蝶野の母)が外から剣でめった刺しにするという。蝶野が箱に入ると、中から箱を叩く音が聞こえている。不安になった斉木は箱の中に瞬間移動したが、蝶野は脱出しており、音は録音されたものだった。瞬間移動は10分に一回しか使えず、斉木はギリギリのところで外に瞬間移動した。
海藤はダークリユニオンのアジトへ連れて行かれ、彼らを倒すべく動き始める。
映画『斉木楠雄のΨ難』のあらすじ【転】
灰呂が10キロマラソンを企画している。優勝者は照橋に10分間見つめられる権利を得られるという文句で、想像以上に多くの参加者が集まった。燃堂も優勝賞品につられて走ることにした。灰呂は一番になったが、ゴールでバテてしまって照橋どころではなかった。灰呂と同じペースで走っていた燃堂は全く疲れていない。
窪谷須の下駄箱に、果たし状が大量に入っていた。ヤンキーたちは普通の見た目になった窪谷須に全く気付かなかったが、海藤のせいでバレてしまい、窪谷須は喧嘩を始めた。
照橋は、一緒にお化け屋敷へ入ろうと斉木を誘った。燃堂も来て三人でお化け屋敷へ入ったが、燃堂と斉木はお化けのメイクをして逆にお化けを驚かせようとした。
メイクを落とすために顔を洗った斉木は、眼鏡をかけずに燃堂と目が合い、燃堂は斉木の眼鏡をかけたまま石化した。斉木の眼鏡は石化させるのを防ぐためのものだったのである。石化が解けるのに丸一日かかるので、斉木は燃堂を教室に放置することにした。
斉木は人をどんどん石化させてしまい、人気のない体育館倉庫へ行った。そこには照橋がいたが、彼女には外に出てもらい、斉木は体育館裏で喧嘩している窪谷須に眼鏡を借りた。
映画『斉木楠雄のΨ難』の結末・ラスト(ネタバレ)
窪谷須の眼鏡を手に入れた斉木は、超能力で自分の眼鏡と交換した。
照橋と親しげな斉木にここみんズが抗議しに来ると、照橋は斉木の手を取って体育館倉庫へ逃げた。照橋が扉を閉めると、ここみんズの一人が鍵穴に接着剤を塗った。
海藤は、ダークリユニオンを弱めるためのボーリングの球を7つ集めたという。
海藤にドラゴンボールごっこをさせたのも、灰呂をマラソンでバテさせたのも、窪谷須をヤンキーと喧嘩させたのも、全て斉木と二人きりになるための照橋の作戦であった。
外では、ヤンキーたちが窪谷須に復讐しに来ている声が聞こえる。斉木は彼らを全員前日へタイムスリップさせたが、体力を使い果たして気絶してしまう。
斉木のマインドコントロールが解けて、照橋は斉木の頭に刺さっている物が気になった。照橋が手に取ってみると、世界中がパニックになりかけた。斉木は意識を取り戻したが、誤作動で倉庫の中は凍り始め、照橋は気絶した。何をする力も残っていない斉木だったが、蝶野がイリュージョンに使っていた跳び箱が、下に逃げられる仕掛けになっていた。
翌日、斉木は時間を戻し、問題だらけだった文化祭をもう一度やり直すことにした。
映画『斉木楠雄のΨ難』の感想・評価・レビュー
「銀魂」の福田雄一監督…なるほど。と思った。
原作漫画は未読だが、なんとなく漫画の雰囲気は伝わる感じがした。
中身はこれと言ってないし、イケメン俳優も無駄遣いのような感じだが、またそれが良いのだろう。橋本環奈は福田監督のお気に入りなのか…しかし、可愛いだけでない、彼女の思い切りの良さに好感を持った。
自分にはよくわからないところもあったが、きっと小学生にはウケそうだと思った。
子供の心を取り戻してもう一度見る必要があるのかもしれない。(女性 30代)
ジャンプで人気を博したギャグ漫画を福田監督ワールド満載の俳優陣で固め、映像化した作品である。原作の主人公斉木楠雄は山崎賢人が演じているのだが、漫画ではセリフは一切しゃべらない設定となっているので、どう演じるか気になっていたが、やはりしゃべらないというのは無理があったようで、感情表現は薄いもののそこそこしゃべるキャラクターとなっている。しかし、そこは福田監督らしく、作品のイメージを守りつつも、好き放題にギャグを入れ込んでいる所がとても好評価である。(男性 30代)
原作未読。世代がかなり違う漫画なのでどうかと思ったが特に嫌悪感なく観られた。及第点は超えている。このあたり福田雄一監督の手腕が効いたのだろう。実力派の俳優が多く出ているが抜きんでているのは橋本環奈か。勢いのある変顔と声のツヤが非常によろしく、また本当にかわいいので彼女を観ているだけで十分に楽しい。不可能のないサイキックだがただそれが不必要な枷でしかないという設定でここまで明るいコメディを創った原作にも拍手を送りたい。(男性 30代)
『斉木楠雄のΨ難』は、もともとアニメーションで観ていたこともあり実写版には多少不安がありましたが、実際に観てみるとキャラクターとギャグの再現度が高くとても楽しめました。
「実写はちょっと……」という原作ファンの方もこれは中々クオリティが高いので良いかと思います。
主人公・斉木楠雄役の山崎賢人さんの変貌ぶりにはいつも驚かされますが、今回はショッキング・ピンク色のウィッグを着こなしていて流石だなと個人的には思いました。
キャストもとても豪華なので、原作を知らない方でも十分楽しめます。(女性 30代)
大好きなギャグ漫画を実写化した本作。アニメは最高だったが、登場人物の外見や設定もかなり現実離れしているので、実写化にはかなり不安があった。だが、実際は実写化できる限界まで丁寧に再現されていたと思う。
ただ、個人的に斉木楠雄の早口や展開の速さが本作の魅力と思っていたが、その辺りの完全再現は難しかったのだろうなと推測する。最強美少女、照橋さんの役は、現在の芸能界では橋本環奈以外にいなかっただろう。彼女の振り切った演技はとてもよかった。(女性 20代)
ギャグ漫画を実写化するのは大変だと思うし、微妙な仕上がりになるのではないかと危惧していたが、想像以上のクオリティだった。特に主人公の再現度の高さが素晴らしい。斉木楠雄そのままだった。あと、橋本環奈さんは可愛いのに、変顔を思いっきりやるところが凄いと思う。思わず笑ってしまった。橋本環奈さんが演じた照橋心美は自分のことを可愛いと思っているのだが、彼女が演じていることもあり、全く嫌味に感じなかった。(女性 30代)
くだらなくて中身が無いと言ってしまえばそれまでですが、ギャグ漫画が原作であることを考えると実写化大成功と言えるのではないでしょうか。主人公の斉木楠雄に山崎賢人、脇を固める俳優陣もかなり豪華で吉沢亮に橋本環奈、賀来賢人に福田監督作品お馴染みのムロツヨシなど「笑い」に焦点を当てて、各俳優が振り切った演技をしているのが素晴らしかったです。
不思議な世界観ですが、とにかく笑える作品なので見て損は無いでしょう。(女性 30代)
アニメの出来が非常に素晴らしかったために、この実写化は「おや?」と思う出来だった。
まず、原作およびアニメでの『斉木楠雄のΨ難』の面白さは、主人公斉木楠雄が、周囲のボケに対して独白で冷めたツッコミを入れるところであろう。ところが、演じた山崎賢人さんは活舌があまりよろしくない。セリフを聞き取ろうと集中していると、肝心の笑いどころを逃してしまう事も度々。
キャスティングも惜しいのだがどこか違い、痒いところに手が届かない感じで残念だった。(男性 30代)
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