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映画『ドクター・エクソシスト』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ドクター・エクソシスト』の概要:相手の心へと入り込むことができる特殊能力を持った主人公が、古代より生き永らえる悪魔に目を付けられ、人生を台無しにされてしまう。主人公は悪魔を倒すために自分の能力を最大限に発揮し、悪魔を倒すべく立ち向かう。

映画『ドクター・エクソシスト』の作品情報

ドクター・エクソシスト

製作年:2016年
上映時間:86分
ジャンル:ホラー
監督:ブラッド・ペイトン
キャスト:アーロン・エッカート、カリス・ファン・ハウテン、カタリーナ・サンディノ・モレノ、ダヴィード・マズーズ etc

映画『ドクター・エクソシスト』の登場人物(キャスト)

セス・エンバー(アーロン・エッカート)
バチカンと違う手法で悪魔祓いを研究する博士。他人の心の中へ入ることができる特殊な能力を持ち、マギーという悪魔に目を付けられている。不慮の事故にて妻と息子を亡くし、自身も下半身不随となる。
リンジー・スパロウ(カリス・ファン・ハウテン)
キャメロンの母親で黒髪の美人。飲酒癖のある夫を酷く毛嫌いし、息子に会わせないと強情を張っていたが、息子の命を救うために渋々、夫を呼び寄せる。
カミラ・マルケス(カタリーナ・サンディノ・モレノ)
アンドラーデ大司教区所属でバチカンの使者。悪魔祓いの仕事をセスに依頼する。
キャメロン・スパロウ(ダヴィード・マズーズ)
リンジーの一人息子で11歳。母親思いの良い子だが、ある事故によって父親と会えなくなり深い悲しみを抱いている。マギーに身体を乗っ取られる。

映画『ドクター・エクソシスト』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ドクター・エクソシスト』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ドクター・エクソシスト』のあらすじ【起】

ある事件をきっかけに飲酒癖のある夫と離婚したリンジー・スパロウは、息子のキャメロンと2人暮らしをしていた。だがある夜、2人が住む部屋に浮浪者が侵入しキャメロンが襲われてしまう。襲われたキャメロンは、浮浪者の中にいた何者かに乗り移られ侵入者である浮浪者を驚異的な力で殺害してしまうのだった。

セス・エンバーは治療と称して悪魔祓いを専門に研究している。彼は他人の中へ入ることができる特殊な能力を持っていたが、そのせいでマギーという悪霊に目を付けられる。マギーの画策により不慮の事故で愛する妻と一人息子を亡くしたセスは、自身も下半身不随となり車イスの生活を送っていた。

そんなある日、治療を行うことでマギーの捜索を行っていたセスの元に、バチカンからの使者カミラが訪れる。彼女は研究資金として大金を持参し、マギーと思われる悪霊を発見したとセスに仕事の依頼をするのである。

だが、以前もバチカンからの依頼で仕事をしたことがあったセス。その時は期待を裏切られた挙句に散々な結果に終わっていたため、バチカンの仕事には難色を示した。しかし、今回は11歳の少年キャメロンが憑りつかれ身体的に猶予が残されていないと聞いたセスは、仕事の依頼を受けることにするのであった。

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映画『ドクター・エクソシスト』のあらすじ【承】

カミラの案内でリンジーの自宅を訪ねた。悪霊は憑りついた人間に良い夢を見せ、現実だと思い込ませる。そうすることで、眠っている身体を自由に操るのだ。バチカンの悪魔祓いは外側から悪霊を引っ張り出すという手法だが、セスの場合は心の中へ入り込み、中から追い出すという手法である。これは彼にしかできない特殊な方法であった。

キャメロンの場合、接触によって乗り移られている。悪霊は言わば寄生虫のようなもので、宿主がいなければ何の力も持たない。故に、触れなければ逃げることもできないのである。幸いキャメロンには誰も触れていないため、悪霊は中に留まった状態であった。

キャメロンの中にいるのが、マギーであるかどうか。セスは実際に少年と会い、それを確かめることにする。会話から相手がマギーであることを察したセス。マギーとはただの呼称で、実際は悪霊というよりは古代から存在する悪魔である。

早速、潜入する準備が行われた。セスの脳波とキャメロンの脳波をモニター。脳波を見ることで外側では、脳内の状況を察することができる。セスが潜入できる時間は約8分。それ以上は心臓に負担がかかるため、命の危険を伴う。薬剤にて身体的機能を低下させレム睡眠を誘導。部屋にはキャメロンとセスだけが残された。

そうして、キャメロンの中へ潜入したセス。キャメロンは公園で父親と思われる男性とキャッチボールをしていたが、セスは腹から血が出ていると指摘され卒倒。早々に追い出されてしまう。中で起こることは幻想に過ぎないが、それを信じてしまえば現実世界にも多大な影響を及ぼしてしまう。マギーの力はかなり強力なものだった。

映画『ドクター・エクソシスト』のあらすじ【転】

戻ったセスはリンジーと話し、父親を探すことを説得。彼女は息子に父親を会わせたくないと強情だったが、命には代えられない。キャメロンの父親は飲酒癖があったが、息子のことは大切に思っていた。セスは父親にキャメロンの説得を頼むことにしたが、マギーは古来より生き永らえてきた悪魔である。巧みな言葉により父親は殺されてしまうのだった。

マギーの狙いはセスである。それをリンジーに咎められたセスは、自分の過去を明らかにした。彼は能力を隠し妻と息子を得て幸せな生活を送っていたが、車の走行中に相手車と正面衝突をしてしまう。相手はマギーという女性でキャメロンの中にいる悪魔に憑依されていた。悪魔はセスの能力に目をつけ、彼を追い込むことで快楽を得ようとしているのである。

深夜、悪魔がキャメロンに残された力を食い物にし始めた。セスは最後の勝負を挑むべく、師の元を訪れ彼が研究していた悪霊や悪魔を始末する薬剤を入手。だが、師は悪霊に憑依され自死してしまう。

リンジーからキャメロンが大切にしていた指輪を受け取り、最後の潜入へ。オリヴァーに薬剤を渡し、いざという時の蘇生薬も破壊。逃げ道すら残さないようにした。セスは自分にマギーを憑依させ、奴と心中しようと考えていたのである。

映画『ドクター・エクソシスト』の結末・ラスト(ネタバレ)

キャメロンの中へ潜入したセス。少年は父親と遊園地へ来る夢を見ていた。セスはキャメロンを発見し、この世界が夢であることを必死に言い募る。少年が大切にしていた指輪を見せて心を揺さぶった。対して、マギーは父親に成りすましキャメロンを捕まえておこうとする。
キャメロンは双方の話を聞き、目の前の父親が本物ではないことに気付く。

セスはキャメロンを連れてマギーから逃走。そして、覚醒を促すための扉を出現させる。だが、そこへマギーが現れ何としてもキャメロンを捕まえようとしてくる。セスは奴と対峙し、反撃を食らわせ無事に逃走を成功させた。

キャメロンも無事に覚醒。マギーからも逃れられたと思われた。しかし、リンジーの口から我が子が父を心配する言葉が発せられる。はっとしたセスが目を覚ますと、そこは病院。
妻も息子も生きておりセスを心配している。どうやら、これまでが長い夢だったようだ。セスは悪夢を見ていたのだと思い、両足が無事に動くことに歓喜した。

だが退院の際、ふと時計を見て不審を抱く。秒針が動いていないのだ。夢の中では時間が動かない。そのことに気付いたセスは、これら全てが自分の望む幻想であることに気付く。マギーは夢を介してセスの中へ移動したのである。
悪魔から逃れるため、脱出の扉を出現させたセスだったが、そこへマギーが現れキャメロンを人質にしようとする。セスは少年を助けるべく自らの身体を差し出すことにした。

そうして、キャメロンは覚醒。マギーを身の内に宿したセスは、苦悶しつつ部屋の窓から身を投げ出した。全てはマギーを倒すためであった。地面に激しく叩きつけられたセスは、マギーと共に消える。その予定であった。
だが救急搬送中、蘇生処置が施され一時的に意識が覚醒。セスは付き添いのカミラへと手を差し出す。当然、カミラは半死半生のセスを勇気づけるべく手を握る。すると、彼の中の悪魔はカミラへと移動してしまう。セスは再び鼓動を止め、悪魔はまんまと逃げおおせてしまうのであった。

映画『ドクター・エクソシスト』の感想・評価・レビュー

悪魔祓いを科学的な視点で捉えつつ、主人公の特殊能力を利用し内側から祓う。マギーという呼称で呼ばれているが、実際は古来より存在する悪魔との対峙を描いている。

夢で起こったことを信じてしまえば、現実世界でも実際に現象が現れる。しっかりと練られた作品であり、更に悪魔祓いを科学的に検証した上で、特殊能力をフルに活用しているという内容が素晴らしい。キャメロンを取り巻く環境や家族関係も描き、主人公の不遇な人生とも重ね合わされている。アンハッピーではあるものの2度、3度と観ることで、新たな発見がある作品。(MIHOシネマ編集部)

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