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映画『硝子の塔』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『硝子の塔』の概要:マンハッタンの超高層マンションのベランダから女性が転落死した。空き部屋に越してきた女性編集者カーリーの周りでさらなる怪事件が起き始める。ハイテク制御の監視カメラに見張られた超高層タワーを舞台にしたアイラ・レヴィンの同名小説の映画化。

映画『硝子の塔』の作品情報

硝子の塔

製作年:1993年
上映時間:108分
ジャンル:ミステリー、サスペンス
監督:フィリップ・ノイス
キャスト:シャロン・ストーン、ウィリアム・ボールドウィン、トム・ベレンジャー、ポリー・ウォーカー etc

映画『硝子の塔』の登場人物(キャスト)

カーリー・ノリス / ナオミ・シンガー(シャロン・ストーン)
出版社に勤めるやり手の編集者。離婚したばかりで、超高層マンションに引っ越してきた。
ジーク・ホーキンス(ウィリアム・ボールドウィン)
超高層マンション住人。ゲームクリエイターでマンションのオーナー。
ジャック・ランズフォード(トム・ベレンジャー)
超高層マンション住人。ミステリー作家。数年前に大ヒット作を書いたが、最近は新作を発表していない。
ガス・ホール(キーン・カーティス)
超高層マンション住人の大学講師。転落死したナオミと親しかった。
アレック・パーソンズ(マーティン・ランドー)
カーリーの上司。レストランでジャックをカーリーに紹介する。
ヴァイダ・ウォーレン(ポリー・ウォーカー)
超高層マンション住人。隣人としてカーリーと親しくなる。ファッションモデル。

映画『硝子の塔』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『硝子の塔』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『硝子の塔』のあらすじ【起】

ニューヨーク・マンハッタンの夜。超高層マンションのベランダに金髪の美しい女が立っている。背後から来たフードを被った人物に気づき微笑みかけた直後、女はベランダから突き落とされ死亡した。

出版編集者のカーリーは、七年の結婚生活を終え、新居を探してマンションの下見に来ていた。案内の女性が見せてくれた部屋は眺めも良く快適そうだった。入居審査を依頼し、カーリーは職場に向かった。カーリーがオフィスに着くと、すぐに電話があり、早くも入居審査に通ったことを知らされた。

翌週、カーリーは両腕に荷物を抱えて新居に向かった。一階エントランスでジーク・ホーキンスが声をかけてきた。ジークは途中までカーリーの荷物を持ってくれ、13階でエレベーターを降りた。

スーパーに買い物に来たカーリーは、同じマンションに住む初老の男性ガスから声をかけられた。ガスは以前カーリーの部屋に住んでいたナオミと親しく、彼女が飛び降り自殺をしたことや、カーリーがナオミと瓜二つであることを話した。

浴槽に浸かるカーリーの姿を何者かがカメラで監視している。このマンションでは、あらゆる場所で住民の生活が覗かれているようだ。

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映画『硝子の塔』のあらすじ【承】

ある日、カーリーは上司のアレックに誘われたレストランで、ミステリー作家のジャック・ランズフォードを紹介された。ジャックはカーリーと同じマンションの住人だった。アレックはカーリーがジャックの本のファンだと紹介したが、カーリーはまだ読んでいないことを正直に告げた。ジャックはきっと読むはずだと傲岸に言い残し、去って行った。

帰宅したカーリーは、隣人のヴァイダから小包で届いたジャックの本を受け取った。さらに窓辺には見知らぬ望遠鏡が置かれてあった。

翌朝、カーリーがジョギングをしているとジャックが現れ、カーリーにしつこくつきまとった。マンションに戻ったカーリーは、ガスが浴室で首を折って死亡したことを知らされ、警察の質問を受けた。

図書館に出向いたカーリーは、マンションで怪事件が相次いで起きていることを新聞記事から知った。

部屋に戻ったカーリーは望遠鏡を覗いていて、ヴァイダと一緒にいるジャックを目撃した。

カーリーは住人や同僚を招いてパーティを開いた。ジャックとヴァイダは何故か初対面を装い、カーリーは不思議に思った。パーティ後、カーリーはジークからジムに誘われ、ジャックからも食事に誘われた。

映画『硝子の塔』のあらすじ【転】

翌朝カーリーはジークとジムへ向かった。ジークは、トレーニングに慣れないカーリーの体に手を添えて、優しく指導した。

ジムから帰宅すると、ジークはカーリーを部屋に招き、二人は激しく愛し合った。ジークはカーリーに自分がマンションのオーナーだと打ち明けた。

ジークは無数のモニターを並べた秘密の部屋を持っており、そこからカーリーの生活を観察していた。

カーリーが帰宅するとジャックが部屋に入り込んでおり、ジークが死んだナオミとも関係していたことをほのめかし、あいつは危険な奴だと忠告した。

一方、ジークはそれを否定し、ナオミと付き合っていたのはジャックの方で、ヴァイダからそれを聞いたとカーリーに答えた。

翌朝カーリーは部屋の前でヴァイダを呼び止めたが、急いでいたヴァイダは非常階段を駆け下りて行った。その直後に悲鳴が聞こえ、カーリーが慌てて駆けつけると、殺害されたヴァイダの傍らにジャックがいた。ジャックは容疑者として逮捕されるが、取り調べではジークに嵌められたと主張した。

映画『硝子の塔』の結末・ラスト(ネタバレ)

カーリーがジークを訪ねると、ジークはモニタールームに招き入れた。マンションの住人たちのあらゆる生活が露わになっていた。カーリーは録画もしているのかとジークに尋ねた。ジークは得意げに録画テープを取り出し、カーリーとの行為を映し出した。

保釈されたジャックが銃を持ち、再びカーリーの部屋に忍び込んでいた。ジークに不信感を募らせていたカーリーは、ジャックの言うままにジークをおびき寄せた。ジークが部屋にやって来ると、ジャックが飛びかかり、激しい取っ組み合いとなった。止めに入ったカーリーはジャックを射殺してしまう。

警察の取り調べを受けたカーリーは、その晩はジークの部屋で過ごすことになったが、ジークが買い物に出た隙に、彼が隠していた録画テープを再生した。そこには、ジークとヴァイダの情事シーンだけでなく、ジークとナオミの情事シーンまでが記録されていた。ナオミとヴァイダを殺した犯人は、ジークなのかもしれない・・・。カーリーの頭は混乱した。

ジークが戻り、カーリーはモニタールームの自動ドアを間一髪で閉じた。ドアの配線を切って入ってきたジークにカーリーは銃を向けて対峙した。そのとき、モニターの一つにナオミが転落死した夜の映像が映し出された。ベランダでナオミを突き落として振り返った男は、ジャックだった。カーリーは構えていた銃で壁一面のモニターを撃ち尽くすと“生まれ変わって”と言い残し、ジークの部屋を去った。

映画『硝子の塔』の感想・評価・レビュー

どこでどうボタンを掛け違えたのか、ピースがひとつも嵌っていかないこの感じは、制作現場の混乱故か、ラジー賞大量ノミネートもやむなしの迷走ぶりだ。主人公カーリーの前に現れるジークとジャック。この怪しい二人は大方の予想通り片一方が一応犯人だ。しかし、本来この二人は一人の人物でなければ、劇中に張られた伏線(と思しき物)が生かされないはずだ。結果、大学講師の不可解な死も、カーリーとナオミが似ている理由も釈然としないまま映画は幕を閉じてしまう。(MIHOシネマ編集部)


「見たいですか それとも 見られたいですか」と言うキャッチコピーとエロティックなポスターに惹かれて鑑賞した今作。サスペンス要素たっぷりで「伏線」が至る所に散りばめられていると思って全てを疑いながら鑑賞しましたが、私が思っていた伏線は回収されることなく終わってしまいました。
自殺したナオミと瓜二つのカーリー。この2人が「同一人物」であることが今作の1番のキーポイントだったはずです。しかし、最後まで2人は「別の人間」と言う設定は変わらず、見終わってから唖然としてしまうほどモヤモヤする作品でした。(女性 30代)

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