映画『口裂け女2』の概要:都市伝説の「口裂け女」の話を基に制作されたホラー・サスペンス映画。前作『口裂け女』の続編として描かれているが、前作と繋がる要素はあまりない。恐怖描写よりもドラマ性に力が注がれている。
映画『口裂け女2』の作品情報
上映時間:98分
ジャンル:ヒューマンドラマ、サスペンス、ホラー
監督:寺内康太郎
キャスト:飛鳥凛、川村ゆきえ、真山明大、谷口賢志 etc
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映画『口裂け女2』の登場人物(キャスト)
- 沢田真弓(飛鳥凛)
- 沢田姉妹の末っ子。純粋で勝気な性格をしているが、恋愛には臆病な面も見せる。充実した高校生活を送っていたが、ある日想像し難い悲劇に襲われ、人生が狂っていく。
- 沢田幸子(川村ゆきえ)
- 沢田姉妹の長女。結婚を控えているが、元交際相手にストーキングされている。
- 沢田雪枝(岩佐真悠子)
- 美容師として働いている女性。沢田姉妹の次女で、ムードメーカー的な役割を果たしている。
映画『口裂け女2』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『口裂け女2』のあらすじ【起】
1978年3月、高校生の沢田真弓は美しい容姿をしており、男子生徒から告白されることもあった。真弓は先輩の森山に恋心を抱いていたが、中々告白には至れなかった。森山の卒業が間近に迫り、真弓はなんとか彼に想いを打ち明けたいと考える。
真弓の実家は養鶏場を営んでおり、優しい両親・姉と共に幸せな生活を送っていた。真弓の姉は2人おり、長女・幸子は実家暮らしで近々結婚を控えていた。一方、次女・雪枝は実家を離れ美容師として店で働いていた。
沢田家で行われた幸子の結婚式には多くの親族が集まり、家は賑わいで満ちていた。その後、真弓の高校で卒業式が行われ、森山から第2ボタンを貰った真弓は、大きな幸福を感じていた。
長女・幸子が結婚して家を離れたため、真弓は姉の広い部屋を譲り受け、夜もそこで眠るようになる。
森山から第2ボタンを貰った日の夜、眠ろうとしていた真弓の部屋に何者かが侵入し、彼女の顔に瓶1本分の硫酸をかける。真弓は痛さのあまり叫び声を上げ、ベッドの上でのたうち回る。
侵入者は幸子の元交際相手で、幸子の部屋で眠る真弓を幸子だと勘違いし、硫酸をかけたのだった。真弓の緊急事態に駆けつけた母親は、部屋の前でその男と遭遇し、刺殺されてしまう。父親もその場に駆けつけ、正当防衛として猟銃で彼を撃ち殺す。
映画『口裂け女2』のあらすじ【承】
硫酸をかけられた幸子は、顔の左側にひどい火傷を負う。口の左側も避けてしまい、医者からは治らないと言われてしまう。沢田家の事件は町中で噂され、デタラメな情報ばかりが語られていた。
新学期から学校へ通い始めた真弓は、生徒や町の人から好奇の目にさらされていた。真弓は「お岩ちゃん」というあだ名をつけられ、裏で陰口を言われるいじめを受ける。真弓は卒業後この町から抜けだし、森山がいる東京へ行くことを夢見る。
養鶏場の運営で借金を抱え、精神的にも追いつめられていた父親は、猟銃で自殺をしてしまう。生命保険に加入していた父親は、遺書に「生命保険で借金を返済するように」と書き、娘達に迷惑がかからないように配慮していた。しかし、娘達は父親の死など望んでいなかった。
結婚し実家を離れた幸子だったが、真弓の身を案じ、夫と相談して実家で暮らすことを決意する。次女・雪枝も妹を心配して実家に戻り、姉妹3人で暮らすこととなった。
その後、学校でのいじめが酷くなり、精神がぼろぼろになった真弓は、ある幻覚に襲われるようになる。その幻覚には赤いコートと白いマスクが特徴的な女が現れ、真弓はその女に並々ならぬ恐怖を感じていた。
映画『口裂け女2』のあらすじ【転】
真弓が幻覚の女を見るようになった後、親友だった順子とかおるが何者かに殺害され、真弓は2人の葬式へ赴く。涙を流す真弓の前に、東京から一時帰省した森山が現れ、2人きりで会う約束をする。
真弓は、森山が卒業して東京へ行った後も、彼に手紙を送り文通していた。しかし、返事が段々来なくなり、途中で文通は途絶えていた。森山が返事を書かなくなったのは、東京で恋人ができたためだった。
約束の日、森山は「俺達付き合ってないよな?」と真弓に言い、自分達が恋人同士に見られていることを嫌がる素振りを見せる。恋人がいる森山は、あまり深く考えずにその発言をしていた。しかし、彼をずっと一途に慕っていた真弓にとってはショックが大きかった。
大きな悲しみに襲われた真弓は、赤いコートの女性に姿を変え、森山をハサミで刺殺する。順子とかおるを殺したのも実は真弓自身で、彼女は証拠隠滅のために自宅でハサミを洗っていた。刺殺された森山は行方不明として扱われ、彼と最後に会った人物である真弓の元にも警察が訪れた。
映画『口裂け女2』の結末・ラスト(ネタバレ)
真弓を不審に思った人物は警察だけではなかった。次女・雪枝もある理由から真弓を怪しんでおり、彼女の部屋で証拠探しをする。
真弓は、森山と2人で会う前日に、雪枝が勤める美容院に訪れ、髪を切ってほしいと雪枝に頼んでいた。真弓はその際、森山と会う約束を雪枝に話していたが、事件後真弓はそれを否定し、森山とは会っていないと語る。その矛盾から、雪枝は真弓が事件に絡んでいるのではと疑うようになる。
真弓の部屋から血塗れの服を見つけた雪枝は、それを幸子に見せつける。警察に相談することを望む雪枝に対し、幸子はこれ以上大事になることを避けたかったため、警察にこの件を知らせることはなかった。
翌日の朝、幸子は真弓を毒殺し、警察に届けることもなく、雪枝と共に真弓の遺体を森へ埋める。
その翌日、雪枝はなんとか普段通りを装って働いていたが、職場の美容院に亡くなったはずの真弓が現れ、指をハサミで切断されてしまう。真弓は雪枝を刺殺すると、その場を去った。
真弓が次に向かった先は長女の幸子のいる実家だった。しかし、真弓は幸子に腹を刺され反撃を受ける。しばらく倒れていた真弓だったが、ムクッと起き上がり、再び幸子を追う。町の商店街へ逃げた幸子だったが、真弓から逃れることはできず、何度も腹を刺され死亡する。
真弓が姉2人を殺害した後、口裂け女(真弓)の噂は広がり、彼女の存在は都市伝説として語り続けられた。
映画『口裂け女2』の感想・評価・レビュー
前作よりも口裂け女の出番が少なくなっているが、純粋な少女が口裂け女に変わってしまう過程にゾッとした。ごく普通の生活をしていたはずなのに、ある日それが一瞬にして崩れ去ってしまう、そんな恐怖をリアルに描いている。真弓(口裂け女)を演じた飛鳥凛はとても可愛らしく、顔に傷ができた後でも可憐な少女に見える。今作で一番驚いたのは、真弓達姉妹がお互いを殺し合う残酷なラストである。特に真弓と幸子の戦いはおぞましく、スプラッター映画並みに激しい殺し合いだと感じた。(MIHOシネマ編集部)
「口裂け女」がどのように誕生してしまったのかが語られている今作。もともとは容姿端麗な美しい女の子が「事件」に巻き込まれてしまったことで人生を大きく狂わせてしまいました。その事件も「勘違い」だったことが本当に可哀想で、容姿に対するイジメや家族の崩壊など次々と不幸が続いていく様子は、幽霊的な怖さよりも「人間」の闇の部分を増幅させてしまっているような怖さがありました。
今まで思い描いていた口裂け女のイメージが大きく変わる作品です。(女性 30代)
明らかに低予算な雰囲気と、キャスト達の雑な演技が独特な風趣を醸していて大好きです。舞台は岐阜県の田舎町、養鶏場を経営する一家に起きた悲劇。ストーリーが綿密であり、やけにリアルです。ホラーの要素も勿論ありますが、恨みつらみや悲哀などの人間心理をたっぷり表現していますから、片時も目を逸らせませんでした。前半の青春ドラマからの暗転、仲良し三姉妹が徐々に疑心暗鬼に陥っていく様子あたりの、劇中の急降下が堪りません。(女性 30代)
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