映画『ウルフクリーク 猟奇殺人谷』の概要:実際にあった猟奇殺人事件を元に作られた作品。リズとクリスティはオーストラリアに旅行に行き、ベンという男性と知り合う。3人は車で旅をすることになり、「ウルフ・クリーク・クレーター」へと向かった。だがそこで、車が故障してしまう。
映画『ウルフクリーク 猟奇殺人谷』の作品情報
上映時間:99分
ジャンル:サスペンス、ホラー
監督:グレッグ・マクリーン
キャスト:ジョン・ジャラット、カサンドラ・マグラス、ケスティー・モラッシ、ネイサン・フィリップス etc
映画『ウルフクリーク 猟奇殺人谷』の登場人物(キャスト)
- ミック(ジョン・ジャラット)
- 小屋で暮らしている。表向きはユニークで優しい人物だが、裏では猟奇殺人を繰り返している。
- リズ(カサンドラ・マグラス)
- イギリス人。しっかり者。旅先で出会ったベンに惹かれる。心配性で神経質な一面もある。
- クリスティ(ケスティー・モラッシ)
- イギリス人。リズの友人で、一緒にオーストラリアに旅行に来ている。大らかで明るい女性。
- ベン(ネイサン・フィリップス)
- オーストラリア人。リズとクリスティと知り合い、一緒に車で旅行をすることになる。恋人がいるが、リズに惹かれる。
映画『ウルフクリーク 猟奇殺人谷』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ウルフクリーク 猟奇殺人谷』のあらすじ【起】
1999年西オーストラリア州・ブルーム。リズとクリスティは旅先で出会ったベンと仲良くなる。そして、一緒に車で旅をすることになった。3人が乗った車はホールズ・クリークの町に到着した。日が暮れたため、3人はたき火をして休んだ。
次の日、テントなどを片付け、リズの運転で3人は出発した。途中の給油所で休憩を挟んだとき、クリスティはベンに話しかけた。そして、リズとベンが惹かれ合っているのに気づいていたため、ベンに恋人と関係を精算するよう忠告した。
3人はバーの店内に入ったとき、ガラの悪い男に絡まれてしまう。ベンと男の間で険悪な空気が漂うが、店員の制止もあったので喧嘩になることはなかった。3人は嫌な気持ちを感じながらも、車に乗って旅を続行した。天候が悪化し、雨が降り始めた。今夜はかなり冷え込みそうだった。雨が嫌いなリズは、憂鬱な気持ちになる。
3人が乗った車は、「ウルフ・クリーク・クレーター」に到着した。そこはキャンプは禁止で、ハイキングはすることができた。看板には「ポイ捨て禁止・火気厳禁」と書かれていた。3人は飲み物や傘を持ち、歩いてクレーターを見に行った。
3人は巨大なクレーターに圧倒される。そこは1947年に石油会社が発見した場所で、隕石が落下したときの衝撃は核爆弾200個に相当すると言われていた。リズとベンはクレーターを見ながらキスをした。
映画『ウルフクリーク 猟奇殺人谷』のあらすじ【承】
クリスティとベンの時計が壊れ、きちんとした時間が分からなくなる。ベンはだいたいの時間から想像し、日没まで後1時間であることをリズに教えた。リズは2人の時計が突然壊れたことを不気味に思う。3人は車に乗り込み移動しようとするが、なぜかエンジンがかからなかった。
3人は車の中で野宿をすることになった。すると、光が突然見えた。直前までUFOの話をしていたため恐怖を抱いていたが、車のライトであることが分かったので3人は外へと飛び出した。やって来たのはミックという男性だった。ミックは心優しい男性で、車の点検をしてくれた。その結果、コイルを新しい部品に交換しなければいけないことが判明する。
ミックの小屋に新しい部品があり、修理するなら牽引して連れて行くと言われる。3人は法外な修理費を取られるのではないかと心配し、町に連れて行ってもらうことにした。しかし、小屋の方角と町の方角は真逆だった。ベンが言い難そうにミックに修理費はいくらかかるのか尋ねると、修理費など要らないと言われる。3人はその言葉に安心し、小屋まで連れて行ってもらうことにした。
映画『ウルフクリーク 猟奇殺人谷』のあらすじ【転】
3人が到着したのは、ゴーストタウンのように不気味な場所だった。ミックはたき火の前で3人に飲み物を与えて休ませた。その時、3人は話の流れで、ミックの昔の仕事の話を聞くことになる。ミックはカンガルーや豚などの駆除を行っていたことを上機嫌に話していたが、ベンが仕事の話を笑い話に変えたため鋭い目つきになった。ベンとクリスティは気にしていなかったが、リズはミックの様子が心配になった。
リズが目を覚ますと、腕や足を縛られていた。訳が分からないまま窓から外を見ると、自分達の車や荷物が放置されていた。リズは落ちていたガラスを使い、腕の拘束を切った。そして、窓から外へと飛び出した。車を確認すると、部品が外され走れる状態ではなかった。
リズはクリスティの悲鳴を聞き様子を見に行った。すると、縛られたクリスティと銃を持ったミックがいた。そして、近くにはボロボロになった死体があった。リズはクリスティを助けるため、車に火を点けて爆発を起こした。ミックが外に行った隙にクリスティの元に向かうが、すぐにミックが戻ってきてしまう。
ミックはクリスティに乱暴しようとした。リズは銃を取り、ミックを撃ってクリスティを救った。ミックが倒れた隙に、2人は車に乗って逃げ出した。しかし、ミックは死んでおらず、追いかけてきた。しかも、目の前は崖で、それ以上進むことはできなかった。リズ達は車を崖から落とし身を隠した。幸い、ミックには見つからなかった。
映画『ウルフクリーク 猟奇殺人谷』の結末・ラスト(ネタバレ)
逃げるための車とベンを見つけるため、リズはクリスティとミックの小屋に戻った。クリスティはミックに襲われた恐怖で動ける状態ではなかったため、リズは自分が戻らなかったら逃げるよう伝え1人で小屋の中を確認した。壁には若者や夫婦が行方不明になった事件の記事が張ってあった。リズは机に置いてあった拳銃を手に取り、ベンを探しに行った。
リズはベンの持ち物が入った箱を発見する。その近くにはビデオカメラが置いてあった。映像を確認すると、自分達と同じように車が故障し、ミックに助けられた家族の姿が映っていた。さらに別のビデオカメラを確認した。それはベンの物で、給油したときに立ち寄った場所が映っていた。そこに、ミックの車が映り込んでいることに気づく。リズは車を奪って逃げようとするが、ミックに見つかり刺されてしまう。
クリスティは走って道路まで辿り着く。そして、偶然通った車に助けを求めた。車に乗っていた老人はクリスティを助けようとするが、ミックに狙撃されてしまう。クリスティは車に乗って逃げるが、タイヤを狙撃されて事故を起こしてしまう。ミックはクリスティを撃ち抜いた。
ベンはミックの小屋から脱走し、助けを求めて彷徨い歩いた。そして、倒れていたところをカップルに助けられる。その後、大規模な捜索が行われるが、リズとクリスティの行方は分からなかった。初動捜査が混乱したのは、犯行現場の特定が難しく物的証拠や証言の信憑性がなかったからだった。ベンは4ヶ月警察に拘束されるが、容疑が晴れ現在南オーストラリア州で暮らしている。
映画『ウルフクリーク 猟奇殺人谷』の感想・評価・レビュー
オーストラリアで実際にあった猟奇殺人事件を元に制作されている。物語にほとんど救いがなく、残酷で不気味な作品だった。物語の半分ぐらいは、リズ達の平和な旅の様子で構成されている。最初は物語に入るまでが長くて退屈だと感じたのだが、映画を見終わると最初の楽しそうにしていた3人の姿が思い起こされて、犯人の行いが余計に残酷に感じた。登場人物達の視線の動きや暗闇の使い方で恐怖を煽るのが上手いなと感じたので、スプラッターが得意な方はぜひ一度見て欲しい。(MIHOシネマ編集部)
猟奇的殺人鬼「ミック・テイラー」シリーズの1作目です。2作目の『ミック・テイラー』は名前がそのままタイトルになっているのでわかりやすいですが、このウルフクリークに出てくる、人の良さそうなおじさんこそが「ミック・テイラー」です。
実話ベースと書かれていますが、さまざまな猟奇的殺人事件を組み合わせて脚色されているので、ほぼフィクションでしょう。
かなり過激なシーンも多いですが、ミック・テイラーの独特な雰囲気がクセになる、何度も見たくなってしまう作品です。(女性 30代)
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