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映画『オンリー・ザ・ブレイブ』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『オンリー・ザ・ブレイブ』の概要:地方自治体の消防隊で指揮官を務めていたエリックは、ホットショットへの昇格を望んでいた。その称号があれば、森林火災の前線で活動できたからだ。チャンスが訪れ、試験に見事合格した彼らは、ホットショットとして活躍していく。

映画『オンリー・ザ・ブレイブ』の作品情報

オンリー・ザ・ブレイブ

製作年:2017年
上映時間:134分
ジャンル:歴史、ヒューマンドラマ
監督:ジョセフ・コシンスキー
キャスト:ジョシュ・ブローリン、マイルズ・テラー、ジェフ・ブリッジス、ジェームズ・バッジ・デール etc

映画『オンリー・ザ・ブレイブ』の登場人物(キャスト)

エリック・マーシュ(ジョシュ・ブローリン)
グラニット・マウンテン・ホットショットの指揮官。腕はピカイチで、培った長年の勘で炎の行き先を読む術を持っている。危険な仕事をしているため、妻のアマンダとは子供を作らない約束をしている。
ブレンダン(マイルズ・テラー)
薬物中毒者だったが、恋人が妊娠したことにより、更生を考え出す。エリックの隊に入隊し、真面目に活動した結果、仲間たちと共にヒーローと呼ばれるまでに成長する。
アマンダ(ジェニファー・コネリー)
エリックの妻。アルコール中毒者だったが、エリックのおかげで立ち直った。最近は子供が欲しいと思っている。牧場で働いており、馬の扱いは慣れたもの。

映画『オンリー・ザ・ブレイブ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『オンリー・ザ・ブレイブ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『オンリー・ザ・ブレイブ』のあらすじ【起】

アリゾナ州プレスコットに住むエリック・マーシュは地方自治体の森林消防隊の指揮官だった。兼ねてから彼が望んでいたのは、消火活動のエキスパートであるホットショットへの昇格だった。そのために仲間たちはハードなトレーニングをこなしていた。彼らは精鋭だったが、資格がないために前線で消火活動をすることができず、悔しい思いをしていた。ホットショットは給料も違うため、エリックの隊を離れ、別の州のホットショットに入隊する者もいた。

プレスコットでも大きな火災が起きることは予想できていた。だが、必要性を感じていない市長や市議会は、何年も承認してくれない。だが、先輩であるデュエインの口添えのおかげで、来期に結果を出すという条件付きで、市長からチャンスを与えられる。

ブレンダンは薬物中毒者だったが、恋人のナタリーが妊娠し、出産したことで更生を決意する。家族を養うために働き口を探した彼は、森林消防隊を選び、エリックの元を訪れた。彼は悪い噂ばかりだったため、チームメンバーは顔を曇らせたが、エリックは更生の機会を与えることにした。

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映画『オンリー・ザ・ブレイブ』のあらすじ【承】

エリックは隊のランニングにブレンダンを同行させる。体力差は圧倒的で、ブレンダンはまったくついてこられなかったが、根性を見せ、走り切って帰ってきた。彼は仲間からからかわれると、すぐにカッとなって掴みかかるような性格だったが、それでもナタリーと生まれた娘のため、真面目に訓練を受けていた。

そんな時、チルカウア山で火災が発生する。消火活動に参加することを許されたエリックたち。これはホットショットへ昇格するための試験でもあった。彼らにはヘイズという熟年の試験官が同行した。エリックは火災を食い止めるために林を燃やせと指示を出すが、ヘイズはそれではダメだと言いだす。だが、口を出すなと彼に言うと、エリックはその作戦を強行。結果、見事に火を食い止め、消火することに成功する。

ヘイズに無礼な態度を取ってしまったことで、合格できないのではないかとエリックは焦ったが、試験は無事にパスした。彼らは晴れてホットショットとなり、地元の山の名にちなんで“グラニット・マウンテン・ホットショット”というチーム名を付けた。

映画『オンリー・ザ・ブレイブ』のあらすじ【転】

ブレンダンはナタリーから冷たくされており、一緒にも住んでおらず、子供にも会わせてもらっていなかった。だが、彼は毎日のように彼女の家の前に、日用品などを置いて立ち去っていた。その日はいつもと違い、ナタリーが娘を抱えて戸口に出てきてくれた。ナタリーはブレンダンの優しさに感謝し、二人のわだかまりは少しずつだが解けていった。

ホットショットとなったことで、各地の森林火災に駆り出されるようになったエリックたちは、グランド・キャニオンなど、さまざまな森林火災を消化してきた。常に危険と隣り合わせだったが、そんな恐怖も彼らは楽しんでいた。

グラニット山でドウシー火災が発生。彼らは二班に別れて消火活動を開始。樹齢2000年の樹を火災から守ることになった彼らは、周囲に穴を掘り、火を放って平地を作って見事に樹を守って見せた。彼らは一躍ヒーローとなり、新聞の一面を飾った。だが、ブレンダンは仕事と父親を両立できず、悩み始めていた。

パーティの際、ブレンダンはエリックに自分に機会を与えてくれた感謝を告げる。同時に、森林消火よりも安全な、建物消火に異動させてくれないかとお願いした。だが、それを聞いたエリックは、今、辞めたらのたれ死ぬか薬物で刑務所行きになると言い、除隊を許可してくれなかった。

映画『オンリー・ザ・ブレイブ』の結末・ラスト(ネタバレ)

エリックの悩みは他にもあった。妻のアマンダとは子供を作らないと約束していたが、長い結婚生活で彼女の考えは変わっていた。それを認められないエリックは、アマンダから、あなたは消防士中毒になっていると言われてしまう。怒ったエリックはデュエインの元を訪ねて相談した。自分の気持ちを吐露したことで冷静になった彼は、アマンダと仲直りし、彼女の希望を叶えることにした。

翌朝、ヤーネルで落雷火災が発生。向かったエリックたちは、ヤーネルヒルの火災を止めることになる。いつものように更地を作り、火を放ったが消火飛行が間違ってその火を消してしまった。仕方なく、更に高みに登って作業することにしたエリック。

エリックはブレンダンに見張りを指示したが、その時、昨夜の態度を謝り、お前が薬物に手を出さない限り、全力で力になると告げた。ブレンダンは少し離れた岩場から火の様子や風を読んでいた。しばらくすると風向きが変わり、彼の方に炎が向かってきた。エリックは非難を指示し、ブレンダンは別の隊のバギーに助けられ、安全地帯まで避難していった。

牧場を発見したエリックは、そこで炎を食い止めようと考える。仲間と共にそこへ向かったが、炎のスピードが速く、辿りつくのは不可能となってしまった。次第に炎に包まれだし、退路を断たれてしまった彼ら。防火テントで炎をやり過ごすことに決め、大急ぎでテントにくるまった。だが、灼熱の炎の前には、それは無意味だった。焼け野原となった後、捜索隊は焼け死んだグラニット・マウンテン隊19名の遺体を発見する。

一人だけ生き残ったブレンダンは、自分のような最低な者がなぜ生き延びたのか、自分が死ねばよかったと叫んだ。だが、アマンダはそれを制し、そんなことは言ってはいけないと優しく抱きしめた。

三年後、彼らが守った樹齢2000年の樹には、彼らを偲んで写真や十字架が飾られていた。ブレンダンは成長した娘と共に、時々ここを訪れては、大切な仲間たちのことを思い出していた。

映画『オンリー・ザ・ブレイブ』の感想・評価・レビュー

実話の映画化なので内容に毒気はなく、シンプルに収まっている。20名全員にピントを合わせたあげたいところだが、時間的な都合上、エリックとブレンダンに絞られてしまうのは仕方のないことかもしれない。消防士の映画といえば『バックドラフト』が有名だが、本作で特筆するとしたなら、火のCGだろうか。実際の火も使っているのだろうが、多くがCGの火だと思う。熊の形をした火だけは別だが、それ以外の火にはリアリズムがあり、十分な迫力を生んでいた。(MIHOシネマ編集部)


往年のハリウッド映画や少年漫画を思わせる、戦う男たちの王道なストーリーと、仲間と関わりながら成長していく主人公たちの姿に胸が熱くなる。それゆえにラストはかなりショッキングで、なんともいえない気持ちになった。実話に基づいていることもあり、常に死と隣り合わせの消防隊員たち、彼ら一人ひとりの覚悟や佇まいが、山火事の激しさや過酷さとともにひしひしと伝わってくる良作。(女性 20代)


山火事専門の消防隊。大規模火災の多いアメリカでは彼らの存在は非常に心強く、まさしくヒーローです。部隊の男たちの暑苦しい友情、お互いを支え合う精神を観て、本当に良いチームだったのだなと思います。また、火災のCGの迫力が凄まじく、消化中は映画から緊迫感がかなり伝わってきます。その迫力も相まって、最後炎に包まれていく消防隊の状況がどれほど絶望的なことだったのか…これが事実であったこと、彼らが懸命に戦ったことを忘れてはならないと思いました。心に刻まれた作品です。(男性 30代)


実話をベースに作られた今作。山火事専門の消防隊の男たちの姿をとてもリアルに描いていました。
「消防隊」と言う「命」をかけた仕事をする男たち。隊員それぞれに守るべき命や大切な人がいて、そういうものがあるからこそ「強く」なれるのだと感じました。
「炎は怖くない。恐れるのは愛する人の涙だけ。」このキャッチコピーがピッタリの作品でした。男たちの熱く、強い絆や愛を感じて欲しいです。(女性 30代)


山火事が猛獣のように襲いかかっていました。森林火災は住宅地で起こる火災とは違い、消し方が特殊であることを初めて知りました。森林火災を食い止めるために火をつけるだなんて、寝耳に水です。ラストの虚無感が余りに大きすぎて、呆然とするより他ありません。彼等は最期、防火シートの中で何を思っていたのでしょう。エンドロールでホットショット隊が組体操をしている写真が流れ、泣き崩れました。防火シートは、非常時に本当に役に立つのか疑問に思いました。(女性 30代)

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