映画『ドローン・オブ・クライム』の概要:CIAの下請け会社としてドローンの操縦しテロリストの殲滅する仕事を行っていたニール。そんなニールのもとへパキスタン人のイミルが訪れたことでニール一家の日常が予期せぬ恐怖にかられることとなる。
映画『ドローン・オブ・クライム』の作品情報
上映時間:90分
ジャンル:ヒューマンドラマ、サスペンス
監督:ジェイソン・ボルク
キャスト:ショーン・ビーン、パトリック・サボンギ、マクスウェル・ヘインズ、ジョエル・デヴィッド・ムーア etc
映画『ドローン・オブ・クライム』の登場人物(キャスト)
- ニール・ウィストン(ショーン・ビーン)
- 家族に秘密でCIAの下請け会社でドローンによるテロリストの殲滅任務に当たっている。
- シェーン・ウィストン(マックスウェル・ヘインズ)
- ニールの息子。自身が通う学校で銃乱射事件が起き、家族に心を閉ざしてしまう。
- エレン・ウィストン(メアリー・マコーマック)
- ニールの妻。夫には内緒で不倫をしている。
- イミル・シャー(パトリック・ザホンギ)
- パキスタン人。ニールたち民間企業が操作するドローンにてテロリストではない家族を殺され、復讐のためニールの家に訪問する。
映画『ドローン・オブ・クライム』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ドローン・オブ・クライム』のあらすじ【起】
2016年3月21日、CIAは民間会社へ指示しパキスタンに潜伏するテロリストの殲滅作戦を実行していた。
パキスタン上空に無人偵察機ドローンを飛ばし、標的であるテロリストを確認する。7時32分、ドローンに装備してあったロケット射出しターゲットの周辺一帯を爆撃する。
時は経ち、2017年7月21日7時30分。CIAからテロリスト殲滅するために使用していたドローンの操縦、技術開発を請け負う民間企業に勤めるニールは、妻エレンと息子シェーンの3人で暮らしていた。
シェーンが通う学校では、同じ学校に通う学生が学校で銃の乱射事件を引き起こしていた。犠牲者も出しており、事件の影響からシェーンの口数は減っていた。
息子の精神状態を気にするエレン。エレンの心配する気持ちを汲み取ったニールはシェーンを学校に送り届ける車の中で、いつでも相談相手になることをシェーンに伝える。だが、シェーンは心を閉ざしており、相槌を打ちながらも心を閉ざしたままであった。
シェーンを送り届けた後、ニールは勤務先にてドローンを操縦し、テロリストの殲滅を行うのであった。
映画『ドローン・オブ・クライム』のあらすじ【承】
ニールの父親は最近病気によって亡くなっていた。長男として弔辞を読まなくてはいけないニールは、弔辞の内容にどのような言葉を綴ればいいか思い悩んでいた。
その頃、妻のエレンはテッドという夫とは別の男と寝ていた。不倫をしていたエレンだが、テッドとの付き合いはあくまで身体だけの付き合いと割り切っていた。だが、テッドは本気でエレンとの関係を考えており、週末一緒に旅行に行くことを提案する。リスクが高すぎるため断るエレンに怒ったテッドは、ホテルの部屋を出て駐車場に行く。テッドの機嫌を取るため追いかけたエレンはテッドにキスをするが、その瞬間を何者かが別の車から撮影するのであった。
ニールは片付けをするべく父親が最後住んでいた施設を訪れる。弟と一緒に清掃をする中でシェーンがニールの知らない間に施設を週に何度も訪れていたことを知る。自分の息子がそれほどまでに祖父のことを愛していたことに気が付かなかったニールは驚くのであった。
映画『ドローン・オブ・クライム』のあらすじ【転】
家に帰ってきたニールはパソコンにて弔辞の書く内容をまとめていた。そこへ自宅の玄関先に人影を見たニールは家を出て男に話しかける。
男の名前はイミル。彼はニールの家の外にある船に関心を示していた。元々ニールの父親が所持していた船だが、亡くなったためニールが売りに出していた。
船を購入したいというイミルに対し、値段交渉などをするべくニールは自宅に招きいれるのであった。
一方エレンは、友人にテッドとのことを電話で相談しながら車で帰宅している途中であった。リスクは犯したくないがテッドとの関係を断ち切りたくないという2つの感情の板挟み状態になっていることに対し、友人は不倫関係を解消したほうが良いとアドバイスを送る。
そんな最中、近くで野球をしていた少年たちのボールが車の窓ガラスに当たってしまいヒビが入ってしまう。
ニールは帰宅したシェーンとエレンにイミルを紹介する。船の購入意欲があることに喜ぶエレンとニールだが、シェーンだけは祖父の思い出の船を他人に譲渡することに抵抗があった。
映画『ドローン・オブ・クライム』の結末・ラスト(ネタバレ)
早速値段交渉を使用としたニールに対し、イミルは最初にニールから提示された金額通りで購入すると伝える。値切り交渉しなくても済んだニールはイミルを歓迎し、イミルを食事でもてなすことを決める。
4人で一緒に食事をする最中、ニールたちはイミルの家族や仕事など個人的な質問をすることで親睦を深めていこうとした。だが、そこでイミルから語られた内容はパキスタンにて自分の家族がドローンにて殺害されたと話であった。
CIAの機密情報が漏れたと同僚から話を聞いていたニールは、イミルが自分の正体を知った上で復讐のため来たことを察する。
イミルを呼び出し2人きりで話すニールだが、イミルは爆弾が入ったスーツケースを部屋に置いているため自分の指示に従うことをニールに要求する。
イミルの要求は家族にも隠していたニールの仕事を打ち明けることであった。仕方なく指示に従うニール。だがイミルは、エレンの不倫現場を収めた写真も見せさらにニールたちを動揺させる。
イミルが爆弾のスイッチを押そうとしたため、近くにあったナイフでイミルを刺す。だがイミルは満足げに微笑むのであった。
ニールはすぐさま爆弾はフェイクであり、亡くなった妻のもとに行くため、わざと殺されにきたとイミルの真の意図に気付くも手遅れとなりイミルは死んでしまう。
その後ニールは罪滅ぼしのため、政府が行ってきたドローンによる極秘任務の存在を公表する。さらにシェーンと一緒にパキスタンへ向かい、自分のしてきたことに向き合う旅をするのであった。一方、エレンも不倫関係を解消し、夫と息子の安全を願い一人自宅で待つのであった。
映画『ドローン・オブ・クライム』の感想・評価・レビュー
かつてエドワード・スノーデンが、アメリカ政府が極秘に行っていた事実を暴露した。それ以降、オバマ政権時代にドローンによる無人殺戮を行っていたことも事実として露呈していった。戦争は私たちの知らないところでこうして行われている。
本作はあくまでフィクションであるため、登場人物たちは架空の人間。だが、語られる物語は決して現実離れしているものではない。テロリストを殺害するためと言い、民間人の犠牲もやむなしと…。本当にそれで戦争は終わるのか。撃ったら撃たれ、また戦いを呼んでしまう。戦争を終わらせるために本当に必要なことを考えなくてはいけないと本作は伝えている気がする。(MIHOシネマ編集部)
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