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映画『エクスクロス 魔境伝説』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『エクスクロス 魔境伝説』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『エクスクロス 魔境伝説』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『エクスクロス 魔境伝説』の結末までのストーリー
  • 『エクスクロス 魔境伝説』を見た感想・レビュー
  • 『エクスクロス 魔境伝説』を見た人におすすめの映画5選

映画『エクスクロス 魔境伝説』の作品情報

エクスクロス 魔境伝説

製作年:2007年
上映時間:90分
ジャンル:ホラー、サスペンス
監督:深作健太
キャスト:松下奈緒、鈴木亜美、中川翔子、小沢真珠 etc

映画『エクスクロス 魔境伝説』の登場人物(キャスト)

水野しより(松下奈緒)
恋人の浮気が原因で傷心中の女子大学生。旅先で訪れた狂気の一夜に巻き込まれる。男関係に奔放な愛子には、自分も同じよう「そこそこ」の友人関係として見られているのではないかと密かに心配している。なお、偶然拾った携帯を通じ「物部」という男や別の友人、弥生の支えを借りながら、村から脱するべく奔走する。
火請愛子(鈴木亜美)
しよりの友人。男関係に緩く、多くの関係を持つ。しよりと共に惨事に巻き込まれるが……。
橘弥生(中川翔子)
しよりの友人の1人。骨折中につき助けに向かえないながらも、しよりと愛子をサポートする。
西園寺レイカ(小沢真珠)
道中で出会う、黒尽くめに眼帯の不気味な女。黒衣の下はゴスロリ姿で、ハサミを凶器に何故か愛子ばかりを狙う。狂気に満ちた女で、殺戮も厭わぬ凶悪サイコパス。
物部昭(小山力也 / 岩尾望)
村で消えた妹の真相を探りながら、しよりを励まし続ける謎の男。携帯越しでしか正体は分からないが、声は非常にハスキーで頼もしくもありイケメンボイス。
朝宮圭一(池内博之)
しよりの元恋人。彼の浮気が原因で、彼女とは別れてしまうが未だに未練を持つ。

映画『エクスクロス 魔境伝説』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『エクスクロス 魔境伝説』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『エクスクロス 魔境伝説』のあらすじ【起】

女子大生のしよりと愛子は山奥の阿鹿里村(あしかりむら)に温泉旅行に訪れる。運転をするのはしより。助手席で呑気そうな友人の愛子は派手な女性。見た目通り男関係も広く、複数の男と交際中だ。しよりはどうも恋人の朝宮による浮気が原因で別れ、その傷心旅行のようだ。愛子から見て、1人の相手に尽くした結果に傷ついたしよりのような恋は嫌らしく、適当に距離を置いて適当に会う、そんな「そこそこ」の恋愛でいいらしい。しよりはその言葉に何故か不安になり、自分も愛子にとってそんな存在なのではないかと尋ねる。愛子はそれを笑い飛ばし否定するが、トンネルを抜けたその矢先、霧の中から突然現れた黒尽くめの女が1人。慌てて急ブレーキを踏み、愛子が助手席から飛び出していくと黒衣に眼帯をした、いかにも怪しげな女。指でチョキのポーズを作りながら不気味に囁いてくる――「チョキチョキ。本物の地獄、知ってる?」。女はそのまま立ち去るが、流石に強気な愛子も何も言えず追うこともなく終わる。

道中、目的の阿鹿里村の住人と思しき中年らと出会い村へそのまま送迎してくれることに。しかし、何とも怪しげな風貌でやや引き気味の2人。見えてきた村の全貌は霧深くどこか不気味さが漂う。村へ着くなり通された宿で、主人の老婆は片脚を引きずりながら、2人を笑顔で出迎えお茶を注ぐ。思い切りその手が震えており、茶は零れまくり。しかも耳が遠くあまり話も噛み合わず、とりあえず村に現在残っているのは年寄りばかりなのだということが判明する。着替え用の浴衣を置いた後で「いいお湯ですから脚をよく洗っておいて下さいね」と2人の脚に意味ありげに触れながら去っていく老婆。……不気味である。

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映画『エクスクロス 魔境伝説』のあらすじ【承】

温泉に浸かりながら変な村に来てしまったと笑う愛子に、しよりは朝宮から離れられればどこへでも良かったと言う。愛子は浮気の一回くらい許してあげれば?と軽い調子で返すが、しよりの傷は深く、誰とでも関係できる愛子には自分の気持ちは理解できないとついきつく当たる。気まずい空気が流れ、しよりは先に温泉を出る。しよりがいなくなったのを見計らうよう、愛子はこそこそ携帯を取り出し誰かと連絡を取り合う。会話の内容によれば予定通り彼女は風呂を出た、と誰かと謎の計画のやりとりを水面下で進めているようである。

村の林にある滝の前、しよりの携帯には朝宮から復縁を願うメールが届く。しかし、しよりにとって初めての恋人だった朝宮の裏切りは彼女の心に深い棘を残したまま。しよりは携帯ごと流れる川の中へと投げ捨ててしまうのであった。途端、森の中から不気味な気配を感じ、反射的に宿へと引き返すしより。すると宿の中からどこからともなく携帯電話の鳴り響く音がする。音のするまま2階へと向かい、押し入れの中で白い携帯を発見する。出てみれば切羽詰まったハスキーな男の声。男はしきりに「そこからすぐ逃げろ。脚を切り落とされるぞ!」と訴える。携帯に表示された男の名は「物部(もののべ)」というらしい――すると突然激しくドアをノックする音。物部は「いいからそこから逃げないと生贄にされるぞ」と物騒なことしか言わない。悪戯なのではないかと疑い、そもそもこの携帯は拾ったもので自分のものではないと言うしより。その男、物部曰くその携帯は本来ならば妹のものであるらしい。男は愕然としたように「まさか妹はもう……」と言いかけた瞬間、停電が起こる。しかも、しよりのいる部屋だけではなく村全てのロッジの灯りが消え、周囲は暗闇に支配された。しよりが物部に助言を求めようとするが突如、部屋の黒電話が鳴り響く。出てみると先程の老婆が、「お客様。脚は綺麗にされましたか。停電にはなりましたが心配なさらず。今そちらに向かいますので」……不気味さを覚え慌てて電話を切り、再び物部へ。そして彼の正体と「生贄」とは何なのかが語られ始める。

男の名は物部昭(もののべ・あきら)。大学で民俗学を学んでいる。曰く、この村は災いから逃れるため若い女を犠牲にする風習が残り続けているという。男達は木こりへ行くための間、女房が逃げないよう脚を切断する。村人の行為はエスカレートし、山に迷い込んだ女を神への生神にして捧げ脚を斬り落とすようになった……老婆が脚を引きずっていた理由も理解した。信じられないしよりだが、物部は「儀式はもう始まっている!」と叫ぶ。そしてしよりは、村人達が懐中電灯を持って続々と外を徘徊しだすのを窓から見てしまう。やがてしよりの部屋の前に集まってきた村人達、明かりを持ってきたと窓を一斉に叩き、開けるよう迫る。物部との通話も途切れてしまいピンチのしよりは、着替えるとその携帯を持ったまま屋根裏から脱出。サイレンの鳴り響く村の中を走り林の中で愛子にメールを送る。すると帰ってきた返事は「ピンチ!トイレで待つ」というものであった。入れ替わるよう物部からの電話が入る。物部は今車でこっちへ向かっているようだ。物部はどうやってこの村の存在を知ったのか尋ねてくる。しよりは友人の愛子から聞いたと言うが、ではその友人はどこで?と問われ、ネットで、と答えるがネットにも村の情報は一切ない筈とのこと。つまり愛子は村側の人間ではないのか、と物部は言い、しよりは戦慄する。それでもしよりは愛子を信じ、彼女に電話し無事を確認し安堵する。トイレにすぐ向かうと告げるが、しよりは同時に自分に隠し事がないかと愛子に問いただす。途端、愛子は「実は……」と歯切れの悪そうな言葉の後悲鳴を残し電話は切れてしまう。

しよりがトイレへ向かうと、そこに愛子の影は無く、代わりにめちゃくちゃにされた状態の室内があるだけだ。しよりは村人らの目を掻い潜り、また別の友人である弥生に電話で助けを求める。弥生がネットで村について調べると確かに何もヒットせず、かといって物部を信じ切っていいのかも分からない。弥生は警察には電話しておくと言い、しよりは弥生との電話を終えると愛子に「トンネルで待つ」とメールし、向かおうとするが既に村人達によって包囲されていた!狂った村人達により捕らえられるしより、投げ出される白い携帯――。

映画『エクスクロス 魔境伝説』のあらすじ【転】

時間軸は温泉をしよりが出た後、愛子が何者かと連絡を取り合う場面まで戻る。愛子は電話を切った後1人、温泉に浸かっていたが視線を感じ振り返る。そこには先程運転中に出会った、あの黒尽くめに眼帯の女が佇んでいるではないか。慌てて逃げ出す愛子。

逃げ着いた先はトイレの個室で、その矢先に村中で停電が発生。トイレに迫る黒尽くめの女。女は一つ一つ扉を蹴り開けて行き、何故か執拗に愛子を探し続ける。息を潜めていた矢先、愛子の元へ入ったしよりから助けを求めるメールの着信音が響き、女に勘付かれる。何とかして逃げねば、と愛子もしよりにトイレからのSOSメールを返信し、愛子は個室の下に開いた穴を這いつつ出口目掛けて脱出しようとする。女が扉から出て行く音を聞き、安堵する愛子。しかしほっとしたのも束の間、女はトイレの屋根の上に移動しており天井から巨大なハサミを突き刺してきた!

肩を刺され負傷する愛子と、その穴から覗き込み「見ぃつけた」と嬉しそうに囁く女。逃げ出そうとする愛子だったが女は既にトイレの前へ飛び降り、侵入し退路を断たれる愛子。女は両手にハサミを持ち愛子を壁際へと追い詰めるが、愛子は怯えながらも女が誰か思い出せない。女の名はレイカ。やがて、はっと思い出す。自分が寝取った男の元彼女がこのレイカだったのだと。ブチ切れたレイカはハサミを振り回し、狭いトイレ中で攻防戦が始まる。レイカのハサミ攻撃に追い詰められた愛子は、手元にあった「混ぜるな危険」の洗剤を2種類、レイカの顔に浴びせ逆襲。もがき苦しんでいる隙に命からがらトイレを脱する。逃げながら愛子は先程、温泉で連絡を取り合っていた相手と思われる人物に助けの電話をする。その頃、しよりは村人達に捕まっている最中だった。しよりは全力の抵抗の末その拘束を逃れ、投げ出した物部の携帯を手に取り再び電話を掛ける。

映画『エクスクロス 魔境伝説』の結末・ラスト(ネタバレ)

物部があと少しで到着する、と言い迫る村人を背にそれを信じ走るしより。そんな中、車が到着し物部が現れたのかと思いきや姿を見せたのは朝宮だった。朝宮の車に乗り窮地を脱したしより、次第に物部のことも信用していいか分からなくなりつつあった。

愛子はレイカから逃げながら謎の計画を立てているその相手に電話するが、しよりとはぐれてしまったと伝えると、相手は「あっそう」と冷たく電話を切ってしまう。愛子がしよりと助けを求め合う電話をしている間にも、レイカは洗剤により負傷した目で追いかけ続けていた。先程の裁縫バサミより更に巨大なハサミを引きずりながら、レイカは近づいてくる。愛子は電話でしよりに、彼女への隠し事を打ち明けようとするがレイカの襲撃により中断。

レイカの一方的な攻撃にいよいよ業を煮やした愛子。「カモン!」と挑発するレイカに「もう怒った。絶対許さない」と手近にあったチェーンソーのスターターを作動させ、女の意地を賭けたバトルが幕を開ける。ぶつかり合う唸るチェーンソーと巨大ハサミが火花を散らし、愛子はチェーンソーを手放し、挙句脚を負傷させられピンチに。代わりに近くにあった洗剤をまたもや2種類レイカに放つが同じ手を「2度食うか!」と傘により防がれる。が、その洗剤に書かれていたのは「火気厳禁」の文字。愛子の狙いに気付いた時には遅く、「同じ手を2度やるか!」と愛子が手にしていたライターにより爆破させられてしまう。早速しよりを探し、林を駆けるが、彼女の元へ辿り着く前にしよりは朝宮の車に乗ってしまうのを見る。それを見て、何故か愕然とする愛子。

視点は再び、朝宮と合流したしよりへ。車の中では朝宮が浮気の真相を語る、本当は愛子にそそのかされ、愛子自身に誘惑され本意ではなかったと。どうしても和解したく朝宮は愛子に頼み、この旅行を計画してもらったそうだ。全ては愛子のせいだったとショックを受けたしよりは、その場で愛子に電話をし、全て朝宮から聞いた。ずっと友達だと信じていたのにと悲しむ。それからこの村のことも知っていて誘い込んだのか、と言うが愛子はそこに関しては「何のこと?」と答える。しかし、失意のあまりしよりは彼女を人殺しと罵り電話を切ってしまう。それから、しよりは再び物部の電話を受ける。話しながら彼の正体を追及している最中、車が再び村へと引き返していくことに気付くしより。そして物部は電話越しで新たな情報を語る。妹を村へと連れて行った男の名が朝宮であると。そして朝宮は、この阿鹿里村の出身者だという。全てを聞かされた後、しよりは朝宮に気絶させられ白い携帯を捨てられる。

一方で、弥生は弥生で全てを調べており、愛子に「しよりを助けて」と電話をする。そして、しよりが誤解していることも告げ、「本当の友達なら助けてあげて」と頼み込む。愛子のフラッシュバックが入り、どうも朝宮側に騙されていたのは愛子の方だったと分かる。愛子は恐らくしよりの彼氏だと知らずに朝宮と浮気し、朝宮に逆に「全てを話す」と脅される。それだけはしないでほしい、と言う愛子に代わりにしよりを村へ連れてくるよう命じる朝宮。

村では儀式が始まっており、気絶したままのしよりは白装束を着せられ運ばれる。交互に挟まれる、愛子の決意を固める顔。手足を縛られたしよりの傍らでは斧を研ぐ怪しい老婆、怪しげな壇上に怪しげな面をつけた、怪しげな呪文を口にする村人達。あちこち松明が焚かれ、しよりの脚を切断すべくその儀は執り行われようとしていた。取り仕切るのは朝宮で、歪んだ笑みで斧を振り上げるが、寸での所で助けに駆け付けたのは愛子だった。弥生とも連携しながら愛子は落ちていたナイフを手に村人や朝宮と渡り合い、しよりを拘束から解放する。どうして自分なんかを助けに来たのか尋ねるしよりに愛子は告げる、「だってまだ本当の気持ちを言ってなかったもん。しよりは“そこそこ”なんかじゃない!」。

微笑み合う2人に襲い来る村人、しよりの手を引き逃げる愛子。大混乱の中、更には先程黒焦げにされた筈のレイカが凶器のハサミを手に混ざり、まさに阿鼻叫喚。敵味方関係なく村人らを切り裂いていく自我を失ったレイカの狙いは愛子のみで、幸か不幸かそれもあり、逃げ道を得るしよりと愛子。そしてそこへ突っ込んできたのは、物部の車のようだった。しよりを逃すものかと近づく朝宮を愛子が退け、襲い来るレイカを倒すしより。乱闘の末、物部の車へ乗り無事に村を脱する2人。正気を失った朝宮の「好きだぁああ!」という絶叫を耳にしながら遠ざかっていく物部の車……。

何はともあれ2人は狂気の村から逃れた。物部に感謝を告げるしよりだったが、愛子は楽しそうに物部としよりが吊り橋効果で結ばれるのではないかと冷やかす。振り返った物部は美声に反して、「俺?今フリーやけど」と、いささか容姿の冴えない男であった(ちなみに、不細工芸人として名高いフットボールアワーの岩尾望氏である)。それさえも可笑しく感じられ、思わず笑みを浮かべるしよりと愛子。

物部の車の中、無事に朝を迎え平和を噛みしめる一同。そんな中、後部座席にちゃっかり忍び込んでいたレイカが叫び声を上げハサミを振りかざす!絶叫を上げるしよりと愛子の恐怖はまだ終わっていなかった……。

映画『エクスクロス 魔境伝説』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

元は小説が原作の映画のようで、一言でまとめるなら「B級映画」なのかもしれない。が、これが中々に楽しい。あの深作欣二監督の息子、深作健太氏はどうにもヒットに恵まれていないイメージだったがこの路線で違った才能があるのではと唸らされる。特に、原作にはいないというオリジナルキャラ・狂気のハサミ女のレイカ演じる小沢真珠の怪演には拍手を送りたい。巨大ハサミ対チェーンソーによるバトルも、頭突きや蹴りを交え迫力満載だ。(MIHOシネマ編集部)


純粋な松下奈緒と男遊びの激しい鈴木亜美。わかりやすいキャラクター設定でしたが、何よりも印象的だったのは小沢真珠の怪演でした。
片目に眼帯をして、松下奈緒演じるしよりを執拗に殺そうとする小沢真珠の演技は本当に狂気的で色々な意味で恐怖を感じました。その後「ゴスロリ」姿で登場するなどかなり体を張っていました。
池内博之や岩尾望など意外と有名な俳優が出演していたのでびっくりしましたが、作品全体的には1度見れば十分と言った感じです。(女性 30代)


序盤の田舎の静けさから一転、村人たちが狂気に満ちた儀式を始める展開は圧巻だった。特に電話越しでの「逃げろ!」という緊迫感あふれるシーンは、ホラーというよりスリラーとしての完成度が高い。切断、追跡、そして狂気の信仰——テンポよく恐怖が積み重なっていく。ラストのどんでん返しも含め、Jホラーとアクションを融合させた意欲作。(20代 男性)


女同士の友情を軸にしているのが面白かった。ゆりと千春の絆が試される状況で、互いに疑い合う心理描写がリアル。特に、電話で繋がりながらもすれ違っていくシーンが印象的だった。敵だけでなく、“信じられない相手”という心理的恐怖も描かれていて深い。最後に千春が狂気に飲まれる描写にはゾッとした。(30代 女性)


『エクスクロス』は、ホラーというよりも“極限状態のサバイバル劇”として観ると面白い。村の風習や儀式の不気味さはもちろんだが、逃走劇のテンポが非常に良い。特にゆりが罠を逆手に取って反撃する場面はスリル満点。ラストの“電話の向こう”の真実が明らかになる瞬間は鳥肌もの。和製ホラーの中でもスピード感のある佳作。(40代 男性)


正直、序盤はよくある「都会の若者が田舎で事件に巻き込まれる話」だと思っていたが、中盤から一気に引き込まれた。携帯電話を使った構成が秀逸で、離れた場所で同時進行する二人の視点がうまく交錯している。追われる恐怖と同時に、信仰という名の狂気が背筋を冷やす。思った以上に完成度が高かった。(20代 女性)


この映画は、和ホラーの要素とサスペンスがうまく融合している。村のしきたりや「脚を切る儀式」の設定はショッキングだが、それが単なる残酷描写で終わらず、信仰の歪みとして描かれているのが良い。最後まで緊張感が途切れず、音の使い方も絶妙。特に山中の逃走シーンの息苦しさは本格的だった。(50代 男性)


女性二人が携帯で連絡を取り合いながら逃げるという設定が新鮮。現代的でありながら、舞台は原始的な“閉ざされた村”。このギャップが最高に不気味。ゆりが恐怖に打ち勝ち、狂った村人に立ち向かう姿にはカタルシスすら感じた。結末も予想外で、単なるホラーではなく心理的スリラーとしても楽しめる。(30代 女性)


久々に邦画で「手に汗握るホラー」を観た。追われる緊張感、叫び声、そして電話越しの助けの声。演出がテンポ良く、無駄がない。特にクライマックスの展開は、恐怖と解放感が同時に押し寄せてくる。タイトルの“エクスクロス”が示す意味が分かったとき、ただの逃走劇ではないことに気づく。よく練られた脚本だった。(40代 男性)


ホラー苦手な私でも最後まで見入ってしまった。血の描写よりも、人間の恐ろしさが前面に出ていてリアル。村の女性たちが儀式に酔いしれる姿は狂気そのもので、何度も目をそらしたくなった。ラストにかけての“どんでん返し”も見事で、思わず「そう来たか」と唸った。ホラー入門としてもおすすめ。(20代 女性)

映画『エクスクロス 魔境伝説』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『エクスクロス 魔境伝説』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

ノロイ

この映画を一言で表すと?

「リアルすぎる映像が心を蝕む、“発見型ドキュメンタリーホラー”の頂点。」

どんな話?

超常現象を追うジャーナリスト・小林が、ある事件をきっかけに不可解な現象へと巻き込まれていく。やがて浮かび上がる“ノロイ”と呼ばれる呪いの正体とは——。ドキュメンタリー風の構成で、現実と虚構の境が消えていく恐怖を描く。

ここがおすすめ!

『エクスクロス』の“民俗的ホラー”の魅力をさらに深掘りした作品。静かに積み上がる不気味さと、観客に“考えさせる恐怖”が特徴。視覚的ショックよりも、じわじわ心に侵入してくるリアルさが圧倒的。観終わった後も頭から離れない一本。

ミッドサマー(Midsommar)

この映画を一言で表すと?

「まぶしい光の中に潜む狂気。美しくも残酷な祝祭ホラー。」

どんな話?

心の傷を抱えた女性が、恋人と仲間たちと共にスウェーデンの奥地で行われる“夏至祭”に参加する。しかしその村の風習は、次第に常軌を逸した儀式へと変わっていく。太陽の下で行われる狂気の宴が、観る者を圧倒する。

ここがおすすめ!

『エクスクロス』同様、“閉ざされた村の儀式”がテーマ。だが本作は圧倒的な映像美と哲学的な恐怖が融合している。文化や信仰が狂気と紙一重であることを描いた異色ホラー。恐怖と美が共存する、芸術的なトラウマ体験が味わえる。

着信アリ

この映画を一言で表すと?

「日常に潜む恐怖が鳴り響く、“現代型呪いホラー”の代表作。」

どんな話?

携帯電話に届く“未来の自分の死の着信音”。それを受け取った者は、予告された日時に必ず死ぬ——。謎の連鎖に巻き込まれた主人公が、呪いの発端を探る中で、驚愕の真実に辿り着く。

ここがおすすめ!

『エクスクロス』が電話を通じた緊迫感を演出していたのに対し、本作は電話そのものを恐怖の媒体に変えた。時代を超えて通じるデジタルホラーの先駆けであり、Jホラー特有の“静かな絶望”が存分に味わえる。日常が怖くなる秀作。

ヴィレッジ(The Village)

この映画を一言で表すと?

「“禁断の森”に隠された秘密が、恐怖より深い真実を暴く。」

どんな話?

人里離れた村で暮らす人々は、“森の外には怪物がいる”という掟を信じ、外界を恐れて生活していた。しかし、ある若者が禁を破り森の奥へと足を踏み入れる。そこで明かされる村の秘密が衝撃的。

ここがおすすめ!

『エクスクロス』と同じく、“隔絶された共同体”の異様さを描くサスペンスホラー。恐怖の裏に隠された人間ドラマと社会的メッセージが秀逸。監督M・ナイト・シャマランによる美しい映像と巧妙な脚本で、深い余韻を残す一本。

犬鳴村

この映画を一言で表すと?

「都市伝説が現実になる、“日本最恐の心霊スポット・ホラー”。」

どんな話?

実在する心霊スポット“犬鳴トンネル”を題材に、過去の悲劇と現代の恐怖が交錯する物語。行方不明になった弟を探す姉が、封印された村の真実を知るうちに、恐るべき呪いに取り込まれていく。

ここがおすすめ!

『エクスクロス』の“山奥の村”という設定と共通点が多いが、こちらはより“純粋なホラー”として恐怖演出が徹底されている。日本的な風習や怨念、音響効果が生む圧倒的没入感が魅力。リアルな伝承をモチーフにした恐怖の極致。

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この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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