映画『ぼくとアールと彼女のさよなら』の概要:自主映画作りに励む男子高校生が白血病に冒された同級生の少女と友情を育む姿を描いた青春ドラマ。サンダンス映画祭で上映されて非常に高い評価を得たが、日本では劇場未公開のままソフト化された作品。
映画『ぼくとアールと彼女のさよなら』の作品情報
上映時間:106分
ジャンル:青春、コメディ、ヒューマンドラマ
監督:アルフォンソ・ゴメス=レホン
キャスト:トーマス・マン、オリヴィア・クック、RJ・サイラー、ニック・オファーマン etc
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映画『ぼくとアールと彼女のさよなら』の登場人物(キャスト)
- グレッグ(トーマス・マン)
- 機知に富んだ冗談を言う。自己評価が低く、自分をビーバーのような顔だと思っている。敵を作るのが嫌で目立たないようにして誰とも当たり障りのない関係しか築こうとしない。
- レイチェル(オリヴィア・クック)
- 白血病と診断されたユダヤ人の女の子。憐れみを受けることを拒み、落ち着いて気丈に振る舞っている。父親が家を出てしまい、母親の女手一人で育てられた。
- アール(RJ・サイラー)
- グレッグの幼稚園からの幼なじみで、グレッグに「仕事仲間」と呼ばれている。周辺環境の好ましくない貧困地域に住んでいる。グレッグと趣味が合い、一緒に映画を作っている。
映画『ぼくとアールと彼女のさよなら』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ぼくとアールと彼女のさよなら』のあらすじ【起】
高校生最後の年、グレッグは学校でどの学生集団にも属さずに上辺だけの付き合いを保っていた。ある日、両親から同級生のレイチェルが白血病と診断されたと告げられる。そして、レイチェルの慰め役となるように頼まれる。
グレッグはさほど親しくもなかったレイチェルの家を訪ねる。最初は気まずい空気が流れるが、グレッグはレイチェルの部屋にあったクッションをネタにくだらない冗談を言って気を紛らわそうとする。そこにアールから電話が掛かってくる。アールとグレッグは幼い頃からの友達だ。一緒に映画を見て過ごし、有名な映画のパロディーや変わったタイトルの自主映画を作ってきた。
グレッグはレイチェルの家に出入りするようになり、次第に仲良くなっていく。レイチェルはグレッグの家に呼ばれたり、病気を心配する母のことを打ち明けたりするようになり、距離を縮めていく。グレッグはレイチェルの友達たちとランチを共にするが、辛辣な冗談を言ってばつが悪くなり、その場を逃げ出してしまう。
映画『ぼくとアールと彼女のさよなら』のあらすじ【承】
グレッグとアールは誤って薬物を食べてハイになってしまう。2人はその足でレイチェルの元を訪ねて意味不明なことばかり口走ってしまう。その後3人一緒にアイスを食べに出かける。アールはレイチェルに自分たちが自主映画を作っていることを明かし、作品を見せてあげる。映画作りは2人だけの秘密と感じていたグレッグはそのことを不満に感じてしまう。
レイチェルは化学治療を始める。髪が抜けた姿に落ち込んでいるレイチェルを励まそうとグレッグは自作の映画を手渡して見せてあげる。グレッグはアールと新作を作りに出かけるが。そこにレイチェルの友人が現れる。2人が映画を作っていることをレイチェルから聞きつけた友人は、レイチェルのための作品を撮るように提案する。
進学に悩んでいるグレッグに対し、レイチェルは地元の州立大学を受けるように勧める。2人はその場で受験のエッセーを書き上げて申し込みをする。グレッグはレイチェルが治療を終えて自宅に戻る度に出迎え、自主映画を見せてあげるようになる。そしてグレッグは見事、州立大学に受かる。
映画『ぼくとアールと彼女のさよなら』のあらすじ【転】
レイチェルのための新作映画を作るためグレッグとアールはまずレイチェルの母親へのインタビューを始める。そして次に学友達へのインタビューを収録するが、その仕上がりに満足できずに行き詰まってしまう。病気が進行するにつれてレイチェルの気持ちも不安定になり、時にグレッグとの間に気まずい空気が流れてしまう。グレッグは何とか価値のある映画を作ろうと試行錯誤しながらも、お見舞いのためにレイチェルの元に通い続ける。
卒業パーティーが近づいてきたためグレッグはそれとなくレイチェルを誘ってみるが、レイチェルに断られてしまう。更にレイチェルは一向に快方に向かわないから化学治療を止めようと思うと告げる。死を意味するその決断を受け入れられないグレッグは互いに傷付けることを言い合ってしまう。
アールがレイチェルに彼女のための映画を作っているという秘密を明かしてしまい、怒ったグレッグは、アールとも仲違いをしてしまう。グレッグの映画作りは完全に行き詰まり、学校の成績も落ちてしまう。遂には州立大学からは選考結果を変更して不合格とする通知が送られてくる。
映画『ぼくとアールと彼女のさよなら』の結末・ラスト(ネタバレ)
レイチェルは病状が悪化して再び入院してしまう。グレッグは全てのことへの後悔を感じながらも、治療を諦めたレイチェルを許せずに苦しむ。遂には学校でケンカ騒ぎまで起こしてしまう。レイチェルの友人から卒業パーティーに誘われたグレッグは、タキシードで身を包んでリムジンに乗り込む。しかし、卒業パーティーに行かずに病院に向かう。久しぶりにレイチェルに再会したグレッグは、ようやく完成した映画を病室で上映してあげる。しかし、途中でレイチェルは具合が悪くなり亡くなってしまう。
レイチェルの葬式でグレッグはアールと仲直りする。グレッグはレイチェルの部屋で、レイチェルが本を切り抜いて彫刻作品を作っていたことを発見する。また、壁にリスが描かれていたことに気付く。実はレイチェルはずっとリスになりたがっていたのだ。そんなレイチェルの思いを尊重し、レイチェルの遺灰は幼い頃に住みたがっていた森に蒔かれた。グレッグはこれまで知らなかったレイチェルの側面を発見したことに驚きと喜びを感じる。
レイチェルは州立大学にグレッグの事情を説明する手紙も送っていた。手紙の中でレイチェルはグレッグが自分のために時間を割いてくれていたから成績が落ちてしまったことを記し、結果の再考を求めていた。グレッグはレイチェルのために作った映画を州立大学に送ることにする。
映画『ぼくとアールと彼女のさよなら』の感想・評価・レビュー
小粒ながらも良質な作品で、アメリカのインディーズ映画の素晴らしさを再確認させてくれる。暗いテーマを扱いながらも軽妙なタッチで、青春の一コマを切り取っており、見終わった後に涙が止まらなくなる。タイトルにもなっている3人の登場人物も非常に魅力的で、3人の俳優の好演が光る。特にレイチェルに扮したオリヴィア・クックの大きな瞳には吸い込まれそうになる。これだけ完成度の高い作品が日本では劇場公開すらされない事実が嘆かわしい。(MIHOシネマ編集部)
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