映画『ジグザグキッドの不思議な旅』の概要:12歳のノノは、優秀な刑事である父のヤコブと父の秘書で恋人のガビーと一緒に暮らしていた。実母は1歳の頃に亡くなっており、ゾハラという名前と写真に写る後ろ姿しか知らなかった。
映画『ジグザグキッドの不思議な旅』の作品情報
上映時間:95分
ジャンル:ヒューマンドラマ、アドベンチャー
監督:フィンセント・バル
キャスト:トマス・シモン、フェジャ・ファン・フェット、イザベラ・ロッセリーニ etc
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映画『ジグザグキッドの不思議な旅』の登場人物(キャスト)
- アムノン・フェールバーグ(トマス・シモン)
- 通称ノノ。12歳。1歳のときに母を亡くしている。母のことは名前と写真に写る後ろ姿しか知らない。父に憧れ、刑事を目指している。おっちょこちょいなところがある。
- フェリックス・グリック(ブルクハルト・クラウスナー)
- 世界一の大泥棒。世界中で仕事を行い、各地に愛人がいる。犯行後にジグザグ型のネックレスを置くのが特徴。ヤコブに一度逮捕されたことがある。
- ヤコブ・フェールバーグ(フェジャ・ファン・フェット)
- ノノの父親。優秀な刑事。秘書で恋人のガビーと一緒に暮らしているが、結婚への踏ん切りがつかずにいる。
映画『ジグザグキッドの不思議な旅』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ジグザグキッドの不思議な旅』のあらすじ【起】
ノノは1歳のときに母を亡くしていた。父が母のことを話そうとしないため、母のことで知っているのは写真に写っている後ろ姿とゾハラという名前だけだった。反対に父のことはよく知っていた。父のヤコブは国一番の刑事だった。ノノは父に憧れ、刑事を目指していた。ヤコブは刑事としての素質を磨くため、3歳の頃からノノを訓練していた。
ヤコブの秘書であるガビーは、ノノの母親代わりを務め一緒に暮らしていた。ノノはガビーと仲が良く、楽しい毎日を過ごしていた。しかし、ヘマばかりしていたため、シュモールおじさんの元に追い出されることになった。シュモールおじさんはベストセラー作家で、『教育と規律』という本を出版していた。
始まりはいとこのミハの成人式だった。ユダヤ教では13歳で大人として扱われた。ノノはガビーやヤコブと一緒にミハの成人式パーティーに参加した。ノノとガビーは盛り上がりに欠けるパーティーに退屈していた。そこで、ノノは大きな傘を使って屋上から飛び降り、盛り上げることにした。しかし、失敗してしまい、パーティーを滅茶苦茶にしてしまう。祖母は「ゾハラの呪い」だと激しく怒った。ノノは「ゾハラの呪い」がどういう意味か分からず尋ねるが、ヤコブは何も答えようとはしなかった。
ガビーはヤコブとの再婚を望んでいたが、ヤコブははっきりと結論を出せずにいた。ガビーはノノが戻って来るまで結論を出すようヤコブに迫った。そして、ノノが戻ってくるまでの間家を出ることにした。ノノは自分が出て行けばガビーを失ってしまうと思い、おじさんの元に行くことを拒んだ。ヤコブの元から逃げるが、ガビーに捕まって列車に乗せられてしまう。
映画『ジグザグキッドの不思議な旅』のあらすじ【承】
ノノがお菓子の包みを開けると、ヤコブからの手紙が入っていた。そこには、おじさんの家が行き先ではないこと、2日後13歳になるため任務を達成して刑事の素質があることを証明するよう書かれていた。ノノは紙に書かれている指示通り、2等車の最終車両に向かった。最初の課題は師匠を自力で見つけることだった。
ノノは師匠となる男に出会う。男は車掌から鍵を盗むと、運転席に向かった。そして、言葉巧みに運転手からブレーキの方法を聞き出すと、ノノにブレーキを掛けさせた。列車が止まった場所には、男が用意していた車があった。男は拳銃を使って運転手を脅すと、ノノを連れて車に乗って去っていった。
男は警察の追跡を逃れるため、車を交換して服を着替えようとした。その時、警官がやってきた。男はノノの口を塞ぎ、警官が去るのを待った。その時、ノノは男が稲妻型のネックレスをしていることに気づく。ノノは男の正体が分かった。凄腕の泥棒フェリックス・グリックで、稲妻型のネックレスを犯行後に残すのが特徴だった。世界中で仕事を行い、大勢の愛人がいると言われていた。
ガビーはフェリックスのネックレスと歌手のローラ・チペロラの赤いショールがあれば、ヤコブの心も盗めるかもしれないと話していた。ノノはショールを手に入れるため、フェリックスと共にローラの元へと向かった。
映画『ジグザグキッドの不思議な旅』のあらすじ【転】
ノノはフェリックスに母の写真を見せた。フェリックスはその写真を見て、フランスにある月の山(モン・ドゥ・ラ・リューヌ)で撮られた写真だと気づく。そして、馬に乗っているときに撮られたものだとノノに教えた。フェリックスの知り合いにゾハラに似た人がいた。
ノノ達はローラの控室に侵入した。そこで、ノノはうっかりフェリックスの名前を呼んでしまい、正体を知っていたことがバレてしまう。フェリックスに黙っていたことを咎められたため、ノノは稲妻型のネックレスを見て正体が分かったことを白状した。そして、ガビーのためにストールとネックレスを手に入れようとしていたことを明かした。フェリックスは職人に700個ネックレスを作らせていた。彼が身に着けているのは最後の3個で、それをノノに見せた。そして、稲妻型ではなく、ジグザグ型だと教えた。
フェリックスとローラは知り合いのようだった。だが、ローラはフェリックスのことを歓迎していなかった。つまみ出されそうになったとき、ノノはファンだと言って話しかけて歌を歌った。歌声を聞いたローラは、ノノに興味を抱き名前を尋ねた。
フェリックスの提案で、ゾハラの正体を突き止めたときローラからショールをプレゼントされることになった。2日後ノノは家に戻る予定だったため、推理できるのは明日の1日だけだった。ノノはローラの家に泊まることになった。ローラはベッドに座り、ノノに子守唄を歌った。
映画『ジグザグキッドの不思議な旅』の結末・ラスト(ネタバレ)
銃で脅して列車を止めたことが新聞記事に載っており、ノノが誘拐されてヤコブが捜索を行っていると書いてあった。ノノはショックを受け、フェリックスを責めて飛び出した。ノノは父に電話をかけ、母を探していることを話した。ヤコブはそれでもゾハラのことを何も話そうとはせず、交番に行くよう指示した。ノノは父の態度にガッカリし、フェリックスの元へと帰った。
ノノの母に似ているフェリックスの知り合いの女性も「ゾハラ」という名前だった。ゾハラはフェリックスの相棒で、ルクソールのチョコが好きだった。そのチョコは、ノノの好物でもあった。フェリックス達はルクソールの会社の敷地にこっそり忍び込んだ。ゾハラはそこでチョコの香りを楽しむとともに、隣にあるダイヤモンド博物館に忍び込むことを目的としていた。ゾハラは宝石を盗むと、銀のハーモニカで演奏を行った。逃走するゾハラを追跡したのは、ヤコブだった。ヤコブは肩をゾハラに撃たれてしまった。その弾は現在ノノがネックレスとして身に着けているものだった。ゾハラは逃走中にチョコタンクの中に落ちてしまい、ヤコブも助けるためにタンクの中に入った。ヤコブはゾハラを逮捕するが、2人は恋に落ちていた。
ノノはフェリックスが落としたゾハラの小さい頃の写真の裏に、「ゾハラ・キャッツ」という名前が書かれていることに気づく。そして、ローラの本名がレア・キャッツだったため、彼女が祖母だと気づく。フェリックスは祖父だった。フェリックス、ローラ、ノノは抱擁し合い喜んだ。
ノノ達はヤコブが追ってきていることに気づき、パトカーを奪って逃走した。ノノをフェリックス達の元に導いたのは、ヤコブではなくガビーだった。ヤコブは勝手なことをしたガビーに腹を立て、別れを選んだ。一方、フェリックス達はネックレスとショールをノノに渡し、出所後のゾハラ達のことを話した。ヤコブは警察を辞め、ゾハラと暮らすようになった。モン・ドゥ・ラ・リューヌにヤコブが建てた家があった。ノノはこっそり逃げ出し、1人でモン・ドゥ・ラ・リューヌに向かった。
ノノ達は廃墟となった家で、幼い頃と両親に思いを馳せた。そこに、ノノを追ってフェリックス達がやってくる。ノノはフェリックス達に両親の話を聞いた。慎重なヤコブと奔放なゾハラでは性格が正反対だったため、喧嘩することが多かった。そして、ゾハラはある日突然自殺してしまったのだ。ショックを受けたノノは、フェリックス達を責めた。
ローラがヤコブ達警察をかく乱している間に、フェリックスはゾハラから預かっていたプレゼントをノノに渡した。プレゼントの中身は銀のハーモニカで、ノノへ宛てた愛していると書かれた手紙が入っていた。そのハーモニカはフェリックスがゾハラにプレゼントしたものだった。
フェリックスはヤコブに追い詰められる。ノノは父を説得し、フェリックスを逃がした。ノノは母が自殺した理由を父に尋ねた。ヤコブは心が不安定だったこと、ノノのことを大切に思っていたことを話した。ノノは父の話に納得した。
ヤコブはノノを連れて急ぎ、列車に飛び乗った。そして、車内の放送を使ってガビーに思いを伝え、直接会ってプロポーズした。ガビーが指輪が無くてガッカリしていたため、ノノは手錠を使うことを勧めた。ヤコブはガビーに手錠を嵌めた。
ノノは成人式のパーティーを行った。そこには、ヤコブや親戚だけでなくローラの姿もあった。フェリックスも変装してこっそり参加していた。
映画『ジグザグキッドの不思議な旅』の感想・評価・レビュー
12歳の男の子が主人公だが、なかなか奥が深くて子供だけでなく大人も楽しめる物語だったと思う。ノノの母の死の真相については悲しく、父であるヤコブが必死に隠そうとしていたのにも納得ができた。きっとノノが幼かったら、受け止めきれなかったと思う。祖父は泥棒で祖母は有名な歌手という経歴に驚かされるが、ノノへの愛情がしっかり伝わってきたのが良かった。特に、ヤコブの秘書で恋人であるガビーのキャラクターが素敵だった。(MIHOシネマ編集部)
家族の絆や子供の成長が描かれた物語で、なかなか見応えがある作品だった。
母であるゾハラの死の真相は、ノノにとっても辛い事実だったと思う。だが、父のヤコブも妻の死を受け入れることができず、長年苦しんできたのだろうなと思った。出演している俳優達の演技が上手く、キャラクターそれぞれの感情が分かりやすく伝わってきた。
失敗ばかりのノノだが、何だか憎めない性格で微笑ましかった。あと、ノノとガビーの親友のような関係がとても素敵で、そんなにシーンは多くないのだが二人のやり取りが特に好きだった。(女性 30代)
ものすごく好きな世界観でした。子供向けのストーリーかと思いきや、意外としっかりと作られていて子供の目線で「知りたい」疑問について描かれていてるので分かりやすくもあり、なるほどなと改めて感じる部分もありました。
理想と現実と言うと、現実のほうが悪くなるのが一般的ですが、今作で描かれるノノの理想と現実はとてもファンタジーでどちらが良い・悪いではないのだと感じました。音楽や映像がとにかく素敵で可愛らしいので見ているだけでほんわかした気持ちになれました。ときめきをくれる素敵な作品です。(女性 30代)
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