映画『真昼の決闘』の概要:結婚式を終えたばかりの保安官ウィルのもとに、かつて刑務所送りにした悪人ミラーが釈放されたとの知らせが入る。ウィルは、復讐のためにこの町へ向かっているミラーを迎え撃つことを決意するが、町の人々は協力に消極的だった。
映画『真昼の決闘』の作品情報
上映時間:84分
ジャンル:西部劇
監督:フレッド・ジンネマン
キャスト:ゲイリー・クーパー、グレイス・ケリー、トーマス・ミッチェル、ロイド・ブリッジス etc
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映画『真昼の決闘』の登場人物(キャスト)
- ウィル・ケーン(ゲイリー・クーパー)
- ハドリーヴィルで保安官を務めていた男性。正義感が強い。かつて逮捕した相手と対決するため、出ようとしていた町に留まることを決める。
- エイミー・ケーン(グレイス・ケリー)
- ウィルの妻。父と兄を銃で殺されたことをきっかけに、クエーカー教徒になった。ウィルの身を案じ、町を出るよう強く勧める。
- ヘレン(ケティ・フラド)
- ウィルの元恋人で、その前にはミラーとも関係があった。ウィルに勝ち目はないと予想し町を出ることにする。一方で、なぜウィルと一緒に戦わないのかとエイミーを責めた。
映画『真昼の決闘』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『真昼の決闘』のあらすじ【起】
ハドリーヴィルという町で保安官を務めてきたウィル・ケーンは、恋人のエイミーと結婚式を挙げていた。彼は結婚を機に保安官を辞め、町を出ることになっていた。幸せでいっぱいの2人のもとへ、駅員が電報を持ってやってくる。フランク・ミラーが釈放されたことを知らせるものだった。5年前、ウィルが逮捕して絞首刑送りにした男である。それが減刑となり、釈放に至ったのだ。さらに駅員は、ミラーが昼の列車でこの町に戻ってくる予定で、弟ベンと仲間2人が駅で待ち構えていることも伝えた。ミラーは自分を捕まえたウィルのことを憎んでおり、必ず殺すと言い残していたのだった。
町の人々の勧めもありウィルはエイミーとすぐに町を出たが、途中で考えを改めて引き返した。明日赴任予定の新任保安官が来るまで、町に留まるつもりだった。ウィルの身に危険が及ぶためエイミーは反対するが、ウィルは耳を貸さなかった。エイミーは、今すぐ町を出ないなら昼の列車に乗ると言って飛び出していった。
映画『真昼の決闘』のあらすじ【承】
ミラーたち4人との対決に備え、ウィルは仲間を集めようとしていた。保安官補佐のハーヴェイは、ウィルが新しい保安官に推薦してくれなかったことや、女性関係などから個人的な恨みを募らせ、協力を辞した。ウィルはかつての恋人ヘレンのもとを訪れ、ミラーが町へ来ることを知らせた。ヘレンはすでに荷物をまとめており、ウィルにも逃げるよう勧めた。
ウィルは礼拝中の教会を訪れた。ミラーが昼の列車でこの町に向かっていることを伝え、一緒に戦ってほしいと頼む。数名の男が手を挙げたが、すぐに老人たちがそれを制した。賛否両論あったため、教会ではどうすべきかの話し合いが開かれた。最終的に、やはりウィルが町を出るべきだという結論に至り、ウィルは1人教会を後にした。ウィルの友人も、先輩の元保安官も共闘を断った。皆ミラーと戦うような危険なことはしたくないのだった。
一方、エイミーはヘレンの部屋を訪れていた。ウィルが町を出ようとしないのはヘレンのためではないかと疑っていたのだ。ヘレンは、ウィルとは先ほど話したのが1年ぶりで、決して自分のためではないと答えた。そして、なぜ一緒に戦わず、ウィルを置いていけるのかとエイミーを問い詰めた。エイミーは過去に父と兄を銃によって亡くしていた。以来、正義を貫く以外にも生き方があると思うようになったのだった。
映画『真昼の決闘』のあらすじ【転】
ウィルは保安官事務所へ戻り、ただ1人協力を申し出てくれていた男に、誰も集められなかったと伝えた。まさか2人で戦うことになるとは思っていなかった男は、言い訳をして立ち去った。列車の到着まであと5分もなかった。ウィルは覚悟を決め、遺書を書き始める。
列車が近づいてきて、町には汽笛が鳴り響いた。エイミーとヘレンは駅へ出発した。事務所の外に出たウィルの前を、彼女たちが乗った馬車が通り過ぎていく。ウィルとエイミーは視線を合わせたが、言葉は交わさなかった。列車が到着し、乗車するエイミーとヘレンと入れ替わりにミラーが降りてくる。ミラーたちはすぐに銃を準備し、町にやってきた。ウィルも辺りを窺いながら町を歩き回っている。彼ら以外、誰も外に出ている者はいなかった。
ウィルが不意打ちで攻撃を仕掛け、4人対1人の撃ち合いが始まる。その頃駅では、発車直前の列車からエイミーが飛び降りていた。町へ戻ったエイミーは、ミラー一味の1人が死亡しているのを目にする。
映画『真昼の決闘』の結末・ラスト(ネタバレ)
ウィルは身を潜めながら撃ち合いを続けており、2人目を倒した。厩舎へ逃げ込むと、ミラーがそこへ目掛けて放火し、すぐに火が広がり始める。ウィルは繋がれている馬たちを逃がし、そのうちの1匹に乗って厩舎から脱出した。
追ってきたミラーたちに撃たれ、腕を負傷したウィルは落馬してしまう。近くの家屋に逃げ込むも、ミラーたちが迫ってきていた。保安官事務所にいたエイミーは銃声に気がつき、窓から様子を窺った。そして、銃を手に取り背後から1人を射殺した。ミラーはすぐに事務所に乗り込み、エイミーを人質にとった。
ミラーの求めに応じ、ウィルは外に出た。ミラーがウィルに銃を向けるが、エイミーが抵抗する。その隙を突いて、ウィルがミラーに発砲した。決闘が終わり、ウィルとエイミーは抱き合った。建物に潜んでいた町の人々が集まってくるが、誰もウィルたちに声をかけない。ウィルは保安官バッジを地面に投げ捨てると、エイミーとともに馬車に乗り町を去っていった。
映画『真昼の決闘』の感想・評価・レビュー
序盤はウィルに対し、早くエイミーと一緒に逃げればいいのにと思いながら見ていた。しかし、逃げたとしても執念深いミラーの追跡に怯えることになるだろうし、保安官不在の町はミラーたちが幅を利かせて住みにくいところになってしまうかもしれない。そうしたことをすべて考えたうえで、町に残って決着をつけることを選んだのだと思う。愛の反対は憎しみではなく無関心と言うが、関わり合いになろうとしないハドリーヴィルの人々を見てその通りだと感じた。(MIHOシネマ編集部)
赤狩り時代の暗喩であり新しい西部劇でもある。今まで味方だと思っていた人が急に態度を変える態度は、共産主義だと思ったら距離をとる人たちのそれと全く同じことで、まさに赤狩り時代の映画だと思う。
個人的に大好きな『リオ・ブラボー』とはよく比較される作品ではあるが、時代背景は抜きにしてもとても面白い西部劇なのでオススメだ。ゲイリー・クーパーの渋さと決闘シーンには注目してほしい。(女性 20代)
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