映画『湿地』の概要:沼地に暮らしているトラック運転手・ホルベルクが遺体となって発見される。ホルベルクの家には、悪性の脳腫瘍によって亡くなった少女の墓標が写った写真があった。エーレンデュル警部は事件の調査を行った。
映画『湿地』の作品情報
上映時間:93分
ジャンル:ミステリー
監督:バルタザール・コルマウクル
キャスト:イングヴァール・E・シーグルソン、オーグスタ・エヴァ・アーレンドスドーティル、ビョルン・フリーヌル・ハラルドソン、オーラフィア・フロン・ヨンスドッティル etc
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映画『湿地』の登場人物(キャスト)
- エーレンデュル(イングヴァール・E・シーグルソン)
- 刑事・警部。沼地に暮らしているトラック運転手、ホルベルク 殺人事件の捜査を担当する。頭が切れる人物。
- エヴァ(オーグスタ・エヴァ・アーレンドスドーティル)
- エーレンデュルの娘。特定の住まいはなく、転々としている。妊娠しており、中絶費用を貰うために父に会いに行く。
- オルン(アトゥリ・ラフン・シーグルスソン)
- 遺伝子研究所に勤める研究員。娘のコーラは5歳のときに神経線維腫症で亡くなった。
- ルーナル(テオドール・ユーリウソン)
- 元巡査部長。ホルベルク、グレータル、エットリデの3人を使い、様々な悪事を働いていた。
映画『湿地』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『湿地』のあらすじ【起】
沼地に暮らしているトラック運転手・ホルベルクが遺体となって発見される。ホルベルクに家族はおらず、妹は6歳で亡くなっていた。エーレンデュル警部はホルベルクの家を確認し、机に隠されていた写真を見つける。写真には墓標が写っており、ウイドルという名が読み取れた。
エヴァは父のエーレンデュルに会いに行った。目的は中絶費用を貰うことだった。エヴァは特定の家に暮らしておらず、転々としていた。エーレンデュルは何があったのか詳しく話を聞こうとするが、拒まれてしまう。エヴァは怒って立ち去った。
ウイドルは1974年に、悪性の脳腫瘍によって4歳で亡くなっていた。母親の名前はコルブルンで、自殺していた。父親の名前は分からず、唯一の近親者は伯母のエーリンだけだった。エーレンデュルはエーリンに会いに行った。だが、エーリンは警察とホルベルクに激しい憎しみを抱いており、詳しい話を聞くことはできなかった。そこで、エーリンが名前を口にした、元巡査部長のルーナルに話を聞きに行くことにした。
コルブルンはホルベルクを強姦罪で告訴しようとしていた。しかし、ルーナルはコルブルンが男に言い寄ったとして、事件を揉み消していた。エーレンデュルはルーナルの行いを非難し、エーリンの元に戻って詳しい話を聞いた。
ホルベルクは仲間のグレータルとエットリデに偽証させ、ウイドルを認知しなかった。偽証の内容は、コルブルンが米軍基地で売春していたというものだった。コルブルンはアイスランドの恥だと罵られ、家に引きこもった。
映画『湿地』のあらすじ【承】
エーレンデュルが家に帰ると、玄関先でエヴァが眠っていた。エーレンデュルはエヴァを抱え、家の中で寝かせた。次の日、目を覚ましたエヴァは、子供を産む決意をする。住む家が見つかるまで、置いて欲しいと父に頼んだ。エーレンデュルは好きなだけいれば良いと承諾の言葉を口にした。
エットリデは刑務所に収監中であったが、ホルベルクが殺害されたときは帰宅許可が出ていて刑務所の外にいた。エーレンデュルはシザルデュル刑事と共に面会に行き、事件のことやグレータルについて質問した。グレータルは1970年代初めから行方不明で、所在が分からなかった。エットリデは何も話そうとはしなかったが、エーレンデュルは彼の口ぶりからレイプの被害者がコルブルンの他にもいることに気づく。
エットリデに呼ばれ、エーレンデュルは再び彼に会った。エットリデはコルブルンのことを知らず、グリンダヴィクに暮らす女性を襲ったことを話した。グレータルはそのとき写真を撮っていた。エーレンデュルがグレータルの所在を尋ねると、ルーナルに聞くよう言われる。
映画『湿地』のあらすじ【転】
エーレンデュルはグレータルの母に会い、グレータルの失踪事件の担当刑事がルーナルであることを知る。ルーナルは捜索を早く終わらせようとしていた。エーレンデュルがルーナルを怪しむ中、ホルベルクの解剖結果が出る。ホルベルクの脳には良性の腫瘍があった。エーレンデュルはウイドルがホルベルクの子供か調べるため、墓を掘り起こした。
グリンダヴィクに暮らす女性は166名もいた。シザルデュルとエリンボルク刑事は家を訪ねて回り、レイプ被害者がいないか確認した。その中で1人、話を聞いたときに酷く動揺した老齢の女性がいた。
ウイドルの遺体に脳はなく、死因を特定することができなかった。腫瘍を調べるために、脳が取り出された可能性があった。エーレンデュルは収集した臓器の管理を行っている研究員のオルンに話を聞いた。オルンはウイドルのことを覚えており、遺伝病の1つである神経線維腫症によって亡くなったことを話した。
エーレンデュルが家に帰ると、エヴァの姿がなかった。そんな時、エヴァを探して2人組の男が訪ねてくる。エヴァのことを売春婦と貶したため、怒ったエーレンデュルは男達を追い返した。エーレンデュルは情報屋を使い、エヴァを見つけ出した。その時、エットリデが脱獄したことを教えられる。
映画『湿地』の結末・ラスト(ネタバレ)
ホルベルクの家の床下からグレータルの遺体が発見される。遺体の傍には写真のネガがあった。それを見たエリンボルクは、聞き込みに行ったときに酷く動揺した老齢の女性が被害女性だと気づく。一方、シザルデュルがルーナルの家を張り込んでいると、エットリデが現れルーナルを殺そうとした。シザルデュルはエットリデの犯行を止めた。エットリデは逃亡を図るが、警察に捕まってしまう。
老齢の女性はオルンの母で、レイプではなくホルベルクと浮気をしていた。グレータルは情事の写真をこっそり撮り、オルンの両親を脅していた。ルーナルが陰でホルベルク達3人を操っていることは周知の事実だったため、警察に通報することはできなかった。連絡役のグレータルは増長し、ホルベルク達に疎まれた。そして、殺されてしまったのだった。
オルンの娘は、神経線維腫症を患って亡くなっていた。オルンは娘が神経線維腫症を発症したことに疑問を抱き、調査を行った。そして、ホルベルクが自分の父で、母と浮気していたことを知ってしまったのだった。オルンはホルベルクに会いに行き、口論になった。咄嗟に近くにあった灰皿を使い、ホルベルクを殴打して殺害した。
オルンが死体安置所に侵入し、ウイドルの遺体を盗み出した。エーレンデュルはエーリンから連絡をもらい、オルンがやってきたことを教えられる。オルンは墓地に向かい、ウイドルを埋葬しようとしていた。エーレンデュルはオルンに、ウイドルの脳が入った瓶を渡した。オルンはウイドルの棺の中に脳が入った瓶を入れると、エーレンデュルの制止を聞かずに銃で自殺した。
映画『湿地』の感想・評価・レビュー
世界的なベストセラー小説を元に作られただけあり、最後まで飽きることなく見ることができた。サスペンスやミステリーが好きな人には楽しめる作品だと思う。遺伝的な病気をきっかけに殺人事件が起きてしまうため、見終わった後は何とも言えないもどかしい気持ちになった。浮気はいけないことだが、オルンの母もまさかこんな最悪な結末が待っているとは考えていなかっただろうと思う。オルンの娘を失った深い悲しみが伝わってきて、とにかく切なかった。(MIHOシネマ編集部)
本作は、ある老人の殺人事件によって暴かれる湿った街の秘密を描いたアイルランドのミステリー作品。
病死で娘を亡くした男オルンと殺害されたホルベルクの事件を追う刑事の2つの物語が同時進行する。
また、時系列が前後したり登場人物が多かったり、名前と顔の判別が難しく、内容を追うことで精一杯だったが、終盤に向けて段々面白くなっていき引き込まれた。
アイルランドのどんよりと薄暗い湿地帯やこんもりとした臭気を感じられる映像も好みだった。(女性 20代)
『特捜部Q』シリーズが大好きな私。この作品はどストライクでした。デンマーク・ドイツ・アイスランドの合同製作ですが、やはり北欧ミステリーはとことんダークな世界観で大好きです。明るいシーンや前向きなフレーズが一切出てこないので、とにかく暗い気持ちになります。
何が当たり前なのかはその土地で暮らす人の感覚なので、私たちに理解することは出来ないと思います。しかし、彼らの当たり前は文化や生活習慣の異なる私たち日本人にとってはかなり衝撃的なものが多いのだろうと感じました。(女性 30代)
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