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映画『クソ野郎と美しき世界』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『クソ野郎と美しき世界』の概要:稲垣吾郎・草彅剛・香取慎吾がSMAP解散後に立ち上げた「新しい地図」製作のオムニバス映画。映画監督の園子温・山内ケンジ、お笑いコンビ「爆笑問題」の太田光、数多くのミュージックビデオを手がけてきた児玉祐一の4名を監督として迎えている。「ぶっとんでるけど愛がある」がコンセプトの作品。

映画『クソ野郎と美しき世界』の作品情報

クソ野郎と美しき世界

製作年:2018年
上映時間:105分
ジャンル:ファンタジー、コメディ、ヒューマンドラマ
監督:園子温、山内ケンジ、太田光、児玉裕一
キャスト:浅野忠信、満島真之介、馬場ふみか、稲垣吾郎 etc

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映画『クソ野郎と美しき世界』の登場人物(キャスト)

ゴロー(稲垣吾郎)
美しい指捌きと妖美な魅力で女性を虜にするピアニスト。強引なフジコに惹かれていく。
大門 / 通称:マッドドッグ(浅野忠信)
フジコに一目惚れした極悪男。通常の人間の1000億倍の嗅覚を持つ。
ジョー(道島真之介)
大門の従順な手下。元ボクサーで人の痛みに対して敏感という弱点を持つ。
フジコ(馬場ふみか)
ゴローに一目惚れした女。派手な見た目とは異なり、純粋で奔放な女性。
慎吾(香取慎吾)
元歌手。絵を書きながら芸術に対する衝動を発散する。偶然、歌喰いと出会う。
歌喰い(中島セナ)
人間の歌を食べて生活する、正体不明の少女。
オサム(草彅剛)
元ヤクザ。亡き息子・航の存在を求めて一人彷徨う妻を支える物静かな男。
裕子(尾野真千子)
亡き息子・航の影を追い続けるオサムの妻。何の当てもなく、息子の右腕の移植相手を探そうとする。

映画『クソ野郎と美しき世界』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『クソ野郎と美しき世界』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『クソ野郎と美しき世界』のあらすじ【起】

何者かに追われ、祭り会場の中を駆け抜けて逃げる派手な装いのフジコ。彼女が目指すのは、愛する男・ゴローがいる部屋。一方でゴローは真紅のバスローブを身に纏って、ピアノを奏でている。フジコとゴローの出会いは偶然。他の女性とデート中のゴローが、モルモットを撫でる美しい指に一目惚れしたフジコ。図書館に行くと断るゴローを押し切って、突然「会いたくなったら打ち上げて」とだけ伝え、花火を手渡したフジコ。その日を境に、ゴローは何度違う女性とデートしても、フジコが頭によぎる。そして、我慢しきれなくなったゴローはその日、ついに花火を打ち上げてしまった。

フジコを追うのは大門(通称マッドドッグ)とその子分のジョー。フジコに一目惚れした大門は自宅に住まわせていたというのに、溺愛するフジコが遠くで鳴った花火の音を聞きつけて逃げ出してしまったらしい。フジコを探すべく大門は異名の由来である、人の1000億倍の嗅覚をフル稼働させていた。

人混みの中を掻き分けて、ようやくゴローの元へ着いたフジコ。同時に大門とジョーもゴローの家へ追いついてしまった。フジコが自分の元から逃げ出した理由を知った大門は、フジコを魅了したゴローの指を潰すべく、ジョーにハンマーを振り下ろさせた。

映画『クソ野郎と美しき世界』のあらすじ【承】

小汚い路地に座り込む一人の少女・歌喰い。誰が話しかけても「腹減った」の一点張り。少し目を離すと歌喰いは姿を消していた。

ストリートライブをする女性を見つめる歌喰い。歌喰いの目線の先にいる彼女は、何度歌おうとしても歌えなくなってしまう。歌喰いは何か咀嚼ながらその様子を見守る。弾き語りする男性も同じ状況。歌喰いは一言、「まずい」とだけつぶやいてうつむいた。

自分の作品を誰かに見てほしい気持ちを抑えきれず、街中の壁に絵を描いてしまう慎吾は警察に指導されていた。衝動を絵ではなく、歌で表現してみてはという警察のアドバイスに対して浮かない表情の慎吾は、かつて歌手として活動していたのだった。自宅に帰りテレビを見ていると、著名な歌手が歌えなくなり番組が中断されていた。性懲りもなくカラースプレーを持って、描きやすい壁の前に立った慎吾だが、警察の言葉がよぎり衝動を歌で表現してみようと試みる。しかし、歌えない。家を出る前にテレビで見た現象が自分にも起こっていた。ふと横を見ると、歌喰いが立ち尽くしている。慎吾が存在に気付くと「お腹痛い」とだけ呟き、歌喰いは倒れた。慎吾は仕方なく歌喰いを自宅へ連れて帰ることにした。

用を足した歌喰いの話を聞く慎吾。「歌」を主食に生きているという歌喰いは、消化していない歌は便を食べれば戻るかもと言う。流していなかった便を確かめに行くと、テレビで歌えなくなっていた歌手の歌がかすかに聞こえていた。歌えなくなった歌手を救うために、テレビ局へ便を持って行った慎吾と歌喰い。予測は当たり、便を食べた歌手は歌を取り戻した。自分の食べられた歌も取り返そうと、歌喰いを泊めることにした慎吾。目を覚ますと歌喰いの姿はなく、自宅に置いていた自分の絵も全て白紙になるまで食べつくされていた。そしてトイレには7色の便が流されず、残されていた。

映画『クソ野郎と美しき世界』のあらすじ【転】

目を覚ますと自分の小指が無いことに気付いた青年。目の前のメモには「指、借ります」と一言残されていた。

ホテルの一室で、うだつの上がらない男を問い詰めるヤクザのオサム。責められる男の横に寝ているのはオサムの妻・裕子。逃げ場の無いように証拠写真を残したオサム。男が部屋から逃げた後、二人きりになると裕子は泣きじゃくりながら「航を返せ」とその場を離れる。二人には事故で脳死状態に陥った息子がいたのだった。

裕子は航の右腕を移植した相手を探すために必死になっていた。家庭を省みなかったオサムの代わりに、航に野球を教えていた裕子。息子の才能を信じていた裕子は、「黄金の右腕」になるはずだったその右腕の提供先を探したいという。そんな自暴自棄な妻を見かねて、オサムは小指を詰めてヤクザを辞め、裕子を手伝う決心を固めていた。移植先の少女に関する当てはなく、母親の勘だけで北を目指し出す二人だが、「腕を移植されたばかりの少女が沖縄で誘拐された」というニュースをオサムが見つける。

早速二人はそれまでと真逆の南へ向かった。誘拐のニュースの影響で沖縄には警察が多く、二人は職務質問を受ける。その中で、誘拐された少女は自分の母のために医者になることが夢だという。夢を叶えたあかつきに手術ができるように、右腕の移植を受けたらしいと警察から聞き出した。人の為に移植を受けた話を聞いた裕子は移植先の少女捜索により一層熱が入る。とある男に電話したオサムは、少女と誘拐犯の居場所を突きとめた。そして、誘拐犯の小指を詰めるのだった。

救出した少女と海辺で話す二人。裕子は少女の右腕を抱きしめながら、亡き息子の存在を感じていた。去り際、オサムは少女に名前を尋ねる。その少女の名前は「光」。光は背を向けた二人に声をかけ、オサムが誘拐現場に忘れた航のボールを投げる。ボールは見事にオサムのおでこに命中。オサムは天を仰ぎながら笑った。

映画『クソ野郎と美しき世界』の結末・ラスト(ネタバレ)

連日、ショーが繰り広げられるダンスホール「クラブ・クソユニバース」。大門もジョーとフロアを見守っていた。支配人が刻むリズムに応える観客。その中には、赤いドレスを纏った裕子の姿もあった。そして、バーテンとして働く誘拐犯の青年。

ダンスホールに一瞬の静けさが訪れ、ピアノの音が鳴り響く。演奏しているのはゴローだった。装いを一新し、シックなピンクのロングドレスを着たフジコがゴローの元へ歩み寄り、一緒にピアノを奏でる。ゴローの指はジョーによって潰されたはずだったが、実は大門が溺愛するフジコが愛したという指を傷つけないため、代わりに犠牲となっていた。

ゴローが奏でる音色に導かれるように、慎吾もフロアへと降りて来る。「新しい詩」を歌う慎吾は、自分の歌と絵と子守唄を混ぜた、歌喰いの便を食べて全て取り戻していた。その傍らで大門と落ち合うオサム。オサムが誘拐事件解決のために電話をしていたのは、実は大門だった。大門の並外れた嗅覚を利用して、航のボールの匂いを元に光の居場所を突きとめていたのだった。無造作に接合した誘拐犯の青年と自分の小指を見ながら、「そろそろ返そうかな」と呟くオサム。ダンスホール全体を明るい音楽と笑顔が包み込む。

映画『クソ野郎と美しき世界』の感想・評価・レビュー

独特な世界観に飲み込まれた一作。稲垣吾郎・香取慎吾・草彅剛を主体に進むそれぞれの物語はアイドル時代に彼らが見せていた個性を十分に生かしたものだったように感じた。4人の監督の味も堪能しつつ、各物語の持つ色が一つの場所に集まった時、一気にエンタテインメント性が溢れ、塗り絵が完成したような感覚になった。「新しい地図」が展開する今後の動きにも注目していきたい。(MIHOシネマ編集部)


本作は、SMAP解散後の稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾の3人の新たな開拓のために作られた4人の監督からなるオムニバス作品。
稲垣吾郎主演の『ピアニストを撃つな!』、香取慎吾主演の『慎吾ちゃんと歌喰いの巻』、草彅剛主演の『光へ、航る』の劇中の台詞「クソ」がキーワードとなって展開する。
それぞれのストーリーの監督が違っていて、3人の個性を生かした独創的な世界観が構築されていた。
そして、なかなかぶっとんだハードな内容だった。
それぞれバラバラの物語が最終的に一つに集結する終わり方も素敵だと思う。(女性 20代)


SMAPが大好きだった私にとって、彼らの解散は人生の中でもかなり大きなニュースで未だに受け止めきれずにいます。解散後、香取慎吾・草彅剛・稲垣吾郎からなる「新しい地図」が作ったこの作品。キャッチコピーの通り「ぶっ飛んでいるけど愛がある」作品で、アイドルとして活躍していた彼らとは全く別の魅力を感じることができました。
俳優やアーティストとしての才能がそれぞれにあり、違った形で開花している彼らを見ると「解散」は新しいスタートだったのだとポジティブに捉えることが出来そうです。(女性 30代)

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