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映画『孤高のスナイパー』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『孤高のスナイパー』の概要:フェルディングはデンマークの次期首相に当確した。だが、公約を反故し、アメリカ、グリーンランドと手を組んで石油の掘削作業を行うことを発表した。地球物理学者のラスムスはそのことに憤り、過激な行動を始めてしまう。

映画『孤高のスナイパー』の作品情報

孤高のスナイパー

製作年:2013年
上映時間:94分
ジャンル:アクション、ヒューマンドラマ
監督:アネット・K・オルセン
キャスト:トリーヌ・ディルホム、ニコライ・リー・コス、キム・ボドゥニア、クリスチャン・ハルケン etc

映画『孤高のスナイパー』の登場人物(キャスト)

ミア・モースゴー(トリーヌ・ディルホム)
優秀な新聞記者。インドから養子をもらう予定を立てている。公約を反故した政府を非難し、ラスムスの目に留まる。
ラスムス・イェンセン(キム・ボドゥニア)
46歳。デンマーク・グリーンランド地質調査所に勤務する地球物理学者。石油掘削について公約を反故した政府に憤りを感じている。認知症の父親がいる。

映画『孤高のスナイパー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『孤高のスナイパー』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『孤高のスナイパー』のあらすじ【起】

選挙期間中のデンマーク。争いの争点になっているのは、石油掘削についてだった。フェルディングは地球のために国内の石油会社による掘削は禁止すべきだと公約に掲げた。投票の結果、デンマークの次期首相はフェルディングが当確した。

7か月後。デンマーク政府は公約を無視し、グリーンランドやアメリカと共に合併会社と気候基金を設立することを決めた。そして、その会社はグリーンランドの北部基地で掘削を開始する予定だった。トーマス外務省は石油の利益から基金を設立することで、環境を守ることができるとコメントを発表した。

月曜日、新聞記者のミアは育児休暇を取り、養子をもらう予定を立てていた。その準備に追われていたが、上司のステファンからテレビでトーマスと対談するように指示される。ミアは断ることができず、休暇の前にテレビに出演した。ミアは公約を反故したことについて質問した。トーマスは石油をグリーンエネルギーに変換することで地球の危機に対応することができ、この政策から雇用が生まれると述べた。ミアは有権者を無視すれば暴動が起きるかもしれないと発言した。トーマスは国民を唆すのかと反論し、話の争点をうやむやにした。

男(ラスムス)はインターネットでニュースを見ていた。トーマスがアメリカの外務大臣との会談後、交渉の担当者と会合したことがパソコンのモニターに映っていた。担当者はホストルプ、ルーシャル気候相、石油会社のブラスクだった。4人は揶揄する意味を込めて、「オイル四重奏」と呼ばれていた。

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映画『孤高のスナイパー』のあらすじ【承】

火曜日、ミアは養子を引き取るため、デンマークからインドへ旅立つ予定だった。しかし、ステファンに仕事を頼まれ、木曜日まで延期することになる。ミアはトーマスに話を聞きに行った。その時、不審な男(ラスムス)から電話があり、ミアの意見に賛同すると言われる。ミアは名前を尋ねるが、男は言わずに電話を切った。

石油交渉に反対するデモ行進が行われ、数人の暴徒が問題を起こした。警察が介入する事態になり、現場は混乱した。その結果、20~25人の抗議者が逮捕された。そんなある日、環境専門家のホストルプが銃撃される事件が起きる。幸いにも、負傷者はいなかった。

ミアはホストルプの件で話があると不審な男(ラスムス)から呼び出しを受け、会いに行った。顔を隠していたため男の顔を見ることはできなかったが、狙撃の犯人であることは間違いなかった。男は国民に原油の取引量についての真実を伝えるようミアに指示し、データの資料を渡した。

ミアはステファンに男(ラスムス)の件を報告し、記事にするかどうか会議が行われた。男はテロリストなのかただの熱心な環境保護活動者なのか判別することができず、ミアは男と連絡を取り合って話を聞き出すことになった。夜、男から連絡があり、記事にすることを急かされる。ミアは会ってインタビューをさせて欲しいと頼んだ。男は拒み、携帯電話を池に投げ捨てた。

映画『孤高のスナイパー』のあらすじ【転】

水曜日、ミアはアメリカが今回のことでどんな利益を得るのか、疑問を抱く。そんな中、新たな狙撃事件が発生する。撃たれたのはルーシャル気候相の飼い犬だった。犬の傍には子供がおり、大きな騒動に発展する。

政治にむやみに介入しないという編集長の意向から、ミアは男との接触を禁じられる。ミアは専門家に男の資料を見せた。すると、具体的な数字は計算してみないと不明だが、掘削予定地に莫大な石油が埋蔵されていることが分かった。男が持ってきたデータの中には、財務省の情報も入っていた。財務省に掘削の決定権があるのは、国営の石油会社の76%は財務省が所有しているからだった。

専門家がデータを調査した結果、9億立法メートルの石油が埋蔵されていることが分かった。それは、デンマークの石油の備蓄量の3倍に相当した。ミアはその話を聞いた後、討論番組に出演した。討論の相手はルーシャルとブラスクだった。上司は男(ラスムス)が信用できないため、番組で具体的な数字を出さないようミアに指示した。ミアは了承し、埋蔵量についてルーシャルに尋ねた。ルーシャルは具体的な数字の発言を避け、莫大な量ではないと専門家が言っていたと述べた。

ミアの部屋に、ラスムスが顔を隠さずに訪ねて来た。ミアはインタビューを行った。ラスムスは石油探査により、インドなどで洪水が起こっていることを危惧していた。ラスムスは身分を明かさず、交渉が中止されれば狙撃をやめると話した。ミアはラスムスの行為を受け入れることができず、記事にするのを拒んだ。狙撃行為をやめるよう忠告するが、ラスムスは返答しなかった。

映画『孤高のスナイパー』の結末・ラスト(ネタバレ)

木曜日、ミアは諜報機関のアダム・ラーセンから取り調べを受ける。実は、ラスムスはステファンにも連絡を取っており、記事にするよう要求していた。ミアはラスムスと会ったことは話さず、顔は見ていないと話した。

ミアは養子を引き取りに行くため、ステファンに空港まで送ってもらった。搭乗手続きをしようとしたとき、諜報機関の人間が現れラスムスの件で身柄を拘束される。ブラスクが狙撃され、護衛が1人死亡したのだ。警察は犯人と思われる男の映像と肉声を公開した。それを見た老婦は、隣人のラスムスが犯人だと気づく。老婦は警察に通報した。

ラスムスが容疑者であることが報道された。ラスムスは地球物理学者だった。石油埋蔵量の研究を行い、何年も気候省にデータを提供していた。若い頃からライフル協会の会員で、市内のほぼ全大会で優勝していた。

ミアはステファンに助けを求め、今後の対策を立てるために新聞社で落ち合うことになった。車での移動中、後部座席にラスムスがいることに気づく。ラスムスはミアから携帯を取り上げ、テントの中へと誘導した。ミアはラスムスを叩き、あなたのせいで養子を迎え入れられなくなったと責め立てた。

金曜日、ラスムスはミアの手を拘束し、テントの中に放置した。そして、ステファンに連絡を取り、政府がアメリカとの交渉を中止しなければミアの命はないと要求を伝えた。その後、ラスムスは偽名で通報し、ミアが発見されるようにした。ラスムスはミアの車を使って移動した。

ミアは警察に助けられた後、胸騒ぎを覚えたため会談場所へと向かった。そこで、不審な光(スコープに当たって反射した光)を目撃し、トーマスに連絡して危機を伝えようとした。しかし、留守電になってしまう。ミアはラスムスを見つけ、止めようとした。だが、ラスムスは聞き入れようとはしなかった。ミアは体を伏せ、警護がラスムスを撃てるようにした。ラスムスは狙撃された。そして、ラスムスが撃った弾は、トーマス達の警護をしていた男に当たった。

2か月後、トーマスとミアは久しぶりに再会を果たす。トーマスはミアを養母として認めるよう、大使館に依頼していた。ミアはトーマスに感謝した。政府は掘削作業を進めることを発表した。さらに、5年かけて北部基地を拡張し、アメリカの軍事基地にすることを発表した。

ミアはインドに到着し、子供と対面した。

映画『孤高のスナイパー』の感想・評価・レビュー

正直、デンマークの社会情勢や国民達の気持ちが理解できていないと、内容を深く理解するのは難しいと思う。表面的な部分だけ言うと、腹黒い政府のやり方はどこも同じなのかなと失望した気持ちになった。ラスムスのやり方は絶対的に認められるものではないが、政府の公約を反故する汚いやり方には腹立たしさを感じた。ラスムスの憤りの気持ちは伝わってきたが、ミアの気持ちが分かり難くてもう少しはっきり描いても良かったと思う。(MIHOシネマ編集部)


国家の在り方について、考えさせられる物語。公約を反故する政府に憤りを感じる気持ちは理解できるが、それで殺人まで犯してしまうのはやりすぎだと思う。主人公のミアとラスムスの緊迫感のあるやり取りにハラハラさせられた。ただ、ミアが子供を引き取ろうとしている設定は、物語に必要だったのかは疑問が残る。ラスムスの行いがどうなるのか国家は変わるのかという問題よりも、ミアが無事に子供を養子にできるのか、そちらに気を取られてしまった。(女性 30代)


選挙公約を守らない国のやり方に怒った男がたった一人で、政府に立ち向かおうとするお話。正直、デンマークの内情を知らないのでどのくらいリアルな物語なのかは分かりませんが、なぜ?と思う部分が非常に多く、ラスムスのやり方やミアのどっちつかずな行動は理解するのが難しかったです。
意外とあっさり身元が割れてしまうのでハラハラドキドキと言うよりも、淡々と進んでいくストーリーでした。
結局何も変わらなかったという結末が、政府の黒い部分を表しているのかもしれません。(女性 30代)

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