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映画『書くが、まま』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『書くが、まま』の概要:心の声を上手く言葉にできない不器用なヒロインは中学2年生。そのせいで学校ではいじめられ、家では母親の恋人を受け入れられない。ヒロインは鬱屈した心をノートに書き続けていた。そんな中、保健医が彼女へと手を差し伸べ居場所を作ってくれる。

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映画『書くが、まま』の作品情報

書くが、まま

製作年:2018年
上映時間:77分
ジャンル:青春
監督:上村奈帆
キャスト:中村守里、長谷川葉生、渡邉空美、梅田凜乃 etc

映画『書くが、まま』の登場人物(キャスト)

松木ひなの(中村守里)
中学2年生。自分の心をうまく言葉にすることができず、ノートへと書き続けている。亡き父親を忘れられず、母親の恋人とも会わない。学校ではいじめられており、明確な抵抗も示せない。非常に不器用な少女で、保健医の進藤と親交を深めることで救われる。
進藤有紀(長谷川葉生)
保健医。中学時代、不登校になった経験を持つ。ひなのの様子を気にして保健室へ登校させるが、実はひなののクラスの担任教師と不倫している。普段は穏やかで心根の優しい人物。
城田芽生(渡邉空美)
ひなののクラスメイト。同じクラスメイトの音羽がひなのをいじめているのを良くないことだと認識しているが、抵抗する勇気がなく仕方なく命令に従っている。ひなのの様子をとても気にしており、彼女から勇気を貰う。
森下音羽(梅田凛乃)
ひなののクラスメイトでいじめの主犯。横柄な態度で、クラスの女子の頂点に立っている。抵抗しないひなのをいつも馬鹿にして笑っている。

映画『書くが、まま』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『書くが、まま』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『書くが、まま』のあらすじ【起】

中学2年生の松木ひなのは、自分の思いを書くことでしか表現できない少女だった。普段から物静かで周囲とも上手く付き合えず、むしろ同級生からはいじめの対象とされている。抵抗もせずいじめに耐え続ける日々を送るひなのだったが、そのせいなのか、いじめ行為は日に日にエスカレートしているのだった。

そんな夏のある日、ひなのが不在なのを狙っていじめの主犯である森下音羽が彼女のノートを開いた。クラスではひなのが無言でノートを取り返そうとする姿を笑っている。ようやくノートを取り返したひなのは、そのまま荷物を持って教室から逃げ出してしまう。その途中、ノートに死にたいと書き殴った。だが、背後からクラスメイトの声が聞こえたため、彼女は咄嗟に目の前の保健室へ避難。カーテンで囲ったベッドの上で、苛立つ心の声を必死にノートへと書き出した。

その後、クラスメイトが怪我をしたとのことで保健室へやって来る。ひなのは咄嗟に荷物を持って裸足のまま学校から飛び出した。ところが、その途中で大事なノートを忘れたことに気付く。慌てて戻ると保健医の進藤有紀がノートを手にしている。ひなのはノートを奪い取り、馬鹿にするなと叫んで逃げた。

後日、ひなののことが気になった進藤は、屋上にて彼女を見つけ声をかける。進藤も中学時代、友人がおらず不登校になった時があった。その時のことを話すと、ひなのはやがて保健室へと登校するようになる。

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映画『書くが、まま』のあらすじ【承】

ひなのが保健室へ登校するようになると、音羽は次の標的として城田芽衣へと目をつけた。これまで音羽の所業に戸惑いながらも従ってきた芽衣だったが、音羽は保健室にいるひなのからノートを盗んで来いと言う。芽衣は彼女に従い仕方なくひなのをいじめてきたが、本当はいじめたくないと思っていた。だが、命令に従わないと今度は自分がいじめられてしまう。

ひなのの家は母子家庭だ。父親が亡くなった後、母を救ってくれた男性がいて、母親は今その男性と交際している。だが、ひなのは亡くなった父親のことを忘れられず、その男性のことも受け入れられずにいた。姉はそんな妹の行動を窘める。学校では担任教師からいじめの事実があったのかどうか聞かれたが、何も答えられない。他人の仕草や呆れたような溜息に少しずつ追い詰められているような気になるのだった。

それでも、進藤がいる保健室に通うようになってからは、大分ましである。進藤はひなのを責めることなく、ただそこにいることを許してくれるからだ。
進藤に聞かせようとあるバンドのCDを姉に探してもらった。ひなのはそのCDを手に学校へ。だが、登校途中で音羽に声をかけられる。進藤と既婚者の担任教師が良い仲だという証拠の画像を見せられた。昨日の夕方、命令された芽衣が隠し撮りしたものである。そこへ、進藤が現れるが、ひなのは裏切られたような気持ちになり家へと帰ってしまった。

映画『書くが、まま』のあらすじ【転】

帰宅後はまたノートに言葉を書き殴る。その夜、ひなのの自宅に芽衣が訪れる。プリントを届けに来たと言うが、芽衣はその場で急に泣き出してしまう。
その頃、進藤は不倫相手の担任教師と会話の機会を得ていた。相手は進藤を労わるでもなく、自分の保身でいっぱいの様子。一変した彼の態度にがっかりした進藤は、彼と別れる決意を固めた。

芽衣が届けてくれたプリントは、学年新聞だった。新聞の右下に短いコラムが掲載されている。それを見たひなのは、夜を徹してノートへと自分の言葉を書き続けた。
そして、翌朝。これまで書き溜めたノートを全て持って急に盛岡へ行くと言い出す。これまで明確に自分の意思を表したことがなかったひなの。その表情に強い意思を垣間見た姉は、妹のためにひと肌脱ぐことにした。

妹を車に乗せて高速道路を走り続ける。盛岡にはひなのが好きになったバンドがいる。彼らがライブをしているライブハウスへ向かい、ライブ終了を待って彼らに声をかけた。必死に自分の言葉でこれまでの経緯を話し、自分のノートを使って歌を作って欲しいと頭を下げる。すると、ボーカルの青年がひなののノートを受け取りスタジオへ移動。バンドメンバーと話し合いその場で曲作りを始めてくれるのだった。

夜が明けた頃、この世にたった1曲だけの歌ができる。CDを受け取ったひなのは、心から礼を言って頭を下げた。車に戻ると姉がずっと待っていてくれる。母親にも話をつけてくれていたようで、妹を労わった。

映画『書くが、まま』の結末・ラスト(ネタバレ)

その後、戻ったひなのはCDを手に学校へ。保健室へ向かうと壁一面に非難の言葉が書かれたビラが所狭しと張り付けられていた。担任教師との不倫が明るみに出たのである。ビラは保健室の中にも張り付けられていて、進藤は憔悴した様子でビラを剥がしていた。そこで、ひなのも中へ入りビラ剥がしを手伝う。だが、進藤は彼女にも類が及ぶと危惧して保健室から追い出そうとする。ひなのは保健室の鍵を閉め、進藤へと例の歌を聞かせた。

授業中で静かな学校に歌声が響く。生徒たちは音楽が鳴っている保健室へ殺到。教師たちも集まったが、保健室は鍵がかかっていて入れない。そこへ担任教師が現れ進藤を注意したが、進藤は自分ばかりを悪者にする彼を学生達の前で非難。すると、担任教師は分が悪くなってその場から逃げ出して行く。
ひなのは歌詞の一部を唄い、進藤を連れて学校から走り去った。そんな彼女たちの行動を音羽がおかしいと笑う。だが、芽衣はここにきて初めて、強い言葉で彼女らを咎めるのだった。

近くの公園まで走って来たひなのと進藤。ひなのはただ自分の心を言葉にするのが、苦手なだけ。進藤はそのことを良く知っており、彼女のあるがままを受け止め肯定した。故に、進藤はひなのへと、自分がいなくなっても自分の言葉は大切にするよう願う。ひなのは進藤にも同じように心の言葉を大切にして欲しいと告げ、互いに強く抱きしめ合うのだった。

映画『書くが、まま』の感想・評価・レビュー

「MOOSIC LAB 2018」長編部門にて観客賞・最優秀女優賞を受賞した作品。新鋭監督上村奈帆の劇場監督デビュー作でもある。音楽は監督が本作執筆に至った原体験でもあるバンド、SWANKY DOGSが担当し、出演もしている。

賞を受賞するだけあって、非常に心へと響く内容となっており構成も素晴らしい。ストーリー展開にも違和感はなく、すんなりと入り込める。一番の功績者はやはり主演を務めた中村守里の演技力だろう。憤りを抱えノートへと言葉を書き殴るシーンが何度もあるが、その時の鬼気迫る様子や、思春期特有の鬱屈する心情をセリフも少ない中でよく演じ切っている。(MIHOシネマ編集部)


本作は、思ったことを上手く言葉に出来ずに学校ではいじめられ、家では母親の恋人を受け入れられずに、ノートに言葉を綴っていた中学二年の主人公ひなのが、ある保健医に救われ新しい居場所を探していく姿を描いた青春ドラマ作品。
主人公は心の声を発することが苦手で、ノートに書きなぐる時の殺気立った雰囲気から彼女の葛藤や苦しみがひしひしと伝わってきた。
このような状況に立った時に、手を差し伸べてくれる人がいることでどれだけ精神的に救われるだろうか。
多くの若者たちに観てほしい作品。(女性 20代)


中高生の頃に書いていた「日記」を思い出すような心に響く作品でした。あの頃の日記に書いてあるのは、思い出すのも恥ずかしくなるような「恋バナ」だったり、家族や友達には言えない「悩み」だったり。今作の主人公と同じように自分の気持ちを言葉にするのが苦手だった私は、日記に不満や愚痴を書くことで発散していました。
とても共感できるシーンが多く、誰もが経験したことのある思春期の「孤独さ」をリアルに描いていて見て良かったと思わせてくれる素敵な作品でした。(女性 30代)

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