映画『イン・ザ・ベッドルーム』の概要:2001年制作のアメリカ映画であり、第74回アカデミー賞のノミネート作品である。ある事件をきっかけに大学生の息子を亡くした夫婦の葛藤や苦悩を描いている。
映画『イン・ザ・ベッドルーム』の作品情報
上映時間:131分
ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ
監督:トッド・フィールド
キャスト:トム・ウィルキンソン、シシー・スペイセク、ニック・スタール、マリサ・トメイ etc
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映画『イン・ザ・ベッドルーム』の登場人物(キャスト)
- マット・ファウラー(トム・ウィルキンソン)
- メイン州で開業医をしている。街のみんなから慕われており、家族からも信頼されている。息子のことを心配しつつも、息子の思い通りにさせてあげたいと考えている。
- ルース・ファウラー(シシー・スペイセク)
- マットの妻であり、合唱団の指導者をしている。息子のことが心配で、息子が既婚女性と付き合うことに反対している。
- フランク・ファウラー(ニック・スタール)
- 大学では設計を専攻している。夏休みを利用して実家に帰省したところ、既婚女性のナタリーと恋に落ちる。
- ナタリー・ストラウト(マリサ・トメイ)
- 大学生のフランクと愛し合っている。夫とは離婚調停中であるが、凶暴性が高い夫に苦しめられている。
- リチャード・ストラウト(ウィリアム・メイポーザー)
- 魚の加工する工場を営んでいる。ナタリーとは離婚したくはなく、ナタリーに近づくフランクのことを快く思っていない。
映画『イン・ザ・ベッドルーム』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『イン・ザ・ベッドルーム』のあらすじ【起】
ニューイングランド、メイン州で開業医をしているマット・ファウラーと、合唱団で働いている妻のルースには、大学生の一人息子フランクがいた。フランクは大学生のため家を出ていたが、大学の夏休みを利用して実家に帰ってきていた。
フランクは帰省してからバイトに励んでいたが、近所の年上の女性ナタリーと恋に落ちる。しかしナタリーには2人の幼い子どもがいるだけでなく、離婚調停中の夫リチャードがいた。現在は別居中ではあるものの、リチャードはなかなか離婚には応じず、度々ナタリーと子ども達の前に姿を現していた。
リチャードは、ナタリーと共に過ごしているフランクを快く思っていなかった。しかしながら、ナタリーの子ども達はフランクに懐いており、フランクもまた子ども達を本当の息子のように可愛がり、ナタリーと愛を育んでいた。また、フランクの母親のルースは、子持ちの年上女性に夢中の我が子を心配していたが、父親のマットはナタリーのことを良い女性だと認めており、2人の関係を応援していた。
映画『イン・ザ・ベッドルーム』のあらすじ【承】
フランクは大学で設計を専攻していたこともあり、将来ナタリーと子ども達と住む家の設計図を作り、ナタリーに披露した。その設計図にはフランクとナタリーのベッドルームや、子ども達の部屋が記されていた。二人で将来を語り合い幸せを噛みしめていたその時、突如リチャードがやって来る。
ルースが仕事を終え家に帰宅すると、そこには顔に怪我を負ったフランクとそれを手当てするマットの姿があった。フランクは突然現れたリチャードに暴力を振るわれ、顔に怪我を負ってしまったのである。警察を呼ぼうとしたルースであったが、大事にしたくないフランクに止められてしまう。
そんなある日、再びリチャードがナタリーの家に現れ、暴れまわっていた。恐怖を感じたナタリーは泣きながらフランクに電話をする。フランクは警察を呼ぼうとしたが、ナタリーに止められてしまったので、ナタリーと子ども達を避難させリチャードに立ち向かった。
ナタリーは子ども達と2階に避難していたが、突然銃声が聞こえたので降りていった。するとそこにはリチャードに撃たれて横たわっているフランクの姿があった。フランクは死んでしまったのである。
映画『イン・ザ・ベッドルーム』のあらすじ【転】
最愛の息子フランクを亡くしたことでマットとルースは意気消沈していた。マットはフランクの葬儀の後、フランクの部屋に行き、泣き崩れる。ルースは、あんなに好きだった合唱団の仕事も行ける状態ではなく、放心状態になっていた。夫婦の会話もほとんどなくなり、お互いを傷つけ合うようになってしまう。
そんな中、フランクの命を奪ったリチャードの裁判が始まる。フランクを射殺したリチャードには、当然重い刑罰が下されると思っていた一同であったが、裁判は思わぬ方向に進んでいく。リチャードがフランクを射殺した時、ナタリーは家の2階にいたため、フランクが撃たれた瞬間を見ているものは誰もいなかった。
そのため、リチャードはフランクを殺すつもりはなく、取っ組み合いになった時事故で殺してしまったと主張した。その主張が認められ、あろうことか、フランクの死は事故扱いでリチャードは軽い刑になってしまう。この判決に納得できないマット達であったが、法の前にどうすることもできず、ただただ怒りと憎しみを募らせることしかできなかった。
映画『イン・ザ・ベッドルーム』の結末・ラスト(ネタバレ)
怒りと憎しみが募る中、どうしようもできないマットとルースは、気分転換に友人と共にキャンプに出かける。失ったフランクのことは忘れることができないまでも、少しずつ立ち直っていく。
ルースも仕事に復帰するが、そんなある日、マットとルースが買い物をしていると、リチャードがのうのうと街を歩いているのを見かけてしまう。大切な息子の命を奪ったリチャードが苦しむこともなく、普通に生活を送っていることに怒りが頂点に達する2人であった。そこで、マットは恐ろしい計画を実行することに決める。
マットはリチャードが仕事を終え、出てくるのを待ち伏せした。そして職場から出てきたリチャードに銃を突きつけ、車に無理やり乗せる。そしてリチャードをキャンプ場まで連れて行ったあと、撃ち殺してしまう。そうして、誰もいないキャンプ場で完全犯罪を成し遂げたマットは家に帰宅した。そして、家で待つルースの下へ帰り、無事計画を実行したことを報告した。マットは息子の敵討ちのためとは言え、人の命を奪ってしまったという罪を背負いながら生きて行くのである。
映画『イン・ザ・ベッドルーム』の感想・評価・レビュー
タイトルにもあるように、今作ではベッドルームが多く描かれている。同じベッドルームでも、恋人同士のものや夫婦間でのものなど、人間の様々な感情が描かれている。フランクが殺されるまでは、幸せなシーンも多いが、フランクが殺されてから描かれる感情が一変する。最愛の息子を亡くした夫婦が下した決断は、正しいものではなかったのかもしれないが、大切なものを奪われた人間の憎しみは、計り知れないものであると感じた。(MIHOシネマ編集部)
タイトルにある「ベッドルーム」と聞くと「寝室」をイメージしてしまいますが、この作品に出てくる「ベッドルーム」はロブスター漁で使う仕掛けのこと。そのベッドルームの中に2匹以上のロブスターが入ってしまうと喧嘩になってしまうとか。
男女のこじれた三角関係を、まるでベッドルームで喧嘩をするロブスターに見立てたような、なんとも悲しく重い作品でした。
人間関係が1番のキーになっているこの作品。男女の気持ちのすれ違いは早めに解決しておかないと大変なことになってしまいますね。(女性 30代)
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