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映画『ある女流作家の罪と罰』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『ある女流作家の罪と罰』の概要:仕事も生活も窮地に追い込まれた元ベストセラー作家が、偽装文書の転売に手を染めていく様子を描く。アカデミー賞3部門にノミネートされながらも日本では劇場未公開の一作。

映画『ある女流作家の罪と罰』の作品情報

ある女流作家の罪と罰

製作年:2018年
上映時間:106分
ジャンル:ヒューマンドラマ、サスペンス
監督:マリエル・ヘラー
キャスト:メリッサ・マッカーシー、リチャード・E・グラント、ドリー・ウェルズ、ジェーン・カーティン etc

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映画『ある女流作家の罪と罰』の登場人物(キャスト)

レオノア・キャロル・イスラエル(メリッサ・マッカーシー)
口の悪い元ベストセラー作家。過去の栄光から抜けられず、目の前の悲惨な現実に目を向けられずにいた。著名人の手紙を捏造し始め、少しずつ前を向くが甘くない現実に打ちのめされていく。
ジャック・ホック(リチャード・E・グラント)
イスラエルと昔とあるホームパーティーで出会っていた男性。犯罪ギリギリの行為で生計を立てており、特定の住所をもたない不安定な生活をしていた。
アンナ(ドリー・ウェルズ)
イスラエルが手紙の捏造を始めるきっかけとなった本屋の店主。イスラエルに興味と好意を寄せている。
マージョリー(ジェーン・カーティン)
イスラエルのエージェント。友人でもあるイスラエルの現状を見兼ねて、手を引き始めていた。ビジネス面ではとてもやり手の女性。

映画『ある女流作家の罪と罰』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ある女流作家の罪と罰』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ある女流作家の罪と罰』のあらすじ【起】

1991年、午前3時30分。
暗いオフィスの中でウィスキーを飲みながら執筆するイスラエルは、同僚に飲食禁止であると注意され追い出されてしまう。一人暮らしの自宅には愛猫が待っていた。

夜が明け、イスラエルは作家が集うマージョリーのホームパーティーへと向かう。居心地の悪い空間と折り返し連絡をくれないマージョリーに腹を立て足早に会場を出ることに。その前にお手洗いで使いかけのトイレットペーパーをカバンへ入れ、クロークでは誰のものかわからないコートを受け取り自宅へと向かうのである。

愛猫の様子が優れないようで動物病院に連れていくも、未払いの治療費が溜まっているため診察をしてもらえなかった。そこで古本を売りに行くイスラエルだったが、ほとんど買い取ってはもらえず、自分の著書が75%オフで売り出されていることに背徳感でいっぱいにされた。さらに自宅へ帰ると、管理人から家賃の滞納分について指摘を受ける。追い詰められたイスラエルの生活はお酒でなんとかバランスを保っていた。その日もバーへ出向いたイスラエルはジャック・ホックという男性と再会する。ジャックとは昔、とあるホームパーティーで出会ったのである。昔、ジャックはクローゼットをトイレと間違い失態を犯していた。昔の思い出話に花を咲かせ、飲み明かした二人。イスラエルは不満だらけの毎日にはない久しぶりの楽しみを感じていた。

翌日もジャックと飲もうと思ったイスラエル。しかしイスラエルの財布は空に近い。そこで、昔、伝記を書いたキャサリン・ヘプバーンからの手紙を売ることにした。売りに向かった先の本屋の店員・アンナは、なんとイスラエルの伝記のファンであった。丁寧な対応と多少の買値がついたことでイスラエルの気分は晴れやかになる。

映画『ある女流作家の罪と罰』のあらすじ【承】

次の題材として狙っているファニー・ブライスについて調べていたイスラエル。見つけたファニー・ブライスの手紙を再びアンナの元へ向かう。丁寧な対応ではあったが、予想に反して少額での買い取りであった。どうしても手元にお金が欲しいイスラエルは、マージョリーの元へ向かい、執筆中の伝記について交渉しに行くのである。しかし、マージョリーはイスラエルに身の程を知るよう厳しい意見をぶつけ、お金は手配してくれなった。

自宅へ戻ったイスラエルはタイプライターへと向かう。唯一お金を手にすることができた手段は「有名人の手紙」であったことを思い返し、捏造することを思いつく。イスラエルの悪あがきは不遇なことに上手くいってしまった。アンナの店で手にした現金を持ち寄り、滞納していた猫の治療費や家賃を払い終える。この成功を機に、イスラエルはより精密な捏造を企てていく。そしてアンナの店にとどまらず、有名人のグッズを扱う店舗へと出向きあたかも本物を扱っているかのように交渉をしていくのである。

イスラエルは、ジャックにだけ素直に捏造が成功したことを報告した。犯罪であると分かりながらも、受け止めてくれた友人に安堵するのであった。翌日もアンナの目をだまし、現金を手にすることに成功したイスラエル。後日、イスラエルはジャックとともにコレクターの集う会場へ出向いた。そこで目利きではない出品者をリサーチしたのである。そのまま二人はイスラエルの自宅へ向かった。しかし、イスラエルの自宅は荒れ放題で臭いもひどい状態であった。しかしジャックは嫌味を言いながらも掃除を手伝ってくれた。

映画『ある女流作家の罪と罰』のあらすじ【転】

心も満たされ始めたイスラエル。古いタイプライターを購入し、捏造に夢中になっていくのであった。「目利きではない」と評判の悪いコレクターの元へ売りにでたイスラエルは、見事に希望通りの現金を手に入れた。その夜、アンナからディナーに誘われていたイスラエルは二人で夜を過ごすのである。互いの身の上話をしながら、親睦を深めた。しかしイスラエルは自分の詐欺行為に後ろめたさを隠せず、素っ気なく別れるのであった。

とある日、イスラエルはイギリスの俳優ノエル・カワードが同性の恋人にあてた手紙をこれまで以上に丁寧に作り上げた。高値で買い取ってくれた店舗に売りに行ったイスラエルだったが、珍しい代物に関してはコレクターの中で転売もありうるということを聞かされる。コレクター達のネットワークでも捏造に対する危機感が高まっているというのだ。少し焦ったイスラエルであったが、捏造に自信がつき始めていた彼女は買い取ってもらい帰宅するのであった。その夜、ジャックが傷だらけで自宅に訪ねてきた。カギを失くしてしまったというジャックに住所を訪ねたイスラエル。やはりジャックの返答は曖昧で、見兼ねたイスラエルは自宅のリビングを使うように諭すのであった。

留守電にとある書店からのメッセージが残っていた。以前に買い取ってもらった手紙について確認があるというのである。翌日、書店を出向くと手紙の真偽について問いただされた。苦し紛れに誤魔化したイスラエルに対して、さらに店員はニューヨークではすでにイスラエルの名前は悪いうわさで知れ渡っていると現状を伝えるのであった。次に出向いた店にもすでにFBIのテコ入れ済みであり、逆に口止め料を請求されてしまうのであった。ジャックに協力してもらい何とか口止め料を用意しようとするイスラエル。彼女の精神はすっかり擦れ切れ、唯一の協力者であるジャックにもきつく当たってしまうのであった。

映画『ある女流作家の罪と罰』の結末・ラスト(ネタバレ)

ジャックはイスラエルの留守中に、意中の男性を家へ招いていた。飲み明かした翌朝、イスラエルの頼み通りに餌に薬を混ぜて与えていた。その頃、イスラエルは図書館で珍しい資料の原本と捏造した物をすり替えていたのである。帰宅したイスラエルを待っていたのは、冷たくなった愛猫であった。信じがたい事実に混乱したイスラエルは、ジャックを怒鳴りつけ自宅から追い出すのであった。

精神的に追い込まれたイスラエルは、なだめて欲しさに昔の恋人と会う時間を設けた。期待したリアクションとは程遠い対応に失望したイスラエルは、再度ジャックと会いビジネスの話をするのである。イスラエルの代わりに捏造した手紙を売りに出たジャックは、FBIに捕まってしまった。当然イスラエルの元にも捜査の手は伸びていた。

イスラエルは、裁判で自分の置かれていた状況を素直に伝えた。「私は本物の作家ではなかった」と無意味な捏造を続けてきたことを悔い改めたのである。州の外に出ることは禁じられたものの、執行猶予5年という判決でイスラエルの罪は裁かれた。

月日は経ち、イスラエルとジャックはバーで再会した。そして、イスラエルは自分の過去の過ちについて本を書こうと思っていることを打ち明けた。自分とジャックのことを書きたいと。実はジャックの身体はエイズに蝕まれていた。「億万長者も楽ではない」と嘘をつくジャックの変わらない姿に安堵し、微笑みかけたイスラエル。ジャックは店を後にし、イスラエルはパソコンへと向かうのであった。小さな愛猫と暮らす穏やかな環境で。

映画『ある女流作家の罪と罰』の感想・評価・レビュー

皮肉にも彼女が捏造を始めるきっかけとなった手紙は、彼女が捕まり悔い改めた後も世の中を渡り歩いていた。実話に戻づいた物語、だからこそぐっと惹きつけられ静かな物語であった。地位というものは大変脆く、良くも悪くも人を大きく変えてしまう。人間の欲や希望、危うさを切に書きだした周作であった。ベストセラー作家が、仕事をしている実感を得たのは「自分の作品」ではなく「他人に成り代わり書き上げた手紙」。切ない現実を、重くなりすぎずに味わわせてくれる一作であった。(MIHOシネマ編集部)


本作は、女流作家リー・イスラエルの自伝『Can You Ever Forgive Me?』を映画化したヒューマンドラマサスペンス作品。
孤独な作家の過去の栄光とその後や素直に心を開けない自分勝手で頑固な性格、夢を諦めきれない作家としてのプライドや生き方が繊細に描かれていて切なくなるが、ペットの猫にだけ見せる優しい表情が印象的だった。
そして、後半になるにつれて「書く」という行為を彼女がどれだけ好きかが伝わってきた。
彼女の文書偽装は詐欺ではなく、立派な創作活動だと思う。(女性 20代)


自分が面白い、これは周りにウケる!と思ってやったことが、冷静なって考えてみると全くウケずに、冷ややかな目で見られてしまうことってありますよね。「面白い」と「ヤバい」は紙一重なのかなと感じます。
この作品に出てくる「女流作家」は一言で言うとヤバい人です。自分では面白いと思っていますが、周りの評価はなんとも…。冷ややかな目で見られてしまうことや、自分が思っているような評価を得られないことは可哀想に思いますが、彼女がやっていることを考えると共感は出来ませんでした。
周りの評価は才能だけでなく「人柄」も考慮されると感じる作品です。(女性 30代)

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