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映画『アフターマス』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『アフターマス』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『アフターマス』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『アフターマス』の結末までのストーリー
  • 『アフターマス』を見た感想・レビュー
  • 『アフターマス』を見た人におすすめの映画5選

映画『アフターマス』の作品情報

アフターマス

製作年:2016年
上映時間:94分
ジャンル:ヒューマンドラマ、サスペンス
監督:エリオット・レスター
キャスト:アーノルド・シュワルツェネッガー、スクート・マクネイリー、マギー・グレイス、グレン・モーシャワー etc

映画『アフターマス』の登場人物(キャスト)

ローマン・メルニック(アーノルド・シュワルツェネッガー)
大工。飛行機の衝突事故で妻子を失う。妻子を失った悲しみに囚われ、立ち直ることができずにいる。
ジェイコブ・ボナノス(スクート・マクネイリー)
通称、ジェイク。空港の管制官。飛行機の衝突事故が起きた際、管制室にいた。事故を食い止めることができなかったことで、自責の念に囚われる。

映画『アフターマス』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『アフターマス』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『アフターマス』のあらすじ【起】

ローマン・メルニックはニューヨークからやって来る予定の妻子を迎えに空港を訪れた。飛行機が遅延している様子だったため、係員に到着時間を尋ねた。すると、別室に案内される。そこで、空港の管理会社から派遣されたイヴに会い、飛行機が事故に遭ったことを知らされる。生存者はいなかった。ローマンは激しく動揺し、茫然とした。

ジェイコブ・ボナノスは妻子と幸せに暮らしていた。彼は管制室で働いており、レーダーを見ながら飛行機に指示を出していた。ある夜、電話回線のメンテナンスをするために、技術士がやって来る。技術士は5分ほど電話が繋がりにくくなると忠告した。その時、悪天候によってEF135便がルートを変更して着陸することになったと同僚から知らされる。同僚はジェイコブに、ピッツバーグ国際空港に連絡するよう指示を出した。ジェイコブは空港に連絡を入れようとするが、繋がらなかった。ジェイコブがそのことに気を取られている間に、飛行機2便が接近してレーダーから消失した。

飛行機2便は追突し、墜落した。ジェイコブは多くの人が犠牲になったことを知り、深く落ち込んだ。飛行機事故のことは、連日ニュースで報道された。事故の犠牲者は271名にも上った。

ローマンは遺族であることを隠し、ボランティアとして飛行機の墜落現場を訪れた。現場ではボランティア達が辺りに散らばった荷物の回収を行っていた。ローマンは現場で遺品と妻の遺体を見つける。

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映画『アフターマス』のあらすじ【承】

近所の人はジェイコブを責め、家の壁には悪口が書かれるようになった。ジェイコブの顔は常に青ざめ、まともに料理も作れないほど精神を病んでいた。妻のクリスティーナとの関係もぎくしゃくし、口論になることもあった。

ローマンは妻子を失った悲しみから立ち直ることができずにいた。そんなある日、記者のテッサ・コルベットが訪ねてくる。テッサは飛行機事故の本を書こうとしており、ローマンに話を聞きに来たのだった。ローマンが家の中に引きこもって様子を伺っていると、テッサは自分が書いた記事を置いて立ち去った。

クリスティーナは息子のためにも、夫を置いて家を出ることを決める。ジェイコブは深く悲しむが、引き止めることはできなかった。息子のためだと言い聞かせ、必死に自分を納得させた。一方、ローマンはテッサが置いていった記事を読んでいた。

ジェイコブのことは世間にも知られており、マスコミにも追われるようになった。会社側は名前を変え、別の町に引っ越すことを勧めた。ジェイコブは家族と離れたくなかったので嫌がるが、自分と家族の身を守るために他に選択肢はなかった。

映画『アフターマス』のあらすじ【転】

ローマンは被害者遺族の中で唯一航空会社を訴えていた。彼が望んでいるのは、亡くなった妻子に対しての謝罪だった。しかし、航空会社側は謝罪せず、慰謝料を払って解決しようとしていた。ローマンは慰謝料を突っぱねた。

ジェイコブは事故のことを忘れることができず、カウンセリングを受けていた。薬を大量に飲んで自殺をしようとするが、途中で思い留まった。ジェイコブは一人で部屋に蹲り、泣きじゃくった。

飛行機の衝突事故から1年後、ローマンは慰霊式典に参加した。事故現場には犠牲者への追悼のため、モニュメントが設置されることになった。ローマンが事故現場にいると、アンドリュー・バーグという人物に声をかけられる。アンドリューも事故で妻と親戚を亡くしていた。アンドリューは愛する人を失った悲しみをローマンに話した。ローマンは同じ悲しみを知る者として、アンドリューを励ました。

ジェイコブはパット・ディールバートという名前で、新たな人生を歩んでいた。旅行会社で働き、一人で部屋を借りて生活していた。一方、ローマンも大工として再び働き始めていた。だが、事故のことを忘れたわけではなかった。

映画『アフターマス』の結末・ラスト(ネタバレ)

テッサは本を書き上げるため、ジェイコブに会いに行った。ジェイコブは今でも事故のことを忘れておらず、遺族を思って心を痛めていた。ローマンはテッサに会い、ジェイコブの居場所を尋ねた。ローマンは亡くなった妻子への謝罪を求めていた。テッサは悩みながらも、ジェイコブの居場所と偽名を教えてしまう。

クリスティーナは息子を連れてジェイコブに会いに行った。ジェイコブは家族で一緒に暮らすことを望んでいたが、クリスティーナはまだ離れて暮らすことを望んでいた。ジェイコブは無理強いすることができず、クリスティーナの意思を尊重した。

ジェイコブが妻子と部屋にいると、ローマンが訪ねてきた。ローマンは妻子の写真を見せ、ジェイコブのことを糾弾しながら謝罪を求めた。ジェイコブは妻子に聞かれたくなかったため、写真を振り落としてローマンを追い返そうとした。キレたローマンは、ジェイコブを刺殺してしまう。

ローマンは刑務所に収監された。情状酌量の余地があるとして、ローマンの刑期は大幅に短縮されることになった。刑務所に収監されてから、約10年の月日が経過していた。出所したローマンは、妻子の墓地を訪れた。そこに、1人の青年が現れる。彼はジェイコブの息子だった。ジェイコブの息子が銃を突きつけてもローマンは逃げなかった。ローマンは謝罪の言葉を口にした。ジェイコブの息子は苦しみながらも、ローマンの射殺をやめた。ローマンはその場を立ち去った。

映画『アフターマス』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

なぜ事故が起きたのかということよりも、人間ドラマにスポットが当てられているところが興味深い作品だと思った。実際に起きた事故を元に制作された映画のため、リアリティがあってより深く心を抉る物語だった。悪と善という分かりやすい対比ではないため、もの凄く考えさせられた。被害者のローマンの謝罪を求める姿は悲痛だし、ジェイコブのボロボロになっていく様は見ていられなかった。特に妻のクリスティーナが息子や自分の心を守るため、ジェイコブとの別居を選んだことが悲しかった。(MIHOシネマ編集部)


アーノルド・シュワルツェネッガー主演のこの作品は2002年にドイツ上空で実際に起きた「ユーバーリンゲン空中衝突事故」が題材になっています。事故とその後に起きた事件をベースに、事故で家族を亡くした男が真実を追い求めて奔走するストーリー。
実際の事故をベースにしていますが、描かれているのは主にその後の事件。ただの事故ではなく、関与している人間がいることを突き止め、家族のためになんとか心からの「謝罪」を求める男の姿が、なんとも切なくまた、強い意志を感じました。(女性 30代)


シュワルツェネッガー演じるローマンの感情が圧倒的で、彼の怒りと悲しみが画面を通じて伝わってきました。飛行機事故で家族を失った絶望が、静かな怒りとなって積もり、やがて破滅的な行動に至るまでの過程がリアルに描かれており、見ていて心が締めつけられました。ラスト、ジェイコブを殺害することでローマン自身も救われなかったという事実が、復讐のむなしさを突き付けてきます。シュワちゃんの新境地ともいえる演技に感動しました。(20代 男性)


観終えた後、胸の奥にずっしりとした重さが残る作品でした。遺族と加害者、それぞれの視点から描かれることで、どちらにも共感してしまう複雑な感情になりました。ジェイコブが精神的に追い詰められていく姿はリアルで、彼もまた被害者に思えてしまいます。ローマンの行動には理解を示しつつも、やはり殺害という選択には心が痛みました。実話を基にしているからこそ、現実の非情さが際立ちます。(30代 女性)


人間の弱さと許しの難しさをテーマにした秀作だと感じました。ローマンが復讐に取り憑かれ、最終的にジェイコブを刺すシーンは衝撃的でした。けれどその結果、何も癒されなかったという皮肉が印象的です。また、ジェイコブの息子が成長してからローマンと再会するシーンでは、和解とは何かを考えさせられました。演技派としてのシュワルツェネッガーの魅力も再発見です。(40代 男性)


被害者と加害者の間にある深い溝に切り込んだ作品でした。母として、子を亡くしたローマンの怒りや悲しみは他人事とは思えず、涙が止まりませんでした。一方で、ジェイコブの苦しみや家族との関係も丁寧に描かれていて、「許し」とは何なのかを改めて考えさせられました。ローマンが復讐を果たしても何も解決しなかったという結末に、ただただやるせなさを感じました。(50代 女性)


アクション俳優のイメージが強いシュワルツェネッガーが、感情の起伏を内に秘めたシリアスな役を見事に演じていて驚きました。家族を一瞬で失った男の絶望と、それを引き起こした相手への怒りが静かに、でも確実に描かれており、観ていて息が詰まりました。ジェイコブを殺害したあとも、何も報われないローマンの姿に、復讐の本質が突き刺さってきます。(60代 男性)


非常にリアルな人間ドラマで、しばらく心が沈んでしまいました。女性の視点で観ると、家族の不在がどれほどの喪失感をもたらすかを痛感します。ローマンの行動は衝動的ではありますが、その背景には誰しも共感する理由があると感じました。ただ、ジェイコブにも人生があり、彼の家族が苦しむ姿には複雑な思いが残ります。すべての行動に理由があり、正解がない映画でした。(60代 女性)


復讐と許しを描いた映画は数多くありますが、これは実話ベースなだけに圧倒的なリアリティがあります。事故の原因が人間のミスであったこと、それによりローマンの人生が崩壊していく過程がとても重かったです。ローマンがジェイコブを殺害しても、彼の悲しみが癒えるわけではないという事実が、皮肉であり真実であり、観る者に問いを投げかけてきます。(30代 男性)


事故で家族を一瞬で失ったローマンの苦しみに、涙を流しながら観ました。ローマンは一見冷静ですが、その内側にはどうしようもない怒りと悲しみが渦巻いていて、見ているこちらまで胸が張り裂けそうでした。ジェイコブの苦悩もまた切実で、どちらにも「罪」と「苦しみ」があることを突きつけられました。重たいテーマですが、観る価値のある作品です。(40代 女性)

映画『アフターマス』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『アフターマス』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

マンチェスター・バイ・ザ・シー

この映画を一言で表すと?

喪失と再生を静かに、深く描く“心の回復”の物語。

どんな話?

兄の死をきっかけに、故郷に戻ることになった主人公リー。かつての悲劇を背負いながら、遺された甥と向き合う中で、失われた家族と人生を見つめ直していく感動のドラマです。

ここがおすすめ!

淡々とした演出ながら、登場人物の内面がリアルに描かれており、静かな感情の波に引き込まれます。重いテーマながらも、希望を感じさせる余韻が心に残ります。

グラン・トリノ

この映画を一言で表すと?

不器用な男が最後に選んだ“贖罪”のかたち。

どんな話?

孤独な退役軍人ウォルトが、隣人のアジア系少年との交流を通して心を開き、過去の罪と向き合う姿を描いたヒューマンドラマ。ラストは涙なしでは見られない衝撃の展開です。

ここがおすすめ!

クリント・イーストウッドの渋く重厚な演技と、物語の奥にある深いテーマが見どころ。世代・人種を超えた絆、そして自己犠牲による贖罪が強く胸に響く作品です。

フライト

この映画を一言で表すと?

“英雄”の裏に隠された真実と向き合う人間ドラマ。

どんな話?

奇跡的な航空機の不時着で一躍ヒーローとなった機長ウィップ。しかし彼の裏にはアルコール依存という闇があった…。真実を告白する勇気とは何かを問う緊張感のある物語。

ここがおすすめ!

デンゼル・ワシントンの名演が光る骨太なドラマ。社会的責任や個人の倫理、そして更生への葛藤がリアルに描かれ、観る者に強い印象を残します。

チェンジリング

この映画を一言で表すと?

母の愛と信念が巨大な不正と対峙する実話ドラマ。

どんな話?

誘拐された息子を探す女性の元に戻されたのは、まったく別の少年。警察の隠蔽と戦う母親の姿を、実話を基に描いたクリント・イーストウッド監督の社会派作品です。

ここがおすすめ!

アンジェリーナ・ジョリーの鬼気迫る演技と、理不尽な権力への怒りが観る者を突き動かします。真実を求め続ける母親の姿に心を打たれること間違いなし。

リーブ・ノー・トレース

この映画を一言で表すと?

社会から離れて生きる父娘の、静かで切ない絆の物語。

どんな話?

森の中で暮らす元軍人の父と娘が、社会に戻される中で、それぞれの生き方と価値観に揺れながらも成長していく姿を描いたヒューマンドラマ。

ここがおすすめ!

静謐でありながら、深い親子の絆が胸を打つ作品です。派手な展開はないものの、感情の機微を丁寧に描き、見終えた後にじわりと余韻が残ります。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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