映画『相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿』の概要:2009年に公開された日本映画。人気ドラマシリーズ『相棒』のスピンオフ作品であり、鑑識の米沢守が主人公となっている。米沢守の元妻が死体で発見されたことから物語が展開していく。
映画『相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿』の作品情報
上映時間:105分
ジャンル:サスペンス、ミステリー
監督:長谷部安春
キャスト:六角精児、萩原聖人、市川染五郎、紺野まひる etc
映画『相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿』の登場人物(キャスト)
- 米沢守(六角精児)
- 警視庁刑事部鑑識課の所属する鑑識官。太っており、オタク気質であるが、仕事には熱心である。数年前に妻が突然離婚届を残して出ていってしまってから、元妻の面影を探している。
- 相原誠(萩原聖人)
- 真鍋知子の元旦那であり、所轄の刑事。元妻が自殺で亡くなってしまったが、自殺ではなく他殺であると考え、真相を探っている。真鍋知子の死の真相を探るべく、米沢守と協力することになる。
- 真鍋知子(紺野まひる)
- 相原誠の元妻。青少年防犯協会の職員として働いていたが、ある日死体で発見されてしまう。
映画『相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿』のあらすじ【起】
東京ビックシティマラソンにて、爆弾が仕掛けられるテロが発生した。鑑識官である米沢守はそのマラソン大会の映像をチェックしていた。するとそこに、米沢の元妻である知子の姿を発見する。
元妻は、数年前に米沢が仕事から帰宅すると、離婚届を残して姿をくらましてしまったため、米沢はずっと気がかりであった。そこで米沢は彼女の住所を調べて、元妻が住むアパートに向かった。
しかしながら、表札の名前が真鍋知子になっていたため、再婚したと思った米沢は、元妻に会わずに去っていく。その後、米沢の元妻である真鍋知子が遺体となって発見される。鑑識官として捜査に加わった米沢であったが、真鍋知子が自分の元妻の知子とは別人であると疑い始める。
その遺体には元妻にあるはずのほくろがなかったため、米沢は髪の毛から血液型を調べた。すると、米沢の元妻の血液型と異なっていたため、その遺体は別の女性のものであると知り、安堵の表情を浮かべる米沢であった。
映画『相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿』のあらすじ【承】
米沢の元妻とは別人であった真鍋知子は、青酸カリによる自殺であることが分かった。そこに所轄の刑事である相原誠がやって来る。相原は遺体で発見された真鍋知子の元夫であり、真鍋知子の死について調べていた米沢を訪ねて来た。
相原は、真鍋知子の死を自殺ではなく他殺であると考えていたため、米沢に協力を要請する。これ以上この事件に首を突っ込みたくなかった米沢であったが、自分と境遇が似ている相原を見捨てることができずに協力することになる。
米沢と相原は、真鍋知子の勤務先を訪れる。真鍋知子は青少年防犯協会に務めており、職場ではトラブルもなく、真鍋知子を恨んでいるような人物もいなかった。真鍋知子が青少年防犯協会の理事長からセクハラを受けており、悩んでいたという話を聞くが、他殺の証拠になるようなものはなかった。
青少年防犯協会では何も手がかりが得られなかった2人は、刑事部から捜査を中止するように圧力を掛けられる。青少年防犯協会は警察の天下り先でもあり、理事長から抗議の連絡があったのだ。
映画『相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿』のあらすじ【転】
刑事部に圧力を掛けられた米沢と相原であったが、捜査を止めなかった。次に米沢と相原は知子のアパートに向かった。知子のアパートで日記等の手がかりを探すと、知子の持ち物に手がかりになるような物はなかったが、盗聴器を発見する。
その後、知子が自殺に使ったとされる青酸カリの入手ルートが発覚する。逮捕された麻薬の売人からネット経由で入手していたことが分かったが、奇妙な点があった。知子は購入した青酸カリの一部を自宅宛てにし、残りを私書箱宛てにしていた。
捜査を続けるものの、他殺となるような証拠を発見することができない米沢達は、再び青少年防犯協会を訪れる。すると、理事長室に知子のアパートに仕掛けられていた盗聴器と同じ物を発見する。更に、知子が横領をしていたという事実を知る。
横領の証拠となる通帳に知子の指紋が残されているだけでなく、銀行の防犯カメラを確認したところ、知子が入金している姿が映し出されていた。そして、その罪に耐えられなくなり、自殺を図ったのではないかと思われた。
映画『相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿』の結末・ラスト(ネタバレ)
知子が横領をしていたということを信じられない米沢達は、通帳に残された指紋を調べてみると、その指紋は知子の死後につけられたものであることが判明する。つまり知子は、横領が行われている事実に気づき、その口封じのために殺された。
しかしながら、米沢達は証拠を掴むことができずにいた。そして、一か八か勝負を仕掛けに青少年防犯協会を再び訪れる。理事長をはじめとする関係者を集め、米沢達は語り始める。
まず、他殺であると考えられる証拠として、知子が自分の家に盗聴器を仕掛ける意味がないと語り、また、遺書の違和感を指摘した。その遺書は知子の日記を切り取ったものであり、誰かが偽造したものであると訴えた。
日記を見つけることができなかった米沢であったが、知子のブログに日記の内容が書かれており、そのブログの内容と遺書の内容が同じであると発言した。すると、青少年防犯協会の従業員の1人の女性が、自分もそのブログを発見したと語り始めた。
しかしながら、そのブログの話は米沢の嘘であった。日記を持っており、日記の内容を知っている犯人を炙り出すために噓をついていた。そのため、そのブログを知っていると語った女性こそが犯人であった。
彼女は横領をしており、知子に罪を擦り付けて殺したのであった。最後に、知子の日記を手にした米沢と相原が日記を読むと、そこには相原のことが忘れられないと書いてあった。
映画『相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿』の感想・評価・レビュー
人気刑事ドラマ相棒シリーズのスピンオフ作品ということもあり、相棒シリーズの主人公である杉下右京などはほとんど出てこないが、見応えのある作品になっている。しかしながら、本家の相棒シリーズよりも急展開や、どんでん返しなどが少なく、淡々とした雰囲気になってしまっている印象も受けた。全体的には悪くはないが、もう少し誰も思いつかないようなトリックや、思いもよらない犯人などの展開が欲しかった。それでも、人気キャラクターである米沢守の過去も知ることができ、相棒シリーズの好きな方は見ることをお勧めする。(MIHOシネマ編集部)
『相棒』シリーズのスピンオフ作品。主演は六角精児演じる鑑識の米沢守。ストーリー的には映画の第1弾から流れを持ってきているので、わかりやすいです。米沢は相棒が人気作品になった立役者の1人と言っても過言ではないだけに、期待していましたが、やっぱり杉下右京ありきのキャラクターなのかなと。
ドラマでも度々話題に出ていた米沢の奥さんがこの作品では観られます。そこはある意味面白かったポイントです。(女性 30代)
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