映画『アメリカ帝国の滅亡』の概要:4人の中年男性と4人の中年女性がそれぞれ、セックスについて語り合っている。彼らは湖畔の屋敷にて合流すると様々な論議をするが、話の流れで浮気が暴露。それぞれに思いや考えを語り合い、夜が更けていく。
映画『アメリカ帝国の滅亡』の作品情報
上映時間:102分
ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ
監督:ドゥニ・アルカン
キャスト:ドミニク・ミシェル、ドロテ・ベリマン、ルイーズ・ポルタル、ピエール・キュルジ etc
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映画『アメリカ帝国の滅亡』の登場人物(キャスト)
- ピエール(ピエール・キュルジ)
- 社会学の歴史を大学で教えている教授。独身主義で結婚はしないと宣言している。家族はいるが、疎遠にしており仲間達を家族と言っている。ダニエラと付き合っている。
- レミー(レミー・ジラール)
- 大学にて数学の歴史を教えているが、非常に好色でとにかく周囲の女性とは、必ず1度は身体を重ねている。浮気をすることで妻ルイザとの関係を見直している。ルイザとの結婚生活は15年。
- クロード(イヴ・ジャック)
- 絵画の歴史を研究しており学生に教授している。唯一のゲイで現在は恋人がいない。料理上手で気遣い屋。実は1週間もの間、血尿が続いておりあまり体調が良くない。
- アラン(ダニエル・ブリエール)
- 小学校の代用教員で、教授たちの話の聞き役に徹している。空気を良く読む青年でドミニクに好意を寄せている。
- ドミニク(ドミニク・ミシェル)
- 大学で教鞭を取っている社会学の教授。人生を犠牲にしてキャリアを積んでいる。多くの男性と関係を持ち、独身を謳歌。アランに癒しを求め、良い関係になる。
- ルイズ(ドロテ・ベリーマン)
- レミーの妻。15年の結婚生活を誇り、夫の愛を疑わない。レミーが浮気していることを知らず、安穏と暮らしている。ピアノの教師を週に2日やっているが、子育てで忙しくしている。美しくあるために様々な努力をしている。
- ダイアン(ルイズ・ポルタル)
- S気のある男性と付き合っている。大学で条約の研究をしている教授でもある。一児の母であるが、夫とは大分前に離婚している。奔放な面もありつつ、人生を楽しもうとする素振りが見える。
- ダニエラ(ジュヌヴィエーヴ・リウ)
- ピエールの恋人。大学生で性的なことにも対応するマッサージ店で働いていたところ、ピエールと出会い恋に落ちる。非常に博識で知的。
映画『アメリカ帝国の滅亡』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『アメリカ帝国の滅亡』のあらすじ【起】
郊外の屋敷にて、アメリカの衰退について語り合うレミーとピエール。レミーは大学教授で数学の歴史を教えている。曰く、衰退の原因は女性ではないか。
散歩から戻るとレミーの妻ルイズから電話が入る。彼女とピエールの恋人ダニエラは、ジムでエクササイズをしている最中である。ルイズは太りやすい体質らしく、一生ダイエットするのだと言うのだった。
湖畔の別荘ではレミーとピエールの他にアランとクロードがいて、料理を作っている。レミーは過去に浮気した際のひやりとした話、アメリカで若い女性2人と関係を持った話を明かす。
同じ頃、ルイザの友人ドミニクとダイアンが遅れてジムへ。着替えの際、ルイズの背中に赤い線が何本も走っているのを見つけたドミニク。どうしたのか聞くと、S気の強い彼氏と付き合っていると言う。身体を重ねる度に行為がエスカレートしているため、やめないと危険だと分かっているが、やめられないと話した。
一方、男性陣はカップル談義。その間、クロードはトイレを利用したが、血尿が出て不安を募らせる。彼は静かにキッチンへ戻り料理作りを再開。ピエールは夜中に浮気相手から電話がかかってくるのではないかといつもひやひやしている。レミーにも夜中に若い女性から電話が入るが、電話に出るのはルイズ。レミーは堂々と嘘偽りを話すのだった。
映画『アメリカ帝国の滅亡』のあらすじ【承】
以前、レミーと共に医師主催の変わったパーティーへ参加したルイズ。そのパーティーには主に医療関係者、医者などの専門家ばかりが参加していて、乱交を楽しむパーティーだった。ルイズも他の男性と関係を持ったが、レミーはもっと積極的だったらしい。
彼女は相手の男性に何の感情も湧かず快感も得られなかったが、夫との愛情を確かめる1つの方法になったと言う。
郊外の屋敷にワイルドな男が訪ねて来る。ダイアンを探しているようだったので、留守だと話した。すると、男は確認のためにダイアンの家へ向かった。クロードはゲイだが、彼のような男と半年、付き合った。しかし、彼はバイクの事故で亡くなってしまったと言う。クロードはそれ以来、男漁りが止められなくなってしまった。
レミーは食事の準備ができているのを知っていて、あえて寄り道をするのが好きだと言う。しかも、愛人宅に向かっている途中で売春宿にも立ち寄ったことがあるらしい。
ここで、卵を切らしていることが判明。ピーターが自宅へ取りに向かった。
ドミニクは、実はレミーと愛人関係にある。それを明かすことはできないが、彼女はアフリカでの一夫多妻制を推奨している。ある時、ドミニクと抱き合おうとしたレミーは妻との約束を思い出し、慌てた様子で帰った。その様子がまた滑稽でドミニクには魅力的に映るのだった。
一方、レミーたちは女性の月経について口論。ルイズが月経だったせいでレミーは真冬の大雪の中、家を1週間離れなければならなかった。ルイズはその1週間の間、別の人との出会いを想像。例えば、テニスのコーチ。彼と付き合っているとして、家に電話をする。すると、彼の息子が出るが、息子の後ろから彼の声が聞こえる。相手は誰かと問うので、息子は父の恋人の1人の誰かと答えるのだ。
映画『アメリカ帝国の滅亡』のあらすじ【転】
その他にもルイズはうつ病後に自分はレズなのかもしれないと疑ったことがある。ダイアンとドミニクに女性と寝たことがあるかと聞くと2人は、数回はあると答えた。むしろそちらの方に驚いてしまうルイズ。彼女はアブノーマルになることが怖いと言うのだった。
料理は着々と出来上がる。話は変わって、レミーは自分ほど黒人を助けている者はいないと豪語。歴史家で黒人の友人が2か月間、カナダ人と寝ていないと言うため、街を案内したレミー。黒人の彼は街角に自分より背が高く、金髪で赤いスーツを着た女性に出会う。そこで、レミーは彼女に声をかけたのだが、女性は何と元男性だった。そこで、彼女には丁重に謝罪をし、次の標的へ。道を進むと2人のブルネットの女性を発見。当然、1人はレミーがいただいた。
ブルネットの女性を好む男性は多い。それだけではなく、選ぶなら冬は大柄の女性と暖かく過ごし、夏は優しい人と。フランス人の女の子やカリフォルニアのオレンジジュースとその香りをさせる女性、ユダヤ人とアラブ人は樟脳の香りがするし、オレンジの花の香りを持つベトナム人などはレミーを喜ばせる。彼はダンスが苦手だが、女性との会話も実に煩わしい。よほど、強い意思がなければ、相手を落とすことなどできないと語る。
女性陣はジムでのエクササイズを終え、4人でサウナへ。ドミニクが体格の良い警官といざ、事を成そうとして性器の大きさに驚愕し、思わず笑ってしまったと話す。男性はサイズを気にする。故に彼女らは喜ばせる努力をしなければならない。ダイアンとドミニクの話は止まらない。実はダイアンもまた、レミーと関係を持ったことがある。
レミーは、浮気は妻との逢瀬をより良いものにすると言う。そこへ、4人の女性達が屋敷へ到着。4人の男性は全員で彼女らを迎え入れた。彼らは女性達を招くためにせっせと料理を作っていたのである。それぞれの話題で盛り上がったり、盛り下がったりする中、屋敷にダイアンの客がやって来る。あのワイルドな男性だった。クロードが席を用意し、食事に誘う。だが、彼はまるで馴染もうとしない。話が変わって男女の死亡年齢を比較。ところが、ここで男が余計な口を利く。8人の男女が乱交パーティーでも開くのかと思っていたらしい。ダイアンは謝罪をして、出て行った男性を追って席を外した。
映画『アメリカ帝国の滅亡』の結末・ラスト(ネタバレ)
食事の後、7人は湖畔を散歩。ピエールは女の幻想を語り始める。女性は家にいて夫や恋人を待っており、相手と体を重ねたら幻想が終わる。だが、ルイズは待っているだけの女性の人生を想像したことがあるかと問うのだった。
この意見に物を申したのはダニエラ。彼女は大学生で、性的な対応もするマッサージ店で働いていた。そこへ、ピエールが来店。彼に論文のことを話しながら、マッサージを行いそんな彼女にピエールは恋をしたと言う。
日が暮れた頃、一同でドミニクが演説したテープを聞く。彼女は自らの人生を犠牲にしてキャリアに生きる女性である。そこで、彼女はレミーとピエールの2人と寝たと告白。そのことにルイザはショックを受け、場には沈鬱な空気が漂った。
ルイザが静かに怒っている。耐えられないレミーはピエールから精神安定剤をもらった。ダニエラは独身主義のピエールの子供が欲しいと言う。この2人は歳の差カップルだが、互いへの愛は確かな様子。
ドミニクは1人だけ高みの見物をしているかのようなルイザに仕返しがしたいと感じており、衝動的に浮気を告白してしまった。語るべきことではなかったが、レミーは誰とでも寝る男である。まるでセックス依存症のようだとアランに語った。
何の釈明もしない夫に不安を抱いたルイザは、クロードに慰めてもらう。ドミニクの話をこっそりと耳にし、夫の本性を知った妻は酷く嘆き悲しんだ。
翌早朝、散歩していたクロードはダイアンが恋人と別れる場面に遭遇。彼はダイアンに1週間も血尿が続いていることを明かした。
その頃、レミーがルイザへと許しを乞う。アランはドミニクと朝食作りをしながら、彼女と継続した付き合いを求め了承を得た。
ダニエラが助けを求め、ルイザとピアノを弾く。一同はそれぞれに思考を巡らせながら、2人の姿を眺め或いは空を仰ぐのであった。
映画『アメリカ帝国の滅亡』の感想・評価・レビュー
1986年制作のカナダの作品であるが、全編フランス語で展開していく。4人の男達が語る男側のセックスについての話と4人の女達が語る女側のセックスの話が大半を占め、他は難しい話で埋められる。かなりシュールな展開だったが、中には共感できる話もあった。最終的には不倫大魔王の秘密が妻に暴露され、辛い状況に陥る。華やかな教授職の裏の顔を見事に描いた作品。(MIHOシネマ編集部)
DVDのジャケットを見て、えっ?となりましたが、内容もそのままえっ?という感じです。アメリカ帝国は滅亡しません。作中ほとんどがセックスの話。色んな男と女が自慢話を交えながら愚痴や不満を言いまくります。
女性の私からすると、女子会での会話って絶対に男子には知られたくないし「オフレコで」が暗黙の了解ですよね。なので、この作品を見て、男性陣は「男子会」でこんな会話をしているのかなとすごく興味を持ちました。
初めて見る雰囲気で、とても面白かったです。(女性 30代)
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