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映画『ファイナル・アワーズ』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ファイナル・アワーズ』の概要:隕石が墜落し、地球が滅亡するまで残り12時間。ジェームズは暴漢に襲われそうになった少女ローズを救出する。人類消滅の瞬間が迫る中、彼は彼女の父を一緒に探すことになった。

映画『ファイナル・アワーズ』の作品情報

ファイナル・アワーズ

製作年:2013年
上映時間:86分
ジャンル:SF、ヒューマンドラマ、サスペンス
監督:ザック・ヒルディッチ
キャスト:ネイサン・フィリップス、アンガーリー・ライス、ジェシカ・デ・ゴウ、ダニエル・ヘンシュオール etc

映画『ファイナル・アワーズ』の登場人物(キャスト)

ジェームズ(ネイサン・フィリップス)
地球最後の日、恋人のゾーイを抱いた後、もう一人の恋人ヴィッキーがいるパーティーに行く。その途中で少女ローズを救い、最後にすべきことを見つける。
ローズ(アンガーリー・ライス)
暴漢に襲われそうになる少女。たまたま居合わせたジェームズに助けられる。父を一緒に探してほしいと、彼にお願いをする。
ゾーイ(ジェシカ・デ・ゴウ)
ジェームズの恋人。彼の子供を妊娠し、地球が終わると分かっていても、彼との将来を夢見ている。
ヴィッキー(キャスリン・ベック)
ジェームズの恋人。気性が激しく、クスリ漬け。彼が二股をかけていることに気付いている。

映画『ファイナル・アワーズ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ファイナル・アワーズ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ファイナル・アワーズ』のあらすじ【起】

巨大隕石が北太平洋を直撃。アフリカやヨーロッパを焼き尽くしながら、いずれオーストラリアに到達すると、ラジオが伝えている。人類が消滅するまで残り12時間。神に祈る者、強奪をする者、絶望して自殺を図る者が町に溢れた。

ジェームズはゾーイを抱いた後、ひとりで車に乗り、ある場所を目指した。その途中、少女ローズが小屋に連れ込まれるのを目撃して救出。彼女は父親を探してほしいと彼に頼んだ。

ジェームズは姉の家を訪問。姉はシャワー室で夫と心中をしていた。3人の娘たちはすでに庭に埋葬され、小さな墓が立てられている。ジェームズはゾーイとの別れの瞬間を思い出した。彼女は妊娠していることを告白。しかし彼は、「その時」が来て苦しんで死ぬことが耐えられないと言い、ゾーイを置き去りにして出て行ったのだ。

ジェームズはローズを誰かに預けようと図書館に入る。そこには警察官の親子がいて、拳銃で心中を図ろうとしていた。警官から「許す」と言ってくれと頼まれると、ジェームズは「許す」と答えて図書館を去った。

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映画『ファイナル・アワーズ』のあらすじ【承】

ジェームズは人影が消えた町並みを走り、友人のフレディの屋敷に到着。庭には大勢の人たちが集まり、バカ騒ぎしていた。酒やクスリで酔い潰れ、裸で踊り、実弾のロシアンルーレットで撃て!撃て!と盛り上がる。彼らは最後の瞬間を、好き勝手に過ごそうとしていた。ローズはそんな大人を見て怯えた。

ジェームズはフレディに、家の中に案内された。乱交パーティーの集団を通り過ぎると、家の奥にジェームズの恋人のヴィッキーが。彼女はクスリでハイになり、平常ではない様子。ジェームズを寝室へ引っ張り、コカインを吸引。抱き合おうと積極的に迫るが、彼は受け入れられなかった。姉一家の死が頭から離れていないのだ。

騒がしい庭に乗り残されたローズは、プールに入った。水中で見知らぬ女がぐいぐいと迫ってくる。その女はローズのことを「マンディ」と呼び、自分の娘だと勘違いして顔を近づけた。そして手にしていたクスリを取り出し、ローズに飲ませようとした。

映画『ファイナル・アワーズ』のあらすじ【転】

ヴィッキーはジェームズを地下へ連れて行き、シェルターを自慢げに見せる。しかし彼は、もっと地下深い場所でないと生き延びることはできないし、仮に生きたところで何になる?とヴィッキーに言った。ヴィッキーは死ぬのは怖いと泣き叫んだ。彼女は彼の浮気も知っていて、相手の所に戻りたいのだろうと責めた。ジェームズは、ここは居場所じゃないと気付いた。

ジェームズは庭で気分が悪くなっているローズを抱きかかえた。家を出ようとするジェームズに、フレディは銃を向ける。するとヴィッキーが銃を取り上げ、ローズに薬を飲ませた女を撃った。

ジェームズとローズは屋敷を出て、タクシーを強奪。ガソリンを手に入れようと母を訪ね、ベッドでローズを休ませた。彼は母に、姉夫婦は車で出て行ったと嘘をつく。母は孫に別れを言えないなんて、と呆れながら、「ローズを助けてあげなさい」と彼を励ました。

回復したローズを乗せて、彼は車を走らせる。ラジオでは、東南アジアが消滅したと伝えた。彼はローズに、「私は強い!」と何度も言わせて元気づけた。

映画『ファイナル・アワーズ』の結末・ラスト(ネタバレ)

ついにローズの家に到着。ジェームズは家の周りの森を探し、集団自殺をした無数の死体を見つけた。その中の1人のポケットに、ローズが写った家族写真を発見。彼女の父親だった。彼女は泣き崩れ、最後の瞬間まで父親のそばにいると言い、死体に野花を飾った。

ローズはジェームズに、置き去りにした恋人の元へ行くように言う。そして車が見えなくなるまで、笑顔で手を振り続けた。彼はこみ上げる涙を堪えながら、ゾーイの元へと急いだ。ラジオの放送では、大気が唸り始め、残り1時間もしない間に、「それ」がやってくると伝える。車はエンジンがショートして炎上したため、乗り捨てて走った。

ゾーイの家に着くと、水平線の向こうから真っ赤に燃える熱風が押し寄せてくるのが見えてきた。彼女は海辺に立ち、熱風をじっと見ている。ジェームズは駆け寄り、置き去りにしたことを謝った。「心から愛している」と彼女を抱きしめると、吹き上がる熱風が、2人の体を一瞬で呑み込んだ。

映画『ファイナル・アワーズ』の感想・評価・レビュー

オーストラリアを舞台に、地球の最後の瞬間を人間はどう生きるかがテーマ。隕石が北大西洋に墜落し、熱風がヨーロッパをのみ込みながらオーストラリアに近づいてくる。米ソの核戦争のその後を描いた、「渚にて(1959年)」と似ている。「渚にて」の人類は、比較的冷静にその時を待った。本作では酒やクスリに溺れるなど、欲望のままに生きる人々も描いている。シンプルな作りではあるが、主人公の心の変化が丁寧に描かれていた。(MIHOシネマ編集部)

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