映画『グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち』の概要:スラム育ちのウィルはMITの清掃員。黒板に張り出された難問を解いた事で人生が変わってゆく。数学者のランボー教授とショーンのカウンセリングで人間的にも成長して行く感動のヒューマンドラマ。
映画『グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち』の作品情報
上映時間:127分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:ガス・ヴァン・サント
キャスト:ロビン・ウィリアムズ、マット・デイモン、ベン・アフレック、ステラン・スカルスガルド etc
映画『グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち』の登場人物(キャスト)
- ウィル(マット・デイモン)
- スラム育ちで暴力と犯罪に明け暮れる生活を送っていたウィル。清掃のバイトをしていたMITの黒板の難問を解いた事から人生が変わり始める。天才的な頭脳を持て余し、心に傷を負った少年はランボーとショーンによって成長していく。
- ショーン(ロビン・ウィリアムズ)
- 妻に先立たれ人生を捨てかけていたが、ウィルのセラピーを担当し、自分の人生を見つめ直す。時には厳しい言葉でウィルの心の傷を癒して行く。
- ランボー(ステラン・スカルスガルド)
- 数学者で大学教授。埋もれていたウィルの才能を発見し開花させようとする。その才能を恐れながらも、ショーンとぶつかりながらウィルを導いて行く。
- チャッキー(ベン・アフレック)
- ウィルの友達。一緒にスラム街で育って来た。自分とは違う才能を持ったウィルを支え導く。
- スカイラー(ミニー・ドライヴァー)
- ウィルが恋したハーバード大の女の子。頭がいいが、冗談も通じる気さくな性格。
映画『グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち』のあらすじ【起】
MITで黒板に問題が張り出される。清掃員のウィル(マット・デイモン)がそれを見つめた。家に帰って解き始める。誰もいない隙を狙って、答えを書き始めた。
生徒がランボー教授(ステラン・スカルスガルド)に黒板を見てくれと報告した。見に行くとすべて正解だった。誰がこの問題を解いたのか?ランボーの授業は満員で、天才の正体を知りたい学生がつめかけている。しかし誰も手をあげない。ランボーが教室を出るとウィルが黒板になにか書いていた。書いてある答えを見て驚くランボー。
ウィルと仲間達はハーバード大学の女をナンパしに行く。そこに長髪の男が割り込んだ。学部はどこかと聞く。チャッキーは適当に答えるが更に挑発してくる。そこにウィルが助け舟を出す。ウィルは図書館で読んだ本を丸暗記していた。
ウィルの裁判をランボーは見に来ていた。ウィルは自分で弁護士と議論している。ランボーは彼が犯した罪の多さに驚くが、拘置所に面会に来て、監督付きの保釈手続きをとったという。それには条件があった。毎週自分と会うこと、どう解いたか教えること、セラピーを受けること。ランボーの特別授業がはじまる。
数学の授業は問題ないが、セラピーではかなりの問題児だった。次々と医者が降りてしまう。彼はある人物を思い出した。大学時代のクラスメイト、ショーン(ロビン・ウィリアムズ)だ。
映画『グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち』のあらすじ【承】
ウィルは100万人に1人の逸材、だが心を閉ざしてしまっている。カウンセリング当日、煙草片手にカウンセリングを受けるウィル。ショーンが描いた絵を見て精神分析しはじめる。彼は妻を亡くしていて心は癒えていない。挑発したウィルを押さえつけて叱る。ウィルは出て行ってしまったが、ウィルはセラピーを引き受けることを誓った。
ウィルを連れて外へ出て、公園のベンチで話をする。ウィルは本で読んだ事は何でも話せる。しかしボストンからでたことがないだろう。本当の戦争を知らず、本当の愛を知らない。今の君は怯えたただの少年だ。君の事が知りたいんだ。ゆっくり慎重に少年の心に近づく。
次のセラピーは1時間無言だった。数学の授業では饒舌なウィル。高名な教授を論破した。次のセラピーで我慢できなくなったウィルが語り始めた。ウィルが気になっている女の子の話だ。妻の話で大笑いするウィルとショーン。愛する人には完璧ではない姿を見せてもいいんだと、ウィルに教えた。
ウィルはハーバードの女子寮に侵入した。スカイラーはずっと電話を待っていた。明日会う約束をして別れたが今日デートしたいウィルは計算を一瞬で解いた。ドッグレースにスカイラーを誘う。家族のことを聞かれて嘘をつくウィルだが、その嘘にスカイラーは笑ってくれる。
映画『グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち』のあらすじ【転】
妻のことを話すショーンは幸せそうだ。最近生き生きしてきた気がする。レッドソックスの伝説の試合、彼女を見ていて伝説の一打を見逃した。彼女と一緒に病気と闘うために仕事も辞めた。
スカイラー(ミニー・ドライヴァー)の家で抱き合うウィル。私を友達に紹介してくれと話した。彼女はハーバード大の人間。素行の悪い友達に会わせたくなかった。もう一緒に寝ないと言ったら観念して友達に連絡する。スカイラーは友達の前で口からコーラを出した。下ネタ満載の話も出来る。チャッキーは頭が良くて気取った女だと思っていたがスカイラーを気に入った。
ランボーとショーンはバーでウィルのことを報告する。ランボーは早く彼をしかるべき機関に就職させたい。彼の頭脳はアインシュタインレベルだ。しかしショーンは早すぎるという。数学の天才と言われたテッド・カジンスキーは優秀な頭脳を持った爆弾魔になってしまった。一つ間違えば彼もそうなりかねない。
カフェでスカイラーが勉強している。遊びに行きたい彼は問題を解こうとするが、それでは勉強にならない。スカイラーは彼の記憶力について聞いた。数学を解くのはピアノを弾くのと同じ。感覚だと彼は話した。一緒にカリフォルニアに来ないかと誘うスカイラー。しかし彼は不安だった。もし自分に飽きたら?彼の不安が吹き出す。彼はスラム育ちでここから一歩も出た事が無い。彼は両親も兄弟もいない、継父に煙草を押し付けられて殴られて育った。愛されなくなるのが不安だった。
映画『グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち』の結末・ラスト(ネタバレ)
むしゃくしゃしたウィルは自分が解いた回答に火をつけた。ウィルはどんな難問も一瞬で解けてしまう。逆にこんな問題も解けないランボーにイライラしていた。ランボーは夜眠れなくなっていた。ウィルという脅威を知らない方が幸せだった。
ショーンが「自分が何をしたいか考えろ」と言った。清掃員は立派な仕事だがなぜ自分はMITを選んだのか、黒板の問題を解いたのか考えろと言った。友人は本だと答えたウィルを心配していた。ウィルは自主性がなく、巨大な才能を持て余していた。
スカイラーはひとりでカリフォルニアに旅立った。何度もウィルが来ていないか振り返る。ウィルは大学に来なかった。このまま才能を棒に振ってしまうのか。
チャッキーと解体の仕事に来ていた。ウィルはこのままこの仕事をしてもいいと言った。チャッキーは生まれてからずっと一緒にスラムで育った。自分には無い才能が彼にはある。もし50年後ここに一緒にいいたら殺すと言った。彼なりの愛だった。
ランボーとショーンが部屋の中で口喧嘩している。ショーンはドアの前で動けない。無理強いをするのではなく、彼の意思を尊重したいショーン。才能を無駄にしたくないランボー。人に捨てられる前に捨てるのは防衛本能だと言うショーン。たまらず部屋に入るウィル。ランボーはたまらず出て行ってしまった。君は悪くないと、何度もショーンに語りかけた。ウィルは父親に殴られる自分が悪い子だと思い込んでいた。彼の目が赤くなっている。彼を縛り付けている呪いを開放する為に、ショーンはウィルに何度も何度も語りかける。堰を切ったように泣き出した。彼の呪いが解けて行く。
ウィルの誕生日。就職が決まり、ショーンの最後のセラピーが終わった。電話番号を渡し、彼を送り出した。ショーンはここを辞めて旅に出る事に決めた。チャッキーがプレゼントでくれたぼろぼろの車。スクラップからここまで作った。ショーンの家のポストに手紙を入れて走り出す。
ウィルの手紙にはこう書かれていた。就職を断ってごめんなさい。僕には愛する彼女がいます。ウィルは恋人に会いに、カリフォルニアへ旅立った。
映画『グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち』の感想・評価・レビュー
人との出会いが人生を大きく変えるということが身に染みる映画。才能や可能性があっても、それを引き出し、認め、寄り添ってくれる大人に恵まれなかったウィル。誰にも心を開けない孤独感や悲しみ、それを変えられないもどかしさなど、人間なら誰しもが持つ心理を描き切る。世界中が敵だとしても、たった一人自分を受け入れてくれる人がいたなら、いつだって変わることができる。まさに良き旅立ちの映画。ショーンが無き奥さんの話をしてウィルと爆笑するシーンは、ロビン・ウィリアムスのアドリブで、実はカメラマンさんも笑っているからよく見ると画面が揺れている。自然なやりとりと笑顔に包まれた名シーンはにはそんな秘密も隠れている傑作。(女性 30代)
マット・デイモン演じる主人公は、天才ながら荒れた生活を送る青年ウィル。
その才能を“羨ましい”と思うか、“苦しい”と感じるか、それぞれ違ってくると思います。
今作に限らずですが、ロビン・ウィリアムズの眼差しはいつ見ても優しく綺麗で安心感を覚えます。
この作品には、印象的なセリフが非常に多くありました。
中でも、親友チャッキーがウィルに放った「お前がまだこんなとこで働いてたら、俺がお前をぶん殴る。」のところです。不器用なりにウィルの才能を認めていて、いい人生をおくってほしいと願う気持ちが伝わってくるこのセリフが大好きです。(女性 20代)
傑作。マット・デイモンとベン・アフレックは20代でこの脚本を手掛けて名匠ガス・ヴァン・サントと当時最高の役者の一角だったロビン・ウィリアムズを引っ張り出して映画化して、世界中で高い評価を得てアカデミー賞脚本賞をとって、しかも稼いだ金を後輩たちが映画を勉強できるように寄付した人間なのでその事を思うといつも拝まずにはいられない。映画界の神様だと思っている。この映画でもそうだが天才を育てる環境って大事だよね。(男性 30代)
人々の温かさと、才能がありながら恵まれない環境に心を閉ざしている主人公の切なさを感じるヒューマンドラマだ。ロビン・ウィリアムズ演じるショーンが、亡くした妻の恥ずかしい一面を例に挙げて、「誰も完ぺきではなく、むしろ愛があればそれも愛おしい」という台詞が心に響いた。妻の死に孤独を感じる彼の姿に胸が締め付けられ、ロビンの演技力に圧倒された。ハーバード大学生が集まるバーで男子学生に友人を馬鹿にされ、更にどこかで読んだ知識を披露して女性の気を引こうとしていた学生をウィルが論破し黙らせるところは気分が良かった。自分の殻を破り物事に飛び込む勇気をくれる、何度も観たくなる作品だ。(女性 30代)
この作品は私が20代の前半に初めて観た。当時は私の心が若く、マット・デイモンが演じる主人公の気持ちにとても共感しながら観たものだ。30歳目前の年齢になった現在では、ロビン・ウィリアムズが演じるカウンセラーの一つ一つの言葉に重みを感じ、涙が止まらないシーンがある。シーンを彩るサウンドトラックもとても魅力的だ。この映画に出会えて良かったと思える、私の人生に欠くことができない映画になった。将来子供を授かったら、この作品をシェアしたいと思う。(男性 20代)
この映画を見て大切にしようと思ったことが2つ。1つは友人。気を許せて素を見せられたり、一緒に馬鹿笑いできるだけで、今この瞬間瞬間が満たされる。時には喧嘩もあるけれど、いざって時に背中を押してくれる。かけがえのない存在に感謝しようと思えた。2つは出会い。緊張や不安もあるけれど、今まで自分の気づかなかった自分自身の可能性を見出してくれる。殻を破るきっかけを与えてくれる存在だと思う。
大学生の自分と、主人公の姿を重ねて観ました。大事なことを教えてもらった感動作です。(男性 20代)
ウィルに限ったことではなく、自分の胸の内を曝け出すという行為は躊躇する人の方が多いと思う。でも、自分が抱える不安を曝け出せたからこそ、ウィルは前に進むことができたのだろうなと思った。そんなウィルに寄り添った、ショーンとランボーの存在が本当に素敵だった。もし二人に出会わなければ、ウィルの人生は180度違うものに変わっていただろう。
ウィル役のマット・デイモンの演技が素晴らしかったのはもちろんのこと、個人的にはショーン役のロビン・ウィリアムズの演技が特に良かったと思う。素朴で愛に溢れた人柄が滲み出ていた。(女性 30代)
必ずしも自分が目指す道とそれを許してくれる境遇が合致するわけではない。人生の過程で、自分がどうするかよりも誰と出会いどんな巡り合わせがあるかということが計り知れないほどのパワーを持っていることをこの映画は伝えてくれる。
ウィルとショーンの世代を超えて築かれていく友情が凄く素敵だった。マッド・デイモン自身が書いた脚本故に役者とストーリーの一体感がこの上ないと感じる。ウィルの中に自分を投影したりはしているのだろうか、本当に才能溢れる映画人だ。(女性 20代)
みんなの感想・レビュー
「出会い」は人生を変えてくれる最高のスパイスだと感じた今作。もしかしたら、自分にも隠れた才能があるのでは無いかなと思ってしまうような本当に素敵な作品でした。
育ちや家庭環境のせいで、自分の才能を発揮出来ていない人はこの世界に数えられないほど存在するでしょう。今作で描かれていたのは、そんな隠れた才能が「出会い」によって開花し、周りの人や友人の支えによってその才能がどんどん大きく成長していくお話でした。
マット・デイモンとベン・アフレックの友人関係はプライベートでも有名ですよね。そんな2人の絆はとてもリアルで、見ていて心が温かくなりました。友人や周りの人、そして「出会い」を大切にしようと思える作品です。
とても素晴らしい感動の名作です。この作品に出会えて良かったと心の底から思える映画でした。素晴らしい才能を持ちながら、ずっと過去のトラウマに囚われ人と関わることを恐れながら報われない人生を送ってきたウィルの苦しみから、ショーンの「君は悪くない」という、たった一言で開放し、救われたウィルがワンワン泣くシーンは胸が熱くなり感動しました。人生において「自分で決断すること」の大切さを考える、きっかけになる映画です。マット・デイモンももちろんですが、ロビン・ウィリアムズの演技がとても素晴らしく心に残る作品でした。
マット・デイモンとベン・アフレックによる脚本も秀逸、そして演技派俳優たちしか出演していない見応えのある作品です。特に今は亡きロビン・ウィリアムズの演技は抜きんでて素晴らしいです。彼はコメディのイメージが人によっては強いかもしれませんが、元来こういった心に傷を抱えた役が非常に似合いますね。
何度観ても素晴らしい映画で、DVDなどを持っておくのが絶対に良いです。DVDを買うと安心して途端に観なくなるのですが……。間違いなく不朽の名作でしょう。
この先どれだけの映画を観ても、この映画を初めて観た時の感動はきっと忘れないだろう。そのくらい“心を揺さぶられる”という感覚がこの映画にはあった。
すべてが見所と言っても良いくらい物語も脚本も素晴らしいが、特筆すべきはやはりキャスト陣の類稀なる演技力だろう。主人公ウィルを演じたマット・デイモンは勿論、彼の心を動かすきっかけとなった親友をベン・アフレック、心理学者をロビン・ウィリアムズとそうそうたるメンバーが脇を固めている。彼らの確かな演技が、この物語をより素晴らしく魅力的なものにしてくれている。
人の心に傷を付けるのが人間なら、それに寄り添い癒すのもまた人間なのだと、私はこの作品に教わったのだ。
本作は、心に深い傷を負った天才青年と同じく失意の中にいた精神分析医が出会い、互いに励まし合いながら新たな道を歩み成長していく姿を描いたヒューマンドラマ作品。
「君は悪くない」という台詞に胸が締め付けられた。
そして、優しさに満ちた感動のラストは涙なしには観られない。
自分を見つめ直すきっかけにもなった。
弱っているときに傍で支えてくれる人や自分を理解してくれる人の尊さ、人の温かさについて気付かされ、そっと背中を押してくれる不朽の名作。
天才的な頭脳があるものの過去にトラウマを持つ青年と、妻を亡くした精神科医の心の交流を描いた感動作。マット・デイモンとロビン・ウィリアムズの演技が素晴らしく、二人の会話のやりとりや関係性の変化に次第と引き込まれてゆく。何気ない会話の中のエピソードやワードセンスの良さも印象的である。
寂しさや孤独を抱え、心を開くのが怖くなってしまったとき、自分と向き合って正直に生きることの大切さを教えてくれる作品である。
現在も第一線で活躍するマット・デイモンとベン・アフレックが、デビュー前から温めていたアイデアを脚本にした作品だ。
実は天才でありながら、心を閉ざしているウィルが、周囲の人間たちに助けられながら徐々に心を開き、前に進んで行こうとするストーリー。内容は単純ながら、マット・デイモンの演技力でウィルという若者の繊細な心の動きがうまく表現されている。
そして、ショーンを演じた、今は亡きロビン・ウィリアムズの名演。セラピーをする側にもドラマがあることをわかりやすく表現している。そうした人間臭さが、ウィルの心を開くきっかけになっているのだ。
特に若者にはぜひ観てほしい映画である。
①ベン・アフレックの友情が熱い!
マッド・デイモンとベン・アフレックは他の作品でも共演するなど仲がよいことで有名ですが、本作における役柄でも熱い友情が感じられます!ベン・アフレック演じるチャッキーは、ウィルと共に工事現場で働く青年です。ですが、彼はウィルの才能を見抜いているのです。そして、「お前はここにいちゃいけないんだ」と言い放ちます。「俺の夢は、ある日、いつものようにお前の家の前に車を止めて、お前を呼ぶが出てこない。それが俺の夢だ」と語るのです。つまり、ウィルは才能があり、その才能は自分たちと同じ環境では活かせないから、自分の才能を発揮できる場所に行け、ということを友情として言ったわけです。熱いですね!これぞ真の友情だな~と胸が熱くなりました。そして最後シーンでは、チャッキーがいつものようにウィルの家の前に車を止めます。でも、ウィルは出てこない。そこでチャッキーは、ウィルが自分の人生を走り出したことを悟ります。この時のチャッキーの笑みが爽やかすぎて泣けました。名シーンだと思います!
②ロビン・ウィリアムスの懐の深さ
コメディ的な映画にもよく主演しているロビン・ウィリアムス。今回は非常にシリアスであり、ヒューマンドラマど直球な内容でした。しかし、ロビンの演技は最高でした!亡き妻を侮辱された時の鬼気迫る演技・・・もう面白いロビンは吹き飛んで鬼の形相です!でも、ウィルのトラウマを「お前は歩くない」と何度も言いながら抱きしめてあげる優しさは、本当に懐が深い愛を感じました。ロビンその人自体に備わった器を感じます。私的に名優だと思う俳優の一人です!
この作品で、マッド・デイモンとベン・アフレックを好きになりました。一番心に染み入った映画です。心のトラウマを乗り越える映画なのですが、友情物語として観ても十分に熱いものを感じます!チャッキーの言葉・・・「お前はここにいちゃいけないんだ」という台詞には本当に感動しました。足の引っ張り合いや競争社会などと言われている現代日本で、疑心暗鬼になってしまうような希薄な人間関係を感じていた私にとっては、こんなにも温かくて、こんなにも友人のことを真剣に考えて、厳しくも愛に溢れた言葉を言えるっていう関係に、心から羨ましく感じました。素晴らしい関係です。ショーンの建て前ではない心からのアプローチにも感動しました。こういう人間の奥深い愛を描いた映画がもっともっと多く撮られてほしいと切実に願います。本当に素晴らしい映画に出会えました。