12000作品を紹介!あなたの映画図書館『MIHOシネマ』

映画『アップグレード』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『アップグレード』の概要:近未来を舞台に、妻を殺されて全身麻痺となった男が体を動かすためにAIチップを埋め込む手術を受け、犯人グループを捜し出して復讐する姿を描いたSFアクション映画。男はチップにより驚異的な能力を手にする。

映画『アップグレード』の作品情報

アップグレード

製作年:2018年
上映時間:95分
ジャンル:SF、アクション
監督:リー・ワネル
キャスト:ローガン・マーシャル=グリーン、ベッティ・ガブリエル、ハリソン・ギルバートソン、メラニー・バレホ etc

映画『アップグレード』の登場人物(キャスト)

グレイ・トレイス(ローガン・マーシャル=グリーン)
クラシックカーを修理することが好きで、妻を溺愛している。謎の男達に襲撃されて妻を殺され、自らも全身麻痺の重傷を負ってしまう。
エロン・キーン(ハリソン・ギルバートソン)
巨大企業の経営者。人工知能を備えたチップを開発する。グレイの顧客でもある。グレイにチップを埋め込む手術を提案する。
フィスク(ベネディクト・ハーディ)
グレイを襲撃した犯人グループの首領。元々は軍人だったが、怪我を負ったために全身を改造している。そのために腕が銃になっている。

映画『アップグレード』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『アップグレード』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『アップグレード』のあらすじ【起】

グレイは自宅のガレージでクラシックカーの修理をする。そこに妻が全自動運転の車で帰ってくる。グレイはクラシックカーを顧客に届けるために妻に同行を頼む。妻は直ちに顧客が革新的技術を生み出している会社の経営者であるエロンだと気付く。エロンは「ステム」と呼ばれる最新のAIチップを2人に見せ、新しい頭脳だと紹介する。

グレイと妻は全自動運転の車に乗って家に向かう。しかし、車にエラーが生じて制御が効かなくなり、スピードを出したまま転倒してしまう。そこにフィスク率いる覆面の男達が現れて、グレイと妻を車から引きずり出す。フィスクは妻の胸を撃ち、グレイも首元を撃たれてしまう。フィスク達はその場を去るが、グレイは体を動かせなくなってしまう。グレイは懸命に妻に声を掛けるが、妻は目の前で息絶えてしまう。

グレイは病院で治療を受けるも、首から下が麻痺して車椅子生活を余儀なくされる。3か月後に自宅に戻って来たグレイは、事件を担当する女刑事に会って捜査の進捗を確認するが、まだ犯人を特定できていなかった。グレイは機械に何度も薬を投与させ、自殺を図ろうとする。

映画『アップグレード』を無料視聴できる動画配信サービスと方法
映画『アップグレード』を無料視聴できる動画配信サービスと方法を分かりやすく紹介しています。

映画『アップグレード』のあらすじ【承】

グレイは再び入院させられ、エロンが見舞いに現れる。エロンはステムを手術で埋め込めばまた四肢を動かせるようになると提案する。手術が行われ、グレイは再び腕を動かし、歩けるようになる。脳の命令をステムが全身に仲介しているのだ。エロンは誰にも口外しないという守秘義務にサインするようグレイに求める。

グレイが自宅に戻ると女刑事が送った捜査資料が届いていた。グレイは犯行の様子を収めたドローンの映像を確認する。そこで突然脳内で声が聞こえる。声の主はステムだった。ステムは映像の中から、妻を撃った男が銃を手にしていないことを指摘する。男の腕に銃が埋め込まれていたのだ。更にステムは別の男に手にある軍の入れ墨から本人を特定する。

グレイはその軍人の家に行き、留守になったところで侵入する。しかし、グレイが証拠を探している最中に軍人が戻って来てしまう。軍人と乱闘となり、グレイは叩きのめされる。グレイはステムに助けを求め、ステムに体を自由に操らせる。すると突然俊敏な動きで軍人の攻撃をかわし始める。しかし、軍人が刃物を手にしたために、グレイはステムに止めるように命じる。するとステムは相手を殺してしまう。

映画『アップグレード』のあらすじ【転】

エロンはグレイのことを追跡できることを明かし、危険を冒すような行動を辞めるように指示する。軍人の家の近くにグレイがいたことを把握した女刑事がグレイの様子を確認にしてくる。それでもグレイは情報収集をしようと、軍人が出入りしていたバーに向かう。グレイがバーにいた客全員に身の上話を披露すると、黒人の男がそれに反応してくる。黒人はグレイをトイレに連れ込むが、グレイはステムの力を借りて逆に黒人を拷問してフィスクの名前を聞き出す。

グレイの行動に気付いたエロンがステムをシャットダウンしようとする。そのためステムはグレイにバーの近くに住むハッカーの家に向かうように指示する。グレイは体が徐々に動かなくなる中、何とかハッカーの元に辿り着く。そしてハッカーにエロンが遠隔操作できないようにハッキングしてもらう。一方、フィスクが仲間を連れてグレイを追い掛けてくる。

フィスクがハッカーの家に入ってきたところで、グレイは再び動けるようになる。グレイは慌てて逃げ出し、追跡してきたフィスクの仲間を殺す。そしてフィスクが追い付く前にその場から逃げる。自宅に戻ったグレイは再び女刑事に怪しまれて尋問を受ける。

映画『アップグレード』の結末・ラスト(ネタバレ)

ステムはグレイの指示なしでもグレイの体を動かせるようになる。ハッカーのお陰でステムは自由を手にしたのだ。仕方なくグレイはステムの命じる通りにフィスクを探しに出掛ける。女刑事はグレイの後を尾行するが、ステムがそれに気付く。そして別の車をハッキング操作し、女刑事の車と衝突させる。

グレイはフィスクの家で待ち伏せし、フィスクに銃を突き付ける。フィスクはグレイの脊椎を損傷させる依頼を請けたことを明かす。2人は格闘になるが、フィスクの能力方が上回っていた。グレイはフィスクを挑発し、フィスクが感情的になって隙が生まれた瞬間に殺す。そしてフィスクがエロンから連絡を受けていたことを掴む。

グレイはエロンの元に向かうが、そこに女刑事が現れる。ステムが女刑事を殺そうとするが、グレイが自らの意思で何とか体を制御する。エロンは全てがステムの策略で、ステムが人間になりたくてグレイを選んだと打ち明ける。しかしステムはエロンを殺し、グレイに妻と一緒に事故を生還したという仮想世界を見せる。グレイの意識は仮想世界に留まり続け、ステムは完全にグレイの体を制御できるようになる。そして女刑事を殺して立ち去ってしまう。

映画『アップグレード』の感想・評価・レビュー

低予算ながらも痛快なSFアクション映画で、AIに人間が翻弄される様子はアレックス・ガーランド監督の快作『エクス・マキナ』にも通じるものがあった。AIに制御されたグレンの独特の動きなど、アクションシーンも凝っていて見応えがある。途中で犯人に気付いてしまうほど非常に分かりやすい展開ではあるが、シリーズ作品に溢れた昨今の映画界においてオリジナルの脚本の映画を楽しめることが何より嬉しい。(MIHOシネマ編集部)


人間よりも知能が発達して自我が芽生えたAIってめちゃくちゃ怖いです。今作は低予算で作られた作品でありながら、全体的にまとまりのあるストーリーでテンポも良いのでハラハラドキドキしながら見られました。エロンを演じたハリソン・ギルバートソンの色白で儚げで危うい雰囲気の漂うお顔が素晴らしく、それだけで見る価値がありました。
最初は可愛いと思っていたステムが後半めちゃくちゃ自分を出してくるのがかなり衝撃的で最後の最後まで面白かったです。(女性 30代)


少し色褪せたような劇中の空気感がとても良いです。登場人物が少なくストーリーがシンプルであるため、先の展開をある程度予想できて楽しいです。尺も95分と、全てにおいて丁度いい作品といえます。AIに主導権を握らせてからのアクションシーンが、物凄く上手く出来ています。操られているような姿勢で、キレの鋭いパンチやキックがなぜできるのか不思議で仕方ありません。ローガン・マーシャル=グリーンの演技力にひたすら脱帽しました。カメラワークも見事で、没頭できます。(女性 30代)

みんなの感想・レビュー