映画『レッド・オクトーバーを追え!』の概要:冷戦時代を舞台に最新鋭のソ連製の原子力潜水艦の動向を巡り米ソが攻防を繰り広げるサスペンス映画。CIA分析官「ジャック・ライアン」シリーズの第一作で、トム・クランシーの同名小説の映画化。
映画『レッド・オクトーバーを追え!』の作品情報
上映時間: 135分
ジャンル:アクション、サスペンス
監督:ジョン・マクティアナン
キャスト:ショーン・コネリー、アレック・ボールドウィン、スコット・グレン、サム・ニール etc
映画『レッド・オクトーバーを追え!』の登場人物(キャスト)
- ジャック・ライアン(アレック・ボールドウィン)
- 優秀なCIAの分析官。元海兵隊員だが負傷により現場を退いている。亡命を考えるラミウスの考えを読み、先んじて行動しようとする。
- マルコ・ラミウス(ショーン・コネリー)
- 最新鋭の潜水艦を長年にわたり搭乗してきたベテラン艦長。ソ連海軍の教官でもあり、数々の部下を指導してきた。愛妻を亡くしている。
- バート・マンキューソ(スコット・グレン)
- 米原子力潜水艦ダラスの艦長。レッド・オクトーバーを探知し、追尾を命じる。
- ジェームズ・グリーア(ジェームズ・アール・ジョーンズ)
- CIA長官。ジャックに全幅の信頼を寄せており、ジャックの読みを信じて行動する。
映画『レッド・オクトーバーを追え!』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『レッド・オクトーバーを追え!』のあらすじ【起】
ラミウスを艦長とする最新鋭の大型原子力潜水艦「レッド・オクトーバー」がソ連を出航する。ロンドンに駐在していたジャックはワシントンに向けて飛び立つ。ジャックはCIA本部でジェームズにレッド・オクトーバーの写真を見せる。米原子力潜水艦「ダラス」はレッド・オクトーバーのソナーを探知する。報告を受けたバートは追尾を指示する。
ラミウスは政治士官とともに命令書を開ける。しかし、ラミウスは政治士官を殺し、命令書を挿げ替える。ジャックは米海軍の造船所に行き、レッド・オクトーバーに付いているドアについて専門家に意見を聞く。専門家は潜水艦をほぼ無音で推進させるキャタピラー推進装置の可能性があると指摘する。
ラミウスは米国の大都市に近付き、ミサイル演習を行うとの命令を伝達する。乗組員達は興奮して愛国歌を歌いだす。ラミウスはキャタピラー推進装置を始動させる。音が突然聞こえなくなり、ダラスはレッド・オクトーバーを見失ってしまう。一方、ソ連海軍艦隊政治部にラミウスからの手紙が届いており、開封した上官は手紙の内容に驚愕する。
映画『レッド・オクトーバーを追え!』のあらすじ【承】
ライアンはジェームズに呼ばれて大統領補佐官へのブリーフィングに出席する。ラミウスの手紙を受け、ソ連の原子力潜水艦がレッド・オクトーバーを撃沈するように指令を受けて異常な動きを見せ始めていたためだ。皆は気が狂ったラミウスが米国を攻撃しようとしていると考えるが、ライアンはラミウスが米国への亡命を目論んでいると分析する。大統領補佐官はライアンにラミウスの真意を探るように命じる。
ラミウスは気心知れた士官達と亡命について相談する。そしてラミウスは亡命について記した手紙を送ったことを皆に明かす。一方、ライアンは北大西洋を航行する米空母に乗り込む。ダラスはソナー官がレッド・オクトーバーからの人工音を確認し、米国に向かう海溝ルートを目指しているとの見立てをする。
ライアンは空母の司令官から仮にラミウスの亡命でレッド・オクトーバーを手に入れてもソ連に返却を求められるだけだと説明される。また、乗組員の処遇も問題になると指摘される。レッド・オクトーバーで冷却装置が故障し、キャタピラー推進装置を停止せざる得なくなる。乗組員の誰かによる妨害行為だった。
映画『レッド・オクトーバーを追え!』のあらすじ【転】
ソ連の対潜航空機がレッド・オクトーバーに向けて魚雷を投降する。キャタピラー推進装置が使えなくなったために所在がばれたのだ。ラミウスは岩場ギリギリまで接近してから旋回し、魚雷の攻撃を交わす。
ジャックはラミウスがどうやって乗組員を降ろすのかを考える。ジャックはダラスがレッド・オクトーバーを追尾していることに気付き、ダラスに乗船するためにヘリコプターで飛び立つ。そしてヘリコプターから海に飛び込み、ダラスに乗り込む。ソ連大使は大統領補佐官にラミウスが米国への攻撃を狙っていると嘘の報告をする。亡命を阻止するために米国の協力を得てレッド・オクトーバーを沈めようとしていたのだ。
バートはレッド・オクトーバー攻撃の指令を受ける。ライアンはラミウスの目的が亡命だと言ってバートを説得しようとする。そしてレッド・オクトーバーが敵の存在を確認するために右旋回すると言い当てる。バートはジャックの話を信じ、潜望鏡からモールス信号を送り、ラミウスに連絡を試みる。そしてラミウスに亡命の意思があることを確認する。ジャックはラミウスに針路を指示し、レッド・オクトーバーを海溝に向かわせる。
映画『レッド・オクトーバーを追え!』の結末・ラスト(ネタバレ)
レッド・オクトーバーで放射能漏れ事故が起こり、ラミウスは乗組員をボートで避難させる。そこに米国のフリゲート艦が姿を見せたため、ラミウスは士官達と残り、レッド・オクトーバーを沈めさせると乗組員に説明する。一方、ジェームズの指示で米軍はレッド・オクトーバーに向けて魚雷を発射し、直前で爆発させる。放射能漏れも魚雷も乗組員を騙すための手段だった。
ジャックとバートは小型艇でレッド・オクトーバーに乗り移る。ラミウスはレッド・オクトーバーを引き渡し、士官と共に亡命を求める。そこにレッド・オクトーバーを探していたソ連の潜水艦が魚雷を発射してくる。ライアンが舵を握ることになり、ラミウスは魚雷のコースへ針路を変更させる。そのお陰で魚雷の点火が間に合わず、不発に終わる。
何者かがレッド・オクトーバー内で発砲してくる。ライアンはその男を追い掛け、撃ち殺す。相手はずっと妨害工作をしていた料理人だった。再びソ連の潜水艦が魚雷を放すが、ダラスが目標をかく乱させる。目標を見失った魚雷はソ連の潜水艦に命中する。無事に危機を乗り越え、ライアンはレッド・オクトーバーを故郷の川に隠すことにする。
映画『レッド・オクトーバーを追え!』の感想・評価・レビュー
『ダイ・ハード』のジョン・マクティアン監督がメガホンを握った傑作サスペンス。複雑なプロットを分かり易く見せており、ラミウスとライアンが繰り広げる頭脳戦の駆け引きが面白い。また、潜水艦同士の攻防など、手に汗握るアクションシーンも満載だ。「ジャック・ライアン」シリーズでは度々役者が変わっているが、アレック・ボールドウィンは適役だ。シリーズ中では、今作と『今そこにある危機』がお薦めだ。(MIHOシネマ編集部)
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