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映画『モルグ 死霊病棟』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『モルグ 死霊病棟』の概要:パラグアイの死体安置所にて、実際に起こった怪奇事件を基に制作されたホラー映画。警備員のディエゴは、恋人の家へ向かう途中で通行人を轢いてしまう。怖くなって逃げた彼に病院での夜勤警備の仕事が舞い込み…。戦慄のホラー作品。

映画『モルグ 死霊病棟』の作品情報

モルグ 死霊病棟

製作年:2019年
上映時間:81分
ジャンル:ホラー
監督:ウーゴ・カルドーソ
キャスト:パブロ・マルティネス、ウィリー・ビヤルバ、マリア・デル・マル・フェルナンデス、アベル・マルティネス etc

映画『モルグ 死霊病棟』の登場人物(キャスト)

ディエゴ(ウィリー・ビヤルバ)
警備会社で警備員として働く若者。貧乏でオンボロ車に乗っている。正義感はあるものの、普段は発揮されず適当に生きている。前方不注意で男を轢き殺してしまうが、怖くなって逃げてしまう。
パーカーの男(アベル・マルティネス)
死体安置所に住み着く元警備員。いつでも酒に酔っていて、柄が悪くディエゴを翻弄する。実はもうすでに死んでおり、死体安置所にいる亡霊の怨みを晴らしている。

映画『モルグ 死霊病棟』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『モルグ 死霊病棟』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『モルグ 死霊病棟』のあらすじ【起】

スーパーでの買い物をしていた若者ディエゴ。彼の元に恋人からバスに乗り遅れた友人を送って欲しいとテレビ電話がかかって来るが、ガソリン代がもったいないと断ってしまう。その後、駐車場で優等生だった同級生と偶然会うが、ディエゴは高級車に乗っていると見栄を張って同級生と別れた。金のない彼が高級車に乗れるはずもなく、エンジンもまともにかからないオンボロ車が彼の車だった。

車のエンジンをどうにかかけ、帰路に就いた矢先、恋人から家に来ないかとメールが来たため、すぐさま向かおうと進路を変更。その際、スマホを落としてしまい、車を走らせながら拾おうとする。夜間で後続車も対向車もなかったため、油断していたのだ。当然、前もよく見ていなかったため、道路を横断する人の姿もちゃんと見ていなかった。

何かを轢いた衝撃にブレーキを踏んだディエゴ。外に出てみると、黒いパーカーを着た男がうつ伏せで頭から血を流し倒れていた。しかも、なぜか男は裸足である。恐ろしくなった彼はその場から走り去ってしまう。恋人の家にも行かず、真っすぐ帰宅したディエゴだったが、非通知の相手から着信が入る。電話の相手は勤めている警備会社で、病院に勤務している同僚と交代して夜勤に入れというものだった。

気を取り直して病院へ。同僚から仕事に関しての説明を受ける。モルグと呼ばれる死体安置所の窓が勝手に開いてネコが入り込むことがあるため、気をつけろと注意される。死体安置所には男性と思われる遺体が一体横たわっていた。どうやら轢き逃げに遭った男性の遺体らしく、騒ぎになっていると言う。その話に密かに戦慄するディエゴ。
防衛用の銃を一丁受け取り、時々でいいから監視カメラの映像をチェックするように言い、同僚は帰って行った。

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映画『モルグ 死霊病棟』のあらすじ【承】

勤務開始早々、恋人からテレビ電話が入る。彼女はディエゴの行動に怒っており、浮気を疑っている様子。だが、警備員室にはディエゴ一人しかおらず、彼は適当な言い訳をする。ところが、ディエゴの背後を薄汚れた裸の女がちらりと映る。恋人は職場に女を連れ込んでいると怒り、通話を切ってしまうのだった。

見回り以外、特にやることもなく電灯を用意すると手持ち無沙汰になる。ふと、監視カメラ映像を見たディエゴは、死体安置所の扉が勝手に開くのを目にする。急いで部屋へ向かったものの、扉には錠前がしっかりとかかっていて、開いた様子もない。ひとまず、中へ入り異常がないか確認。窓の鍵をかけ直す。その際、扉が僅かに閉まり死体の手が白布から飛び出す。恐る恐る飛び出した手を元に戻し、警備員室へ戻った。

飲み物を用意し監視カメラの映像を見る。その後、スマホを取り出したディエゴ。しかし、背後で扉が僅かに開きなぜかコップが数センチ移動。不審に思うも気にせず位置を直し再びスマホへ目を向けたが、時を置かずしてコップが机から吹っ飛んでしまう。不気味に思い、飲み物を飲むことはやめた。

次に新聞を開いたディエゴだったが、隣室から何やら軋む音がする。様子を見た後、警備室へ戻ると監視カメラに何者かの人影が映る。死体安置所の前だ。慌てて廊下へ出たディエゴ。廊下の暗がりの奥には、確かにパーカーの男が立っている。喧嘩腰で男と会話をし、追い払うことに成功。パーカーの男は口笛を吹きながらよろよろと外へ出て行った。ただの酔っぱらいかと一安心。室内灯の点滅も治ったようだ。

映画『モルグ 死霊病棟』のあらすじ【転】

再び警備室へ戻ったディエゴは、銃を手に記念撮影をする。ところが、撮った画像を見ると背後の棚の上に裸の女がしゃがみこんでいた。息を飲んで振り返ったが、当然いるはずもない。その直後、パーカーの男が死体安置所の扉を無理に開こうとしている姿が監視カメラに映る。ディエゴは憤って銃も持たずに警備室を飛び出した。

しかし、扉の前には誰もいない。人影が見えたので追いかける。しばらく追いかけたが、奴はなぜか鍵がかかったフェンスの外にいて、ディエゴの姿を見ると踵を返して去って行く。ディエゴは一息吐いて戻る。ところが、なぜか死体安置所の電気が点いていて、扉の鍵も開いている。中へ入るとそこにあったはずの男の遺体が消えていた。

驚愕した直後、突然扉が閉まる。鍵もかけられ閉じ込められてしまったディエゴ。助けを呼ぼうと電話をかけたが、誰も出ない。仕方ないので窓から外へ出ようとしたが、そこで電気が消える。室内は真っ暗になってしまったので、電気を点けようとスイッチを押すが、なぜか電気が点かない。幸い電灯を持っていたため、辺りを照らすことはできる。ところが、そんな時に限って窓の鍵が外れる。相次ぐ不審に恐怖が募った。

それでもどうにか冷静を保とうとしたディエゴ。すると、次は水道の蛇口が勝手に開き、水が出る。蛇口を閉めると別の蛇口が開き、閉めると今度は全部の蛇口が開く。続けて閉めたディエゴだったが、そこでスマホの着信音。相手は非通知で誰か分からなかった。着信に出たものの、通話はすぐに切れる。その時、扉の向こうから音が聞こえた。

誰かが来たと助けを求めたが、そこでまた着信。やはり非通知で電話に出ると、獣の泣き声が聞こえる。怖くなって壁際へ逃げたディエゴ。再び電話をかけて助けを呼ぼうとしたが、プリペイドの残高不足で電話がかけられない。直後、窓の外を誰かが通行して行く。その度に窓が開き通行人は最後の窓の前で立ち止まった。

影を見るとどうやらパーカーの男のようだ。男の影が消えたかと思うと、足元のゴミ箱が音を立てて揺れる。倒してみると、中から何かの臓器が飛び出した。気持ち悪くなってその場で嘔吐してしまったディエゴ。その後、別の窓がバタバタと音を立てる。彼は開いている窓を閉めて回ったが、そこへパーカーの男が現れる。助けを求めると男は「連中が怖いから無理」と話し、姿を消した。

映画『モルグ 死霊病棟』の結末・ラスト(ネタバレ)

男が消えると、今度は子供の声が聞こえる。子供は父親にディエゴのことを聞いているようだ。父親は仲間ではないので知らないと言う。電灯で照らすと人影がディエゴを襲う。衝撃に転倒したディエゴは慌てて立ち上がった。ふと見ると揺れる電灯と血溜まり、壁には血の手形が無数に付いている。それらの先には全裸の男がいて、ディエゴを威嚇。悲鳴を上げた彼が次に見た光景は、背中に酷い傷を負った男で、再びディエゴに襲い掛かって来る。恐怖に悲鳴を上げて逃げ回ったディエゴ。床に蹲ったが、頼みの綱の電灯も奪われてしまった。

恐怖に次ぐ恐怖で息も荒く、命の危険を感じ震えが止まらない。すると、今度は呻き声と足音。振り向くと裸足が見え、血塗れの頭が落ちて来た。慌てて壁際へ避難したディエゴを無数の亡者が囲んでいる。蹲って悲鳴を上げると、いつの間にか亡者の姿が消えていた。ディエゴは足元に落ちていた電灯を拾い上げて点けようとしたが、明かりは点かない。

その時、女の泣き声が聞こえ声をかけたディエゴ。すると、背後から突き飛ばされる。女は男に無体を強いられている様子。ディエゴはナイフを手に男へと襲い掛かった。男は倒れたが、女を何度も犯したと笑う。追い詰められたディエゴは、再び男へと襲い掛かり何度もナイフを振り下ろした。

ふと我に返ると、目の前に子供が立っている。何をしていたのかと問われたが、答えられない。そこへ、パーカーの男が現れる。男はディエゴに自分が何をしたのか思い出せと言う。
気が付くと、ディエゴは墓地の前に立っていた。奥へ進むと死んだ男の親族が泣いている。茫然としていると、棺の中の男が立ち上がった。

ふと、気が付くと別の同僚がディエゴの前に立っている。死体が消えたと報告したが、死体はちゃんと最初に見た場所に横たわっていた。車に戻ると友人から連絡が入る。しかし、友人は会社の電話にディエゴが出なかったので、自分が穴埋めをしたと言う。しかも、ディエゴの勤務は病院ではなく工事現場だった。

唖然としたディエゴは再び死体安置所へ戻り、死体にかけられた白布を取った。すると、そこには勤務を交代する際に会った同僚が横たわっている。恐らく、ディエゴが轢き逃げした男だったのだろう。ディエゴは咄嗟に逃げ出したものの、恨みを抱える男に連れ戻され復讐されてしまうのであった。

映画『モルグ 死霊病棟』の感想・評価・レビュー

パラグアイで実際にあった怪奇事件を基に制作されたホラー映画で、病院の死体安置所を舞台に因果応報の業が描かれる。
多くの説明はされていないが、主人公の若者はあまり素行がよくないが、その辺にいるような普通の若者のように見える。ただ、死体安置所というのは、決まって何かがあるという噂が絶えない場所でもある。若者を脅かす亡霊の演出はある意味日本的というか、それより少し肉感的な恐怖がある。血溜まりからの本体、壁に血で描かれた手形や追い詰める演出がなかなか面白かった。(MIHOシネマ編集部)

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